透明の「扉」を開けて

美黎

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8の扉 デヴァイ 再

上昇気流

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随分と 強い 風。

その間を縫いながら 心地良い風が導くまま

            空を昇ってゆく

 薄い雲   白い空
 
  時折掛かる ピンクの雲

    水色の雲が チラリとぎり
   しかし それが 空だと知れて

 その方向へ急降下した


思う様に 降り

  再び上に 光を見て またそれ目がけて昇り 

          思いきり 切り昇る風



 急降下          急上昇

  
    「自由自在」の 大きな翼


 丈夫な 体と  強い脚

  
 「どこまで行けるのか」と。

 強大な風に向かい  頭から矢の様に進んだ


 この大きな翼ならば。

 どこまでも 自由に飛べそうだからだ。


不思議な色の空を抜け、急降下すると灰色の雲が見えてきた。

見覚えのあるそれ、一帯に拡がる大きな灰色。


 しかしそれもまた 突き抜けて。

見えて来るは あの灰色の島だ。

しかし。
 そう この頃緑が増えた そこは

  さながら「天空の庭」にも見え

 また 「行こう」と 意図し 再び急降下する



橙の空 それは黒と赤の煙を吐いて

 退廃的な街を飾る フワリとしたモールの様で
 
 そうして見ると なんだか可愛らしくも 見える 工場地帯


  しかし真ん中にある 大きなビル

  そのまた中央に見える「青」が 目に映って。


キュウ とする胸

しかし 「今の私」に 胸に当てる「手」は 無くて。


なにしろとりあえず そのまま再び 

 突風に乗り 急降下して 行った。



「どうしようか」
 「見て しまえば 」

寂しくなる   それは 解っていたけれど。


 拡がる青   白の壁 土の色

    薄い緑と 深い森    青い屋根屋根


 もう 殆ど見えない 白い森は 小さく端に 控えていて。

  
「でも?ティレニアに「繋がる」ならば、いいの、かな?」

そんな疑問を抱きつつも、その鮮やかな色のコントラストを楽しむ自分

  もう 「懐かしさ」と 言うよりも。

 「美しさ」 「色鮮やか」 「人々の気配」

   「瑞々しい 息遣い」  「生きている 呼吸」


そんな 「美しい ものたち」に 惹きつけられる自分


 その 変化がまた 嬉しくて。


 高く 高く  舞い上がり

  再び 上昇気流に 乗って


  遠く  遠く   高みまで。


 昇って  風の間を 自由自在に 縫い


   空に光の 「糸」を 繋いで


  また  美しい紋様を 描いて いく



「強過ぎる風」、それは時に暴力的で

 破壊を齎し 沢山の 死と再生が 始まる合図でも あって。


でも。

 「世界」は 「宇宙」は

 ある意味 「完全」で 「全てがある」

   「含まれる」から。



それも また 「越えなければならない 山」で

私達が これから迎える 「場」「瞬間」「未来」への

 旅の一部で あるから。



なにしろ「今」「この時」「この瞬間」を

 ずっと ずっと 夢見ていた 待ち続けていた 私は。

 
しっかりと目を開け  観照すること

暴風雨の中を 強い翼で切り抜けること

嵐の中  竜巻の中  

 時に 拡大 縮小しながら

  自由に 本能的に 「自分の道」を見つけ

 光に向かい  ただ 真っ直ぐに 進むこと


そうして この 強過ぎる風さえも。


 自らの「上昇」の為に  糧として 舞い上がること



 全てのもの こと 出来事 人

   瞬間 瞬間 での 「感じる全て」を 利用して。



       舞い上がる


   脱ぎ捨てる      取り込み 濾過して

 また それを チカラにして。




 とんでもない 高み へ

 とんでもない 境地へ


未だ 誰も 見た事のない  


     「私だけの  場所 」へ 跳んでゆくのだ。



さあ
始めよう

つい 忘れても  また 泣いても
立ち止まっても なんでもいいのだけど。

それもどれも みんな全てが 「私の光」に「転換」できるから。


そう それを 思い出して しっかりと 解って
進んで行くのだ。


 そう 全てが  私の光 だから。

     








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