透明の「扉」を開けて

美黎

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5の扉 再びのラピス 森へ

反応からのヒント

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  「あちら」と 「こちら」

 「ラピス」  「シャット」

    「グロッシュラー」  「デヴァイ」

  「グレースクアッド」  

      「その 次の扉」

 「分断」    

     「知る」    「知らぬ」


  「断絶」     「秘密」

       「隠された」    「歴史」


 その 「沢山の 色」。

 

 私達の 「知る」「生きている」「現実」の幅は
 あまりにも 狭い。

 まずはそれを 「知ること」なんだ。

 やはり 「未知」は 存在するし  
 それは 見ていないだけなのか
     見えない のか
     見ようとしていないのか。

人によっても、違うのだろうけど。


「それに、「知ろうとする」かどうか、もあるかもね………。」

私は、好奇心が強い。

しかし、そうでない人も多いしそんな人達を沢山見てきた。
それは性格の違いなのか、段階の違いなのか、それとも環境か。
それもまた、沢山の要素が重なり「どれ」と決められるものでも、ないのだろうけど。


その、「狭い世界」から 一歩 踏み出す
               抜け出す ために。

 私は  ここへ 来たんだ。

 みんな の

 「自然」の 「見えない なにか」の

 「大地」の チカラを借りる 為に。


それにはきっと、長老の様な私にヒントを齎してくれる存在も必要不可欠で。

しかし。

「「人間」、かぁ…………。」

人間ひとは。少々、複雑ですからな。分かっていても、やらない、できない。表と裏が、ある。それがまた、学びなのでしょうが。」

「 はい。」

「私も、人に嫌気が差してここへ出て来た口です。しかしきっと、森と街、両方広く見る事でその違いがよく、解りまた発見があるのでしょうな。」

「  はい。」


そのまま、なんだか私達二人はきっと同じ様な色の笑みを浮かべて。

静かに森の囁きだけを 聴いていたんだ。






なんのために 戻って来たのか。

それを考えながら、サラサラと鳴る木の葉の音を聴いていた。

「また、一段変化して。いや段階が変わったからこそ、違う経験を学びをしに来たのでしょう。本来の光に戻る姿、それを私も。楽しみにしていましょう。」

確かに?

目だけで返事をする私に、頷く 瞳。


 確かに 私は あの頃最初の私 とは
 全く違う 私

 どこが  なに が

   「なかみ」  「こころ」「からだ」


  えっ

ぐるりと、自分の「なか」を浚ううちに。

自分の中にある「あの色金色」が騒めき光り始め、身体がサワサワと発光し始めたのが わかる。

 いかん 駄目  いや 長老だから
 大丈夫だろうけど  いやいや


さらさらと流れる様な その光の感覚
全身の細胞と言うか、粒子というか 
あの 「せかいに 融け込む」練習をしている時散る「なにか」、それが「寝ていたけれど起き出した」
そんな感じに なって。

自分が光り始めたのが、解るのだ。


 それに 反応して 森の中の「なにか」

 「見えない粒子」が。

 キラキラと私の周りを舞い始めたのも わかる。

小さな光の粒が舞い始め、焦ると同時に「今 私女神」と思い出し
狼狽えない様、澄まして その美しさを見つめて いた。


 これって。 なに で できてるんだろう
 いや
  森の? 「ひかり」?

 「チカラ」  まあ「エネルギー」に 違いないんだろうけど
 なんだ 「精霊達と 共同」って 言ってたから
 それ??

 「精霊」って 「チカラ」かな?

 でも。 「光」では あるんだろう な ???


しかし、それならやはり「チカラ」「エネルギー」「光」は 一緒で。

「やはり、何者も「エネルギー」という事なのか………。」


「「体の中から、塗り替えられる」そんな経験はありませんかの?」

「へっ ??」

そんな、一人ぐるぐるをしていた私に長老から爆弾が飛んで来た。
いや、普通の 質問なのだろうけど。


 体の中 から 塗り替えられる  ???!


いや 待て。

   違う 違う。
 いや

    違く ない  のか  ????

長老の顔を見ながらフルフルと首を振り、自分の雑念を払う。
きっと彼の言う「それ」は、「食物から」の話の筈だ。

 そう みんな「ここの食べ物食べてると元気になる」って 
 話した じゃん ??

多分。

でも。

それは、どちらも。

 「段階」「程度」「ジャンル」は違えど
 きっと 
 「同じ」こと

「私達を創るもの」その、構成要素の話

  「肉体」「元素」「原子」「チカラエネルギー
 
   「見える」「見えない」
「しかし どれもからだを 創っているもの」。

それが 
 「塗り替えられる」
 「新しい チカラ」「新しい 食物」
 「新しい エネルギー」


    森から 齎される恵み
    金色から 齎される恵み。


「更新」「変化」「変容」「進化」「上昇」
「更に 上へ」

 「より 良くなる」こと。


私がやろうとしている事は、きっと その両立

その全てのバランスを取り それぞれの純度を上げていくこと
より 早く 細かく 微細に 融け込み
 「せかい」へ混じれる様に すること


 「せかい」 「森」 「自然」

   「恵み」  「チカラ」 「肉体」

 「私の 全体を 高めること」。


これまでずっと やってきた 「浄め」
「なかみ」の整理 解きほぐし織り直して 紡いで
纏って  羽衣で跳んで。

でもきっと これからやるのは「からだ」の「浄め」

 「物質肉体」としての 私の「変容」。


その、軽く 清く 飛ぶ様に
変化していければ。


   即ち?  「瞬時に 融けれる」?


「でも「魔法」って。かも ?」


ずっと子供の頃から好きだったお話、それに出てくる「魔法」。
しかしこの世界では、「まじない」があって。

それはきっと 「同じ」「同種」 

 「見えないなにか」「エネルギー」「チカラ」

それを 自分の意思を上手く使い
 動かすもの 共に創るもの
 「共同創造」するもの。


 みんな 
           同じ     エネルギー 
        チカラ 


  共同      精霊


   現象    起こす      起きる


    繋がり    意図  
                方向


  すべてに 融け 自ら 動かしてゆく もの



「  ふむ?」

  「すべて」に 融け 愛を送り合って
  「光り合って」
  共同し 創造 する。
  
「うん。それが一番、近い かな?」

なんだか「お願いして やってもらう」とか
「契約する」とか
「使役」する とか。

よくある物語に出てくるそれが、イマイチピンと来なかったけど。

「私には、こっちの方が合ってるって、事だ。」

うん それなら 確かに納得できる。


 やはり 「愛」を「チカラ」を「エネルギー」を
 送り 受け取り 響き合い 「循環」させて。

 「侵さず」「侵されず」「共同」するからこそ
 成る、その関係が大切だと思うのだ。

全てのバランスがピタリと合い 循環する 「せかい」

確かに。 
それが 私の住みたい 「せかい」なんだ。


「そう、私は私の住みたい世界に。住んで いいんだから。」

いつの間にか、離れた位置にある椅子に座る長老をじっと眺める。

気付いてみると、ここは案外 村の側で。

さっき迄は ヴェールが掛かった様に見えていた 景色
きっと私達の間の「なにか」が 少し外れて。

村のみんなが、なんだか少し「近く」なったんだ。

 それはきっと 私の「なか」での
 問題なのだろうけど。


辺りで作業するみんなを、温かい目で見守る長老の瞳。

時折そんな長老へ視線を投げ微笑む人々、感謝の循環
見ているだけで暖かくなる 空気。


上を見上げ木々の枝から漏れる光、青い空を見て「みんなすべて」が喜んでいるのも わかる。

 そうだよね そうなんだ
 それだけで いいんだ。


自然との共存 調和  乱れていない空気
 バランス みんなの波長  それぞれの役割。

お互いが 気持ちいい距離のこの森の空間だからこそできる、生活。

「確かに、これは元気になるよね………。」

しみじみと頷きながら、その空気を味わい
「私のせかい」は どんなだろう?と。

想像を 廻らせ始める。



一つ一つ 確かめながら 進む 私の道

 途中 沢山の人に貰う 言葉
  事柄 愛  笑顔  光

 「外から見た 私」
 「私が思う 私」

 みんなは 私を凄く「高く」見ていくれてると 思う。

それに 見合う自分 と言うと おかしいかも知れないけど。
やはりその「ズレ」を修正していく

 「真実の自分を知る 準備をしていく」様な 旅

自分のカケラを 拾い集めて 「かたち」を 創る

 「なに」ともない 「姿 形」じゃないかも
 知れないけど。

 
「全部、集めたら。なにに、なるのかはある意味楽しみかも、なぁ………。」

そう 思えるのなら「吉」という事だろう。


 自分が「なに」かを 知る
 原点に 立ち返る
 
それを思えばやはり、ここに来たのは正解なのだろう。

それもまた みんなの。
導き、なのだろうけど。

上を見上げ、ここでは見えないみんなに向かって 手を振る。
夜は時折、光って見えたけれど神域で見る様には「見えない」のだ。

それを、思えば。

やはり「次元」なのか「密度」なのか なんの「違い」なのか。

それを知るために、ここに来たんだ。
きっと。


「なにしろ、とりあえず。滑り出しは好調。」

「あまり、張り切るなよ?」

「言っても無駄よ、多分。」
「違いない。」

「あっ!どこ行ってたの?」

いつの間にか私のツッコミ役に混ざっている狐
それは返事を返す前に。

ピョンと飛び跳ねて、村のみんなの間に紛れてゆく。

「えっ、なんか。狡いな??」

「いや、あんた人が苦手だから女神やってるんでしょうが。」

「まあ、そうだけど。」

いつの間にか村に馴染んでいそうなあの極彩色に、なんだか先手を取られた気分である。


「なにしろ、お前は。自分の事だけ、考えていればいいのだ。」

「 はい。」

確かに、そうなんだ。

ここまで 来て。
方々首を突っ込み始めたならば、目も当てられない事になるのは
今の私ならば、解る。


「さ、とりあえず他の場所も見に行く?」

「うん。朝はもう見たの?」
「まあ、大概周ったわね。」


そうして、とりあえず。

「女神らしく」、微笑みを浮かべながら長老へ手を上げ
そのままフワリと羽衣を靡かせる。


 その 虹色は 「思った様に」光に融けて。

私達は虹に包まれて消える事となったので ある。
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