上 下
157 / 157
第四章

157「ダンジョンここだけの噂スレ<本人降臨>パート7(5)」

しおりを挟む


306:少年ボウイ
僕の小学校は『江南小学校』といいます


——————————————————

「こ、これって⋯⋯!」
「この子の小学校名⋯⋯ってこと?!」
「え? え? 何? 何?」

 何と⋯⋯少年ボウイが自身の小学校名を自ら書き込んだのだ!

 ていうか、メイベル⋯⋯お前わかってないな?

——————————————————

307:ここだけの名無し
>少年ボウイ
お、おい!
おま⋯⋯何をっ!!

308:ここだけの名無し
>少年ボウイ
晒したぁぁぁぁぁぁぁぁああああ
ぁぁぁぁふあおふいああいおあfっふじこ!!!!!

309:ここだけの名無し
>少年ボウイ
自爆乙w

310:ここだけの名無し
>309
違うだろ?

少年ボウイが勇気を出して
書き込んだってことだろ?

新屋敷ソラたちのためによぉ!

311:ここだけの名無し
>少年ボウイ
くっ! 粋なことを⋯⋯。

312:ここだけの名無し
>少年ボウイ
その勇気ある行動⋯⋯学校は違うけど同級生として尊敬します!

313:ソラ
>少年ボウイ
ありがとう!
きみの勇気に感謝する!

何か困ったことがあったら
いつでもギルドに来て!

俺にできることがあったら何でもするから!!

314:ここだけの名無し
ん?

315:ここだけの名無し
んん?

316:ここだけの名無し
いま何でも

317:ここだけの名無し
するって言ったよね?

318:ここだけの名無し
>314、315、316、317
ちょwwww
おまいら、こんなときにもww

319:ここだけの名無し
>314、315、316、317
おい、やめろw

320:めいりん
???????
とにかく少年ボウイ君、ありがとう!
(男の子でいいのかな?)

321:ここだけの名無し
>めいりん
ほらぁぁぁぁぁぁぁ!
明凛様が314~317のジェットストリームアタックに
はてなマーク連呼じゃねぇかよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!wwww

322:ここだけの名無し
>321
しょうがないよ。だって伝統芸能みたいなもんだし

323:ここだけの名無し
んだんだ

324:ここだけの名無し
>321
思ってた以上に格調上がってて草ぁぁぁぁぁ!!!!!
wwwwwwwww

325:メイベル・ホワイト
>少年ボウイ
ありがとう、少年。
褒めてあげるわ。やるじゃない。
今度会ったらお姉さんがハグしてあげる。

326:ここだけの名無し
>今度会ったらお姉さんがハグしてあげる。
は? はぁぁぁぁあぁあぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあふじゃふぃふぁじふじこ!!!!!!

327:ここだけの名無し
おい、少年ボウイ
そこ替われ

328:ここだけの名無し
>今度会ったらお姉さんがハグしてあげる。
ふう⋯⋯「メイベルたんのハグ権」か。
言い値で買おう。

329:ここだけの名無し
悪い大人がうじゃうじゃと湧いたなw

330:ここだけの名無し
少年ボウイよ、これが大人の本気だ

331:ここだけの名無し
>330
やめろw

332:ソラ
あ、あの、収拾がつかなくなってきたので
俺たちは出ていきます。
協力ありがとうございましたっ!!

333:ここだけの名無し
>ソラ
おう!

334:ここだけの名無し
>ソラ
おう!

335:ここだけの名無し
>ソラ
がんばれよ、Sランクスターズっ!!!!

——————————————————

「ふぅ⋯⋯とりあえず、この少年ボウイのおかげで小学校名がわかったな。すげえ感謝だよ」
「本当ね。その少年ボウイ君には直接会ってお礼をしたいレベルで感謝よ」
「私なんかハグしてやるもんね!」

 メイベル、お前は何と張り合っているんだ?

「と、とにかく⋯⋯! 明日にでもこの『江南小学校』へ行って、この少年ボウイ君に会おう!」


********************


——都内某所

「ふ~ん? なかなか思い切ったことしてくれる子がいたもんだねぇ」

 街並みから少し離れたある廃墟——そのさらに奥にあるジメッと湿った部屋に一人の少年がボソッと呟く。

「せっかく、こっちから動いて唐沢利樹の妹に接触してこれから⋯⋯って時だったのに、ちょっと勝手が過ぎるよね、少年ボウイ君?」

 そう言って、笑みの中に少し鈍色混じった含みが加わる。

「さすがの僕でもネット掲示板の書き込み者の特定はちょっと無理かな~? 事前に準備しておけば可能ではあったんだけど⋯⋯ま、仕方ないか」

 少年は気を取り直したのか、再び冷笑に力がこもる。

「こっちの思い描いた結果ではないけど、でも、まー、新屋敷ソラと君と初めてこの『並行世界線イフライン』で会うわけか。何だか感慨深いな~」

 少年が「う~ん!」と腕を上向きにY字に広げて伸びをする。

「とはいえ、直接会ってみて『つまんない奴』だったら殺す・・わけだから感慨深さもすぐに消えるんだけどね。ていうか、ソラ君死んだら同時にこの『並行世界線イフライン』も消滅するんだけどね。くぷぷぷ⋯⋯」

 少年が口を手で押さえて笑いを殺してる風に笑い漏らす。

「さてさて、ソラ君は僕との第一遭遇ファーストコンタクトを見事クリアしてくれるかな?」


 少年⋯⋯『湊修二みなとしゅうじ』の今日一番の笑顔が溢れた。


 第四章 完
しおりを挟む

この作品は感想を受け付けておりません。

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

冤罪を掛けられて大切な家族から見捨てられた

ああああ
恋愛
優は大切にしていた妹の友達に冤罪を掛けられてしまう。 そして冤罪が判明して戻ってきたが

名前を書くとお漏らしさせることが出来るノートを拾ったのでイジメてくる女子に復讐します。ついでにアイドルとかも漏らさせてやりたい放題します

カルラ アンジェリ
ファンタジー
平凡な高校生暁 大地は陰キャな性格も手伝って女子からイジメられていた。 そんな毎日に鬱憤が溜まっていたが相手が女子では暴力でやり返すことも出来ず苦しんでいた大地はある日一冊のノートを拾う。 それはお漏らしノートという物でこれに名前を書くと対象を自在にお漏らしさせることが出来るというのだ。 これを使い主人公はいじめっ子女子たちに復讐を開始する。 更にそれがきっかけで元からあったお漏らしフェチの素養は高まりアイドルも漏らさせていきやりたい放題することに。 ネット上ではこの怪事件が何らかの超常現象の力と話題になりそれを失禁王から略してシンと呼び一部から奉られることになる。 しかしその変態行為を許さない美少女名探偵が現れシンの正体を暴くことを誓い…… これはそんな一人の変態男と美少女名探偵の頭脳戦とお漏らしを楽しむ物語。

女体化入浴剤

シソ
ファンタジー
康太は大学の帰りにドラッグストアに寄って、女体化入浴剤というものを見つけた。使ってみると最初は変化はなかったが…

ヤケになってドレスを脱いだら、なんだかえらい事になりました

杜野秋人
恋愛
「そなたとの婚約、今この場をもって破棄してくれる!」 王族専用の壇上から、立太子間近と言われる第一王子が、声高にそう叫んだ。それを、第一王子の婚約者アレクシアは黙って聞いていた。 第一王子は次々と、アレクシアの不行跡や不品行をあげつらい、容姿をけなし、彼女を責める。傍らに呼び寄せたアレクシアの異母妹が訴えるままに、鵜呑みにして信じ込んだのだろう。 確かに婚約してからの5年間、第一王子とは一度も会わなかったし手紙や贈り物のやり取りもしなかった。だがそれは「させてもらえなかった」が正しい。全ては母が死んだ後に乗り込んできた後妻と、その娘である異母妹の仕組んだことで、父がそれを許可したからこそそんな事がまかり通ったのだということに、第一王子は気付かないらしい。 唯一の味方だと信じていた第一王子までも、アレクシアの味方ではなくなった。 もう味方はいない。 誰への義理もない。 ならば、もうどうにでもなればいい。 アレクシアはスッと背筋を伸ばした。 そうして彼女が次に取った行動に、第一王子は驚愕することになる⸺! ◆虐げられてるドアマットヒロインって、見たら分かるじゃんね?って作品が最近多いので便乗してみました(笑)。 ◆虐待を窺わせる描写が少しだけあるのでR15で。 ◆ざまぁは二段階。いわゆるおまいう系のざまぁを含みます。 ◆全8話、最終話だけ少し長めです。 恋愛は後半で、メインディッシュはざまぁでどうぞ。 ◆片手間で書いたんで、主要人物以外の固有名詞はありません。どこの国とも設定してないんで悪しからず。 ◆この作品はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。 ◆過去作のヒロインと本作主人公の名前が丸被りしてたので、名前を変更しています。(2024/09/03) ◆9/2、HOTランキング11→7位!ありがとうございます! 9/3、HOTランキング5位→3位!ありがとうございます!

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

冤罪で自殺未遂にまで追いやられた俺が、潔白だと皆が気付くまで

一本橋
恋愛
 ある日、密かに想いを寄せていた相手が痴漢にあった。  その犯人は俺だったらしい。  見覚えのない疑惑をかけられ、必死に否定するが周りからの反応は冷たいものだった。  罵倒する者、蔑む者、中には憎悪をたぎらせる者さえいた。  噂はすぐに広まり、あろうことかネットにまで晒されてしまった。  その矛先は家族にまで向き、次第にメチャクチャになっていく。  慕ってくれていた妹すらからも拒絶され、人生に絶望した俺は、自ずと歩道橋へ引き寄せられるのだった──

処理中です...