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1.王女と異世界と転生使い

Remember-37 少女青年の∩《共通部分》/夜明けの前に

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「……! ユウマ、やったの――ッ!? そ、それって……」

 上空から滑り込むように着地したシャーリィから期待するような声がかけられる。しかし、俺が引っ張り出した“それ”を見たらしくその声は困惑したものに変わった。
 簡単に言ってしまえば、ボロボロに変わり果てた死体だった。腕や胴体にチューブやケーブルが繋がれていて――引き抜く際に強引に引き千切ったのだが――どうやら怪物の電池のように扱われていたらしい。

『ベル……ホルト……? 怪物の中から出てきたのか……』

 死体のようなベルホルトの体――その首元に手で触れてみると、やはり温かさを感じる。温められていたわけじゃなくて、体の芯から熱が滲み出ているような生きている温かさ。

「……まだ、生きてる」
『生きてるだって!? でもベルホルトはあの時間違いなく死んで……』
「でも確かに生きている。まだ生きている……でも」

 だからどうすれば良いのか。生きているとはいえども死にかけなのは変わらない。ベルホルトを治療する手段どころか延命処置すら俺には思いつかない。
 ……そもそも今のベルホルトの体はボロボロで、腕や太股には様々な太さのチューブが刺さっていて血がジワジワと滲み出ている。今すぐ万全な環境で治療が出来るなら助かるかもしれないが、異世界ではもう……

「……ユウマ、ちょっと静かに」
「シャーリィ?」
「……やっぱり。ちょっと良いかしら」

 ポーチを漁りながらシャーリィは俺の前に出てベルホルトの体に近づく。
 そしてポーチから取り出した小瓶の蓋を開けて、ドロリとした液体を一滴だけベルホルトの口に落とした。

『シャーリィ、今のは? ……って、ユウマどうした』
「……めっちゃ生臭い。清涼感のある香りに乗って生臭さが胸一杯に広がる感じが――」
「その分かりやすい感想やめて、嗅がないようにしてたのに思い出しちゃうじゃない。これは気付け薬で……まあ、強い臭いで叩き起こす感じの薬よ……ほら、起きなさい。これで意識がハッキリしたでしょ」
「……ッ、ぁぁ……クソ、痛いな……」

 気付け薬が効いたのか、意識がなかったように見えたベルホルトは即座に意識を取り戻した。しかしそれでも体は動かせないらしく、目を固く閉じながら口を僅かに動かすだけだ。

「意識はあったみたいだけど朦朧としてたから、叩き起こさせて貰ったわよ」
「ぁぁ……そこにいるのは、あのお嬢様かい……なんだ、仲良く死んだか」
「残念だけど、アンタも私たちもまだ生きているわよ」
「冗談言うな、俺は死んだ筈だ。異世界で死んで怪物に成って……ああ、覚悟はしていたが本当に、最悪の気分だった」
「でしょうね。それで率直に言わせて貰うけど、もう長くないわよ貴方」

 地面に座りながらシャーリィは冷酷にもそう告げる。それは俺もベルも、既に察していたことだから何の驚きもなかったが、その事実を容赦なく告げるシャーリィには少しばかり驚いた。

「そうかい……むしろ何で俺は生きてるんだろうな。それで何の用だシャーリィ・フォン・ネーデルラント。今まで邪魔をしてきた敵のボスの死に様でも笑いにでも来たのか?」
「……笑えるわけないでしょ、こんなの」
「なあ、ベルホルト」

 今度は俺がシャーリィの前に出てベルホルトの元にしゃがみ込む。もう先は長くないのだから、俺は手遅れになる前にずっと気になっていたことを聞こうと思って問いかけるように尋ねた。

「……なんだ、お前さんも生きてたのか」
「おかげさまで途中死ぬかと思ったけど。それでずっと気になってたけど、どうしてそこまでして王国に刃向かおうとしたんだ」
「はっ、オレは反ギルド団体の団長だぞ。刃向かって当然だろう」
「いや、反ギルド団体を立ち上げたのはまだ理解できる。でも、ここまでやるのは、なんて言うか……異常だよ」

 異世界の中でベルホルトと直接対面した時、あの怨念の込められた言葉と表情が、今までずっと頭の片隅に引っかかっていた。
 あそこまでのドス黒い執念は並大抵の理由じゃ抱くことは出来ないだろうに、一体何が彼をあそこまで奮い立たせていたのかとずっと気になっていた。

「ふぅ……変わってるよな、お前さん。初めて出会った時から裏の読めない感じっていうか、無個性ツラした変人って感じで。そんなヤツに異常なんて言われるとはな」
「変人かぁ……変人、なのか……」
「はははっ……じゃあ話すか。俺たちの大半は昔、王国の政策で切り捨てられた人間なのさ」
「王国の、政策……?」
「国の衰退を防ぐ為……だったか? 年々減りつつある食料や資源を、王国は発達した集落や重要な施設へ優先して集めるようにした。貿易の栄えている街や資源の取れる集落を優先して、ごく平凡な農村なんかは後回しにして飢餓に陥らせた。まあ……詳しいとこはお嬢さんに聞いてくれや」
「……私が産まれるより昔。飢饉があった時の政策ね」

 なるほどね、とシャーリィは腕を組みながら納得している様子だった。シャーリィに目線を送ると、承諾の返事の代わりに小さく咳払いをしてベルホルトの代わりに話し始める。

「食料や資源が不足して、ネーデル王国の管轄内の集落全てに資源を回す事が出来ない時期が数年ほどあったの。で、その時は国の発展に必要な地域を優先して資源を供給してたらしいわ。畑で例えるなら、弱った苗を間引いて元気な苗に栄養を回すような感じ」
「後回しにしてされた村は今まで以上に飢えに苦しんださ。商人も来なくなって薬なんかも不足して……その結果、飢餓や病気で大勢がバタバタと死んでいった! ……それでも、そんな地獄の中でごく僅かに生き残った人も居た訳だ」

 ……そこまで聞いてようやく俺にも話が見えてきた。
 ベルホルトの口にした“国の政策で切り捨てられた”という言葉も間違っていない。やむを得ず選んだ政策だとしても、そんな地獄を経験した者達からすれば素直に納得なんて出来る訳がなく――

「……冷静に考えれば、アレは仕方ない事だったって分かってた。その政策が無ければ国そのものが弱って、結果他の国に潰されて、もっと悲惨な事になっていたかもしれなかったんだからな」
「…………」

 クシャクシャと、何も言わずにシャーリィは苦虫を噛むような顔で絹糸のような髪を片手で雑に掻いた。
 彼女はこの件に直接関係していないが、それでもこの国の王女なのだから、少なからず思うところがあるのだろう。その表情は……俺にも心情を読み取れない複雑な表情だった。

「だが、俺たちは“他に手が無かったのだから仕方ない”と納得して、仲間の死を受け入れられるような薄情には成れなかった! これから先にまた同じ目に遭うことも、他の誰かが同じ目に遭うことも嫌だった……そうしてオレは立ち上がった。するとさ、同じ考えを持った奴らが集まってきてくれた。俺たちの境遇に同情した連中も力を貸してくれた」
「……元々ギルドに所属していたけど、裏切って反ギルド団体に付いた男がいたのはそういうことだったのね……その男の経歴を洗ったら、昔は貧しい農村生まれで努力して商人に成り上がってきたみたい。両親は既に病気で亡くなっている。貴方たちの主張に賛同しても不思議じゃないわ」

 元ギルドの職員で、反ギルド団体に裏切った男……確か、初めてコーヒーハウスに訪れた際に、ブライトさんを介して聞いた話だったか。
 あの時は当時は何もかもが謎だったが……反ギルド団体の裏側を知れば、その話も人の情による出来事だったのか。

「ああ、オレたちは一致団結して集まっているんだよ……恵まれたのは仲間だけじゃない。魔道具なんて代物も手元に来て、拠点にちょうど良い山も見つけて……その奥には異世界があって。気がつけば王国を相手に出来るような力を身につけていたのに、このザマだ」
「その魔道具は何処で手にしたの? そもそも、どこで異世界の性質について知ったの?」
「あー……何処かから来た男がオレに魔道具をくれてやるだなんて言ってさ。それと異世界とか魔法とか、そういう話についても教えてくれた……初めは信じられなかったが」
「そいつはまだ反ギルド団体に居るの!?」
「いや、昔の話だし、ここには初めから属していない。渡すモン渡して、話すことを全部話すと何処かに行っちまった……ああ、そうだ。まだ原型を留めていればの話だが、魔道具なら上着の内ポケットにある筈だ。お前らにやるよ。その男について分かるかもな」

 言われた通りにベルホルトの上着の中を――解体される途中の肉塊のような胴体を見ないようにして――手探りで探る。硬いようで柔らかい感触の物に触れて取り出すと、何度も目にした魔道具の本が出てきた……が、至る所が焦げ付いていて中のページもボロボロだ。
 取り敢えずシャーリィに渡してみると無言で受け取ってくれた。俺には何が何なのかさっぱりだが、彼女なら分かってくれる……と思う。多分。

「話は逸れたが……まあそんな理由で、弱い人間達からすれば革命を起こす英雄の集団。そっちの王国とかから見れば何かと歯向かってくる迷惑な“反ギルド団体”が出来上がった……って所か。でもこんな感じにくたばるしかオレの末路は無かったんだろうな」
「ベルホルト……」
「反ギルド団体は大きくなりすぎて、力を付けすぎちまったんだ……オレは団長の立ち位置だが、形だけみたいなものだ。集まった連中が『打倒ネーデル王国!』つってさ、もうオレじゃ抑えられなくなっちまったんだ」
『同じ思想ってだけの共通点しかない人間を集めまくったんだ。何かの拍子に暴走するのは不思議じゃない』
「んあ……他に誰かいるのか……? まあその通りさ……その頃にはもう、大衆の意見の責任を負うだけの立ち位置になっていた。なんつーか、もう……疲れたのさ……」

 はあ、と一息つくと、ベルホルトは胸元のポケットに手を伸ばそうとして――ごっそりと左胸が無くなっていることに気がつき、手を下ろした。葉巻でも吸おうとしたのだろうか。

「……ありがとう。それと、辛い話をさせてごめんよ」
「ハッ、同情するなら初めから素直に殺されろっての……でもまあ、これで良かったのかもねえ。始めは自分の意思で立ち上がった訳だが、団長なんてのをやってるうちに死んだ仲間の信念や未練まで山盛り背負わされて、オレには王国をぶっ潰す以外の道が無くなっちまって……こりゃ死ぬまで色々背負わされ続けるなーなんて思ってたからさ」

 乾いた喉で笑い声を漏らしているベルホルトの表情はなんというか、憑いていたモノが綺麗さっぱり落ちた感じで、死ぬ直前の人間にしては清々しい表情だ。

「あーあ……なんだ、案外死んでみるもんだな」

 そんなことを言いながら口の端を釣り上げる男の顔には、以前の寒気を覚えるようなドス黒い執念はこれっぽっちも残っていなかった。

「……とりあえずまあ、オレを異世界から引っ張り出してくれ。引きずってでも良い。ここで死んだらまた怪物に成るかもしれないからな」
「! そういえば確かに……それじゃあ運び出させて貰うわ。ユウマも足の方お願い。私の体格じゃどうしても難しいから」
「分かった。それにしても、追い詰められた時には死んででもぶっ殺す! ……なんて言ってたのに妙に優しいな」
「……俺は負けた人間だからな。抱えていたものが無くなった以上、俺にはもう足掻く必要も無くなった。俺のやる事にもう“意味”が無くなっちまったのさ」
「“意味”が、無くなった……」

 シャーリィに後ろから両肩を抱き上げられながら、ベルホルトは相変わらず無抵抗のまま語る。だが一瞬だけ目を開いて、俺を真っ直ぐとした力強い視線で見た……ような気がする。

「それに、だ。今まで散々強奪やら人殺しもしてきたし、どんな汚い手を取ってでもを裏切らないようにやりたい放題し尽くした身だ。だが、そんな最低な野郎でも、死ぬ前には少しでも“意味”があるような、潔いことをしたかったのさ……」

 無駄に死ぬぐらいなら、せめて何か“意味”のあることをして死にたいと考えるベルホルトは、以前の自分ととても良く似ているような気がした。



 ■□■□■



「……シャーリィ様、報告です」
「そう。ベルホルトの事でしょ」
「はい。反ギルド団体団長、ベルホルトの死亡を確認しました」

 やり残したことを全てやり終えて、二人がかりでベルホルトを異世界から連れ出して少し経った頃。
 三人で会話も何も無く、待ちぼうけるように何もない時間を過ごしていると、一人の騎士兵がシャーリィの元にやって来てそう告げた。

 ベルホルトは異世界を抜け出すまで一応生きていた。すぐに異世界入り口に集めていた設備や道具で可能な限りの処置を施されたらしいのだが、やはり限界だった。もっとも、そんなことはこの場に居る三人とも、とっくの昔に悟っていたのだが。
 ……そもそも、仮に王国の優れた医療施設に連れ込むことが出来たとしても、機械の部品と肉体が繋ぎ合わされた人間をまともに治す方法などこの世に存在するのだろうか。異世界から生きたまま連れ出せただけも十分に奇跡的だと思う。

「しかし本当に良いのですか? 献体としてこの上なく貴重ですのに火葬してしまって……」
「良いのよ。そもそも、あまりに貴重過ぎて解剖学者も手が出せないでしょ……それに彼は被害者だもの。もういい加減、楽にしてあげたいわ」

 シャーリィの言葉を聞くと騎士兵は分かりました、と一礼してこの場を離れる。もうベルホルトの治療に手を回す必要が無くなったので、すぐにこの仮拠点を解体して引き上げる準備を始めるだろう。

 ……因みに、これはベルからの受け売りなのだが、火葬は最も手の込んだ葬儀方法で煙となって天に昇るから“葬儀方法の中では最も天に近い場所へ還れる”とか。
 俺に宗教云々はよく分からないけど、シャーリィはベルホルトに対して最大限の敬意を持ったやり方で終わらせたのだということは良く分かった。

「ん~~っ! はぁ……あー、ほんと疲れたわ」
「お疲れ、シャーリィ」
『シャーリィもユウマもお疲れ様だよ』

 腕をピンと上に伸ばして、大きく呑気なあくびを浮かべるとシャーリィは眠そうに呟いた。
 確かに俺も体力を余すことなく使い切った感じがする。彼女の力になりたいからここまで頑張れた――というのは半分ぐらい嘘で、途中からはそんなことを考える余裕がない程に必死だった。

「ありがと……うーん、ちょっと気分転換でもしてこようかな、私」
「気分転換? 何処に行くんだ?」
「そこまで遠くじゃないわよ。気が済んだらすぐ戻るから、ユウマ達は引き上げる準備が終わるまで適当にゆっくりしてて」

 腰に付けていたポーチをその場に置き捨てて、シャーリィは暗い森へと歩いて行ってしまった。
 ……大丈夫だろうか? 明かりもなく一人で森の中に踏み込むのは流石に危険だと思う。止める気はないが、せめて俺も一緒について行った方が良かったのではないかと考える。

「追うか。俺も気分転換した方が良いかもしれないし」
『…………』
「……ベル? 何かあったか?」
『……いや、この際もう言っておいた方が良いかな。よし……!』
「???」

 何やらよく分からない意気込みを見せてくるから、流石の俺も首をかしげてしまう。とりあえずガラス彼女と向かい合って、ベルの物申したい言葉に備えた。

『……ユウマはさ、シャーリィのことが大切なのかな』
「……??? そりゃ、シャーリィは大切な仲間で――」
『違う、多分ユウマが考えている“大切”とは違う』

 突然の否定に、元々傾いていた首の角度が更に大きくなる。

『前にシャーリィと話したよな。ユウマと私の目的を優先するか、シャーリィの目的を優先するかの話だよ』
「ああ、覚えている。で、俺たちは自分たちの目的を優先して、シャーリィの提案を断った」
『…………今はその、どう思っているんだ? 私達の目的よりも、シャーリィの果たしたい目的を手伝いたいって思っているのかい』

 ……さっきから、妙な意気込みと間合いの取り方をしているなぁ、なんて思っていたが今の質問でベルの心情が汲み取れた。

「そうだな……その辺の交渉について、改めてシャーリィと相談する必要があるかもな」
『そう……か。うん、分かった。ユウマがそうしたいなら――』
「はい、ちょっと待った。今ベル、俺が気移りしてシャーリィ重視になってると思ってるだろ? シャーリィと相談する必要が~の部分も、絶対誤解しているだろ」
『ご、誤解? 私はてっきり、シャーリィの力になりたいから、以前の交渉を受け入れようとしているのかと……』
「半分合ってて、半分違う。別にあんな極端な交渉じゃなくても良いんじゃないかって思ってるっていう話だよ」

 あの時、まだ俺とシャーリィが打ち解けていなかった時の交渉はあまりに極端な選択肢で、中間点というか……柔軟な選択ができなかったと思っている。
 だけど今なら、お互いが心を許して互いの考えも目的も理解している今なら、あの時よりも良い選択を選べる気がするのだ。

「あの時、シャーリィが隠していた部分――転生使いと異世界の関係。シャーリィが抱えている責務について、俺はもう知っているんだ。そしてシャーリィは俺に対して幾らか恩がある。そして俺もシャーリィの力になりたいって思いがある。そんな状況でもう一度シャーリィと話がしたいんだ。互いにとって良い話をさ」
『そういうことだったか……いや、すまないユウマ。とんだ早とちりをしてしまった』
「本当だよ。ちゃんと話して良かった……危うく誤解したまま話が進むところだった。俺とベルの記憶を取り戻す目的を蔑ろにすることは今後一生無いからな! それだけはちゃんと覚えておいてくれよ」
『……すまない』

 頷くベルを見ながら、ガラスをポケットの中に入れる。
 たった今ベルと会話した通り、俺はもう一度シャーリィと“交渉”がしたい。対等な仲間として、相手を尊重し合った上でだ。
 そのチャンスはもう僅かにしか残されていない。この反ギルド団体鎮圧の件から引き上げてしまえば、もう彼女と会う機会は二度と無いかもしれないのだ。
 ……だから、行こう。今度は自分から行動を起こしに行こうじゃないか。

「……行ってくる。一緒に居て、そして見守っててくれ、ベル」
『うん、困ったら声をかけてくれ。何時でも背中を押す準備は出来てるよ』

 じゃあ、後を追わないと。きっとシャーリィはそこまで遠くに行ってない筈だから――
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