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5の扉 ラピスグラウンド
開店準備
しおりを挟む次の火の日。
イオスと私は再び連れ立ってベイルートの店に向かっていた。勿論、先週貰った黄色いバッジをきちんと付けて、だ。
今日は開店準備の確認に行く事になっている。私は沢山の必要なものを思い浮かべて伝えたつもりだが、きっと実際に設営してみると足りない物もかなりあると思っている。
やっぱり実際やってみないと分からないことは多い。
今日はそんなシュミレーションをするための日だ。
チラリと隣を歩くイオスに目をやると、初めに会った頃の印象とだいぶ変わっている事に気が付いた。
最初は「スイーツ男子」という名を地でいけるようなふんわりした雰囲気があったが、今ではしっかりと目標を見据えて、挑戦的にも見える明るいグレーの瞳をしている。
この短期間で随分しっかりしたものだなぁと感慨深くなると共に、「あれ?私年下だよね?なんでこんなお母さん目線?」と自分で自分が不安になった。
なんかラピスに来てから、私老けてない???
そんな恐ろしい想像をしながら歩いているうちに、ベイルートの洋館へ到着する。
今日も相変わらず素敵な建物だ。
そうだ!きっとベイルートさんなら館の中を案内してくれるに違いない。
凄い名案を思いついた私は、先頭に立って入り口の扉を開ける。
ん?いつも開いてるのに今日は閉まってるね??
「お待ちしておりました。」
出迎えてくれたのは今日もきっちり髪を撫で付けているウォリスだ。濃いグレーの髪をいつもピッチリときめ、知的な瞳で髭を蓄えたウォリスはどこから見ても出来る執事だ。
何故か私がその姿に満足感を覚えていると、奥の扉からベイルートが出て来た。玉虫色の髪によく合う深緑のジャケットを羽織り、何処かへ行くのだろうか外出の様子である。
イオスもそう思ったのであろう、ベイルートに問いかけた。
「こんにちは、ベイルートさん。今日ですよね?」
「ああ。どうしようかと思ったが、現地に行かないと多分これ以上の不足が判らなそうだ。なぁ?」
最後の問は私に対してのものだろう。同じ事を考えていたので私も頷き返す。
私達は北の広場まで行く事になった。
「あるじゃないですか、マジックボックス。」
「は?何だって?」
「初めて見た…………。」
さて、私達が北の広場に移動するとなると店舗の資材を一緒に運ばなくてはならない。小さい店とは言え、備品の数は結構ある。
そしてラピスは基本石畳で狭い道が多い。そして、坂ばかり。
荷物の運搬をどうするのかと私がふと思った時、ベイルートはお店の壁にある小さな扉の中に備品をポイポイ入れ始めた。
そんな所に仕舞ってどうするのかと見ていると、「何してる。手伝え。」と言われたのだ。
理由を訊いたら、なんとそれは私がこの世界には無いと思っていた所謂マジックボックスだったのだ。
「あるじゃないですか~。こんな便利なもの。」
荷物を入れるのを手伝いながら「ここに入れたらどうなるんですか?」と質問する。イオスも「噂には聞いた事あるけど見るのは初めて」と言っているので一般的なものではないのだろう。
2人してベイルートを質問攻めにした。
そうして得た知識を整理すると、これも実はまじない道具の一種で力の強い、いいまじない石で作られているらしい。その為、元々数が少ない。
作れる人もここではウイントフークのみだそうで、本人からは想像の出来ない優秀さに驚かされる。
あの人、私と茶葉の見た目について「糞なのか糞じゃないのか」延々とやり合ってるけど話だけ聞くと凄い人なんだよね…………。
そもそもまじない道具を作る人というのが少ないらしく、大体ウイントフークが作るとレベルが高い物ができるので今は他が廃業して彼のみ、という状態が長く続いているようだ。
そうしてウイントフークが作ったこの道具は通称「空間石」や「荷物石」と呼ばれる。
これもまた、呪文を唱えて発動する類のまじない道具で力が強いまじないだという事が分かる。
ちなみに、簡単な「運び石」というのもあるようで農家や大きい獲物を狩る狩人は人によっては持っているらしい。なんにせよ、ある程度のまじない力が無いと使えないようなので持っている人もわずかなのだ。
あと、めっちゃ高いんだって。多分、そこだよね理由。
荷物を入れ終わるとベイルートがブツブツ呪文を唱えて扉を閉じる。
「なんて言ってるんですか?」
「教えるわけないだろう。基本的には持ち主しか知らない呪文だ。悪用されないようにな。」
ベイルートが持っているのはそんなに大きくない箱に収められた石だ。確かにこれなら奪おうと思えば奪えるに違いない。
もしも、奪われても中身が無事なように持ち主は自分しか知らない呪文で登録するのだそうだ。
これで北の広場に着いた時に適当な場所から取り出せばいいらしい。
やっぱり便利、マジックボックス。私も欲しいな。ウイントフークさん、作ってくれないかな??
「ほら、ヨル行くよ!」
既に店から出たベイルートを追いかけるように、イオスは私を呼びつつ出て行く。
置いていかれるとまずい。
ここはほぼ反対側の南の広場近くなので、ぐるっと回ると方向感覚が狂って迷子になる確率が上がる。
方向音痴ではないのだが、一応仕事中に迷惑をかけるわけにはいかないので、慌ててついて行った。
先頭をベイルートがスタスタ歩いて行く。この人も背が高いよなぁ…。
イオスはさすがに私よりは大きいが、もう少しで成人と言っていたのでベイルートよりは結構背が低い。成人は16なので、まだ伸びる人も多い年齢だろう。ベイルートは多分180近いと思うので足も長いのだ。正直もっとゆっくり歩いて欲しい。
半分小走りの私を最後にして、私達は北の広場へ向かっている。
ベイルートの店には使用人が何人かいるようなので、誰か一緒に来るかと思ったが空間石があるので必要ない、とウォリスに言って一人で出てきたのだ。
この人一応社長って事だよね?気軽な社長だな?と思いながらぐるっと回って、私達は北の広場に到着した。
ベイルートはイオスが借りる店舗の壁に空間石をくっつけると、またなにやら唱えて扉を作る。
ちょっと箱が(というか多分中身の石が)光って壁がもやもやしたかと思うと、もやもやの中から小さめの扉が出来てきて壁に固定される。
「荷物を出して、設置しておけ。足りない物はまた挙げておくように。」
そう言ってベイルートはイオスと私をおいて、他所の貸店舗に話をしに行ってしまった。
だよね…社長が手伝うわけがなかった。
とりあえずイオスと顔を見合わせて、準備に取り掛かる事にした。
「頑張ってるね!差し入れだよ~!」
ずっとしゃがんで下の棚に物を入れていたので、足が痛い。
私達が少し疲れてきた、ちょうど良いタイミングでやって来たのはフワフワした髪をなびかせたキティラだ。
今日準備をする事はイオスから聞いて知っていたので、もしかしたらと思い寄ってくれたらしい。私達の所に来ると、可愛いクロスを外してバスケットから差し入れを出してくれた。
タンブラーのようなものを3つ、カウンターに置く。
「どうぞ。」
「はぁー生き返る!」
「一休みしようか。」
キティラが持って来てくれたのはシリィの実を潰してジュースにした爽やかな飲み物だ。
レモンぽい味がするシリィはこうやって冷やして飲むととても美味しい。ただ、色は蛍光ペンの紫だけど。
味は黄色なんだけどなぁ~。紫かぁ~~。
何度もこの世界の色彩に裏切られてきた私は、慣れてきたとはいえ時々なんだか勿体なくなるのだった。
目を瞑って飲もう。うん。
そこからキティラも手伝いに加わり、私達はテキパキと作業を進めて行った。
お店の雰囲気を早く感じたいと、私がリクエストを出していたクロス類をイオスが持ってきてくれていたので、カウンターのクロスと店舗後ろの目立つ所、壁一面もイオスのお母さんが作ってくれたクロスで飾る。
これだけで、かなり整った外観だ。
棚類はまだ搬入しないので、造り付け部分の収納に用意してもらった食器やカトラリー、クロスやコップなど様々なものを入れて行く。
数やスペース、どのお菓子を出すのにどの皿を使おうかキティラと相談する。ある程度前もって決めておかないと当日混乱するだろう。
メモに、絵と一緒に書いておく。ついでにどのようにして盛り付けたり、トレーに乗せて持っていくかも今日のうちに打ち合わせをした。
そうしてあっという間に時間は過ぎて行った。
細かい不足をメモして、一旦最終確認をする。
「このくらいだよね?」
メモ紙を揃える為、トントンしながら私は2人に確認する。
「うーん。あとはオープンしてから、実際やってみないと分からないかもな。」
「確かにそれはあるよね。ドキドキするけど、楽しみ!」
うんうん、楽しみの方が大きいよね。
仲良しな2人を見ながら私も頷く。
するとやっと用事が終わったベイルートが帰ってきた。
途中から姿が見えなかったけど、どこ行ってたのかな?
「よし。これだけ出来ていれば致命的な不足は無さそうだな。残りのメモをもらおうか。」
そう言って私の手にあるメモを奪う。またきっと目をキラキラさせながら計算してくれるのだろう。算数が嫌いな私にはありがたい。
あのキラキラはまた見たいな…と私は1人顎に手を当て考える。
店に設置した備品の管理をベイルートとイオスが話し合っていると、足元をフワフワが撫でた。
「あれ。朝、今日どこ行ってたの?一緒に来るかと思ってたけど、出る時もう居なかったよね?」
「依る。アイツ。見える?あ、あれあそこの。」
「え?どれ?って言うかなに?」
「アイツよ。あのグレーのくるくる。あー、あーあ、見えなくなった。」
???
どうやら朝は何かを見つけて私に知らせようと、来てくれたようだ。しかし、それを認識する前にいなくなってしまった。
ていうか、そもそも何を見せたかったんだろう??
「ちょ、ちょっとこっち。」
少し離れた所に朝を連れて行き、話しても怪しく無いよう朝を抱き上げる。
これで猫を可愛がっているように見えるはず。
「なに?何がいたの?」
「いや、カイトが言ってたヤツよ。多分間違い無いと思うんだけど。くるくるのグレーの毛で、目は茶色だし。何か話してたけど全体的にコソコソしてた。でもあれだと普通の人は気がつかないわね。殆ど普通に見えると思うわ。」
「?普通に見えるけど怪しいの?」
そしてカイト??って誰?
朝が言うには、悪い事をしてるやつっていうのは気配が違う。どうも、怪しい空気を纏う。どうしても自然に行動している人に混ざると、違って見えるようだ。
しかし多分人間には分からない程度の違いだろうと言う。
そもそもカイトと言うのはマリアナの猫で、家族に石が持ち出された現場を見ていた猫だそうだ。そしてその後の朝の猫情報網によると、持ち出した家族は誰だか知らない男にそれを渡し別の石と交換していた。
それもまた別の猫からの情報だそうだ。色々な事柄、人の動き、猫たちの報告をつなぎ合わせていった結果が、さっきいた男がラインの石を受け取った、という事になった。
「え?どっちに行った??」
そこまで聞いた私はすぐに追いかけようと早足で歩きながら朝に訊ねる。
しかしそれに被せるように、朝に怒られた。
「バカ!ハーシェルの話を聞いてたの?」
その言葉を聞いて、ぐっと足を止めた。
私の服に軽く爪を立てて朝は続ける。
「殺した人の石を渡すようなやつよ。絶対に追いかけちゃダメ。多分今頃、他の猫たちが後を付けているはずよ。ちゃんと待つ約束でしょう。」
「殺した人」
その言葉が実際に朝の口から出た事で、私の背筋も寒くなる。想像より、ずっと重い言葉だ。
「ほら、まず戻りなさい。まだ片付けの途中よ。」
そう言われて我に帰る。
そういえば設営していたのだ。私が投げ出して行くわけにはいかない。
振り返るとイオスとキティラがクロスを畳んで片付けている。いくら悔しくても、今追いかけるのはダメなのだ。
深呼吸して気持ちを落ち着けると、私も小走りで店へ戻った。
店の片付けを一緒にやると、2人の幸せオーラに包まれて先程の黒い気持ちは少し薄まったような気がした。
細々とした連絡をして、後は週末のオープンに向けてイオスはお菓子を作り、私は不備がないかベイルートの用意してくれたものを確認する事になっている。
キティラとも準備開始の時間の待ち合わせをして、今日はお開きとした。
「お疲れさま!」
「じゃあまた木の日に。」
「頑張ってね!お菓子作り!お疲れさま。」
北の広場を後にしたのはもう夕方近くだった。
爽やかな2人と別れた後はベイルートが教会まで一緒に歩いてくれる。
こっちを通って南側へ帰るらしい。
ラギシーを持ってきてなかったのでそう言ってくれて助かった。
トボトボと歩く私を振り返ったベイルートは「早く来い」と言っている。
「はぁい」と返事をして小走りで並んで歩く。
だから、一歩が大きいんだってば!
「どうした、途中までは張り切っていただろう?」
一応聞いてくれるんですね、と思いつつ返答を思案していたら「俺だって気を使う時はある」と言っている。
顔に出てたカナ…………。
橙の時間に近づいて、ベイルートの髪が玉虫色に反射している。
返事を考えながらぼんやりと「綺麗だな」と考えていると、口に出ていたらしい。
ベイルートはちょっと目線を上に向けて、髪を触った。
「珍しいだろう。でもお前も同じだろう?何しろ珍しい物を持つものは狙われやすい。お前も気を付けろ。」
「えっ。」
なんで。
ベイルートが何を知っているのか理解できず、立ち止まる。
少しずつ赤の時間に迫ってきた日の光が路地に影を落とし始めた。
そのままじっとベイルートを見つめる。
すると、彼の方から口を開いた。
「そう、警戒するな。これだけ近くにいて、知識があれば気付く。それはカツラだろう?」
髪の方だ…………。
私はあからさまにホッとしたのがバレないように、すぐに表情を繕って答える。
「そうです。ハーシェルさんが、この歳でこの色は珍しいからって。前はフードだったんですけど、外に出る機会も増えたのでカツラにしています。」
今日もグレーのカツラに三つ編みだ。ぱっと見は本当に分からないが、疑って見て、生え際まで見ようとすれば地毛だという事には気がつくだろう。
でも知識ってなんだろう?
瞳の事はバレてなさそうなので、あまり深くは話さない方がいい。
私はそう切り替えると、話題を元の話に切り替えた。
「ベイルートさんは、なんとかしたいけど自分が手を出してはいけない時ってどうしますか?確かに、私が出ていかない方が丸く収まるのかもしれないんですけど、気持ち的にはだいぶヤキモキしてます。自分でドーーンと解決できるといいんですけど…。」
「ふむ。」
少し考えると、ベイルートはこう言った。
「お前はお前のできる事をやるしか無いのではないか?お前が手を出せない部分は他の人間がやってくれるのだろう?それは、適材適所だ。できない事はやってもらった方がいい。しかし全てをお前ができないのか?できる事はないか?迷ったら、紙に書け。思考を整理して、出来ることから片付けていけ。その中で自分がやるのがベストなもの、人に任せてもいいもの、人に任せた方がいいものに分ければ良い。絶対に自分がやらないとならないものなんて、実はそんなに多くはない。」
「……………。」
私はぱちくりしながらベイルートの濃いグレーの瞳を見た。
「そうだろう?」と言うような目を見て、「そうですね。」と言う。
この人はそうやって色々なモノをああいう風にキラキラさせながら整理しているんだろうな、とベイルートの計算する様子を思い出すと彼の言葉がストンと私の中に落ちた。
「はい。書いてみます。今の言葉を聞いてちょっとスッキリしましたけど、まだごちゃごちゃしてるので。」
「どれだけの事を抱えている。あまり張り切るなよ。ハーシェルだけでは守りきれなくなるぞ。」
ベイルートはどこまで何を知っているのだろう。
何となく、聞かない方がいいような気がして、黙って歩く。
そしてその声には本当に心配の色がこもっていて、逆になんだか元気が出てきた。
なんだか意外な人に心配されたからかもしれない。
「大丈夫ですよ。なんだか周りは過保護なくらい心配してくれてますし、こうやってベイルートさんも心配してくれてるでしょう?何だか元気が出てきましたよ。」
私がニッコリ笑うとベイルートは肩を竦めて「ほら、着いたぞ。」と教会の扉を開けてくれた。
同時に内側から扉を開けたようで、ハーシェルが勢いよく出てきた。多分、夕暮れになって心配していたのだろう。
自動ドアみたいになってるよ……。
「お帰り、ヨル。ティラナが待ってる。奥で休みなさい。」
「遅くなりました。じゃあ行きますね。ベイルートさん、送ってくれてありがとうございます。」
少し気分が良くなっていた私はきちんと笑顔でベイルートに挨拶できたと思う。
ハーシェルの顔を見て安心すると何だか2人が話しがある風だったので、そのまま会釈をして私は奥へ引っ込んだ。
その夜、帰ってきた朝が持ってきた報告は「あの男の家が分かった」というものだった。
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