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8の扉 デヴァイ
秘密
しおりを挟む「知らないのか?」
「それは予想外だな。」
「いや、あれは突然だった。」
「もしかしてその所為ではないかと………。」「 」
「呪いだとでも言うのか。」
「そこまでは…。」
「しかし少しずつだが短くなっては、きている。」
「まあ、関係は置いておけ。とりあえずそれはあの娘に会えばハッキリするだろう。」
「知っていると思うか?」
「どうだろうか。しかし、知らぬならば知ってもらうまで。何とかして「あれ」を持って帰ってもらわなばならん。」
「本当に…いや、失言だ。」
「…………まあ、いい。なにしろ誰も見た事がないのだ。本当ならば儲け物、程度の方がいいのかも知れん。しかし…。」
「ああ。」
「それでなければ直接、力を貰うことはできないのか?」
「…………」
「最終手段だな。」
「しかし」
「いや、ブラッドフォードならどうにでもなろう。」
「 」
「あなたも。見ていた、「共犯」の筈だ。この件に関しては、黙っていてもらおうか。」
「では、あの娘にはまず「取ってきてもらうこと」と、不可能だった場合は「直接」力を受ける事、そして「代わり」として据える事でいいですかな。」
「そう、なるだろうな。」
「ああ。」
「異議は無い。」
「 」
「…………もし。」
「どうしました?」
「もし、娘が。「それ」を持って帰ったら、どうする?一つだけ、だったなら、若しくはとても少なかったなら?」
「…………」
「………それは、またその時。」
「…ああ、そうだな。」
「そう、分ければよい。」
「…………」
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「一体、「今」はどうなっているのか…。」
「それこそ神のみぞ知る、ですな。」
「「終焉の墓地」か。」
「長しか、入れぬ場所。いつからそうなのかは分からんがあそこしかないのだ。あるとするならば。」
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「それは、な。」
「では、そういう事で。」
「ああ。」
「了承した。」
「では、また。」
「ここで?」「ああ」
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しかし。
まだ知られる訳にはいかないし、出るしかないだろうな。
あの人には、話しておくか…。
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本当ならば私が娶れば話は早いが、ブラッドでもまあ、皆が納得するならばいい。
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それに、この家に居たならば。
あの娘だとしても、きっと取り込まれるだろう。
この、大きな、大きな。
古く永く、暗い。
柵という、靄の中にな。
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