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第十九話 辺境伯の本音

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突然のハグに僕は正直動揺を隠しきれない。
とりあえず、鑑定スキルでガラハット辺境伯を見てみる。

リリィ・ガラハット  レベル58
職業クラス戦鬼騎士ベルセルク
と視界に鑑定結果が浮かぶ。
体力ゲージが今まで見た中で誰よりも高い。小柄な美少女なのに、意外だ。そう言えばザンザが戦斧ハルバートを使うと言っていたな。
好感度は60か。
あれっ好感度ゲージが上がっていくぞ。
あっという間に80になった。

「なあ、アーサーとやら。おまえはウーサー王と百人の花嫁という話を知っているか?」
抱きつきながら、ガラハット辺境伯は僕に言う。
聖賢王ウーサーという名前はいろいろな人の口から聞かされている。

「ほら、ここに座れ。私がウーサー王の物語を話してやろう」
ガヴェイン辺境伯は僕の手をひき、椅子に座らせる。何故か彼女は僕の膝の上に座る。
服の布越しからでもわかるお尻の柔らかさと温かさが、僕の膝に伝わる。
見るかぎり、ガラハット辺境伯は上機嫌なので、しばらく好きにさせよう。

「百四十年前にウーサー王は南の海を渡り、このアヴァロン王国にやって来た。その当時群雄が割拠していたんだよ。それをウーサー王は一つにまとめられた。そして功績のあった百人の女たちがウーサー王に嫁ぐことになった。ウーサーと百人の花嫁はこの国を平和におさめたのです」
うっとりとした表情でガラハット辺境伯は語る。
「百人の花嫁たちは皆それぞれの特技を生かしてウーサー王に仕えたのです。あるものは料理を作り、あるものは裁縫をし、あるものは畑仕事をし、王と共に昼と夜を過ごしたのです」
ガヴェイン辺境伯は僕の首に手をまわす。
顔を近づけてくる。
間近で見るとその美少女っぷりに驚かされる。
「私はこの話が好きでな。私は辺境伯としてのつとめを果たすより、お嫁さんになるのが夢なんだ」
にこりとガラハット辺境伯は微笑む。
やばいぞ、この娘めっちゃかわいい。
手を出したいが、どう見ても十代半ばだ。さすがにこれはまずいな。
やはり十代未成年に手を出すのはよくないと思うんだよな。
「なあ、アーサー。おまえが私をお嫁さんにしてくれるなら、地位も名誉も財産も全部あげちゃう。私、もういやなんだよね、誰かの上に立つのは」
暗い表情にガラハット辺境伯はなる。

どうやら、ガラハット辺境伯は嫌々役目を果たしていたようだ。

「僕は君の代わりにならないよ」
僕が言うとあからさまに残念そうな顔をした。
好感度ゲージがみるみる下がる。
甘いね、リリィちゃん。これは下げて上げる作戦なんだよね。
「僕は辺境伯領だけでなく、この国の王になるんだ。リリィ・ガラハット、君は僕の家臣になるんだよ」
僕の言葉を聞き、ぱっとリリィの顔が明るくなる。
「じゃ、じゃあ私は難しいことを自分で考えなくていいのね」
リリィは微笑む。
「そうだね、君の仕事は僕が全力で手伝うよ。僕が考えて決めてあげるよ」
僕は言い、リリィの金色の髪を撫でる。
そうすると好感度は96まで上がった。
まったく便利な能力だ。

「じゃあ、リリィのとっておき見せてあげるね」
ぴょんと僕の膝から飛び降りるとリリィは僕の手をひき、ある場所に連れていく。
壁の本棚を押すと隠し部屋がその姿をあらわす。
そこは壁も天井もすべてがピンクの部屋だった。
天蓋つきのクイーンサイズのベッドが置かれていて、かなり乙女チックな部屋だ。
「ふふんっ♡♡」
リリィは自慢気に微笑む。
「かわいい部屋だね」
僕は素直に褒める。
リリィのこだわりがすべてつまっていると思われる。こだわりがあるのはいいことだ。僕もオタクだからよく分かる。

「ちょっと待っててね」
そう言い、リリィはクローゼットに消える。
数分後、彼女は着替えてやってきた。
全身フリルがついたいわゆるロリータファッションだ。
お人形さんのようなリリィにむちゃくちゃ似合っている。
「すごくかわいい」
それは正直な感想だ。
ロリータファッションのリリィ・ガラハット辺境伯はとてもかわいい。
僕は思わず抱きしめてしまった。
軽率な行動にしまったと思ったが、リリィは喜んでくれた。

「リリィうれしい。この服ね、教会から禁止されてるの。かわいい服は悪魔を呼ぶからって。でもやめられなくてここに隠してたのよ」
リリィは言った。
また聖杯教会か。
この国を実質支配しているという聖杯教会は禁止ばかり言うのだな。

「ねえ、アーサーが王様になったらこの服を人前で着ていい?」
リリィは僕に訊いた。
「あたり前じゃないか。どんな服を着てもいいよ」
僕は頭を撫でる。
撫でれば撫でるほどリリィは喜ぶ。

「じゃあリリィはアーサーのお嫁さんになるね。お嫁さんは王様に愛される決まりなんだよ」
リリィはそう言うと唇をつきだす。
キスして欲しいのだろう。
「リリィ、念のためきくけど君は何歳なんだい?」
ガイドラインが怖いのできいてみた。
「うん、私ニ四歳だよ」
リリィは言った。
まさかの年上とは思わなかった。
これは合法ロリというものか。
「わかったよ、リリィ。君を僕の花嫁にしよう」
僕はそう言うとリリィにキスをした。
せっかくのかわいい服も脱がしてしまった。
僕も服をすべて脱ぐ。
僕たちは生まれたままの姿になり、愛しあった。
もちろん、リリィの感度をあげておく。
千倍ぐらいでいいだろう。
リリィは体格が小さいわりに胸はけっこうある。手のひら全体で揉んでもあまりあるぐらいだ。あれだ、トランジスタグラマーというやつだ。
それに小柄なだけあってその中はかなり狭い。
狭いなかを僕の青春の象徴がわけいる。
くっこのしめつけられる感覚は気持ち良すぎる。
特技スキルの絶倫をもっていなければすでに達していただろう。

「はあっはあっ♡♡これがお嫁さんになることなのね。リリィ幸せ♡♡こんなに気持ち良くしてくれるのなら、リリィのもの全部あげちゃう♡♡あんっらめぇ、いっぱいイケてとっても幸せ♡♡」
あえぎながら、リリィは僕の分身をしめあげる。
一時間ほど僕たちは愛しあい、リリィの体の奥底に溢れるほどの愛情を注ぎ込んだ。
はー気持ち良かった。頭が真っ白になりそうだ。

まさか、リリィ・ガラハット辺境伯に会いに来てその日のうちに愛し合う関係になるとは思わなかった。我ながら展開が速いなと思うよ。
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