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8の扉 デヴァイ 再

いのち

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  くるくる

         くるくると

  まわり      おちる


      二つの  ひかり



その 交差する 美しいひかりを

 じっと 感じながら

「命」について。

考えて いた。




多分、これは半分夢の中だ。

だって 辺りは なんとなくの ぼんやり黒

 しかし 明るくもあるその闇は 全く怖くはなくて

 少し 暖かい気すら する


 その 「光のある 闇」の中で

 ぼんやりと 「思う」「命」


きっと 昼間に考えていた あのことが

 気になっているに違いないのだ


 だって 私は。

      「命」「生命」「魂」

 それについて。


 ぐるぐる ぐるぐる ぐるぐるして。

 結局 確か?
 あの 金色に 運ばれた筈なのだ。


 て ことは?

 やっぱり 寝て るの   かな ???




まあ、それはとりあえず どちらでもいい。

ほんのりとした疑問を「ポイ」と投げ
「真ん中」に「デン」と座る、「命」を 
眺めていた。





 私にだって 「命」は ある。

   「生命」と 言えば。

 なんかもっと大きな  全体の「命」

 そんな感じがするよね? うん

   イメージと いうか 字面 と いうか

私がこれまで 経験して来た 見聞き してきた

 色んなものが 集まって。

  きっと 「そう」「感じる」のだろうけど。


 
 「言葉」は 少し難しくて。

 「定義」というものはあれど

その人 その人の 経験により

  その「言葉」に対する 「印象」は 違うと思う

 学校で習う  それも そうだけれど。
 それだけじゃ、ない。

 辞書に載っていることが 「全て」じゃ ないんだ


 「その時」「時代」「積み上げて来た 想い」

 そんなもので 如何様にも 「変化」する

 それも「言葉」


 しかし 「変化」せぬ ものは無いし
 そう であるならば 「言葉」など。

 つまらないものに なるのだろう


 何にも 「背景」が あって

 その人が 何を見て 経験し どう「生きて」
 どう「使う」のか

 どんな「色」を含んで。
 発せられた 「言葉」なのか。

 どんな「想い」が 乗る 「言葉」なのか。

 
 きっと そんな「奥深さ」が
 「言葉」が「言葉」たる 由縁なのだろう

 「奥深さ」「洞察できる 面白さ」
 そんなものが 無いのならば 

 それは 動物が発する「声」「音」と
 同じなのだろう

 「伝達する為だけ」に ある 
 そんな簡潔なものでは 無い筈なんだ
 「言葉」とは。

 その「表層」だけ に 表される

 そんな単純なものでは ない筈なんだ

  ことば とは。


 「日本語」は 特に。
 その性質を 持つと 私は思う

 「遊べる」「矛盾を 含むことができる」

  「受け取り手を 拡げる」言葉


 「ルール辞書」通りなんて つまらないし

 偉い人が言うことだけが 正しい

 そんな つまらない事を言う 大人には。
 なりたく ないんだ。


 私達は   だって。

 みんなが それぞれ 唯一の美しい 「ひかり」を持つ

 「一つだけの 輝き」だからだ。

 その「色」を 楽しむ為に 「生きて」「魅せて」
 そうして 「ひかり合って」。


だからこそ

 「響き」あい「共鳴」して

 「世界」は 「輝く」のだろう



そう きっと。 「命」も。

 輝いて いる よね?


 きらり ひらりと   落ちて来る 

        「ひかり」


  その ふんわりとした 明るい 二つ

   それはきっと 「命」のひかり

  優しい 輝きだ



  時に 激しく燃え   時に 消えそうに なっても。


 しかし きっと 「その時」が 来るまでは

 燃え続ける  その「命の光」



  「チカラ」は 「エネルギー」は

  「命」に なり得るのか


 それ を  考えていた 私だけど。


   多分。

 「なる」とは 思う


 「どう」 「なにが」 「どうなって」

   なる のかは。


  今は 分からないけれど。



 でも。


 あの時 チラリとあの二人が言っていた こと

 
   「「世界」が 変われば 」


 確かに。

 は あると思う



  だってきっと 私達は。


  「想い」という「チカラ」を 持ち

 「それ想い」は 「世界」を 変えられる


 「ひっくり 返せる」 そう 思うんだ



 ならば。


 「そう」「なる」「できる」世界へ 行けば。


 若しくは  そんな世界を 創れたならば。


   「それ」は 充分 可能だろう


  「チカラ」が 「エネルギー」が

 「命」となり 生まれ

    「ひかり」の 「なにか」が 生まれる


 それは なんか。
 
 素敵だ。


 きっと 美しい世界が  見れるだろう。



「それなら…………いい な  」





  

 「命」「生命」   「魂」    「体」






  私達は  「繋がっていない」と

              思っているから


 苦しみの中に いるのだろう きっと。


「どこから 命は 宿るのか」それは
大きな テーマで

「受精」した 瞬間から 「魂」は宿るのか

 「宿る」? 「入る」? どうなんだろう な?


 きっと でも「命」は ある。

 それは「生まれた」「生命」である。



しかし。

 人間ひとは その時その時の 都合で

 その「命」を 消す。


 「この期間までは 殺人ではない」
 そう決められた期間内に 消された「命」は

 「命」では なかったのだろうか。


 「事情」が あれば 「消していい命」

 そんなものは  あるのだろうか


   なんとか 「生きる」道は

   考えられないのだろう か




  いいや? 「それ」も やはり 「命」で。


 「消して いいもの」では ない


 「命」「意味」「繋がる」「繋げる」

   「生まれた 意味」「生きる とは」。


 それを きちんと  知っていれば。

 またきっと ルール社会は 変わるのだろう

 「全ての 命が 輝く」そんな 世界は

  可能な 筈なんだ






 しかし。

 人間ひとは 

 「見たいものしか 見ない」し

  都合のいい様に ルールを 変え

 その時 その時の 「誰か」の 都合のいい様に

 社会 というものが できている



 「為政者」が 「消せ」と 言えば。

 「消していい 命」も あった。



 誰に 見られることなく 「消えた 命」も

 五万とあった だろう



 昔は。 ひとの 「命」が とても軽くて

 しかし 

 沢山の 「想い」が あり

 学んできた筈の 私達は。


 「人間ひとの 命は 等しく 尊いもの」と。


 そう 「わかる」様に なってきたのではなかったか



 「命」は 「命」

  「尊いもの」


 そう 学んできたのでは なかったの だろうか





 
きっと 古代 むかし 昔の   私達は

自然と それを 知っていて

祈っていた  感謝を していたんだ



しかし それは。

いつの間にか 「真ん中」が ずれ

 「生きる」の 「意味」が

   違ってきて しまった



 「健康」の為に  「動物実験」を する

 「食べ物」で 苦労しない為に

 「遺伝子操作」を して 豊富に 保つ


 「死なない」為に。

 「臓器」の 移植をして。


 「長生き」の 為に 研究をし

 「クローン」を 試み
 動物実験を する


 「人工子宮」を 開発する



  「不自由」を 「経験したくない」が

            ために。








 
 「いのち」って   なんだ ろうか



 「ひと」以外に  宿る「生命」は

  
 「いのち」では  ないのだろうか




 「わたしたち」 「わたし」は


  何故  「生まれて」  。


     そして  「死んで 」   。



何故だか

 「死」は 「終わり」だと 「思って」いて。




結局

  私達は  どこへ 向かっているのだろうか



 「生きる」とは  

 「尊厳」とは

 「にんげん」とは


    なんなの だろう か。







  「美しく 生き」「美しく 死ぬ」


それは


 「綺麗事」「戯言」「理想」「夢」


   そんなもの だったのだろうか






  「命」それは 

  「そこ」に 「からだ」が 「あり」さえ

   すれば?


   「それでいい」のか


   「息をしていれば」「心臓が動いていれば」

   「それで いいのか」




  「生きる」とは  「命」とは


      なんだ?






私達は。


とんでもない 外れた道を  歩いているのでは 

 ない   のか。









 くるくる  くるくると  まわる ひかり


   それは かけがえのない ひかりで


  一つ一つ が きっと。


    「命」だ




  その 中を  旅する  「私」



   「私」は 「魂」で 「命」を持っていて


  今は  「体」も あるけれども


   「ほんとう」は。


   「ひかり」で 「繋がった 魂」でも ある。




  だから。

 今ならば   よく わかる。



  「これ」は 確かに「入れもの」で


   その時  その時の 違った「入れもの」で


  「色」を 「経験」させてもらっている


 「」の 「乗りもの」なのだ。





そうして その 世界に一つしかない 「乗りもの」に 乗り

その時の 「」を 楽しむ

 「生きる」「味わう」「経験 する」


 多分 そういうこと だ。


 「違う色」

 だから  面白くて。


 やる 価値が ある。



 「それ」を 「同じ」にすることは

 つまらない ことで  

「生きる」とは

 きっと違う


  「私」という「ひかり」ではなく

  なにか 別の 「作られた」もの


 ルールに 型に  嵌められて

 被せられる みんな同じ いろ


 そんな 「生きる」は もう 飽きたから

 やっても 意味が無いんだ


 もう 何度も やって
    何度も 何度も  「もう いい」って

 思った から。




 だから。

 やっぱり。


 「今の」「体」「命」を 大切にして

 「自分のを 生きる」

 それに 尽きる







 「命」は 不思議で

  どうして 私達に 与えられて

 どうして  繰り返して

   どうして 消えたり 灯ったりして

 廻って  ゆくのだろうか



 「人間ひとは この世を 遊んでいるのだろうよ」


 
 あの 声。


 やっぱり?  なの かな?




 まだ 私の中の「こたえ本当」には

 辿り着いて いないけれど。


 きっと 見えては きたんだ  少しずつ


 そう

 真っ直ぐ 進んで いるから。








未だ ぐるぐると 回る

 「魂」「命」「ひかり」「チカラ」


   「生きる」「輝き」「尊厳」

    「独自の いろ ひかり」



複雑に絡み合う 事柄

しかし

 「全て」は「矛盾」していて

 「相反するものを  含む」「共存している」

 
 それが 「生きる」ということ

 それぞれの 「道」だと いうこと

 だからこそ

 「自分の道」を 黙って しっかりと 歩む


 いうこと。



その「矛盾」「相反する いろ」「全て」を

 飲み込んで 取り込んで。



  進むからこそ 「真ん中ひかり」に

     還帰るのだ と  

               いう
                   こと







「     ふむ。」


暖かい 匂いが  して きた。

これはきっと 目覚めが 近い。



安心してこの光に自分を委ねられる時間

目を 瞑っていても 開けても
幸せが待っているという この 。


「瞬間」  




「……………プライスレス。」

「何を言っている。」

あ。

そのまま、閉じた金色の睫毛でも楽しもうかと思っていたけれど。

きっともう、その美しい瞳は開かれて私を誘惑しようとしてくるに違いない。

然らば。


 あ あれ???


再び、眠ろうと試みた私を嘲笑うかの様に髪を梳き、頭を撫で始めた大きな、手。

以前ならば。

眠くなる筈のこの行為、しかしこの頃なんだか「ムズムズ」してしまう私は。


 うぬぬぬぬぬ…………

とりあえず、平静を装ってゆっくりと深く呼吸を、する。

「ぅっ 」

しかし、甘い「匂い」にやられ、逆に手の力が強くなった。

私の「違い」が、分かるのだろう。
どう「分かられてるか」は、あまり考えたくないけれど。

うん、そうだそうだ。
考えない様にして、寝ちゃお。

そう、考え事してたから、まだ眠いし??


「うーーーーーむ。」

しかし、頭はキンキンに冴えている。

これまでにないくらいに、「頭脳明晰感」が
何故だか「今」、あるのだ。


ちょっと 考え事の時 とか
  ぐるぐるした 時とかに してくれませんかね


自分で自分にクレームを付けていたら、なんだか可笑しくなって、きた。


そうしてクスクスと一人、笑っている私の上から。

「仕方の無い溜息」が降って来たのは。

言うまでも、ないのである。

うむ。





 



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