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第七話 四
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なんの進展もないままさらに二週が過ぎた。百位は時間があれば二人の様子を見にいった。十五位が手配してくれたおかげで、百位でも帝都中心部を自由に出入りができる。馬車を九十九位に貸してもらい、ほぼ毎日帝都中心部の屋敷に寄る。初めのころは装束に着替えていたが、もう暑いし別に良いか、と身軽な普段着で屋敷まで行った。ずいぶん、裕福な生活になったものだ。馬糞を投げてきた下女らがいまでは馬車で送り迎えをしてくれる。帝都での生活が目まぐるしく変わっていく。時の流れが早くなった、と振り返っていたときだった。
四位の顔に疲労が見え始めたころにそれは起きた。
「え? 十五位様がいなくなった?」
陽が傾きだしたときに様子を見に来た百位は、息を切らす四位に捕まっていた。
「はい、休憩しようと話して、目を離していたら。下女も連れずに一人でどこかへ」
ついに嫌気がさしたのかもしれない。そう考えたのは四位も同じだったようで、「僕のせいかな」とこぼしていた。
「四位様はしっかりしているわ。でも、なんでそんなに協力するの?」
ちらりと若苗色の瞳が動く。四位は、かつらを脱ぐと「そうですね」としおらしく顔を伏せる。
「十五位さん、なんだか、皇帝に会いたがっているみたいで。去年の話です。皇帝がいらしたとき、ずっと遠くから皇帝を見つめている女帝がいました。十五位さんです。彼女は、皇帝に話しかけようとしていました。でも、勇気が出なかったみたいで。僕はたまたま十五位さんを見かけただけですけど、走り去った彼女は、泣いていて。それが、なんとなく気になっていました。聞けば、皇帝と十五位さんは家族ぐるみの付き合いがあった、と」
よく観察すれば、四位の化粧はだいぶ薄くなっていた。口紅と、ほんの少しの白粉だけ。睫毛はまだ長い。二人の距離は縮まっていないが、壁は少しだけ低くなったようだ。
「皇帝も、十五位さんのことを気にしています。僕も、皇帝とは直接の面識がありますし、いろいろと良くしてもらっています。皇帝は、一度だけ、弱音を吐いたことがありました。皇帝は、子宝に恵まれず寂しい思いをしていて。帝位一位であるがゆえ、側室を迎えることもできません。だからこそ、親戚の十五位さんを可愛がった。幼い十五位さんも、皇帝に懐いておられたそうです」
四位はかつらをかぶり直し、「このままでは駄目だと思います。お互いに」と続けた。
寂し気にしていた銀髪の女帝が目に浮かぶ。
「……十五位様が男嫌いになったきっかけは、誰も知らないの?」
四位は首を振る。
「僕は知りません。五位は、なにか知っていそうですが、教えてはくれませんでした。本人に聞けと。まあ、なかなか聞けませんね。そんな込み入った話」
周囲を見渡した四位は唇を噛む。とにかく、暗くなる前に十五位を探しておきたい。百位は、下女を屋敷で待たせると四位と手分けして探すことにした。
十五位は屋敷に戻っていなかった。すれ違った女帝や下女に聞いても知らないと口を揃える。十五位はわりと目立つ姿のはず。なのに、女帝や下女は誰も見ていない。となれば、女帝や下女が近づかないようなところに行ったのか。しかし、そんな場所――。
「まさかね」
帝都で最も頑強な門は、一階と二階、そして三階それぞれに反り返った屋根があった。鉄で作られている門は二重門になっており、八本の本柱と十六本の控え柱が首を回さないと全貌を捉えきれない巨大な建造物を支える。二階は石を何重にも積み重ねられた防壁上に繋がっていて、二人一組の衛兵が絶えず行き来していた。あやかしの門広間正門の存在感に呆気に取られつつ、百位は、正門に併設されていた詰所を訪ねた。
詰所は庶民の家と同じ長屋で、質素な造りが帝都内では逆に異物感がある。休憩時間なのか、大きな欠伸をしながら詰所に入ろうとした衛兵を呼び止める。緑色の甲冑は羅切した兵士専用の色だ。ボケッとしていた衛兵は、女帝であることに気づくと、すぐさま背筋を伸ばして右膝をつき、頭を下げた。
「女帝十五位様知らない? 桔梗の着物で、赤紫の髪」
衛兵は記憶を辿るように暮れ空を見上げる。
「いえ、私は見ておりません。他のものに聞いて参りましょうか?」
「お願い」
また頭を下げた衛兵は詰所に入った。しばらくしてから出てきたものの、「ここの者は誰も十五位様を見ていないようです」と答えた。「問題が?」と聞かれ、迷ったものの、「大丈夫」と言っておく。大人数で探すなら女帝に手伝ってもらったほうが良いはず。礼を言って一旦戻ろうとした百位は、ふと気になって一つだけ衛兵に確認した。
「ねえ、銀髪の女って、見てない?」
衛兵は瞬くと、あ、と抜けた声を出した。
詰所周辺の建物をしらみつぶしに調べていった百位は、『火気厳禁』と書かれた引き戸を開けたとき、両肩の緊張を緩めた。
同じ背丈ほどはある大きな樽に挟まれるようにしてしゃがんでいたのは、桔梗柄の着物を着た銀髪の女帝だった。顔を上げた女帝はまぎれもなく十五位で、腫れあがった目には涙が溜まっている。引き戸から差し込む夕陽が十五位を包む。紅桔梗色のかつらが足元に落ちていた。
「なにやってんのよ」
すんっ、と鼻をすすった十五位は桔梗柄の袖で目元を拭う。
「百位か。あれじゃ、強い刺激で慣らそうと思ったのじゃ」
「……衛兵に囲まれて、男嫌いを克服しようとしたけど、失敗したのね」
「いちいち言うな、たわけ」
十五位のすぐそばまで寄って目線の高さを合わせる。正面から向き合い、彼女の手を握ってあげた。
銀髪の少女は、人殺しに襲われたのかというくらいに震えていた。
「言いたくなかったら言わなくていい。なんで、皇帝と会いたいの?」
ぎゅっと手を握り返される。抑えられないのであろう震えが伝わってくる。もっと強く握ってあげた。そうすれば、ぐぐもった声で話し始めてくれた。
「昔な、暴漢、少々、性癖を拗らせた男に襲われたことがあっての、そのときはな、未遂では終わった。当時、わっちの、体が、幼すぎた、おかげじゃ」
幼すぎた。その意味を理解できたとき、胸が張り裂けそうになるほど息が苦しくなった。
「怖いのじゃ。男が。わけがわからぬまま乱暴にされてから。わっちの父と皇帝はの、仲が良くて、良かったのじゃ。父は皇帝を尊敬しておって、皇帝と同じ一族に生まれて誇らしいとよく言うておった。父はよく、わっちを連れて皇帝に会いにいった。皇帝は、わっちのこと、いつも撫でてくれたのじゃ」
そこまで話した十五位は、ぼろぼろに泣き崩れた。見ていられないほどに弱っていた。
「久しぶりに会ったとき、まだ、皇帝は存じておらなんだ。わっちが酷い目に遭ったこと、父は、周囲からの目を気にして内々で始末をしていたのじゃ。じゃから、皇帝は、いつもみたいに頭を撫でようとした。わっちな、わっち、皇帝の大きな手が迫ったとき、思い出して、怖くて、叩いて拒絶したのじゃ。そしたら、父が怒って、父はわっちを叩いた。尻餅をついたわっちを見た皇帝が、怒って、父を叩いた。みな、みな動揺しておった。わっちも、父も、皇帝も」
誰も悪くないのに。そんな慰めは、彼女を傷つけるだけだと喉で食い止める。
「母から事情を聞いた皇帝は、とても悲しそうな顔をしておった。それ以来、父は皇帝と会わなくなった。わっちも、父と話さなくなった。もう、父も怖かった。また、ぶたれるかもと考えてしまって、近づくのも嫌になったのじゃ」
無神経だったと反省するしかなかった。軽い気持ちで男嫌いを克服させてみようと考えていた。なんと愚かなことを。これほど深い傷を抉ってしまった。謝って済む話ではない。
「ねえ、十五位様。ほんとに嫌ならね、わたしが皇帝に、入れ替わりのこと、正直に話してくる。もう、無理はしないでいいから、ね?」
そう伝えても、十五位は顔を激しく横に振る。
「駄目じゃ! わっちは、父と皇帝に仲直りしてほしいのじゃ! もう、皇帝もお歳じゃ。そう長くはないじゃろ? わっち、わっちなんかを心残りにしてほしくないのじゃ。父は、あれ以来、笑わなくなった。父は、あんなに楽し気にしていたのに。わっちが嫉妬するくらい、皇帝の前では笑顔で。また、あのときのように、父と皇帝、わっちでな、過ごしたいだけなんじゃ……」
かけるべき言葉がわからなかった。できることは、手を握ってあげることだけ。十五位を包んでいたはずの夕陽が途切れる。そろそろ、帰らなければ。ただ、声をかけられない。
ドンドン、引き戸が叩かれた音に振り返った。
「あー、盗み聞きするつもりは無かったんだが……」
後頭部を掻きながら居心地悪そうに片眉を上げていたのは、赤髪の女帝九位だった。
「戸締りするからよ、いっぺん、出てくれ」
百位は、立ち上がるきっかけをくれた九位に感謝した自分を軽蔑した。
四位の顔に疲労が見え始めたころにそれは起きた。
「え? 十五位様がいなくなった?」
陽が傾きだしたときに様子を見に来た百位は、息を切らす四位に捕まっていた。
「はい、休憩しようと話して、目を離していたら。下女も連れずに一人でどこかへ」
ついに嫌気がさしたのかもしれない。そう考えたのは四位も同じだったようで、「僕のせいかな」とこぼしていた。
「四位様はしっかりしているわ。でも、なんでそんなに協力するの?」
ちらりと若苗色の瞳が動く。四位は、かつらを脱ぐと「そうですね」としおらしく顔を伏せる。
「十五位さん、なんだか、皇帝に会いたがっているみたいで。去年の話です。皇帝がいらしたとき、ずっと遠くから皇帝を見つめている女帝がいました。十五位さんです。彼女は、皇帝に話しかけようとしていました。でも、勇気が出なかったみたいで。僕はたまたま十五位さんを見かけただけですけど、走り去った彼女は、泣いていて。それが、なんとなく気になっていました。聞けば、皇帝と十五位さんは家族ぐるみの付き合いがあった、と」
よく観察すれば、四位の化粧はだいぶ薄くなっていた。口紅と、ほんの少しの白粉だけ。睫毛はまだ長い。二人の距離は縮まっていないが、壁は少しだけ低くなったようだ。
「皇帝も、十五位さんのことを気にしています。僕も、皇帝とは直接の面識がありますし、いろいろと良くしてもらっています。皇帝は、一度だけ、弱音を吐いたことがありました。皇帝は、子宝に恵まれず寂しい思いをしていて。帝位一位であるがゆえ、側室を迎えることもできません。だからこそ、親戚の十五位さんを可愛がった。幼い十五位さんも、皇帝に懐いておられたそうです」
四位はかつらをかぶり直し、「このままでは駄目だと思います。お互いに」と続けた。
寂し気にしていた銀髪の女帝が目に浮かぶ。
「……十五位様が男嫌いになったきっかけは、誰も知らないの?」
四位は首を振る。
「僕は知りません。五位は、なにか知っていそうですが、教えてはくれませんでした。本人に聞けと。まあ、なかなか聞けませんね。そんな込み入った話」
周囲を見渡した四位は唇を噛む。とにかく、暗くなる前に十五位を探しておきたい。百位は、下女を屋敷で待たせると四位と手分けして探すことにした。
十五位は屋敷に戻っていなかった。すれ違った女帝や下女に聞いても知らないと口を揃える。十五位はわりと目立つ姿のはず。なのに、女帝や下女は誰も見ていない。となれば、女帝や下女が近づかないようなところに行ったのか。しかし、そんな場所――。
「まさかね」
帝都で最も頑強な門は、一階と二階、そして三階それぞれに反り返った屋根があった。鉄で作られている門は二重門になっており、八本の本柱と十六本の控え柱が首を回さないと全貌を捉えきれない巨大な建造物を支える。二階は石を何重にも積み重ねられた防壁上に繋がっていて、二人一組の衛兵が絶えず行き来していた。あやかしの門広間正門の存在感に呆気に取られつつ、百位は、正門に併設されていた詰所を訪ねた。
詰所は庶民の家と同じ長屋で、質素な造りが帝都内では逆に異物感がある。休憩時間なのか、大きな欠伸をしながら詰所に入ろうとした衛兵を呼び止める。緑色の甲冑は羅切した兵士専用の色だ。ボケッとしていた衛兵は、女帝であることに気づくと、すぐさま背筋を伸ばして右膝をつき、頭を下げた。
「女帝十五位様知らない? 桔梗の着物で、赤紫の髪」
衛兵は記憶を辿るように暮れ空を見上げる。
「いえ、私は見ておりません。他のものに聞いて参りましょうか?」
「お願い」
また頭を下げた衛兵は詰所に入った。しばらくしてから出てきたものの、「ここの者は誰も十五位様を見ていないようです」と答えた。「問題が?」と聞かれ、迷ったものの、「大丈夫」と言っておく。大人数で探すなら女帝に手伝ってもらったほうが良いはず。礼を言って一旦戻ろうとした百位は、ふと気になって一つだけ衛兵に確認した。
「ねえ、銀髪の女って、見てない?」
衛兵は瞬くと、あ、と抜けた声を出した。
詰所周辺の建物をしらみつぶしに調べていった百位は、『火気厳禁』と書かれた引き戸を開けたとき、両肩の緊張を緩めた。
同じ背丈ほどはある大きな樽に挟まれるようにしてしゃがんでいたのは、桔梗柄の着物を着た銀髪の女帝だった。顔を上げた女帝はまぎれもなく十五位で、腫れあがった目には涙が溜まっている。引き戸から差し込む夕陽が十五位を包む。紅桔梗色のかつらが足元に落ちていた。
「なにやってんのよ」
すんっ、と鼻をすすった十五位は桔梗柄の袖で目元を拭う。
「百位か。あれじゃ、強い刺激で慣らそうと思ったのじゃ」
「……衛兵に囲まれて、男嫌いを克服しようとしたけど、失敗したのね」
「いちいち言うな、たわけ」
十五位のすぐそばまで寄って目線の高さを合わせる。正面から向き合い、彼女の手を握ってあげた。
銀髪の少女は、人殺しに襲われたのかというくらいに震えていた。
「言いたくなかったら言わなくていい。なんで、皇帝と会いたいの?」
ぎゅっと手を握り返される。抑えられないのであろう震えが伝わってくる。もっと強く握ってあげた。そうすれば、ぐぐもった声で話し始めてくれた。
「昔な、暴漢、少々、性癖を拗らせた男に襲われたことがあっての、そのときはな、未遂では終わった。当時、わっちの、体が、幼すぎた、おかげじゃ」
幼すぎた。その意味を理解できたとき、胸が張り裂けそうになるほど息が苦しくなった。
「怖いのじゃ。男が。わけがわからぬまま乱暴にされてから。わっちの父と皇帝はの、仲が良くて、良かったのじゃ。父は皇帝を尊敬しておって、皇帝と同じ一族に生まれて誇らしいとよく言うておった。父はよく、わっちを連れて皇帝に会いにいった。皇帝は、わっちのこと、いつも撫でてくれたのじゃ」
そこまで話した十五位は、ぼろぼろに泣き崩れた。見ていられないほどに弱っていた。
「久しぶりに会ったとき、まだ、皇帝は存じておらなんだ。わっちが酷い目に遭ったこと、父は、周囲からの目を気にして内々で始末をしていたのじゃ。じゃから、皇帝は、いつもみたいに頭を撫でようとした。わっちな、わっち、皇帝の大きな手が迫ったとき、思い出して、怖くて、叩いて拒絶したのじゃ。そしたら、父が怒って、父はわっちを叩いた。尻餅をついたわっちを見た皇帝が、怒って、父を叩いた。みな、みな動揺しておった。わっちも、父も、皇帝も」
誰も悪くないのに。そんな慰めは、彼女を傷つけるだけだと喉で食い止める。
「母から事情を聞いた皇帝は、とても悲しそうな顔をしておった。それ以来、父は皇帝と会わなくなった。わっちも、父と話さなくなった。もう、父も怖かった。また、ぶたれるかもと考えてしまって、近づくのも嫌になったのじゃ」
無神経だったと反省するしかなかった。軽い気持ちで男嫌いを克服させてみようと考えていた。なんと愚かなことを。これほど深い傷を抉ってしまった。謝って済む話ではない。
「ねえ、十五位様。ほんとに嫌ならね、わたしが皇帝に、入れ替わりのこと、正直に話してくる。もう、無理はしないでいいから、ね?」
そう伝えても、十五位は顔を激しく横に振る。
「駄目じゃ! わっちは、父と皇帝に仲直りしてほしいのじゃ! もう、皇帝もお歳じゃ。そう長くはないじゃろ? わっち、わっちなんかを心残りにしてほしくないのじゃ。父は、あれ以来、笑わなくなった。父は、あんなに楽し気にしていたのに。わっちが嫉妬するくらい、皇帝の前では笑顔で。また、あのときのように、父と皇帝、わっちでな、過ごしたいだけなんじゃ……」
かけるべき言葉がわからなかった。できることは、手を握ってあげることだけ。十五位を包んでいたはずの夕陽が途切れる。そろそろ、帰らなければ。ただ、声をかけられない。
ドンドン、引き戸が叩かれた音に振り返った。
「あー、盗み聞きするつもりは無かったんだが……」
後頭部を掻きながら居心地悪そうに片眉を上げていたのは、赤髪の女帝九位だった。
「戸締りするからよ、いっぺん、出てくれ」
百位は、立ち上がるきっかけをくれた九位に感謝した自分を軽蔑した。
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