透明の「扉」を開けて

美黎

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5の扉 再びのラピス 森へ

なんてことない 日

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 「色を 楽しむ」

以前 エローラから言われた
 「それぞれ 中にある 色の違い」
 「認識力」「その人にしか できない 表現」

その 言葉を聞いてから。


「ふむ ?」

私は森の中一人、「色探し」という遊びにハマっていた。


「 ♬ 」


 差し込む 光    空の 雲

  白  黄色    目を 細めると 虹

 流れる風は 今日 あお で

   囁く 木々の声は  なんか 黄土色 だな ?


そんな事を思いながらも ふらふらと彷徨う森

 「なんでもなく」「歩くこと」

   「目的地のない 幸せ」

 「制限のない 時間」  「場所」

    「誰にも邪魔されない 私だけの 空間」。


時折、村の中で 私の姿が見える人がいて
たまにシリーから「気を付けてくださいね?」とは
言われるけれど。

 でも 「女神」チラッと
   見えるなら

   それは それで   アリ じゃ ない?

「みんなの 変化」、それも分かるし。
うん。


そんなこんなで 当てもなく彷徨く 緑の道
 どんどん奥へと入って行く 歩き慣れた土
   濃くなる緑と 深い密度の 匂い。


    みどり     
              茶


 「森の 木々」 

             「繋ぐ 生命」

   「白になる ということ」

 「無機的」「有機的」

   「生まれる 思い」「ひかり」


 ただ 繰り返すのでは なく
 
 「生きて ある」こと
 「生命を 繋いでいる」こと
 「全体としての 智慧がある」こと。


「ふむ?」

お爺さん達の近くまで来て、その大きな幹を目に映し
腰に手を当てぐっと 頭上に目を凝らす。


それはきっと この 「場」の 財産で
 繋ぐ 手段でもあり
みんなを繋ぐ 糸 でもある。

あの時 おじいさんが言っていた「白になる」ということ
それはきっと「ただ繰り返す」ことで「生きる」という事ではない。


 「今だから わかること」

 「見えること」「落ちる 思いいろ」。


それを 一歩一歩、踏みしめながら緑の空気の中をただ歩くこと。

 きちんとそれを「実感」して。
 共に 「あり」「歩む」こと。


その「いろ」が沁み込むに連れて、自分の「なか」が静寂に包まれてゆくのが わかる。


この頃 きっと
私は忙し過ぎたのだろう。

「自分の なか」が。

 あれこれ 思考し 気付き  傾き
 反省して また戻り  発見し驚いて
 喜んだり 落ち込んだり また 戻ったり。


「そう、そうなの。やっぱり「謳」が 足りなかったのよ。私は、ただ。先頭を走るだけじゃ、なくて。」

 そう

  真っ直ぐに 前を 上を 見て

 ひた走るだけでなく 幅を拡げ

  ハートを 開いて。

   どこまでも震わし 謳い  響かせながら

   走ること。

 時折 そっと 休みながらも 流れてゆくこと。


それが 必要なんだ。

ただ馬鹿みたいに走るだけじゃなくて。

 もう 私は「変わる」のだから。



刻々と迫る 「次の扉」、それは今 まだ「予感」でしか ないけれど
感じる様に 気付く様になったからこそ、わかる
その「エネルギー」「変化の前の モヤモヤ感」。


 「嫌」な 訳じゃ ない。

 でも きっと。

 「変わること」というのが この人間ものにとっては
 ある程度の抵抗を 伴うのだろう。

でも きちんと「魂側」に 立っていたならば。

 きっと ブレずに移行して 行けるんだ。

それはなんか わかる。


「  でも。 。」

確かにここから先へ進むには「肉体側」ではなく
「魂側」でないと。
やはり難しいのだろう。

「変化する」という事を想像してみると、緩りとスムーズに変化できるのは「魂側」だけなのだと わかる。

「肉体」は 「こちら側世界」の もの

私は「無限」に 「狭間」を超えたいのだから。

やはり「そちら側魂側」への移行、自由に切り替えることが 必要なんだ。


 なんとなくわかる それ 
 「閃き」「直感」 「そうだ」という思い。


 それはやはり 光達が齎す 私の中のカケラで
 元々 中に「持っているもの」

それが「時が来た」から 弾き出されてくるものなんだ。

「ふむ?「魂側に 立つ」、それ如何に。」

いやしかし。

また、考え過ぎてもいけないのだろう。


「そうよ、私はただ。ダラっと して ?のんびり。 謳えば、いいのよ。心の ままに。」


 きっと「ノイズをなくす」というのは。

 「天と調和して 動く」「宇宙の秩序」

 「摂理」「不変の真理」

 それと共に 流れること

「違和感の徹底排除」かとも 思ったけれど

そうでもあるのだけれど、もっと大きな括りで言えば。

 きっと 「源のサイクルで 動く」

 そういうことなのだろう。


「私の なかにある 宇宙」「マトリョーシカのせかい」。

 全ては 縮図

 だから 結局。

 やっぱり 「ほんとう」は 簡単なことで

 「みんな」が「知ってる」「本当のこと」。


「やっぱり。そうなんだ。」

少しずつ固まってくる 「私のかたち」と「ひかり」


ゴールは 未だ見えなくとも 進む道を大切に

「自分で自分を 励まし」「力付け」「鼓舞して」
「遊び」「謳い」「余裕で」「なんなら スキップしながら」進むこと。


 柔らかくないと 開かない 拓けないし

 きっと「飛べない」「昇れない」。


どうしても 拾ってきていた「重さ」や「ジャッジ」、「自分との違い」を重い方へ運んで行こうとする「思考の癖」。

 「悪いこと」なんて 何も無い
 
それは知っているのだけれど、どうしてもまだ心のどこかにあるのだろう。

 「あれは いい」「これは 悪い」

 その 「思考の流れ」という「癖」が。



ほんのりと、残っていたそれにまた 気付いて。

 ああ これか

 私を 呼び止めていたものは。

そう一瞥して手に乗せフワリと息で飛ばし、風に乗せて光へ運んでもらう。

それで また あれも光になって。

 より 微細なものを感じ取り 
  美しさを見せる よい光と なってくれるだろう。



「なにしろ。固くなり過ぎてたって、ことだよね うん。」

「自分を知る」という事に対して必ず纏わりつく「古いもの」「世界の澱」。

それに惑わされずに 浄めながら 進むこと
決して「入っていかずに」。

 「見るだけ」で 干渉しないこと
 干渉せずに 観照 すること。


「 ふーむ。」

ブラブラ、ボーッとしようと思っていたのにまた考え始めていた自分に クスリと笑う。

 でも

 これを 超えて 見える景色が  見たいんだ。


  もっと もっと  より クリアで高い

   そう 

     美し過ぎる ひかり  が。


なにしろ大きく息を吐き、ゆっくりと新鮮な空気を吸って。

自分の「なか」を一新し、また緑を目に映しながら足元の感覚に意識を移す。


 ふむ  やはり 「地面」とは
 「今いる 位置」「ところ」を 確実に
 私に知らせる  もの で   うむ。


その 柔らかな場と硬い場所、落ち葉の色と枯れ具合からのシャリリという 音。

その違いを確かめながら、また土からの匂いも感じて。

そうして今日も
 この「恵み」を目一杯、受け取るので ある。













 

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