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8の扉 デヴァイ 再

欲しいもの

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 この頃  「更新された 私」で。


 少し「欲しいもの」を 考えてみる



 これまでと同じ様に 

  「私の 欲しいもの」は

 それそのもので

 美しくて

 一つしかなくて

 満ち溢れていて

 繊細で 濃密で 且つ 儚くもあり

 神々しく しかし 控えめで

 全体を覆うけれど はっきりとは 見えない

 全てを優しく包むけれど

 決して 甘くは ない



 そんな様な もの だ


 いいや?  

  きっと  「もの」では ないのだろうけど。





 これまでは 「物質もの」「創造物芸術

 「作り手が 創るもの」

 「地球が 創るもの」

 そんな様な もので 代用されていた

 



 だがしかし

 私の  「要求」「欲求」「場所」「位置」

   「在り方」「思い」「願い」「祈り」

        「存在」

      「それそのもの」が


  変化 したならば。



 それはきっと  「今」「誰か」が

 作り出せるものでは 無い のだろう



 そう


 


 「己」にしか 創り 得ない

 「魂の色」にも 近く


 そして それ 一つで

 「己を満たせる」もの  



 それは 「なに」か

 その時々で 違うのだろうし

 見えるかも知れないし

 見えないのかも 知れない



 だが しかし

 「決まっていること」など

 「面白く」も  なんともないし


 「変化」するからこそ  「喜び」が あるのだろう




今日は 強く風が吹いている。


ならば 今は   「それ」でも いい


では その風を手に  絡め取り また

 吹き流して遊び。


 また 世界を 楽しむことに しよう。







「…………ん。」

あれ?

 ゆめ かな??


なんだか。
とても、心地の良い夢だった気がする。

風に、乗っている様な。
空を飛んで、いる、様な。

今はまだ、「一人」では飛べない私だけど。

「………いつかは。飛べる、のかな…………ふふ。」


傍らの金髪を眺めながら、そっと呟く、ある日の夜。
きっと寝ては、いないのだろうけど。


私を「放っておいてくれている」のも、解る。

 
 そう  そうね

 この 「優しい 色」「私だけの 色」

うん

 「今」の 「私」の 「欲しい もの」

 もの じゃ ないけど

  うん  まあ  ええ


「いかん…………。」

このまま、彼の手が動き始めると、まずい。

また 寝られなくなっちゃう…………
  あばばばば…………


とりあえずまだ、じっとしてくれている温かい腕。
その温もりを感じつつ、チラリと天蓋の星空を目に映す。

じっと瞬く、星空を眺めていると自分の中が落ち着いた色に変化してきたのも、分かって。

その温もりを嬉しく思いながらも、つらつらと昨日の訪問を思い出し始めたのであった。




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