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二章
15話 復讐
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誓った内容は、誰であろうと、例外なく、絶対に守らなければならない。あまりに融通が効かないものだから、昨今では利用者も減っている法の機関が、テミスという街にあった。
道中で一泊する必要があり、一行は適当な町で宿を取ることにする。チェックインを済ませ、廊下を歩いている最中、リセナはグレイとメィシーの顔を見上げた。
「あの。私、お二人から、それぞれの目的を詳しくお聞きしたいんです。次の街に着いた時、私もきちんと考えて、どうするかお返事したいから」
メィシーだけが、笑顔で返答する。
「ええ、喜んで! では、僕は明日お話しますね。――そうだ、これをお願いします」
彼は、リセナに自分の杖と魔導銃を渡した。
「おやすみなさい、リセナ」
そして、彼女の隣の部屋へと入って行く。
レオンはメィシーと同室だ。
「リセナ、なにかあったらすぐに呼んでね」
「はい。おやすみなさい」
残ったグレイは、何も言わず、彼女と同じ部屋に入る。どれだけ待っても、彼から何かを話し始めることはなかった。
沈黙に耐えきれず、リセナがシャワールームの扉に手をかける。
「お先に、失礼しますね」
そして中へ入り、扉を閉めようとした所で――グレイが隙間に手をねじ込み、無理やり扉を開けさせた。
「ひぃっ!? えっ、あっ、えっ!?」
動揺するリセナに、彼は真顔で言う。
「お前、朝の話を聞いていただろう。一人で行動するな」
「いやっ、ちょっとシャワーを浴びるだけじゃないですか……! なにも危険なんてない……とも限らないけど……。まさか、私、監視されるんですか?」
「…………」
「そんなぁ……! あなたは平気かもしれないけど……! ほら、服も濡れちゃうし――」
出て行ってくれと言いたかったのに、グレイは上半身のインナーを脱ぎ始めた。
「うわぁ脱げって意味じゃないです!!!!」
彼の筋肉質で引き締まった体は、妙に色気があって目のやり場に困る。しかしあまりにも綺麗だったから、つい横目に見ると――彼の左肩に、古い傷跡があることに気づいた。
――あれは、銃痕……? 魔王軍にいる以上、人間と戦うこともあるってことなのかな……。
リセナが押し黙ると、大人しくインナーを着た彼は「清浄魔法で我慢しておけ」と言い残し、部屋に戻って行った。仕方なく、彼女も自分のベッドに腰を下ろす。
手持ち無沙汰だったので、メィシーから預かった魔導銃を手に取った。杖の宝石を使って改造できるかもしれないと、彼女が言っていたものだ。
既定の場所に魔力を流して分解しながら、また気まずくならない内に話を始める。
「そういえば、魔力増幅を手に入れるっていうのは、魔王の命令でもあるんですよね? 早くしろって、急かされたりしないんですか?」
グレイは珍しく難しい顔でこちらを見ていたが、明後日の方向に目をやると、はじめて考えたとでも言わんばかりに
「……そういえば、なんの音沙汰もないな」
と、つぶやいた。もしも魔王に人間と同じ感性があるならば、信じて送り出した部下がマイペースすぎて胃が痛くなってきた頃だろう。
リセナが、銃身に内蔵されていたハルバ鉱石を取り出す。
「あの……魔王と戦うのなら、不意打ちであっても、こちらにもそれなりの損害が出ると思います。もし、それで死ぬのだとしても――それでも、あなたは戦うんですか?」
「……そうだな。復讐、だからな」
ほとんどためらわずに、彼は答える。
「昔、俺のいたスラム街が魔王軍の手で蹂躙された。あそこにいたのは、仲間でもなんでもない、表面的な協力関係だけの人間ばかりだったが……」
言葉を切る。グレイは、自分の感情や思考の理由を探しているようだった。
「いや……元々、俺が故郷を追われてスラム街に流れ着いたのは、別の争いが原因だからな。復讐というより、そちらの八つ当たりかもしれない」
杖から取り外した宝石を、銃身に入れ込もうとしたリセナの手が止まる。グレイの赤い瞳が、刺すように、じっとこちらを見つめていることに気づいたからだ。
「……お前は、なぜ、それが扱えるんだ?」
「え……?」
質問の意図を正確に把握できない。突然、肉食獣に狙われたかのような緊張感で頭が上手く回らない。
「これは……うちの商会が出してる、もので……」
ほんの一瞬だけ、彼が目を見張った。はじめて見る表情だった。
「グレイさん……?」
「いや。見覚えがあるだけだ」
これ以上踏み込むのは危険だと、理性がささやく。けれど、わからないままにしておくのは、もっと怖いような気がして――。リセナは、ほとんど、うわ言のように首を横に振った。
「嘘……あなたは、見覚えがあるだけで、そんな顔はしない……」
彼は、また、なにを考えているのかわからない瞳でこちらをじっと見つめている。リセナは思わず目を伏せた。
「あ……ごめんなさい、知ったような口を……。たしかに、この銃に弾薬を入れて使っていた時代は、今より安価で大量に出回っていたと聞いています。どこかで見る機会は、あったのかも……」
そこまで言って、ふと、グレイの肩にあった銃痕のことを思い出す。
――あれは、本当に、魔王軍として戦った時の傷……?
彼は、スラムとは別に故郷があると言っていた。魔王とは関係のない争いで追われることになった、彼の故郷。
自然や、魔獣による災害でもない。他に争いを起こすとしたら、そんなものは、人間しかいない。
グレイの言葉は、彼女の悪い予感を確信に変えた。
「……二十年は前の話か。昔、資源を巡った人間同士の争いに巻き込まれた町があってな。――その時、俺を撃ったのも、両親を殺したのも、それと同じ銃だった」
そうか、お前のところが……。
彼は、そう、つぶやいた。感情は読めなかった。
「っ……」
リセナの心臓が跳ねる。自分は、大量の武器を売って財を成した豪商の娘だ。
そして、彼は、その武器で、家族も家も何もかもを奪われた。
本能が、逃げろと叫んでいる。アレは危険だ。理性など求めるな。獣は、突然、牙をむく。
――でも、彼には、私の力が必要なはず……。
たとえ自分が憎しみの対象になろうとも、魔王を倒すためにそれは変わらない。
――大丈夫、大丈夫……。
頭ではわかっているのに、体はグレイから距離を取ろうとする。
――でも、必要なのは、私の、力だけ……。
腕が一本折れようと、心に深い傷を負おうと、利用さえできれば問題ない。はじめから、彼にとって自分はそんな存在だった。
震える足で立ち上がって、彼に背は見せず、廊下の方へ歩を進める。一歩、一歩、止まりそうになりながら。
助けて、と叫ぼうとしたけれど、恐怖で声が出なかった。
「――!」
足がもつれて、床に座り込む。グレイはそれをしばらく見つめると、立ち上がってこちらに手を伸ばした。
「っ……!」
反射的に目を固くつむる。腕をつかまれた。――でも、痛みはない。
おそるおそる、まぶたを開ける。
グレイは、彼女の腕をつかんだまま「……そこは冷えるぞ」と言って軽く引き上げた。
そして、立ち尽くしたままの彼女を、大して離れられなかったベッドへ逆戻りさせる。いつまでもリセナが言葉を失っているものだから、グレイは小さな溜め息をついた。
「引き金をひいたのも、ひかせたのも、お前じゃない。それは、わきまえているつもりだ」
彼女はまだ、なにも言えなかった。グレイも、どうすればいいかわからなくなって、茫然とするリセナを残し部屋を出た。
やや乱暴にドアを閉めると、すぐに隣の部屋からメィシーが顔を出す。
「どうしたんだい、グレイ。難しい顔をしているね」
あまりの目ざとさに不快感すら覚えかけたが、この時のグレイは一人ではどうしようもないことを自覚していた。
「……あいつを、怯えさせたかもしれない」
「おやおや、ケンカかい? 仲直りに困ったら、抱きしめ合えばいいんだよ」
本気で言っているのか、面白そうだから適当なことを言っているのか、グレイにはわからない。
「……そういうものか?」
「そうとも。きみのような、おしゃべりじゃない人間には尚更さ」
どちらにしても、メィシーの笑みからは余裕が感じられた。リセナとの関係構築は、自分が優勢だとわかっているのだろう。
「さあ、早くお戻り。レオくんに気づかれたら、厄介なことになるからね」
メィシーの部屋からは、シャワールームの扉を開ける音がした。
道中で一泊する必要があり、一行は適当な町で宿を取ることにする。チェックインを済ませ、廊下を歩いている最中、リセナはグレイとメィシーの顔を見上げた。
「あの。私、お二人から、それぞれの目的を詳しくお聞きしたいんです。次の街に着いた時、私もきちんと考えて、どうするかお返事したいから」
メィシーだけが、笑顔で返答する。
「ええ、喜んで! では、僕は明日お話しますね。――そうだ、これをお願いします」
彼は、リセナに自分の杖と魔導銃を渡した。
「おやすみなさい、リセナ」
そして、彼女の隣の部屋へと入って行く。
レオンはメィシーと同室だ。
「リセナ、なにかあったらすぐに呼んでね」
「はい。おやすみなさい」
残ったグレイは、何も言わず、彼女と同じ部屋に入る。どれだけ待っても、彼から何かを話し始めることはなかった。
沈黙に耐えきれず、リセナがシャワールームの扉に手をかける。
「お先に、失礼しますね」
そして中へ入り、扉を閉めようとした所で――グレイが隙間に手をねじ込み、無理やり扉を開けさせた。
「ひぃっ!? えっ、あっ、えっ!?」
動揺するリセナに、彼は真顔で言う。
「お前、朝の話を聞いていただろう。一人で行動するな」
「いやっ、ちょっとシャワーを浴びるだけじゃないですか……! なにも危険なんてない……とも限らないけど……。まさか、私、監視されるんですか?」
「…………」
「そんなぁ……! あなたは平気かもしれないけど……! ほら、服も濡れちゃうし――」
出て行ってくれと言いたかったのに、グレイは上半身のインナーを脱ぎ始めた。
「うわぁ脱げって意味じゃないです!!!!」
彼の筋肉質で引き締まった体は、妙に色気があって目のやり場に困る。しかしあまりにも綺麗だったから、つい横目に見ると――彼の左肩に、古い傷跡があることに気づいた。
――あれは、銃痕……? 魔王軍にいる以上、人間と戦うこともあるってことなのかな……。
リセナが押し黙ると、大人しくインナーを着た彼は「清浄魔法で我慢しておけ」と言い残し、部屋に戻って行った。仕方なく、彼女も自分のベッドに腰を下ろす。
手持ち無沙汰だったので、メィシーから預かった魔導銃を手に取った。杖の宝石を使って改造できるかもしれないと、彼女が言っていたものだ。
既定の場所に魔力を流して分解しながら、また気まずくならない内に話を始める。
「そういえば、魔力増幅を手に入れるっていうのは、魔王の命令でもあるんですよね? 早くしろって、急かされたりしないんですか?」
グレイは珍しく難しい顔でこちらを見ていたが、明後日の方向に目をやると、はじめて考えたとでも言わんばかりに
「……そういえば、なんの音沙汰もないな」
と、つぶやいた。もしも魔王に人間と同じ感性があるならば、信じて送り出した部下がマイペースすぎて胃が痛くなってきた頃だろう。
リセナが、銃身に内蔵されていたハルバ鉱石を取り出す。
「あの……魔王と戦うのなら、不意打ちであっても、こちらにもそれなりの損害が出ると思います。もし、それで死ぬのだとしても――それでも、あなたは戦うんですか?」
「……そうだな。復讐、だからな」
ほとんどためらわずに、彼は答える。
「昔、俺のいたスラム街が魔王軍の手で蹂躙された。あそこにいたのは、仲間でもなんでもない、表面的な協力関係だけの人間ばかりだったが……」
言葉を切る。グレイは、自分の感情や思考の理由を探しているようだった。
「いや……元々、俺が故郷を追われてスラム街に流れ着いたのは、別の争いが原因だからな。復讐というより、そちらの八つ当たりかもしれない」
杖から取り外した宝石を、銃身に入れ込もうとしたリセナの手が止まる。グレイの赤い瞳が、刺すように、じっとこちらを見つめていることに気づいたからだ。
「……お前は、なぜ、それが扱えるんだ?」
「え……?」
質問の意図を正確に把握できない。突然、肉食獣に狙われたかのような緊張感で頭が上手く回らない。
「これは……うちの商会が出してる、もので……」
ほんの一瞬だけ、彼が目を見張った。はじめて見る表情だった。
「グレイさん……?」
「いや。見覚えがあるだけだ」
これ以上踏み込むのは危険だと、理性がささやく。けれど、わからないままにしておくのは、もっと怖いような気がして――。リセナは、ほとんど、うわ言のように首を横に振った。
「嘘……あなたは、見覚えがあるだけで、そんな顔はしない……」
彼は、また、なにを考えているのかわからない瞳でこちらをじっと見つめている。リセナは思わず目を伏せた。
「あ……ごめんなさい、知ったような口を……。たしかに、この銃に弾薬を入れて使っていた時代は、今より安価で大量に出回っていたと聞いています。どこかで見る機会は、あったのかも……」
そこまで言って、ふと、グレイの肩にあった銃痕のことを思い出す。
――あれは、本当に、魔王軍として戦った時の傷……?
彼は、スラムとは別に故郷があると言っていた。魔王とは関係のない争いで追われることになった、彼の故郷。
自然や、魔獣による災害でもない。他に争いを起こすとしたら、そんなものは、人間しかいない。
グレイの言葉は、彼女の悪い予感を確信に変えた。
「……二十年は前の話か。昔、資源を巡った人間同士の争いに巻き込まれた町があってな。――その時、俺を撃ったのも、両親を殺したのも、それと同じ銃だった」
そうか、お前のところが……。
彼は、そう、つぶやいた。感情は読めなかった。
「っ……」
リセナの心臓が跳ねる。自分は、大量の武器を売って財を成した豪商の娘だ。
そして、彼は、その武器で、家族も家も何もかもを奪われた。
本能が、逃げろと叫んでいる。アレは危険だ。理性など求めるな。獣は、突然、牙をむく。
――でも、彼には、私の力が必要なはず……。
たとえ自分が憎しみの対象になろうとも、魔王を倒すためにそれは変わらない。
――大丈夫、大丈夫……。
頭ではわかっているのに、体はグレイから距離を取ろうとする。
――でも、必要なのは、私の、力だけ……。
腕が一本折れようと、心に深い傷を負おうと、利用さえできれば問題ない。はじめから、彼にとって自分はそんな存在だった。
震える足で立ち上がって、彼に背は見せず、廊下の方へ歩を進める。一歩、一歩、止まりそうになりながら。
助けて、と叫ぼうとしたけれど、恐怖で声が出なかった。
「――!」
足がもつれて、床に座り込む。グレイはそれをしばらく見つめると、立ち上がってこちらに手を伸ばした。
「っ……!」
反射的に目を固くつむる。腕をつかまれた。――でも、痛みはない。
おそるおそる、まぶたを開ける。
グレイは、彼女の腕をつかんだまま「……そこは冷えるぞ」と言って軽く引き上げた。
そして、立ち尽くしたままの彼女を、大して離れられなかったベッドへ逆戻りさせる。いつまでもリセナが言葉を失っているものだから、グレイは小さな溜め息をついた。
「引き金をひいたのも、ひかせたのも、お前じゃない。それは、わきまえているつもりだ」
彼女はまだ、なにも言えなかった。グレイも、どうすればいいかわからなくなって、茫然とするリセナを残し部屋を出た。
やや乱暴にドアを閉めると、すぐに隣の部屋からメィシーが顔を出す。
「どうしたんだい、グレイ。難しい顔をしているね」
あまりの目ざとさに不快感すら覚えかけたが、この時のグレイは一人ではどうしようもないことを自覚していた。
「……あいつを、怯えさせたかもしれない」
「おやおや、ケンカかい? 仲直りに困ったら、抱きしめ合えばいいんだよ」
本気で言っているのか、面白そうだから適当なことを言っているのか、グレイにはわからない。
「……そういうものか?」
「そうとも。きみのような、おしゃべりじゃない人間には尚更さ」
どちらにしても、メィシーの笑みからは余裕が感じられた。リセナとの関係構築は、自分が優勢だとわかっているのだろう。
「さあ、早くお戻り。レオくんに気づかれたら、厄介なことになるからね」
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