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5の扉 再びのラピス 森へ
蒔かれていた カケラ
しおりを挟むいやいや 私は 家を
住処を 私の場を 創るの よ。
ぐるぐる ぐるりと。
何周目か、そろそろ目が回りそうになってきた頃
私の「いろ」も元に戻り ほぼ白くなった手を見て。
「いかん。」
そろそろ、本腰を入れて創造に取り掛かる事に した。
いやいや 真面目だった のよ
始めから。
しかし、森に来てまだ少ししか経っていないけれど
「気付き」や「発見」が多くて。
いちいち脱線している感は 否めないのも事実である。
とりあえず、気を取り直して深呼吸をし 森の景色をぐるりと、目に映していた。
木々の間から見える 青
「これでもか」とアピールしている ぐるりと取り囲む 緑
泉の煌めき 反射している 光
土と木肌の 茶色。
その、それぞれの色の中での 違い
混色 濃淡 その分量と 自然のバランスの 美しさは。
やはり何物にも替え難く、「森」という「生命」を保持する「大いなる もの」の偉大さを感じざるを 得ない。
ここに来た 意味
私が 知りたいこと 知るべき こと
もっと もっと 「拓くための なにか」
それを意識しつつも。
もう一度目を瞑り、自分を切り替え「今の最高の私」で想像できる様、心の中で黎に呼び掛けた。
「お願い。」 いる よね?
きっと 私の側に居てくれる 光達
それは私の「背後」なのか 「上」なのか
それとも「なか」なのかは 分からないけど。
それは 問題じゃないんだ。
そう知っている私を包む「見えない炎」、その心地良さを感じながら「ありがとう」とお礼を言う。
さて。
これで 完璧。
そうして始める
「今の私」が 創る 森の家
それを、想像し始めると。
沢山の見知った いろ が私の周りを舞い始めたのが 分かったんだ。
目は 閉じたままだけれど。
「石達」は 無い 今の私
しかし 私には 強い縁の この指輪
光達 それに みんなの「思い」も ある いる。
手にあった石とガラスは カケラ達と共に舞い始め、場の作製に入り始めたのが わかる。
くるくる キラキラと 舞い
「かたち」を検討し始めた カケラ達。
でもな?
「今の私」が 創る 森の家
それはきっと 前に 藍と創った 泉とは違い
もっと なにか 「繋がり」が 欲しい
あの時は。
まだ、「未開」の私 だったから。
石達に頼り、自分の狭い「思い」だけで 創ったあの泉
それはきっと私の持つ「性質」の所為で「浄め」のチカラを持つ事にはなった けれど。
きっと 「今」なら。
もっと ずっと なにか 「ぜんぶ」と。
「繋がれる」筈 なんだ。
きっと。
何かは分からない「確信」、しかしそれはきっと私が「知っている」 いつもの、部分で。
意識していない「無意識下」にある 智慧
きっと そう
だから。
もう一度、改めて自分の「なか」を浚い
役に立つカケラを探り「当たり」の色を探ってゆく。
「あ」 そうか。
思い立って、目を開けた。
私が見付けたのは「土色」、そう きっとそれは「森の地」
この土地、特有の石が あれば。
「うん、きっと「繋がれる」し私も情報を共有できるんじゃ、ない ?」
顔を上げ木々に尋ねてみるも、はっきりとした返事は無い。
しかし、サワサワと揺れるその葉音は「否定」ではなく優しく靡いて「受け入れて」くれる様子。
ならば。
「うん、じゃあ少し、貰うね?」
今 立っている場所の周りを確認して手頃な石を一つ。
私のカケラに放り投げ、仲間に加えてもらう。
「うん。」
大丈夫 そう 仲良く回って る
そうして、くるくるキラキラと周り巡る、カケラ達を見ていると。
ある「色」に 気が付いた。
通る 光の道 特異な いろ
森の石 私の石 私のガラス
「共鳴」する 光 光り合う それ
そうして繋がる 光の 道
ん? なんだ ろう
キラキラと回っているカケラ達が、光り合っているのは 分かるのだけど。
その中に、見知った色が あるのだ。
ん ? あれ は でも。
「私の色」だよ ね ???
光り合う 石と カケラ
その中で 私の石とガラスが「同じ色」なのは わかる。
だって 私の石 だし チカラ だし。
しかし。
さっき拾った「森の石」、そこから出ている光にも「私の色」が入っていて。
それが共鳴して光り合っているのが、解るのだ。
なんでか、わからないけれど。
「うーーーん?」
とりあえず「不都合」は 無いのだけれど、単純に気になる。
「えー、なんでだろう ?」
森に? 来たこと あるから??
いや それだけで あんなに 「光る」か??
ぐるぐると考える私の前で、くるくると回るカケラ達
その 光は 私に何かを教えようと 瞬き始めたのが 解って。
ん? 誰 か 私に ヒント を。
くれるつもり らしい
きっと光達が手を差し伸べているのだろう。
見えないけれど、私に「分かり易い」その瞬き
それをしっかり捉えようと、瞬きをして目を 凝らした。
「ひかり」 「祈り」
「虹色」
「多色」 「星」
「青」
「光」 「柱」
「魂」 「いろ」
「感謝」 「愛」
え なんだ ろう
でも。
「もしか して?」
この、キーワードから私が連想するのは「祭祀」
「あっ。」
もしか して?
いつだか 誰かが 言っていた「光が届いた」その、光は。
「祭祀」の光じゃ なかった??
そう それ 即ち 「私の光」
えっ
それが ここまで?
いや でも。
確か ソフィアさんが 「知ってる」って 言ってた
だから。
「光は 降りた」んだ。
その 瞬間
私の目の前にあるは 「青い光の柱」
「誰も見たことのない とてつもなく美しい 光」
「青」 「光」 「炎」
「流れ星」 「みんなの いろ」。
その、幾つもの祭祀で現された 「私の光」
「みんなの 光」 「ぜんぶの 光」
それは イストリアが言ってくれた
「愛」「慈悲」「全てに 降り注ぐ なにか」に 間違いなくて。
なんだか 言葉が無い。
「私の光」「祈り」「すべてに 」「みんなが」
「届く」「届け」「ぜんぶが」「幸せ」「希望」
「可能性」「これから 」「それぞれの光」に。
いつだって 馬鹿みたいにそう 祈って。
結局 きちんと祈れていたのか、分からない祭祀もあったけれど でも。
結果が ここに。
こうして 「ある」んだ
「降りた」んだ。
「光」が。
胸が詰まって、言葉は出ないが 真ん中に手を当て深呼吸する。
そうして、自分の「なか」と森の空気を「合わせて」。
調律を 合わせ もっと「繋がって」。
その カケラ達の繋がる「光の道」を
具現化してゆく。
ああ そう か
こうして 森 と 共同 して
チカラを 貰って
愛と 感謝を 返して。
「循環」させて 「繋がって」また
「ぜんぶ」を 「ひとつ」に。
その 一つの 足元の石から。
「光」が繋がり、私が私の色を 回収して。
また、繋がりを拡げ 範囲を拡大し
網を張るように 「すべて」を 網羅し 「せかい」を 繋げていけば。
「祈り」は 届いていた。
だからきっと シャット にも 私の世界にも
何処にも 全て 「繋げる」ことは できて。
ああ そういうこと なんだ な
だから ここへ 来て
また 学んで 知って 回収 して
繋げて 繋がって。
くるくると回るカケラ
「かたち」を創ってゆく ピース
私の「想像通り」の「森の家」が
出来てゆくのが わかる。
なんか
とりあえず もう。
みんなに お任せ。
私は、「私の光」に自分がいっぱいいっぱいで、その「繋がり」が嬉しくて「感動」していて
きっと魂が 震えて いて。
その 美しさと 光の強さ
「祈り」が届いていたこと
「信じて 祈ること」の 大切さと
その「お返し」の 偉大さに。
ただ ただ。
深く、納得することしか できなかったんだ。
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