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第11章 魔術の学院
第6話
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「ねえ、ちょっと待って? 見ない顔だけど? 名前を聞いても良いかしら?」
クロキがキョウカ達と歩いていると突然声を掛けられる。
前方から派手な服を着た女性達が近づいて来ている事に気付いてはいた。
クロキはその彼女達と通りすぎようとしたら、向こうから声を掛けて来たのである。
声を掛けて来たのは女性達の先頭を歩いていた者だ。
雰囲気から導師だろうと推測する。
クロキは彼女を観察する。
一般的な魔術師とは明らかに違っている。
魔術師は基本的に地味な恰好をしている。
男女共に暗い色の裾の長いローブを着て、肌を見せる事はせず、魔術師のとんがり帽子を被っている。
だけど、彼女は着ている服は露出が多い。
黒い服を着ているのは他の魔術師と同じだが、肌を露出させ大きな胸の谷間を見せ、ローブの裾には腰まで切れたスリットで足はもちろん臀部の半分まで見えそうであった。
おそらく下着は履いておらず風が吹くと大変な事になりそうである。
そんな彼女は真っすぐにキョウカを見ている。
クロキの方は少し見ただけですぐに興味をなくしたようであった。
(うわ~。すごい恰好だな……。それにしても、この匂い? 魔法香? この香りはどこかで? そうだ人間に化けるための香だ! だとしたら彼女は……)
クロキは彼女の腰を見る。
そこには小さな香炉がぶら下がっており、そこから何らかの魔法の香が漂っている。
そんな時だったキョウカが腕を少しつねってくる。
見ると少し不満そうだ。
どうやら、彼女の腰を見ていると思われたらしい。
「見ない顔なのは当たり前ですわ。ここに来るのは初めてですもの。その前に名前を聞くのなら、そちらから名乗ったらいかがかしら?」
キョウカは少し厳しく言う。
「あ、あの! キョウカ様! この方は賢者のサビーナ様です!」
キョウカの後ろにいたミツアミが慌てて説明する。
(賢者? 彼女も賢者なのか?)
クロキは驚く。
クロキが過去に会った事がある賢者はチユキを除けば3名だけだ。
トトナの弟子である大賢者マギウスと黄金の賢者ケプラー。
ルーガスの弟子である放浪の賢者ガドフェスである。
サビーナはその3名と雰囲気が違っている。
しかし、外見で判断できない。
そもそも、彼女は人間でないかもしれない。
姿形は人間と同じのようだが、もしかすると尻尾を隠しているかもしれなかった。
魔力の強い種族である可能性もある。
「そう、来るのが初めてなら私を知らないのも仕方がないわね。私はサビーナよ。妖艶の賢者と呼ばれているわ」
サビーナは名乗る。
その表情は硬い。
賢者に対して無礼な者だとキョウカを評したようだ。
後ろにいる彼女の後ろにいる者達も同じで厳しい目をキョウカに向けている。
ちなみに後ろにいる者達もサビーナと同じように露出が多い服を着ている。
「キョウカと申しますわ。初めましてですわ賢者サビーナ」
キョウカが名乗る。
しかし、名前を名乗っただけではキョウカが何者かわからない。
名前を聞いただけのサビーナは何と答えるか迷っているようだ。
「サビーナ様。キョウカ様は勇者レイジ様の妹君で黒髪の賢者チユキ様と共にサリアに来られたのです」
「!?」
ミツアミが説明するとサビーナは驚いた顔を見せる。
「えっ? そうなの、なるほどあの勇者様の妹君ね。納得したわ。そう言う貴方は誰? ここの魔術師みたいだけど。それと隣にいる彼も教えてくれるかしら?」
サビーナは笑うとキョウカとクロキを面白そうに眺める。
「私はゴトク師の弟子マディアです。いつも三つ編みをしているのでミツアミと呼ばれています。キョウカ様の隣にいるのは同じ勇者様の仲間でクロキ様と言います」
ミツアミが説明する。
「なるほど、キョウカ殿とクロキ殿ね。ふふ、先程の無礼は許して頂戴。私は貴方達と仲良くしたいわ。どうかしら、私も貴方達に同行させてくれない?」
そう言うとサビーナは妖艶な笑みを浮かべる。
クロキはその笑みにどこか悪意を感じるのだった。
◆
カタカケは相変わらず受付をしている。
「はあ、誰も来ないで暇だな……」
チヂレゲが去り、キョウカもいなくなった後、誰も来ない。
だから、机に頭を乗せ、顔を横に向けて寝ているのである。
そんな時だった図書館に誰かが入って来る気配を感じる。
カタカケは急いで顔を上げる。
「えっ!?」
入って来た者を見てカタカケは驚きの声を上げる。
「ええと、ここにキョウカさんが来ているはずだけど、どこかしら?」
入って来たのはチユキである。
チユキが入って来たのを見て、カタカケの心臓の動きが早くなる。
(チユキ様。やっぱり綺麗だな……)
カタカケにとってチユキは憧れの存在であった。
美しさと知的さを兼ね備えた魔術師は少ない。
基本的に魔術師の女性は外見を気にしない者が多いので仕方のない事であり、サビーナは例外なのである。
サビーナも美しいがチユキには彼女にはない清廉さがあった。
一目見て彼女に惹かれ、近づきたいとすら思っていた。
しかし、彼女は勇者の仲間で賢者。
手の届かない相手であり、ただ想い焦がれるだけである。
知らなかったとはいえ、その彼女を罠にはめる手伝いをしてしまった。
どういう顔をして会えば良いかわからない。
「もうしわけございません」
カタカケは頭を下げる。
チユキからは答えがない。
カタカケは頭を上げる。
チユキは驚いた表情でこちらを見ている。
「ええと、どういう事なの? 何の事かわからないのだけど」
「あっ、ええとタラボス師……、いえタラボスの事でご迷惑をおかけしました!」
「えっ、ああそういう事。別に気にしてないわ。貴方は何も知らなかったのでしょう」
チユキは手を振って気にしていないと言う。
「はい、知りませんでした。しかし、知らなかったとはいえ加担してしまったのは事実ですから」
図書館に来たチユキをタラボスに会わせたのはカタカケである。
カタカケはその事を悔やんでいるのだ。
もちろんタラボスの真意は知らなかった。
しかし、それでも加担したのは事実であり、謝らねばと思ったのだ。
「もう、良いわ面倒臭い。ねえキョウカさんはどこかしら? ここにいるはずなのだけど?」
チユキは再び聞く。
「キョウカ様はここにいないです。禁書庫に入る許可をもらいに大賢者様に会いに行かれました」
「はあ? 禁書庫に? 何でキョウカさんが禁書庫を知っているのよ? 私もついさっき知ったばかりなのに?」
チユキは首を傾げる。
カタカケは知らないがチユキは禁書庫に関係する書籍を読みに来たのである。
禁書庫の本について書かれた書籍が非公開書庫にあり、それならば導師以上の者なら自由に読むことができる。
チユキはマギウス達とお茶をしている最中にその事を教えてもらった。
マギウス達とお茶を後ゴトクの弟子達と少し会談して、キョウカの様子も気になるから図書館に来たのである。
「はい、チユキ様もご存じの方だと思うのですが、その方とこの受付で会い。禁書庫に興味をもたれたようです」
「うん? どういう事? 何だか話がわからないけど? そもそも私も知っているってどういう事? 誰なの?」
「ええと」
カタカケは少し考える。
クロキは勇者の仲間のはずである。
しかし、キョウカは偶然ここで会ったような感じであった。
クロキはチユキ達とは別行動を取っている。
そう考えると色々と納得がいく。
クロキが入れる禁書庫の事をチユキもキョウカも知らなかったのは別行動を取り、頻繁に連絡をしてなかったからかもしれない。
「クロキ殿の事です。チユキ様も知っておられる方だと思うですが」
カタカケがそう言った時だった。
チユキの表情が険しいものになる。
「ねえ、その話。もう少し詳しく聞かせてもらえるかしら?」
そう言うとチユキは楽しそうな笑みを浮かべる。
カタカケはその笑みにどこか恐怖を感じるのだった。
クロキがキョウカ達と歩いていると突然声を掛けられる。
前方から派手な服を着た女性達が近づいて来ている事に気付いてはいた。
クロキはその彼女達と通りすぎようとしたら、向こうから声を掛けて来たのである。
声を掛けて来たのは女性達の先頭を歩いていた者だ。
雰囲気から導師だろうと推測する。
クロキは彼女を観察する。
一般的な魔術師とは明らかに違っている。
魔術師は基本的に地味な恰好をしている。
男女共に暗い色の裾の長いローブを着て、肌を見せる事はせず、魔術師のとんがり帽子を被っている。
だけど、彼女は着ている服は露出が多い。
黒い服を着ているのは他の魔術師と同じだが、肌を露出させ大きな胸の谷間を見せ、ローブの裾には腰まで切れたスリットで足はもちろん臀部の半分まで見えそうであった。
おそらく下着は履いておらず風が吹くと大変な事になりそうである。
そんな彼女は真っすぐにキョウカを見ている。
クロキの方は少し見ただけですぐに興味をなくしたようであった。
(うわ~。すごい恰好だな……。それにしても、この匂い? 魔法香? この香りはどこかで? そうだ人間に化けるための香だ! だとしたら彼女は……)
クロキは彼女の腰を見る。
そこには小さな香炉がぶら下がっており、そこから何らかの魔法の香が漂っている。
そんな時だったキョウカが腕を少しつねってくる。
見ると少し不満そうだ。
どうやら、彼女の腰を見ていると思われたらしい。
「見ない顔なのは当たり前ですわ。ここに来るのは初めてですもの。その前に名前を聞くのなら、そちらから名乗ったらいかがかしら?」
キョウカは少し厳しく言う。
「あ、あの! キョウカ様! この方は賢者のサビーナ様です!」
キョウカの後ろにいたミツアミが慌てて説明する。
(賢者? 彼女も賢者なのか?)
クロキは驚く。
クロキが過去に会った事がある賢者はチユキを除けば3名だけだ。
トトナの弟子である大賢者マギウスと黄金の賢者ケプラー。
ルーガスの弟子である放浪の賢者ガドフェスである。
サビーナはその3名と雰囲気が違っている。
しかし、外見で判断できない。
そもそも、彼女は人間でないかもしれない。
姿形は人間と同じのようだが、もしかすると尻尾を隠しているかもしれなかった。
魔力の強い種族である可能性もある。
「そう、来るのが初めてなら私を知らないのも仕方がないわね。私はサビーナよ。妖艶の賢者と呼ばれているわ」
サビーナは名乗る。
その表情は硬い。
賢者に対して無礼な者だとキョウカを評したようだ。
後ろにいる彼女の後ろにいる者達も同じで厳しい目をキョウカに向けている。
ちなみに後ろにいる者達もサビーナと同じように露出が多い服を着ている。
「キョウカと申しますわ。初めましてですわ賢者サビーナ」
キョウカが名乗る。
しかし、名前を名乗っただけではキョウカが何者かわからない。
名前を聞いただけのサビーナは何と答えるか迷っているようだ。
「サビーナ様。キョウカ様は勇者レイジ様の妹君で黒髪の賢者チユキ様と共にサリアに来られたのです」
「!?」
ミツアミが説明するとサビーナは驚いた顔を見せる。
「えっ? そうなの、なるほどあの勇者様の妹君ね。納得したわ。そう言う貴方は誰? ここの魔術師みたいだけど。それと隣にいる彼も教えてくれるかしら?」
サビーナは笑うとキョウカとクロキを面白そうに眺める。
「私はゴトク師の弟子マディアです。いつも三つ編みをしているのでミツアミと呼ばれています。キョウカ様の隣にいるのは同じ勇者様の仲間でクロキ様と言います」
ミツアミが説明する。
「なるほど、キョウカ殿とクロキ殿ね。ふふ、先程の無礼は許して頂戴。私は貴方達と仲良くしたいわ。どうかしら、私も貴方達に同行させてくれない?」
そう言うとサビーナは妖艶な笑みを浮かべる。
クロキはその笑みにどこか悪意を感じるのだった。
◆
カタカケは相変わらず受付をしている。
「はあ、誰も来ないで暇だな……」
チヂレゲが去り、キョウカもいなくなった後、誰も来ない。
だから、机に頭を乗せ、顔を横に向けて寝ているのである。
そんな時だった図書館に誰かが入って来る気配を感じる。
カタカケは急いで顔を上げる。
「えっ!?」
入って来た者を見てカタカケは驚きの声を上げる。
「ええと、ここにキョウカさんが来ているはずだけど、どこかしら?」
入って来たのはチユキである。
チユキが入って来たのを見て、カタカケの心臓の動きが早くなる。
(チユキ様。やっぱり綺麗だな……)
カタカケにとってチユキは憧れの存在であった。
美しさと知的さを兼ね備えた魔術師は少ない。
基本的に魔術師の女性は外見を気にしない者が多いので仕方のない事であり、サビーナは例外なのである。
サビーナも美しいがチユキには彼女にはない清廉さがあった。
一目見て彼女に惹かれ、近づきたいとすら思っていた。
しかし、彼女は勇者の仲間で賢者。
手の届かない相手であり、ただ想い焦がれるだけである。
知らなかったとはいえ、その彼女を罠にはめる手伝いをしてしまった。
どういう顔をして会えば良いかわからない。
「もうしわけございません」
カタカケは頭を下げる。
チユキからは答えがない。
カタカケは頭を上げる。
チユキは驚いた表情でこちらを見ている。
「ええと、どういう事なの? 何の事かわからないのだけど」
「あっ、ええとタラボス師……、いえタラボスの事でご迷惑をおかけしました!」
「えっ、ああそういう事。別に気にしてないわ。貴方は何も知らなかったのでしょう」
チユキは手を振って気にしていないと言う。
「はい、知りませんでした。しかし、知らなかったとはいえ加担してしまったのは事実ですから」
図書館に来たチユキをタラボスに会わせたのはカタカケである。
カタカケはその事を悔やんでいるのだ。
もちろんタラボスの真意は知らなかった。
しかし、それでも加担したのは事実であり、謝らねばと思ったのだ。
「もう、良いわ面倒臭い。ねえキョウカさんはどこかしら? ここにいるはずなのだけど?」
チユキは再び聞く。
「キョウカ様はここにいないです。禁書庫に入る許可をもらいに大賢者様に会いに行かれました」
「はあ? 禁書庫に? 何でキョウカさんが禁書庫を知っているのよ? 私もついさっき知ったばかりなのに?」
チユキは首を傾げる。
カタカケは知らないがチユキは禁書庫に関係する書籍を読みに来たのである。
禁書庫の本について書かれた書籍が非公開書庫にあり、それならば導師以上の者なら自由に読むことができる。
チユキはマギウス達とお茶をしている最中にその事を教えてもらった。
マギウス達とお茶を後ゴトクの弟子達と少し会談して、キョウカの様子も気になるから図書館に来たのである。
「はい、チユキ様もご存じの方だと思うのですが、その方とこの受付で会い。禁書庫に興味をもたれたようです」
「うん? どういう事? 何だか話がわからないけど? そもそも私も知っているってどういう事? 誰なの?」
「ええと」
カタカケは少し考える。
クロキは勇者の仲間のはずである。
しかし、キョウカは偶然ここで会ったような感じであった。
クロキはチユキ達とは別行動を取っている。
そう考えると色々と納得がいく。
クロキが入れる禁書庫の事をチユキもキョウカも知らなかったのは別行動を取り、頻繁に連絡をしてなかったからかもしれない。
「クロキ殿の事です。チユキ様も知っておられる方だと思うですが」
カタカケがそう言った時だった。
チユキの表情が険しいものになる。
「ねえ、その話。もう少し詳しく聞かせてもらえるかしら?」
そう言うとチユキは楽しそうな笑みを浮かべる。
カタカケはその笑みにどこか恐怖を感じるのだった。
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