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5の扉 再びのラピス 森へ

独自のかたち

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思えば
基本的に いつでも「私の頭」は。

 くるくる くるくると 常に 動いている。

 
「一点集中」、好きなことをしている時は
「それだけ」になる事もあるが、基本的に何かをしていても「その他」の事がくるくると頭の中で同時進行している事が多い。

でも「集中力が無い」とは 少し違って。
毎日のルーチンや、単純作業、所謂「慣れた」事をしている時は大概、そうなんだ。

なに でもなく カケラが舞う時もあれば
 「事柄」について 「それじゃ ない」「こっちの方が」
「ああ そうか」「成る程」なんて。

働いて「こたえ」を弾き出してくる事もあるし、ただ「迷路」へ迷い込む事だって ある。
この頃大分「迷い」は 減ってきたけど。


 くるくると 回る カケラ

  色のジャンルで分かれている みんな

 その それぞれは 同じリズムで楽しく回り
   重なったり
          交互に揺れたり

 キラキラと光り合ったり して。


 そう 「幾つもの グループ」が「同時展開」
 している 私の「なか」

  それぞれは 美しく 「私の規則」によって
 回り  静かに独自のカタチを描いて重なり
  
   「大きなひとつ」の 紋様を 映し出して いる。


「そう、なんだよね  。」


 「今 にあること」
 「全ては 瞬間」

そんな事をこの前、思って私もそれを意識する様にはしていたけれど、なんだかしっくりこなかった 私の「なか」、その微妙なズレに気付いたんだ。

 私は いつも「今に いる」のが 基本だということ に。


街で 沢山の事を見て知った、「意外とそこにいない」事実
「無意識の行動」「無意識の 種まき」「無意識のうちに起きる事柄」「やって来る結果」。

私はいつも「そこ」にいるから
「ああ、そうすればよね」と「わかる」のだけど
基本的に「人間ひと」は「無意識」に物事をやっている事が多い。

 「それ無意識」に 気付いたのだ。


「 、「今」「今」、って 言われてるのか  。」

私にとっては ある意味。

「それ」は新事実だった。

だって「選択」は 「重要」で
  確かに「自分の道」「未来」を 決める事であって
 どんな事でも どんな時でも どんな 瞬間でも。

 「自分の意思以外」に従う

それは私の中では起こり得なかったからだ。


しかし 同時に納得もできたこと
 「周りに合わせる」「気を使う」「同調圧力」の 
 中ならば。

それは 「いいこと」でも あるということ
そう「思われている」こと。

昔からはみ出しがちの私 、「そうなのだ今に在れた」ということ。
それにまた、気付いたんだ。


「だから結局、それも「違い」で。いいとか、悪いとかでもなくて?段階 なんだろうけど。」


 緑の なか

   足元から 立ち上る土の匂い
 
 進むスピード  鳴る 小枝のリズム
   
    足を 動かしている という 意識

  より 香りそうな 「湿気のある」土へ
  濡れ 枯れて 凝縮された 栄養へ
  踏む事で砕け また 小さくなり森へ還る
  その 手伝いをする様な感覚

 風が運ぶ 気配

    「ああ 今日も また
 そう感じながら また奥へと進み

   「森の いろ」
           「街の いろ」

 「村の いろ」

      「私の 森の家の いろ」

 その「かたち紋様」を 同時に展開し
  くるくると舞わせながら

  同じリズムで 足を運び 腕も上げ

  全身を動かし 「自分の全体」も 巡らせる。


 多分 今回 
 沢山の場所 もの こと 人を見て
 自分の「特性」として また「知れた」のは

 「考える こと」「もの」「カケラ」が 多いこと
 「常に働いていること」「スピードが早いこと」
 「無意識に知っていること」が 多いこと。 

勿論それは「勉強」的な事ではなく
「こうすれば」「こうなる」的な 「生きる道」の話では、ある。

その「知っていること」は 所謂「計算」「体系化された なにか」「枠の中」ではなく
例えて言うなら
「美しさ」を「形で表す」様なこと

 「自由に想像できる分野」に特化していること

 どちらかと言えば 「芸術方面」に 偏っているということ。

それはあの、コーネルピンを見ながら考えていた 
 「宇宙を 数字で表すか」「曲で表すか」
 「絵で表すか」
そんな 「違い」でもある。

そう、私に「数字」の特性が無いのは知っているのだ。
なにせ、やる気が 全くない。

 そう その辺りは ベイルートさん
 若しくは 本部長案件 なの よ。 うん。


そうしてまた 同時に回り始めた

 この頃 ラピスで 流行りの カケラ

  「色」 「占い」 「おまじない」という

  私の好きな「分野」。


その、「不思議な色」の多さに嬉しくなってきて
足取りも更に 軽くなる。

 
そう  思ったんだけど。

 「統計学」と「私達の認識」

 「天体」「宇宙」「地球」その 大きな関係性

 「それによる影響」と 「意識の持つ チカラ」。

 それが 「関係している」から。

 「占い」って 当たるんだろうし
        面白いんじゃ ないだろうか。


「ふむ?私は ちょっと はみ出しがちだけど 。」

 「意識 が 現実をつくる」

 「そう思われている事柄占いの結果

 「事実起きる現象」。


言葉にするのは 難しいけど。

「しかし。楽しいのだよ、考えること 自体は。」

不思議や未知、宇宙の魔法について考えるのはとても 楽しい。

以前は「私は星の 理の外」 そう思ったけれど
それもきっと 人それぞれで。


 「信じるもよし」「信じないも よし」

しかし「信じて」いれば。

 それはきっと「道標」として 使う事ができるのだろうし
 きっと上手く使えばとても 役に立つ。

そんなものなのだろう「占い」とは。


「ふーーむ?でも、なんでもそうだけど。結局、「同じ」にしようとするから、「効率」や「結果」を求め始めるから。明後日の方向へ行って「インチキ」だの「効果が無い」だの、言われるんだよね…。」

おまじないでも 
ハーブでも
なんでも。

 所謂「効果」を期待すると 話が逸れる
 「自分」を置き去りにするから
 「転嫁」が始まる
 「ルール」「枠」を設けようとするから 外れるのだ。


それは私がラピスにいた時から 抱いていたそれ
その「こと」が また深まって。

「ふむ?また、ここに来て戻ったね? 」


 「目的」「物質」「本質」「エネルギー」

 「チカラ」「実存」「存在」「本当のこと」。

どれも「角度」によって違ういろ
様々な光り方をする 複雑なそれらは
やはり「一方向」からしか 見る事ができなければ。

決して辿り着くことのない 境地

      「見えない なにか」 。


「うん?」

  それって。


「  でも。なの かも 。」


そう 「見えない なにか」とは

 スピリットや 精霊達  光達

その「存在」ばかりじゃなくて。


 その「境地」 「視点」 

 はたまた「次元」なのか 「位置」なのか。

若しくは
 「意識の 段階」「階層」とも 言えるだろう。


新たなる気付きの「見えない階層」、確かにそれも「見えないなにか」なのだと 自分の中ではしっくり きて。

「わかんないけど。うん。 多分、そうだよね  。」

「言葉」は 難しいのだ。

頭が柔らかくないと、「決めつけて」しまう それ
「ある角度」からしか、見えなくなってしまうもの。

 その「発した意図」「発された意図」

「どんな色で」「どんな時」「誰が」

それを正確に見て取れる

  その 「分析力」。

それが無いと全く違うものに なってしまうから。

 その 「時々」「立場」「場所」「位置」
 「進み具合」それによって「変わるもの」だからだ。


段々と ゆっくりになっていた 足取りリズム

なんとなく 側にある木肌にゆっくりと触れ
 確かめ 機嫌を伺い 「許可」が出たと感じると
 頬で触れて 森と呼吸を合わせる。

「だから、「関わる」のでなく「発する」ことに。したんだよね 。」


そう 今の私の役目 したいこと

 それは 「そう 在り」「その 色を 発している」こと。

その「違い」に反応し 突っ込んでいく事ではなく それを「見て」「知ること」「わかること」「自分のかたちを 把握すること」。

それで いいのである。

結局 人の事に首を突っ込むという事は
余程視点が多く、広く 知己に富んで 説得力があり
楽しく 相手に合った解し方をして、「両方にとってプラスに」関わる事が 必要なのだ。

それは「今の私」の役目では ない。

「うむ。」


どうして またそのカケラが回り始めたのかと 言うと。

普段 
常々観察し 風を読み 空気を感じている中で
自分の感じる「違和感」「ノイズ」が。

 「外側となかみの ズレ」だという事に 気付いたのだ。

いや、それは前から、いたんだけど。

 でも。

 「ズレそれ」は 

 「どれ」でも 「なに」でも

 「もの」でも 「ひと」でも 「事柄」でも

 「言葉」でも 。

巧みに隠れて発生する、「人を欺く 自分からズレた いろ」で。

 それは 本人が「気付いている」「いない」に 
 限らずに。

 
「世界」には 余す事なく蔓延して いたからなのだ。



「ふむ。 」

ある意味「違和感」には、気付いていたけれど
私の「瞳の解像度」が また 上がったのだろう。

 
 「もの、こと、ひと」と 「エネルギー」

それを分けて観るのが、上手くなったとも 言える。

「なにしろ居心地の悪さの原因が、「微細なズレ」だとは。」

ある意味それは自分の「特性」、「細かさセンサー」が発動してパチパチとピースが 嵌ってきて。
「わかった」「言葉にできる様になった」「かたちとして 掴んだ」とも言える。


それに。

「自分から ズレていること」が ある意味普通の「世界」では、そんな事を言っても「?」の顔をされてしまうんだ。

「占いとか、確かに「自分の中身」に興味のある人なら。まだ、いいんだけど。」

スルリと木の皮を撫で、節の感触を確かめながら また新しいカケラの色を 思う。


そう
 「自分に興味のない人」は 意外と多い。

基本的に 「そと」ばかり見て。
「原因」「理由」を全て外側に探し、自分の「内」を 見る事を避ける。

 
 ふーむ まあ しかし も。

 うん 「学び」「遊び」であるから して。


「うむ。」

こうして「疑問」が湧いてきても、すぐに「結局は 本人の意思」「みんなは みんな、それぞれの 最前線」そう思える様になったのは大きい。


 つらつらと 考え事 でもなく

   カケラの自由に 任せ
              森を歩き

 土の感触を 楽しみ  踏みしめられた その
  柔らかな隙間から 漏れ出す「また違う 匂い」を 嗅いで。


 「繋がり」 「大地」  「空間」 「隙間」

  「空気」と「風」 。 

「水」が含まれる それら

 「私の なか」にも 「それ」は在って。

 「呼吸」で取り込む 新鮮な 空気
 その「新鮮な空気」が 「満ちている」 森。

 
「地球」は 大気圏に 守られていると言うけれど
 それも「まるっと 全部」で「ひとつ」、

 ある意味 「充満」の 中だ。


顔を上げ 見上げた緑の隙間
 ここから見える「空」も。

 その 「まるっと 全部」の なかで 
 「私達地球」は それで 「ひとつ」


 そうして 「地球それ」も 「宇宙」の中の 一部で。


「やっぱりさぁ マトリョーシカみたいに。なってると、思うんだよね  。」


 一番小さなもの から 大きな ものへ

  ミクロ から マクロ へ


「ほんとう」は。

私達だって 「大きな 大きな なにか」の細胞なのかも 知れないのだ。


「うん、それは「否定」できない。」

そうだとすれば 案外辻褄が合うことが、多いんだ
私の中では。


「ふーむ。なにしろ、「未知」は 面白いのだよ。うむ。」

パッと視界を切り替え緑を映し、少しの色の変化を見て。

 ああ ここも そろそろ 季節が巡るな

そう、ゆっくりと思えることの 贅沢さよ。


「うむ。なんか、流されたくなって きた。」

ふと浮かんでくる 衝動
それに素直に従うべく 木にお礼を言いスルリと肌を撫で 手を離す。

揺ら揺ら、水の震えを感じながら流される小川
 あそこは冷たくは ないけれど
  なんか スッキリ感が  違うんだよね

 風とは また。


そうして「不思議色」のカケラ達をフイと 森へ飛ばし

「不思議の森も いいな」なんて思いながら
くるりと踵を 返した。

そうして 「ポン」と 一度跳ねると。


 そのまま軽やかに駆け出し
 小川の「清らかさ」を 想像しながら
 いつもの 私の場所へと 。

軽やかに 向かったので ある。



 
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