透明の「扉」を開けて

美黎

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8の扉 デヴァイ 再

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 今日は 神域で。

光達みんなの 「新しく美しいかたち」を
ずっと眺めて いた。


なんだか まだ「外」は 不安だったし
イストリアから「自分が落ち着く場所に いなさい」と。
言われても、いたからだ。

それに。

「なんか、とりあえず「したいように」しよう。」

そう、「無理」とか
   「頑張る」とか

   「背伸びする」とか。

 それは 「要らない」

それが、「今」凄く良く 解るから。


「うん、なにしろまだ不安ならば、出なくていいのよ。そうなの。」

もう、「漏れ出す」ことは無いのかも知れない。

「危険」は 多分無いし

「不安」は 「あっち方面」なら あるけれど。


ある意味「外敵からは 無敵」状態の 私

 「なにか から 害される」ことは きっと無い。


まあ、でも 「出たくない」んだよなぁ

 なんで  なんだろう か。


「ま、それは考えても分かんない系の、はなし………。」


目の前に キラキラ くるくると回る「多胞体かたち

 それは 新しい光を含み 

   「透明度」   「質感」

 「明晰さ」「品」「より 詳細な」

  「厚み」  「容量」「軽さ」

  「柔軟性」  沢山の「要素」が増えた かたち

大きく伸縮しながら 光を受け まわる
 その 二重の 「かたち」は。

内側に「軽さ」が加わり、私の「持つ色」の明度と純度が上がった事が、知れる。

外側の達も、みんな。

なんだか「新しい 光」が加わった様で、衣装がグレードアップしている気がするが、気の所為だろうか。


「うむむ?でも、素敵になってるなら、ヨシ………。」

まだ、蘭が見えなかったり時折いなくなるみんな
それを統率しながら各所のバランスを取っている慶は。

やはり少し大きくなっていて、目立つからすぐ分かる。
時々私に「心配無い」という「いろ」も伝えてくるし、本当に万能な「千手観音」。


「私もあんな風に………なろう、うん。」

「なりたい」じゃなくて 「なろう」で、いいんだ。

「なる」、でもいいな???


そうやって、美しいかたちを見ながらボーっと過ごす
「至福の時間」、しかし。

キラキラと光る面の中に、少し気になる「色」が、ある。

多分 あれは。

「本部長に渡した、石の色だよね………。」


自分が「把握できない」色は、特に目立つ多胞体の「なかみ」
あの人本部長は「普通のフリ」をして受け取っていたけど。

 あれは絶対、小部屋に飛び込んだよね…


イストリアにも見せたと聞いたので、追々「結果」は来るのだろう。

「なに」か、判るのかは わかんないけど。


 て いうか

 結局 「あの光」「外の? 光」?って。

 私が 「把握」できるものなの??


でもな…………


   「私の前に 出てきた」、その時点で

 「関係がある」「登場した」

だから 「私の全体像の なか」には。

「ある」筈なんだ
「いる」筈なのだ。


「  ふむ?」


 結局 「情報」って。

 「浮いてる」の かな ??



こう新しくなって、みて。

私は自分の「頭のぐるぐる」を、殆ど多胞体の中に放り込んだままだ。

「いつでも出せる」「身軽」「対応力」
「自由自在」「臨機応変」

それが 解って いれば。

別に「持っていなくとも」いいのである。


 だから ?  結局


   「情報」って。  


 同じ 様に  「ふわふわ」って。

  「浮いてる」んじゃ ない の??


きっとまだ私の知らない 大きな「全体」があって。

 その中に 「浮いている」「未確認のカケラ」


 でもきっとそれは 「動かなければ」「見つからない」

 それは わかる。


だってずっとじっと ここで。

待ってたって、きっと「何も起こらない」んだ。


 世界は 「流れ」で、「動いて」いて。


それがきっと「私の流れ」の中で
それに沿って「流れて」いたならば

「自ずと  見える」「出会う」んだ きっと。


もしかして「余所見をしたり」「道から落ちたり」「外れたり」「ちょっと休んだり」したら。

見えなかったり、「知る」のが遅れたりするかもだけど。


でもきっと「必ず」「出会わなければならない」ものは
「流れてくる」し

「必要ないもの」は 来ない
「あってもなくてもいい」のも きっとある

でも、その沢山の「流れてくるもの」の 中で。


 「共に流れながら 自分の色を 集める」


そんな感じなのではないかと 思う。


 「より 惹かれるもの」「より 美しいもの」

「より 楽しいもの」 「より ワクワクするもの」

それを集めれば きっと「完成」する

「私の本当」「わたしの かたち」


その 中に。

あの「練度の高い 」は あるのだろうか。



「ま。「必要」なら、いつかわかる、か…………。」

なにしろ「私が流れない」ことは、ない。

「流れが止まれば」「澱んで 腐る」
それはやはり私の成長も 止まるのだろうし
謎など永遠に 解けないのだろう。


しかし 「止まる事がない 私」

それだけは断言できる。

なにしろじっとしていられないのだから、それは決定事項なのだ。


「まあ、「今は」じっとしてますけどね………。」

しかし、私はもう 知っても、いるのだ。

 くるくると 美しく回る この「かたち」が

  私の「なか」で  「動いて」いる ことを。



「ま、焦らず、急がず。なにしろ、この頃怒涛の展開、よ………私。頑張ってるわ。」

そう、それに「今 私のやること」それは。


「  ぅっ」

  あぶない あぶない  油断 禁物


「受け取ること」「受け入れること」
「抵抗を なくす」「全てを流し 融かす」

なんか、貰ってばかりじゃないかと。

また、思ってしまう けれど。


「うん、エルバも言ってたし。私の仕事だと思って、「そうする」のよ。」


「どう、した?」

「あっ 」

 おかえり なさい ?


つい、「キュッ」とチカラが入るからだ

まだまだ私はこの色に。

「充分過ぎる程 浸って」いないのだろう。


そうしてとりあえず、差し出された その手を。

無言で見つめ、吸い込まれていったので ある。




☆7



 

 
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