透明の「扉」を開けて R18

美黎

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金色の 光 ☆☆☆

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☆☆☆



 なん か。


 髪が  伸び て  るな?

 えっ 私の好きな あの チクチクが ない

  いや 襟足? は ちょっと  いやいや

背は 変わらない

色 は  金色  あのまま 「ちょっと 」

 少し 薄いまま? だな 多分。


 うーーーん?  そんな 「変わってない」。

 多分 「見た目」は。

 少し?髪が?  伸びてる くらい かな

 でも 人間は 。
 こんなに 早く 伸びない  よね………


多分、彼の髪は少し伸びて、これまで短かい為出ていなかった癖が、少しある。

緩く、ウェーブと言う程でもない癖毛が耳に掛かってきっと「目にしたならば」。
別人の様に、見えるのは分かる。

あのチクチクがトレードマーク?と思っていた私にとって、この変化は「いかん」変化である。


 ちょ 待って? 多分これ

 「見たら」絶対  かっこ いい やつ じゃん


いかん。

口を動かさずに心で呟き、スルスルと触手を這わせ
全身のチェックは終わる。

しかし。
きっと、「問題」は「なかみ」

いや、「光」や「魂」?は「本質」は
変わっていないのだけど。


多分  これ 肉体からだ  ある よね ???


パッと浮かぶレナの言葉

 「あんたに合わせて調整してるんじゃないの」

その、意味は。



「 ぇっ」

そう、その「理解」と「発声」

それが「スイッチ」になって。

「くるり」と回された私は、その金色の光に捕らえられて息が止まりそうになった。


 「    」


想像通りの伸びた緩い金髪 少しだけ浅黒さが残る顔
彫りの深い目鼻立ちに 金色の 長い睫毛

いつもより力強く感じる、その私を掴む、腕に。

心配そうに歪んだ瞳に息を止めていた事に気付き、彼が声を発する前に「大丈夫」と大きく息を吐く。

頷いて、「まだ」と伝え とりあえずその瞳を、見た。


「こえ」を 聞いてしまったら。

「次」のスイッチが 入る  それが 解っていたからだ。




 え ちょっと なんだ なんだ これは
 なんだ ???

頭はしかし混乱していて、凡そ「思考」というものは見当たらず私の「なか」には「疑問」と「美しいいろ」だけが、混雑していて。


 「美しい」「強い 光」「厚み」「質感」

 「実感」「肉感」「質量」「重さ」「かたち」

 「純度」「同じ」「粒子」「振  動」


「あ 」

その「震え」に 触れてしまったのが 解る。

彼の内部を探っていくうちに、その「振動」に私が「合わさり」始めたのが、解るのだ。


 え どう  しよう


「驚き」なのか、なんなのか。

ただ目を見開いていることしか できずに
そのまま真っ直ぐ、金の瞳を 見て、いた。









 何故だか 手を引かれて歩いている私は
 既に 衣服を身につけては いない。

 彼はなんだか 布を一枚 巻いていて。

「狡いな」と 思っていたら

「無くともいいのか?」と、少し揶揄う様な金色が見えて、慌てて首を振った。

 いやいや まだ 見るのは 早い。


既に自分は裸なのだが 思ったよりも抵抗は無い。

きっとまだ、彼がこちらをよく、見ていないからだろうけど。


 どこ 行くんだろう

そう思っていると、あの大木からそう遠くない場所に白いフワフワの草むらが、ある。

その、真ん中に。

 多分 あれは  ベッド ?


大きなマシュマロの様なそれに、ストンと腰掛けた私は隣に座った金色の視線に気が付いて。

急に、恥ずかしさが込み上げて きた。



 えっ ちょ  なん で?
 私  だけ 裸 なんです けど ???


見てる。
見て いる よ  ちょ  「乙女の裸」です けど???

 「遠慮」とか  ない  の ?????



「駄目か?」

「 っ」

その、声と言葉に。

やられた私に、もう抵抗力は ない。


「吾輩、「全く知らぬ」訳では無いが、「直接は知らぬ」故。まあ、お前以外に興味が無かったのもあるが。」

そう言って普通に私を見ている、この人を。
止められる訳が ない。


半分瀕死になりながら、胸を隠そうか、下を隠そうか。
モジモジしてみるけれど、全くの「他意」の無い視線を見ると
なんだか自分がおかしいのかと、思って。

思ったよりも普通に、座っていた。

とりあえず、触れられる、までは。



 てか さ   なん で?

 神域 だから ??

 ポイっ て ? 裸 に??

 まあ 「自分で脱ぐか」って なると
 時間かかりそう だし

 「脱がせられる」    うーーーむ

 それは あり か  いやいや なし か


 でも ぶっちゃけ  「恥ずかし感」は 薄れ る


そんな事を、つらつらと考えて、いると。

「ふむ。大丈夫そうで、あるな。」

怪しげなセリフが聞こえて、無意識に胸を隠していた手が、退けられた。


「あ」

そのままギュッと、抱き寄せられて。

 身体が 見えなくなったのと
 くっついている 安心感
 久しぶりの 温もり
 少し変わった 温度 質感

 しかし 「増した」「光」「チカラ」

私に対する、「圧」なのか。

「なにか」が ぐいぐいと入ってくる気がして
心から落ち着く感が ない。


 ザワザワと 揺れる胸
 これまでと全く違う いろ

 匂いを 濃く 醸し出す 「この色」は。


やはり 「変容した」のだ。


 「カチリ」と 嵌った 「なにか」


それはきっと私達の間にあった「鍵」で。

それが「開いた」と 解ってしまった 私には。


 この身を 完全に 委ねる

 「 すべてを  受け入れる 」

 それが  正解  だと。


本能的に 「悟った」ので ある。



 
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