14 / 75
第十四話 無敵の計画
しおりを挟む
アヴァロン王国を手に入れると言ったはいいが、具体的にはどうすればいいのだろうか?
元社畜なのでまるで思いつかない。
僕はジョアンナさんがいれたハーブティーを飲みながら考える。
独立戦争でもしかけるか?
僕が中心となり、軍を結成し、王国に対して反旗をひるがえす。
なかなかにロマンあふれる計画だけどなんか違う。僕がやりたいのは殺しあいじゃあないんだよね。
かわいい女の子やきれいなお姉さんとイチャイチャラブラブエッチなことをしたいんだ。
そこはぶれたらいけない。
そう、僕の人生のログラインはこれだ。これを主軸に思考して、計画するんだ。
ということは味方を増やして、最後には全員を味方にするというのはどうだ。
僕は自問自答してみる。
すでにドンレミ村とヨーク村の人たちは僕の味方と考えていいだろう。
なにせ、向こうから領主になってくれとたのんできたんだから。
これでもし裏切られたら、それは僕のみる目がなかっただけだ。
味方……。
そうだ、味方は他にもいるぞ。
僕は視界に浮かぶマップをチェックしてみる。
村長の家から少し離れたところに誰かいる。
そこは防風用の木が何本か植えているところだ。
こんなところで僕を見張るのは盗賊アルタイルしかいない。
僕は少し考え事をしたいと言い、村長の家を出る。
昼食までにはお戻りくださいとアンナさんが言った。
猫娘のクロネは朝寝を楽しんでいる。
僕は周りに人がいないことを確認して、防風林に近づく。
「アルタイル、いるんだろう」
僕は特技の一つ闇語りを使用する。
この特技は対象者にだけ聞こえるように話す技術だ。僕の声は他のものには聞こえない。盗賊が秘密の話をするための特技だ。
「はい、あなたのアルタイルはここにいます」
木の後ろから声が聞こえる。
「決めたよ、僕はこの国の王になる」
僕はあらためて、そう宣言した。
僕の言葉を聞いたアルタイルはしくしくと泣き出した。
「やはり、旦那様は……王の器だったのですね。このアルタイル、我が君に身命をとしてお仕えいたします」
我が君だなんて古風な呼び方されて、僕は感動していた。
「よかった、アルタイルにも味方になってほしかったんだよね」
僕は木陰に隠れるアルタイルのもとに歩み寄る。そっとそのひきしまった体を抱きしめる。
大人のキスをし、お互いの信頼を確かめあう。
「君の部下たちも協力してもらえるようにお願いできるかな」
僕はアルタイルの茶色みがかった瞳を見つめる。
アルタイルはぼうっとした表情を浮かべている。
「もちろんです、私の配下のものたちも我が君に忠誠を誓わせます。だから、だからまたあれを……」
期待の瞳でアルタイルは僕をみつめる。
仕方ないね、何かをやってもらうにはそれ相応のお返しをしなくてはね。
アルタイルの感度を千倍にし、耳の穴を舌できれいにしてあげる。
「あうっ♡♡愛しい我が君の舌が……私の中に♡♡」
アルタイルは僕の腕の中でヘナヘナと脱力する。
「はあっはあっ♡♡我が君、ご褒美ありがとうございます♡♡」
僕はアルタイルの赤い髪をなでる。
「君はすでに街道の警備もしてくれているんだね。ありがとう。アルタイル、君には僕の影となってもらうよ」
僕はさらにアルタイルのお尻を撫でる。
お尻の割れ目に手のひらをはわせるとアルタイルはびくびくとけいれんする。
「は、はいっ♡♡アルタイルは我が君のお側につねに控えます。いつでもそのたぎったものをそそぎ込んでください♡♡」
良い反応だ。
これで従順な家臣が一人できたぞ。
こうやって味方を増やしていき、最後には敵をいない状態にするんだ。
これが僕の無敵の計画だ。
「それじゃあ、また用ができたら呼ぶね」
僕は言う。
アルタイルは名残惜しそうに僕を見つめていた。
ジョアンナ村長の家に戻るとアンナさんがお昼ごはんの用意をしてくれていた。
野菜のシチューと黒パンというメニューだ。
黒パンは固いけどシチューに浸すとちょうどいい食べやすさになる。
「アンナさん、ヨーク村への街道はもう安全です。安心して行き来してください」
僕はアンナさんにそう告げた。
「ありがとうございます、アーサー様。ですがどのように街道の安全を保てる手だてをたてたのですか?」
アンナさんは僕に尋ねた。
「ふふっ、街道の盗賊団を味方にしたのさ」
僕は言った。
「まさかもうすでにあの凶悪なものたちを味方に……」
そう口を挟んだのはシーアだった。
その顔はわかりやすいぐらいの驚愕の色をしている。
「アーサー様の手腕、お見それいたしました」
シーアは目をキラキラして僕をみていた。
そんなに感心することでもないと思うけどね。
「アーサー様、そこで相談があるのですが?」
次にそう言葉を発するのはジョシュアさんだった。
「それは何だい?」
さっそく新たなる課題か。
「あと数日もすればガラハット辺境伯の部下がこのドンレミ村とヨーク村に募兵に来るのです……」
ジョシュアさんは真剣な顔で僕に言った。
前に聞いたけどこの辺りをおさめるガラハット辺境伯とやらは西隣のガヴェイン子爵と領地のことで争っているんだっけ。
それで兵士が足らなくなってこの村からも兵を募ろうというわけか。
大事な働き手をとられるのは二つの村としても避けたいところだろう。
「わかったよ、その募兵、僕が断ってあげるよ」
僕はジョアンナさんとジョシュアさんにそう約束した。
依頼 募兵の拒否を受けました。
視界にテキストが浮かんだ。
元社畜なのでまるで思いつかない。
僕はジョアンナさんがいれたハーブティーを飲みながら考える。
独立戦争でもしかけるか?
僕が中心となり、軍を結成し、王国に対して反旗をひるがえす。
なかなかにロマンあふれる計画だけどなんか違う。僕がやりたいのは殺しあいじゃあないんだよね。
かわいい女の子やきれいなお姉さんとイチャイチャラブラブエッチなことをしたいんだ。
そこはぶれたらいけない。
そう、僕の人生のログラインはこれだ。これを主軸に思考して、計画するんだ。
ということは味方を増やして、最後には全員を味方にするというのはどうだ。
僕は自問自答してみる。
すでにドンレミ村とヨーク村の人たちは僕の味方と考えていいだろう。
なにせ、向こうから領主になってくれとたのんできたんだから。
これでもし裏切られたら、それは僕のみる目がなかっただけだ。
味方……。
そうだ、味方は他にもいるぞ。
僕は視界に浮かぶマップをチェックしてみる。
村長の家から少し離れたところに誰かいる。
そこは防風用の木が何本か植えているところだ。
こんなところで僕を見張るのは盗賊アルタイルしかいない。
僕は少し考え事をしたいと言い、村長の家を出る。
昼食までにはお戻りくださいとアンナさんが言った。
猫娘のクロネは朝寝を楽しんでいる。
僕は周りに人がいないことを確認して、防風林に近づく。
「アルタイル、いるんだろう」
僕は特技の一つ闇語りを使用する。
この特技は対象者にだけ聞こえるように話す技術だ。僕の声は他のものには聞こえない。盗賊が秘密の話をするための特技だ。
「はい、あなたのアルタイルはここにいます」
木の後ろから声が聞こえる。
「決めたよ、僕はこの国の王になる」
僕はあらためて、そう宣言した。
僕の言葉を聞いたアルタイルはしくしくと泣き出した。
「やはり、旦那様は……王の器だったのですね。このアルタイル、我が君に身命をとしてお仕えいたします」
我が君だなんて古風な呼び方されて、僕は感動していた。
「よかった、アルタイルにも味方になってほしかったんだよね」
僕は木陰に隠れるアルタイルのもとに歩み寄る。そっとそのひきしまった体を抱きしめる。
大人のキスをし、お互いの信頼を確かめあう。
「君の部下たちも協力してもらえるようにお願いできるかな」
僕はアルタイルの茶色みがかった瞳を見つめる。
アルタイルはぼうっとした表情を浮かべている。
「もちろんです、私の配下のものたちも我が君に忠誠を誓わせます。だから、だからまたあれを……」
期待の瞳でアルタイルは僕をみつめる。
仕方ないね、何かをやってもらうにはそれ相応のお返しをしなくてはね。
アルタイルの感度を千倍にし、耳の穴を舌できれいにしてあげる。
「あうっ♡♡愛しい我が君の舌が……私の中に♡♡」
アルタイルは僕の腕の中でヘナヘナと脱力する。
「はあっはあっ♡♡我が君、ご褒美ありがとうございます♡♡」
僕はアルタイルの赤い髪をなでる。
「君はすでに街道の警備もしてくれているんだね。ありがとう。アルタイル、君には僕の影となってもらうよ」
僕はさらにアルタイルのお尻を撫でる。
お尻の割れ目に手のひらをはわせるとアルタイルはびくびくとけいれんする。
「は、はいっ♡♡アルタイルは我が君のお側につねに控えます。いつでもそのたぎったものをそそぎ込んでください♡♡」
良い反応だ。
これで従順な家臣が一人できたぞ。
こうやって味方を増やしていき、最後には敵をいない状態にするんだ。
これが僕の無敵の計画だ。
「それじゃあ、また用ができたら呼ぶね」
僕は言う。
アルタイルは名残惜しそうに僕を見つめていた。
ジョアンナ村長の家に戻るとアンナさんがお昼ごはんの用意をしてくれていた。
野菜のシチューと黒パンというメニューだ。
黒パンは固いけどシチューに浸すとちょうどいい食べやすさになる。
「アンナさん、ヨーク村への街道はもう安全です。安心して行き来してください」
僕はアンナさんにそう告げた。
「ありがとうございます、アーサー様。ですがどのように街道の安全を保てる手だてをたてたのですか?」
アンナさんは僕に尋ねた。
「ふふっ、街道の盗賊団を味方にしたのさ」
僕は言った。
「まさかもうすでにあの凶悪なものたちを味方に……」
そう口を挟んだのはシーアだった。
その顔はわかりやすいぐらいの驚愕の色をしている。
「アーサー様の手腕、お見それいたしました」
シーアは目をキラキラして僕をみていた。
そんなに感心することでもないと思うけどね。
「アーサー様、そこで相談があるのですが?」
次にそう言葉を発するのはジョシュアさんだった。
「それは何だい?」
さっそく新たなる課題か。
「あと数日もすればガラハット辺境伯の部下がこのドンレミ村とヨーク村に募兵に来るのです……」
ジョシュアさんは真剣な顔で僕に言った。
前に聞いたけどこの辺りをおさめるガラハット辺境伯とやらは西隣のガヴェイン子爵と領地のことで争っているんだっけ。
それで兵士が足らなくなってこの村からも兵を募ろうというわけか。
大事な働き手をとられるのは二つの村としても避けたいところだろう。
「わかったよ、その募兵、僕が断ってあげるよ」
僕はジョアンナさんとジョシュアさんにそう約束した。
依頼 募兵の拒否を受けました。
視界にテキストが浮かんだ。
23
お気に入りに追加
612
あなたにおすすめの小説
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
貞操観念逆転世界におけるニートの日常
猫丸
恋愛
男女比1:100。
女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。
夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。
ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。
しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく……
『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』
『ないでしょw』
『ないと思うけど……え、マジ?』
これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。
貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男女比がおかしい世界に来たのでVtuberになろうかと思う
月乃糸
大衆娯楽
男女比が1:720という世界に転生主人公、都道幸一改め天野大知。 男に生まれたという事で悠々自適な生活を送ろうとしていたが、ふとVtuberを思い出しVtuberになろうと考えだす。 ブラコンの姉妹に囲まれながら楽しく活動!
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
男女貞操逆転世界で、自己肯定感低めのお人好し男が、自分も周りも幸せにするお話
カムラ
ファンタジー
※下の方に感想を送る際の注意事項などがございます!
お気に入り登録は積極的にしていただけると嬉しいです!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あらすじ
学生時代、冤罪によってセクハラの罪を着せられ、肩身の狭い人生を送ってきた30歳の男、大野真人(おおのまさと)。
ある日仕事を終え、1人暮らしのアパートに戻り眠りについた。
そこで不思議な夢を見たと思ったら、目を覚ますと全く知らない場所だった。
混乱していると部屋の扉が開き、そこには目を見張るほどの美女がいて…!?
これは自己肯定感が低いお人好し男が、転生した男女貞操逆転世界で幸せになるお話。
※本番はまぁまぁ先ですが、#6くらいから結構Hな描写が増えます。
割とガッツリ性描写は書いてますので、苦手な方は気をつけて!
♡つきの話は性描写ありです!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
誤字報告、明らかな矛盾点、良かったよ!、続きが気になる! みたいな感想は大歓迎です!
どんどん送ってください!
逆に、否定的な感想は書かないようにお願いします。
受け取り手によって変わりそうな箇所などは報告しなくて大丈夫です!(言い回しとか、言葉の意味の違いとか)
作者のモチベを上げてくれるような感想お待ちしております!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる