透明の「扉」を開けて

美黎

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8の扉 デヴァイ 再

新しい 光

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 七色の光が 降り注いで いる。


 沢山の星達が 私の周りを 飛んで いて

   まわる  廻る


   くるくると  まわる


  でも  「みんな」。


 「私の 光」 なんだ  それは分かる。





 「いいよ」「もう いいんだよ」
 「大丈夫 」「もう いいんだ」 「行くよ」

   「飛ばして」「離して」「大丈夫」


 「ありがとう」  「ありがとう」

   「ありがとう」
              「ありがとう」


 「ありがとう」
         「ありがとう」




     「ありがとう」





   「ありがとう」     






              「またね」






   「どこかで 」  。







 

 「何処かから届いた  私の光からの メッセージ」で。


 「ああ 

 「大丈夫 なんだ」

 「もう いいんだ」「行くんだ」

 「飛んだんだ」「行ったんだ」

 「あるべき 処 へ」


  「行けたんだ」

  それが   「わかって」。



ただ 涙が出た。

わんわん 泣くわけじゃ ないけど
ただ静かに。

涙が 出て。


 「ああ みんなが 労いの「ことば」を

 届けてくれたんだな  行けたんだな」それが。



 「わかった」んだ。











多分 あれは。

私が「置いていけなかった」光のカケラ

解される毎に
癒される 度に

どんどん浮いてきた  澱の 小さな小さな カケラ


 それが 「届いた」。

 私の 元に。


 「それ」は。 

 もう 「進め」という 「合図」なのだろう。



 「私」から 「私」への 合図


 「もう いいよ」「今だよ」という お知らせだ。





そう 思って。

ゆっくりと 目開けた。










「えっ、でも。早くない?」

何故だか開口一番。
その、言葉が出た。


ゆっくりと目を開け、神域の白を吸い込み
「今」を把握して。

隣の「色」を確かめ、目が 合って
少しだけ「恥ずかしい」が 出た途端。

何故だか、その言葉が頭にポンと浮かんだのだ。

そんな私を見ながら髪を撫で始めた彼は、仕方の無さそうな目をしてこう言った。


に戻ると、そうなのだ。何をも疑う事なく「全てを受け入れる」、それがこれからのお前の課題だろうな。」

 あたま? 

私の「ハテナ顔」を見て 再び口を開く金色。

「お前の「魂」では、解っていたのだろう?「頭で考えると」、そうなるのだ。」

「   そう  かも。」


そう、さっきの「夢の中」「光の中」では。


 「これは 私の 真実ほんとう

  それが 解って いた筈なのに。

目を 開けると。

どうして、こうなっちゃうのかな…………。



「だからそれも、「癖」なのだ。あまり深く考えなくとも良い。しかし、それならばお主、そろそろ「満ちてきた」のであろうな。」

「えっ うん   はい  ?」

ちょっと「悪い顔」になってそれを言うのは
反則だと思うけど。


「なにしろその「疑い」と「疑問」を取り除く事だな。人間ひとに深く染み付いたそれ、それもついでに、全て。流して終えば、良かろう。」

「  ぁ  はい 」

「「疑い」「疑問」「恐れ」はドラマが好きな人間が、好むもの。お前ははもう要らぬのだろう?ならばさっさと棄てるのだな。吾輩、その為に手伝うぞ?」

「    」

なに その  「悪い目」。


 ぇっ   ぁっ    ぅ ん  ?


スルリと伸びて来た手に、抗おうとしていると
ふと 視界に「なにか」が 入った気がする。

「ん?」

「どう、した?」

また、私の苦手な濡れる顔をして
そう訊くこの人は意地悪だと、思う。

しかし。
今は それどころでは ない。

 私達の目の前に ある  いる は。


「えっ。 「虎」?  なんです けど  ?」


そう、何故だか「真っ白な 虎」が。

マシュマロの横に 「ドーン」と 鎮座していたので ある。







      「みどり森であるの     私」

 「すべて 」「死から 生へ」「夜から 朝へ」
 「守人」「司祭」「調整者」「管理者」

    「すべての 転換を 見守る者」


 くるくる キラキラと 湧いてくるイメージ

  その どれもは曖昧だが なにか どこか

  共通点が あるのは    わかる。



 その 光は 色は。

   何処に 何に   集約される?



でも 

   結局は。



 「私 は 私 にしか 成り得ない」

 「私 でしか 在り得ない」

 「芽が出て 花が 咲く様に」

 「なるしか ない 」 「なるんだ」

 「行き着くところは  「本当のこと」」


その 虎を見て。

「あの光達」のメッセージが 私の「なか」に
浮かんで くる。

「もう 大丈夫だよ」と。
「進めば なるべきものに なる よ」と。

背中を押してくれる あの光達私の一部

それはもう 「置いていけないもの」ではなく。
あれも「私」なんだ。

だって そう「ぜんぶ 私」だから。


ただそこにあって静かに私を見つめる、青い眼が。
その一点を、伝えて いたのだ。





「成る程  だから 。  うん。 成る程。」


どうやって「その時」が、「許可」が
来るのかと思ってはいたけど。

やっぱり「自分から」なんだ。

 その「白い虎」を見て そう「わかる」
 私の「なか」の感覚

 その虎が 醸し出す空気


その「仕組み」がどうなっているのか、それは解らないけど。
でも、考えることじゃないし、きっと探る様なことでも ない。


「まあ、でも。「満ちてきた」、って事では。あるんだろうな………。」

そう、呟いてふと顔を上げると
この白いうえに浮かぶ、二つの丸が 見えた。

「あ。」

  そう か。

この子は「あそこ」から 来たんだ。


 そう 気が付いた瞬間 胸に「ズン」と来る感覚
 それは私に 「そう」「それが 本当」だと。

 確かに 伝えて来ていて。


「ああ、成る程。なんだ…………。」

その「月」を見た瞬間 齎される「感覚」「直感


 「」という 自分にしか解らないだろう「納得感」。

 成る程 きっと これなんだ。


  「感じること」「わかる こと」
   「受け取ること」「見るもの」
 「出会うこと」「どれを」「手に取り」
 「なにを」「選んで」「受け取り 進むのか」。


それがきっと。

 あの二人が言う 「そのまま受け取る」ということ

 「疑問」「疑い」「何故」「理由」は
 そこには  きっと なくて。

 
 「どれだけ それ導きを 信じられるか」

 それは。

 言い換えれば 

 「どれだけ 信じられるか」

 そういうことなのだろう。


なにしろその、白い虎は何故だかぐるぐるしている私の周りをぐるぐる、回っていて。

「うん?」

「「何処までも 行ける よ」」

「えっ。」 意外。

しかし、すぐにピンと来た。

見た目に似つかわしくない、可愛らしい声を出したこの子は
きっと あの「小さな光」の集まりなんだ。

それも「私の光」に、なった それ
それは「可愛らしい声」を 私に直接響く「音」として届け、「なか」で変換されているのが、分かる。


 成る程?
 「私の光」「檻」「澱」「置いていけないもの」
 「私の一部」「カケラ」
 それはきっと 全部一緒だ。

「それ」がきっと あの時と同じ様に「あそこ」まで、積み上がって。

どうしてなのかは 分からない。
でも、きっとそれが「転換」されて今度は羽衣ではなく「この子白い虎」になったのだろう。


「ふむ?確かに。…………進む、という事は「不思議」をそのまま受け入れる、って事なのかも知れないな………。」

これまでの世界の、私ならば。
きっと「理由」やきちんとした「説明」「証明」がないと、きっと受け入れられない「事実」。

でも。

これからはきっと、「こんなこと降りて来る」が、沢山あって。

その中で「どれを選ぶのか」「何に出会うのか」「どれを自分のもの直感として 採用するのか」そんな感じなのかなぁと 思う。


「ふむ?できるかな?…………でも。なんか。」

チラリと白い虎を見て、目が合った。

「面白い、かも。」

真っ白のこの子は、名前は何にしたら良いだろうか。

「うん?でもな…………なんか。似てない??」

そう、この子は「真っ白に 青い眼」の、大きな虎で。

「だから…………正に、「私の虎」 なのか。」


そんな「お揃い」のこの子は
「何処までもゆける」と 言うだけあって 私に「「乗りなよ」」と。
 背中を示しているのが 解る。


「えっ?でも??  どう やって  ???」

するとフワリとラーダが現れ、私に二色の紐を
渡した。
いや、リボンなのか?

その二色は
 一つは 薄い鶯色
 もう一つは 薄い 蜜柑色。

柔らかな二つが相まって、ラーダの雰囲気にはぴったりだが
青い眼には ……………いや、意外とイケるな??


「掛けてやると、いい。」

ずっと黙っていた彼が、そう言うと
白い虎は頭を垂れ「「どうぞ」」とそのリボンを潜る。

「シュルリ」と自然に掛かった それ
そして金色は、私を抱え「ポン」と。
虎の背に、置いた。


「えっ。」

なら、大丈夫であろう。な?」

「えっ  えっ  っ???」

何故だか 通じ合う二人

そして私はそのまま、「ポン」とお尻を叩かれた虎の 背に乗って。

久しぶりにここから外へ 出る事になったのである。




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