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第一章
第3話:脱落者:
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蓮がそのおじいさんに声をかけたのはそのおじいさんが毒花アデニウムを持つ手を運転手の方に伸ばす時だった。
「ちょっと、おじいさん、その花どこで買いました?」
するとそのおじいさんは自分の持っている毒花がバレたと気付いたようでその毒花を慌てて蓮の口に押し込もうとした。
しかし蓮はそのおじいさんの腕を掴んで足を刈って大外刈りをかけて倒す。
驚く乗客を余所目におじいさんの手を背中に回して固定して動けないようにする。
「わ、わかった、この花は置く。置くから離してくれ!」
おじいさんはその花を地面に置いた。
それを見た蓮はおじいさんを解放する。
「なんでこんなものを?」
おじいさんは一瞬目を逸らして自信なさげに答える。
「わしがやりたくてやったんじゃない。本当だ。」
「どうゆうことだ?」
おじいさんは俯く。
「答えたくないってか。まあいい。とりあえず警察にでも突き出そうか。」
おじいさんは慌てて蓮の耳元に手を添えて話す。
「頼む!話すからやめてくれ!次のバス停で降りてくれ。そこで話す。ここじゃとても話せないんだ。」
次のバス停はちょうど降りるはずのバス停だったのでその話に乗ることにした。
バスを降りて道の端に寄った。
そしておじいさんが蓮に小声で話す。
「信じてくれないかもしれない。だが、だがわしには一通の手紙が届いたのじゃ。ただその手紙に書いとる内容が全部英語でわからんかったからスマートフォンで調べてみた。すると喋る人形がいきなり画面に映し出されてゲームとか言ってきやがった。そのゲームはそいつが出すお題に答えるってゲームなんだがそのお題があのバスであの時間に、アデニウムという花を持って入り、運転手に食わせるってお題だったんじゃ。実行しなければ殺されるって言われたんだ。それが本当かどうかはわからないがわしには妙に信じられたんじゃ。」
蓮は全てを黙って聞いていたが蓮もやはり昨日のパソコンのことを思い出していた。
ただ、あれは人には口外してはいけない事だったはず。言うと殺されるんじゃないのか?
と、思っていたのだった。
するとおじいさんの顔が急に青ざめた。
蓮の背後からコツコツという単調な足音。
そろりと背後を確認してみるとそこには昨日パソコンに映っていた白い仮面を被った人形がいた。
「トシオサン、コウガイ、キンシデシタヨネ!ダーツラーク!ダーツラーク!ダツラクッ!」
その人形はトシオと呼ばれたそのおじいさんに銃口を向ける。
「バーン!」
そういうとその人形の頭から煙が上がった。
「は、ははは、はははははははっ!やっぱり殺されるなんて嘘なんだ!殺されるなんてそんなことっ!うっ、っ。」
そのおじいさんはついに力尽きたというようにばったりと地面に倒れる。
「大丈夫ですかっ!おじいさん!おじいさん!」
蓮はおじいさんの体を起こして仰向けにするとおじいさんの目は白目を向き、口は三日月のようでにっこりとしていて、その割に顔に赤みがなく、気色が悪かった。
蓮はすぐに救急車を呼んだ。
おそらく自分が真っ先に警察に疑われるだろう。蓮はそう思っていた。
「ちょっと、おじいさん、その花どこで買いました?」
するとそのおじいさんは自分の持っている毒花がバレたと気付いたようでその毒花を慌てて蓮の口に押し込もうとした。
しかし蓮はそのおじいさんの腕を掴んで足を刈って大外刈りをかけて倒す。
驚く乗客を余所目におじいさんの手を背中に回して固定して動けないようにする。
「わ、わかった、この花は置く。置くから離してくれ!」
おじいさんはその花を地面に置いた。
それを見た蓮はおじいさんを解放する。
「なんでこんなものを?」
おじいさんは一瞬目を逸らして自信なさげに答える。
「わしがやりたくてやったんじゃない。本当だ。」
「どうゆうことだ?」
おじいさんは俯く。
「答えたくないってか。まあいい。とりあえず警察にでも突き出そうか。」
おじいさんは慌てて蓮の耳元に手を添えて話す。
「頼む!話すからやめてくれ!次のバス停で降りてくれ。そこで話す。ここじゃとても話せないんだ。」
次のバス停はちょうど降りるはずのバス停だったのでその話に乗ることにした。
バスを降りて道の端に寄った。
そしておじいさんが蓮に小声で話す。
「信じてくれないかもしれない。だが、だがわしには一通の手紙が届いたのじゃ。ただその手紙に書いとる内容が全部英語でわからんかったからスマートフォンで調べてみた。すると喋る人形がいきなり画面に映し出されてゲームとか言ってきやがった。そのゲームはそいつが出すお題に答えるってゲームなんだがそのお題があのバスであの時間に、アデニウムという花を持って入り、運転手に食わせるってお題だったんじゃ。実行しなければ殺されるって言われたんだ。それが本当かどうかはわからないがわしには妙に信じられたんじゃ。」
蓮は全てを黙って聞いていたが蓮もやはり昨日のパソコンのことを思い出していた。
ただ、あれは人には口外してはいけない事だったはず。言うと殺されるんじゃないのか?
と、思っていたのだった。
するとおじいさんの顔が急に青ざめた。
蓮の背後からコツコツという単調な足音。
そろりと背後を確認してみるとそこには昨日パソコンに映っていた白い仮面を被った人形がいた。
「トシオサン、コウガイ、キンシデシタヨネ!ダーツラーク!ダーツラーク!ダツラクッ!」
その人形はトシオと呼ばれたそのおじいさんに銃口を向ける。
「バーン!」
そういうとその人形の頭から煙が上がった。
「は、ははは、はははははははっ!やっぱり殺されるなんて嘘なんだ!殺されるなんてそんなことっ!うっ、っ。」
そのおじいさんはついに力尽きたというようにばったりと地面に倒れる。
「大丈夫ですかっ!おじいさん!おじいさん!」
蓮はおじいさんの体を起こして仰向けにするとおじいさんの目は白目を向き、口は三日月のようでにっこりとしていて、その割に顔に赤みがなく、気色が悪かった。
蓮はすぐに救急車を呼んだ。
おそらく自分が真っ先に警察に疑われるだろう。蓮はそう思っていた。
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