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5の扉 再びのラピス 森へ
エローラの結婚式 2
しおりを挟む視線を ブワリと拡げ 教会の「すべて」を
私の「なか」に映し 感じる いろ
「波長」 「ひかり」
「場の エネルギー」
「みんなの いろ」
「祝福の 気配」。
会場には徐々に「結婚式の色」が 漂い始め、自分のワクワクが暴走しない様に
できるだけ視点を広げ、しかし「詳細」を把握できる様
「視界」ではなく 「視点」を拡大してゆく。
「高い位置から」「細かな所まで」
それを 意識しなくとも 捉えられる 「私の 目」
その「細かさ」「弱点」とも言えるそれを最大限生かして 使う。
「新しい チカラ」
「触媒」「媒介」 「呼び水」
「これまでに無い 高い もの」。
そうして式の進行を客観的に眺めながら、「自分の顕現させたい 光」のイメージを 練り始めた。
でも なぁ
「もの」を 持って来る んじゃ
「なに」か が 微妙 だし
「みんな」に カケラが 行き渡る か どうか
それって 難問
結局 どう
なる どう なの か な
未だ 気配の見えない「現したい いろ」
しかし、着々と進行する 「エローラの結婚式」。
満ちて来る「祝い」の エネルギー
みんなの 「幸せ色」の チカラ
薄く漂い始めたそれが 感知できるようになってきて、そろそろなのだと わかる。
もう花嫁が入場する、その前準備はほぼ万端で
参列者が次々に並び始め 教会が埋まってきた。
あ。
「シャルムに似た人がいる」「お父さんかな?」
そんな事を考えていたら。
ルシアの姿が見えて、動きそうなるのを抑え
「こっちに気付くかな?」なんて、ヴェールの奥で目を瞬かせる。
ルシアは後ろの方に並ぶ様で、私の鏡から割と近い位置に歩いて来たからだ。
いや でも 動いちゃ駄目 よ
ルシアさん 気付く かな
いつもは 無い鏡の配置
なんとなく 違う 「人形神」の私 だけど。
そんな事を考えながら できるだけニヤつかない様
気を取り直して小さく息を 吸う。
うん
うん??
ん ?
あ あれ ? ?
ルシアが近づき、席を確かめくるりと振り返った
その時、「フワリ」と。
私の 「鼻」に 届いた「いろ」が あった。
あっ
この 「香り」。
瞬間 「パチリ」と嵌る ピース
それは
「気付き」が
「創造」に変わる 瞬間 。
ああ そうか なるほど
そうなんだ
やっぱり 「せかい」って すごい
「みんな」 「わかってる」
「知ってる」んだ。
その「香り」が私の鼻に 届いた瞬間。
「ブワリ」と蘇った「いろ」
そう その 「桃色の あれ」。
「深海の青」
「深い緑」 「森の緑」
「ラピスの青」
「海の青」
「教会の ステンドグラスの青」
その 「繋がり」と 「シンクロする いろ」
流れてくる あの子の香りと
「「生命が 生まれる場所」の チカラ」。
やばい。
なに
なん だ これは。
鼻に着いた その「香り」が呼び水となって。
私の「なにか」が
「カチリ」と 拓いた のが わかる。
う わ
瞬間 溢れる 「祝福の光」
しかしそれは 「天のタイミング」で
入場してきた エローラの姿に相まって
「すべてのピース」が あるべき場所に
一斉に 嵌り始めて。
え わ う、わぁ
ぅ わ ぁ 。
「参列者からの 祝福のオーラ」
「拍手」 「歓声」
「みんなの 愛」 「ルシアの 香り」
「私の ひかり」
「香りの記憶」 「いろ」
「深海のチカラ」
「森のエネルギー」
「ひかり」
「私の 祝福」
「色とりどりの カケラ たち」
「違う扉からの 高いチカラ」
それが、一斉に 「反応」し始めて。
辺りは眩い光に 包まれ始めた。
えっ なんだ ろう これ
ちょっと 。
なんだ なん だ ? ?
「祝福」に 包まれる教会の なか
しかし 私の目に映るのは 「深海の青」
「揺らぎ」 「波」 「青のヴェールの中の みんな」。
どうやら他の人達に、この「青の揺らぎ」は 見えていないらしい。
その美しい揺らぎのエネルギーの中、結婚式は予定通り進んでいて
人々の祝福の中、二人が人形神の交換をしているのが 見える。
あ あれ 懐かしい
そうか。 そうだよね
いっぱいの胸でその光景を目に映しながら
「これから二人を守る」それに私からの最大の祝福を 送る。
「二人の 最善 最高を」
それだけで いい
だって 仲がいいのは 知ってる し
シャルムはとびきり 優しい
エローラは しっかり者
どちらも 愛に溢れた ふたり
二人の家庭なら 暖かさ 抜群。
キラキラと光を受け発光し始めた人形神を手に、エローラがキョロキョロしようとしているのが解って 面白い。
駄目だよ 主役は
シャルムのこと 見てて。
きっと私の「思い」は伝わったのだろう。
気を取り直したらしいエローラは、シャンとしてハーシェルの話を聞いている。
ふむ。 ならば
光か もっと 「祝福」か
でも
この 「青の 揺らぎ」は
なんなの だろう な ?
目の前に広がる 青の波
透明なそれはきっと「揺らぎ」で 深海のチカラを表す エネルギーなんだ。
それは わかる。
しかし、私がそれをばっくりと目に映し
「さて」と焦点を合わせ始めた 時。
「わ 」
その 中で瞬間弾けた 金色の光
その 光の動きで「二人が 祝福された」
「式が終わる」「言祝ぎが 終わったんだ」
それが解って、一仕事終えた笑顔のハーシェルが 目に映る。
そうして、みんなの「祝福のエネルギー」が
最大限に 高まって。
「わ、凄い」
「なんだなんだ」
「こんなの、初めて。」
「お母さん、凄い、光!」
私が 今朝、見た様に。
シュルシュルと弾け回る 光
教会の中に満ちてくる チカラ
「これから始まる 」「生まれる」「エネルギー」
「新しく 始まる なにか」。
「青」
「金」
「黄」 「ひかり」
「白」
「銀」
「透明な 虹」
「私の いろ」
その祝福の光に混じり始めた「みんなの 色」
「赤」 「茶」
「黄」
「白」 「灰」
「赤茶」
「紺」 「緑」
その それぞれが 「新しい光」と「反応」して。
その 場にいる「みんな」が 「満ち始めた」のが
わかる。
う わ 面白い。
目の前に繰り広げられる「せかいからの 祝福」を
ただ喜びの中、目に映して。
そうしてまた自分の「視点」が 拡大し
「観察」「取り入れる」「知る」「新しい なにか」に
移ったのも、わかる。
そう それは
みんなの「反応」からして、「見えてるもの」が 違うこと
「受ける光」も 違うこと
「生まれる光」も 勿論違うこと。
それが、解って。
「感動」というか 「感心」
「新しい発見」と 「やはり 光は繋がるんだ」という
「確信」。
そう、それは みんなの光と反応して。
「深海の光」と「ラピス」
その二つに 橋が架かったのが わかるのだ。
やっぱり 「面白い」。
なるほど 「こういうこと」なんだ。
沁み込んでくる 「いろ」「新しい光」
「納得」「知るということ」
「変化」 「進化」 「繋がる」
「ひかり」
「せかい」「すべて」 と
「共同創造の 意味」。
ただただ 私は その光景を冷静に 感動しながらも 静かに眺めていて。
だからこそ 思う
「やっぱり 知ってるんだ」という
「自分に対しての 信頼」
「せかい」に対しての 「感謝」。
もう
それしか ないな
そう 思いながら。
深い 透明な 揺らぎの青の中
幸せに戯れるみんなを
ずっと じっと 見て いたんだ。
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