透明の「扉」を開けて R18

美黎

文字の大きさ
上 下
14 / 22

森の中 ☆7

しおりを挟む

 豊かな みどり

 揺れる 枝葉

   囀る 小鳥   舞う 蝶達

  差し込む光は

   キラキラと  細波の様に

 ヴェールの ように  煌めいて いる


  時折 強く吹く 風

    揺れる太い枝  波立つ 湖面


   動物達が  草を食み

  虫が  葉の下で眠り

        鳥が  大きな木の枝で 休む



流れる 清水に  豊富な 水

  
   一面 降り注ぐ太陽は 野原の小花を

     喜ばせているし


 風が 心地良い どこまでも 幸せな

   この 空間で。



 私 も  風に  揺られて


    揺れて   とても  心地よい


  気持ち いい


   なに  か   どこ   か ?



「  依る ?」


 ああ いい 音だな


「   っ」


 あ   強い   風

  そんなに  揺らしたら



  「山へ 吹き上げられちゃう 」な ???




「   ?!?」

「 余裕であるな。」

「  ぁっ」


目を 開けた瞬間「カチリ」と戻る 「鍵」

私が揺れているのは白い マシュマロの上

揺らしているのは あの人。


そして 吹いている風は 何度も吐かれた「あれ精液」だったし

差し込む 光も

流れる 川も 水も  全部が

   ぜんぶ   ????



「  えっ   ぁっ !」


 丁度吹き上げられていた
 昇りかけていた やま

それに達して 何故だか「罪悪感」が 湧いてくる。


瞬時にその「いろ」を 察する金色は
濁流を流し込み、それをまたすっかりと流して。

暫く私を抱き締めると
ゆっくりと、隣に寝そべった。



「ふむ。」

なに その  「ふむ」は。


私が「みどりになる」ことを咎める様子は ない。

まあ 「だめだ」と言われても。

 「なっちゃう」んだ、ろうけど。


「なんなんだろうな、これは………?」


 「溺れている」感覚 「浸っている」

 「浸り切る」「入り込む」


 「心地良過ぎる 空間」



              「私だけ」

           「罪悪感」「依存」


「あ」

チラリと湧いた 「それ」に。

気が付いたらまた 挿れられて いた。




 ゆっくり ゆっくりと  揺らされ

 揺り籠の ような  心地よさと 快感


「し過ぎじゃ ない?」「いいのかな」
「求め過ぎじゃ」 「依存体質?」


「ふん。」

その、私の澱を。

 しっかりと確かめ しかし

 逃すことのない この いろは。


 また 緩々と動きながら 私にしっかり はっきりと。

 「その 違い」を 齎して くるのだ。



 「混同するな。は違う。」


 だって  ずっと  

   いいの かな  駄目じゃ ない かな


  タダレて ない かな


「いいのだ。どこまでも、満たされていいのだ。」

「吾輩は無限に豊かで、ある。そしてそれを惜しみなく、与えるもの。吾輩は「全て」である。「繋がって」おる。それは、解るな?」

「お前も、なのだ。全てを余すことなく受け取れば全てに、豊かに、それは流れる。。」

「お前は「森」「大地」「海」「創造」「生み出すもの」。多くを受ければ、多くを生み、そして多くが受け取る。全てが、豊かになるのだ。」

を、お前も 望んでいる筈だ。」


   たし かに   そう。


  「みんなが 豊か」それは 見たい。


 あの 「私のみどり」みたい に


   みんなが  輝いて 満ち足りて いて

  誰も  なにも  侵さない

   侵されない


  「調和」と 「平和」 「愛」と 「循環」の せかい


 確かに それが。

 見たかった んだ。



「誰しもが。独自の「道」を持ち、それらは勿論全てが「違う道」である。その道を歩む為の「才能」と「能力」を持って、生まれてきているのだ。」

「だからお前は、「そうである」のだから「そうなのだ」。受け入れられるまで、何度でも言おう。何度でも、注ごう。吾輩、その為にある、故な。」


  え   うん  ?

    なんだろう けど

    ほんと に?    なの ??



「お前は「全て」で、「依る」でもある。吾輩は「依るに与えるもの」、それ即ち「全てに与えるもの」。」

 「お前はそれを受け、「降ろす」もの。吾輩では。成せぬのだよ。」

  なる  ほ ど 

 確かに?


「よい。何度でも、惑えば、良い。その度に融かし尽くして骨の髄まで「そうして」やろう。そして、「そう 成る」のだ。」


  そう  なの  かな

     でも   「交わって ばかり」


 「交わりそれで なくとも?」

   「性欲 だけ」

          「いけない」

     「溺れる」


   「満たされ たい」


  
 くるくる ぐるぐる と 回る

  しつこい澱

 何度も融かされては 再び湧く それに。


  「どうして 」と。  思う。


  「どうして そんなに  しつこい の」


どうして そんなに。

「欲しがっては 駄目」「いけないこと」「溺れてはいけない」「それは駄目なこと」「そんな人は いない」

 並ぶ  「否定」のことば

 でも。 

 多分 それは やっぱり。


   「満たされていない」から

  まだ。


    湧いてくる  んだ。




沈み込んだ 私に  再び「いろ」を
  流し込む 彼

共に流れ込んでくる  彼の 視点。


「肉体は魂と繋がっている。だから、お前がそれ程欲しても、なんら不思議はない。「持つもの」が、多い故な。それら全てが「ほぼ 満たされた事がない もの」。然らば。ある意味当然の事なのだ。」

 えっ  

       そう なの?



 そう か   確かに ?

        でも 

  やっぱり
             なんか


「まあ、いい。「でも」でも、何でも言うておれ。吾輩は良いのだ、お前が求めるならば。それに応える、それが喜び。」

 うっ

    なら  いい  のか  ?





 でも きっと。

 「私の一番抵抗がある 部分」それを 融かす

 それが 必要なのは わかる。


 それが 「この性の部分」

 それに 「沁み付いて」「こびり付き」

 「剥がれない」「寧ろ同化している」ものを。


 剥がす んだ 外す んだ。


 簡単で ある訳が   ないんだ。



 くるくる  くるくる  と

   回るカケラ

  歪な いろ  と   キラキラ 美しい もの

    まだまだ  混在 している


   それら    まだまだ  暗い いろも 多いけど。



 いいのかな
 微睡んで いいのかな

 浸って いいのかな
 また 間違えて いないか
 叱られや しないか
 誹られは しないか

 殺されては  しまわないか。


 くるくる   ぐるぐる  と

   無限に湧いてくる 歪なカケラ

 深く 濃い 澱を。


 辛抱強く 流して 流して。

 何度も何度も  注いでくれる 金色の ひかり


  私 の   ひかり





緩々と 薄れている意識の  なか で。

 ぼんやりと 聴こえる  おと


「ただな、依る。お主、「何の為に」ここにいるのか、忘れたのではないか?だから惑うているのだろう。」

 え ?

「お前は。「最後の者」「終わらせる者」。お前が受け入れねばまたこの輪は繰り返し廻って、ゆく。それでも良ければ、また吾輩も再びまみえよう。お前が繰り返す、限り。いつまでも、な。」


  あ。


 ぁ  あ 

        ぁ ぁ    そう  か


   そぅ  なん    だ


 け  ど

   
       ぅ ぅ ん        ん  っ


 

揺らされ 昇らされ   何度も 何度も

 何度も 。


 丁寧に。

 諭され  融かされ

 薄れゆく 意識の、なか。


  くるくる  くるくると まわる

  私の  輪


   白い渦      白金の光


    光の波   泡     

 降り注ぐ  放射状の   光線



  
 「 ああ  


          んだ 」



  一面の  光のヴェールに

    包まれる 私

 多分  もう

    「わかった」。


 でも。


 「わかった」けど

 「わかって」も


   「惑う」し  「出てくる」し


  まだ 「融けきれていないもの」は

       ある



だから。


 「欲しがる」とは   思う  けど。



「だから、それがお前なのだ。「それでいい」のだ。」


天から降って くる様な 声

  でも それは なんだろう


 だって 彼は。


 私の   光 で  雨で 風で

   私を 潤し 満たす   もの。



 「それでいい」 んだ。






 再び  薄れゆく  意識 景色の  なか

   思うは

   あの     海底での  こと


 「もう 私が「繰り返さない」、ことでしょう?」


 そう  言ったんだ


   あの 紫に。



 しっかり   はっきりと。



あの時 私は。

 「わかって 」いたのじゃ  なかった の ??




「まあ良い。どこまでも付き合おう。そもそもお前は「森」ならば、いつでも光は降り注ぎ、風は吹き雨が降る。それは、自然な事。そう遠慮する事はない。思う存分、「受け取る」のだ。」


 そう

 そうね


 確かに。




そうして 私は再びの  渦の  中。


 キラキラとひかる  金髪なのか 光 なのか。


その 揺れている光だけを  目に 映しながら

 また。


 何度も 何度も

          昇って ゆくのだった。






しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

優等生の裏の顔クラスの優等生がヤンデレオタク女子だった件

石原唯人
ライト文芸
「秘密にしてくれるならいい思い、させてあげるよ?」 隣の席の優等生・出宮紗英が“オタク女子”だと偶然知ってしまった岡田康平は、彼女に口封じをされる形で推し活に付き合うことになる。 紗英と過ごす秘密の放課後。初めは推し活に付き合うだけだったのに、気づけば二人は一緒に帰るようになり、休日も一緒に出掛けるようになっていた。 「ねえ、もっと凄いことしようよ」 そうして積み重ねた時間が徐々に紗英の裏側を知るきっかけとなり、不純な秘密を守るための関係が、いつしか淡く甘い恋へと発展する。 表と裏。二つのカオを持つ彼女との刺激的な秘密のラブコメディ。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

【Vtuberさん向け】1人用フリー台本置き場《ネタ系/5分以内》

小熊井つん
大衆娯楽
Vtuberさん向けフリー台本置き場です ◆使用報告等不要ですのでどなたでもご自由にどうぞ ◆コメントで利用報告していただけた場合は聞きに行きます! ◆クレジット表記は任意です ※クレジット表記しない場合はフリー台本であることを明記してください 【ご利用にあたっての注意事項】  ⭕️OK ・収益化済みのチャンネルまたは配信での使用 ※ファンボックスや有料会員限定配信等『金銭の支払いをしないと視聴できないコンテンツ』での使用は不可 ✖️禁止事項 ・二次配布 ・自作発言 ・大幅なセリフ改変 ・こちらの台本を使用したボイスデータの販売

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

だんだんおかしくなった姉の話

暗黒神ゼブラ
ホラー
弟が死んだことでおかしくなった姉の話

処理中です...