上 下
15 / 75

第十五話 募兵の騎士     

しおりを挟む
 夜になり、夕食を食べ終わった僕は一人ベッドに寝転がり思考を巡らす。
 募兵を断るのはそんなに難しくないと個人的には思う。
 募兵の騎士を追い返して、それでおしまいだ。
 問題はそのあとだ。
 きっとその上位にあるガラハット辺境伯は怒って、この二つの村に兵をさしむけてくるだろう。
 それをどうにかして撃退しないといけない。
 ガラハット辺境伯軍の兵士たちがどれほどの強さかわからないが、この村の人たちで対処できるか疑問だ。

 僕があれこれ悩んでいるとコンコンというノックの音がする。
 どうぞと僕は言う。
 こんな夜更けに誰だろうか?
 もしかしてアンナさんだろうか。またあのエッチなご奉仕をしてくれるのだろうか。期待に胸がふくらむね。
 入ってきたのは意外な人物であった。
 それはシーアであった。
 シーアは白いワンピースのような服をきていた。むちむちのアンナさんとは違い、どちらかといえばほっそりとしている。それでも出ているところはでていて、けっこういいスタイルだ。僕の予想だけど胸のサイズはEカップはあるんじゃないかな。

「夜分、失礼いたします」
 シーアはきょろきょろと周囲を見て、僕の部屋に入ってきた。
 僕は椅子に座るように彼女にうながす。
 どこか緊張した面持ちでシーアは椅子に座る。

「アーサー様、私の話を聞いてくれますか?」
 シーアは僕にそう尋ねた。
「もちろんですよ」
 僕は即答する。

「私は去年まで王都のキャメロットにいました。そこで聖杯教の神官たちを見てきたのです」
 シーアは言葉を選びながら、そういった。
「聖杯教の教義で魔物に犯されたものは処刑されるのです」
 たしか前に同じようなことをアンナさんも言っていたな。
「汝汚れるなかれ」
 ぼそりとシーアは言った。
 どうやらそれが聖杯教の聖典の一文のようだ。
「他にも人の肌を描いてはいけないというものもあります。この教義に違反して、私の友は処罰されました」
 そこまでいうと言葉を詰まらせてシーアさんは嗚咽混じりに泣き出した。
「絵が好きな友は私の姿を描いてくれたのです。それが教会の教えに反するといわれ、処罰されました……」
 震えながら、シーアは泣いている。
 よほどつらい過去だったのか、手で目のところおさえている。指の隙間から涙がぼろぼろとこぼれている。
 その友達は下着姿のシーアを描いたという。それは二人だけの秘密であったがどこかからそれがもれて、友は王都から追放されたのだという。
 僕はその話を聞いて、唖然とした。 
 シンプルにそれはひどすぎると思った。
 僕は震えて泣いているシーアをだきしめた。
「アーサー様に抱かれると不安がなくなりますね」
 僕が肩を抱き、しばらくすると彼女は泣き止んだ。
 僕はそっとシーアに口づけする。
「はあっ男の人に抱かれるのはなんて心地よいのでしょう」
 シーアは言い、服を脱ぐ。思った通りの素晴らしい裸体をしている。
 ベッドに行き、シーアを寝かせる。僕は彼女におおいかぶさる。
 どんぶりサイズのおっぱいを揉むとシーアは我慢するようにあえぐ。
 シーアの感度は五十倍ほどにとどめている。シーアには段階をふんで気持ちよくなってもらおう。
「アーサー様、私、あなた様と一つになりたい」
「いいよ、一緒に気持ちよくなろう」
 僕たちはこのあと、一つになった。
 シーアはうっとりとした表情で僕を受け入れた。
「生まれてきてよかった♡♡私はアーサー様と今ひとつになっているのですね♡♡これが自然の営みなんですね♡♡ああっ何処かに飛んでいきそう♡♡」
 一つになってもシーアは生真面目なんだな。
 それでもかなり気持ちよかったのだろう。泣くような声であえぎ、僕を楽しませてくれた。
 僕もきっちりと気持ちよくさせてもらった。
 たっぷりの愛情をシーアの体に注ぎ込み、最後は彼女の胸に顔をうずめて、眠りについた。

 特技スキル槍術 防御力向上 不屈の闘志 進軍の心得を獲得しました。
 称号「王国騎士」「突撃兵」「鉄騎士」を獲得しました。
 眠りにつく直前、僕の視界に文字が流れた。



 翌日の昼ごろ、ガラハット辺境伯の使いを名乗るものが二名、このドンレミ村にあらわれた。
 村の広場で彼女らは村長であるジョアンナさんを呼びつける。
「ガラハット辺境伯の命である。このドンレミ村と南のヨーク村からそれぞれ二十名ずつ伯の軍にくわわるように」
 実に偉そうに彼女らは村のみんなにそう宣言した。
「おそれながら、それだけの人数を連れて行かれては村がなりたちません」
 ジョアンナさんが振り絞るような声でその二名の騎士にそういった。
「貴様、ガラハット辺境伯の命に逆らうというのか」
 腰の長剣の柄に手をのばし、その騎士は今にも抜刀しようとしている。

 僕は加速の特技を使い、そっと抜刀した騎士の背後に忍び寄る。
 アルタイルにつかった戦法をここでも使おう。
 こいつは便利な戦法だ。
 欠点は効果範囲がせますぎるということだ。半径三メートルまで近づいていかないといけない。
 鑑定のスキルで二人の名前を読み取る。
 抜刀したほうがサーシャでそのとなりにいるぽっちゃりしている方がザンザという。
 まずサーシャの感度を三千倍にする。
 そっとうなじをなでるとサーシャはひっという声をあげて崩れ落ちる。
 同僚の騎士の異変にザンザは気付いたがとっさには対応しきれないようだ。
 ただ驚いた表情をうかべるだけだ。
 続いてザンザの感度を三千倍にひきあげる。
 鉄の胸当ての隙間に手を差し込み、ザンザの巨乳を手荒くもんだ。
「あっらめっ」
 ザンザも膝から崩れ落ち、気絶した。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

貞操観念逆転世界におけるニートの日常

猫丸
恋愛
男女比1:100。 女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。 夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。 ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。 しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく…… 『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』 『ないでしょw』 『ないと思うけど……え、マジ?』 これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。 貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男女比がおかしい世界に来たのでVtuberになろうかと思う

月乃糸
大衆娯楽
男女比が1:720という世界に転生主人公、都道幸一改め天野大知。 男に生まれたという事で悠々自適な生活を送ろうとしていたが、ふとVtuberを思い出しVtuberになろうと考えだす。 ブラコンの姉妹に囲まれながら楽しく活動!

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

男女貞操逆転世界で、自己肯定感低めのお人好し男が、自分も周りも幸せにするお話

カムラ
ファンタジー
※下の方に感想を送る際の注意事項などがございます! お気に入り登録は積極的にしていただけると嬉しいです! ーーーーーーーーーーーーーーーーーー あらすじ    学生時代、冤罪によってセクハラの罪を着せられ、肩身の狭い人生を送ってきた30歳の男、大野真人(おおのまさと)。  ある日仕事を終え、1人暮らしのアパートに戻り眠りについた。  そこで不思議な夢を見たと思ったら、目を覚ますと全く知らない場所だった。  混乱していると部屋の扉が開き、そこには目を見張るほどの美女がいて…!?  これは自己肯定感が低いお人好し男が、転生した男女貞操逆転世界で幸せになるお話。 ※本番はまぁまぁ先ですが、#6くらいから結構Hな描写が増えます。 割とガッツリ性描写は書いてますので、苦手な方は気をつけて! ♡つきの話は性描写ありです! ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 誤字報告、明らかな矛盾点、良かったよ!、続きが気になる! みたいな感想は大歓迎です! どんどん送ってください! 逆に、否定的な感想は書かないようにお願いします。 受け取り手によって変わりそうな箇所などは報告しなくて大丈夫です!(言い回しとか、言葉の意味の違いとか) 作者のモチベを上げてくれるような感想お待ちしております!

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...