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8の扉 デヴァイ
表と 裏
しおりを挟む汚いことも 色々やった
「穢れている」と言われているような こと
死者を使った 研究と称した
実験だったり
虫 動物 植物 なら まだ マシ
人間だって。
どんなこと でも できるんだ
「人間として認識されない」
人間 ならば。
そんな人間は 幾らでもいた
肌の色が 違う
目の色 髪の色
極端に 小さい 大きい
それなら まだ いい
時折見つかる 大分 「違うもの」
それなんかは 酷く
厄介だった
おおよそ 見た目が 人間らしくないからなのか。
私に とっては
それを そうすることができる
「自分」含め 「自分が上」だと 思い込んでいる
その 人間達の方が
人間では無いように 見えた
見えて いたんだ。
ちゃんと。
でも。
わからなかった 分からなかった
解らなかった んだ
そして
知りたいこと が
知りたかった
知ること が 単純に 楽しかったんだ
なんにも。
考えて いなければ ね。
だから。
それに 気が 付いた時
その 生を閉じたんだ
逃げた
逃げたんだよ
いや
逃げるしか なかった
この 人間という
生き物の 残虐さ 愚かさ
未知のものに対する
恐怖 しかし 尽きぬ 興味
「好奇心」
それは。
とてつもなく 素敵なもので
かつ
とてつもなく 恐ろしいものでも
あったのだ。
時に その「好奇心」から
これまで 頑なに拒んでいたが
興味だけは あった
「その仕事」に 手を出したことも あった
何時でも 何処でも
私達に 言い聞かされ
教えられ 諭されていた
「貞淑」 「清楚」「清純」 「無垢」
「処女性」 「「女」としての価値」
それは。
「本当のこと」 なのか。
試してみたくなるのは
仕方が無いと思う
人間は。
禁止されればされるほど やりたくなるものだし
秘密にされれば されるほど
興味を持つ そんな生き物だからだ。
だから。
私は 教会がそれを 禁止するのは
逆効果だと思っていたし
事実 実際
そうでも、あった。
お偉いさん達は 秘密裏にそれに
興じることで お互いの弱みを握り合い
お互いに 縛り合って その関係を成り立たせて いた
それに。
どんな 崇高な 人間で すら。
それを前に 冷静でいることは
難しい様だった
それは 何度も 経験して来たから
知っている。
「極上の 獲物」だったこともある 私は
人間が その皮を脱ぐ様を
何度も 何度も
見てきた
それに。
「さあ どうぞ」と 置いてある
とても美味しそうな 果実よりも
人は
「これは決して 食べてはいけない」と
言われている
ずっと ずっと 眺めるだけだった
少し 美しい果実の 方が。
「美味しそうに感じられる」ものなのだと。
「その仕事」も 通して 知った。
「用意されている 果実」
「触れてはいけない 果実」
その 差も 知って。
さて はて
「これ」 は。
どういう 仕組みなのか と。
どうして。
こうなって。
いるのか、と。
考え始めたのだ。
ある 時 から。
そう 再び チラリと
視界を掠めた
あの 「いろ」を
見つけて から
「あの頃」と
随分違ってしまった 人間というものの
「正体」に。
興味が 移ったのかも しれない
忘れていた 「あの色」を
見つけてから
私 は。
その 生を 繋げて考える と
いう 道に。
踏み入ることに したのだ。
よう やっと。
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