黒猫を助けたら、貞操逆転男女比1対100万の世界に行けました。女の子といちゃラブしてたらスキルもゲットして英雄王になります。

白鷺雨月

文字の大きさ
上 下
4 / 75

第四話 スキルコピー

しおりを挟む
 僕は感動と感激のあまり、涙を流していた。
 女の子の体がこんなに温かくて、気持ちいいものだなんて知らなかった。
 クロネは無条件で無代償で僕を全力で愛してくれた。これほどに人に必要とされたのは、生まれて初めてだ。本当に生まれてきてよかったと思った。初めての相手がクロネで本当によかった。

「お兄ちゃん、お兄ちゃん、クロネお兄ちゃんのことが大好きだよ。お兄ちゃんと一つになれてとってもとっても幸せ♡♡」
 クロネは僕の腕の中で恍惚の表情となる。
 これには僕の自尊心と征服欲を大いに満たしてくれた。
 僕もクロネの気持ちに答えるべく、すべての愛情をそそぎこんだ。

 僕は空っぽになった。
 すっからかんだ。
 たっぷりとクロネを愛すると彼女はお兄ちゃんお兄ちゃんとうわごとのように繰り返す。
「はー気持ちよかったよ、お兄ちゃん♡♡ねえ、本当にはじめてなの♡♡こんなに気持ちよくされたら僕、お兄ちゃんから離れられなくなっちゃうよ♡♡」
 頬を桃色に染めたクロネが僕の首筋を甘噛みする。

 愛しあいすぎた僕たちは抱きしめあって、泥のように眠った。


 固有特技ユニークスキル淫魔を獲得しました。この特技スキルを使用すると対象者の感度を1倍から3000倍にできます。
 目蓋を閉じる瞬間、そのような文字が流れた。
 なんだこれ、まるでエロゲーみたいな設定じゃないか。
 そう思いながら、僕は眠りについた。


 どれ程眠ったか見当がつかないが、次に目覚めたときは朝になっていた。
 小屋の窓から朝日がさしている。
 あれほど激しく愛しあったというのに、体に疲労感はまったくない。むしろ、快調なぐらいだ。ブラック企業で働いていた疲労がすべてとれたのかもしれない。
 この日から正真正銘の異世界生活の始まりだ。
 クロネは僕に抱きつき、お兄ちゃんと寝ながら言っている。もともとクロネは猫だから、よく寝るのかもしれない。

 クロネのかわいい寝顔をみていると、また文字が流れる。

 クロネ・トリスタンの特技スキル模倣コピーに成功しました。
 特技スキル短刀術 加速 回避率向上 風魔法  念話  収納を獲得しました。
 レベルが5に上がりました。
 称号「転移者」「冒険者」「使い魔猫の主人」を得ました。

 特技スキルとか称号とか、やっぱりゲームっぽいな。僕はオタクなのでこのような設定には馴染みがある。すんなりと理解して、受け入れていた。


「ふはあーあ」
 まぶたをこすりながら、クロネは目を覚ました。
 おはようと僕に挨拶し、チュッとキスをする。まったくクロネはキスが好きだな。まあ、クロネのような美少女にキスしまくられるのはまったくもって悪い気はしないけどね。

 クロネはベッドからおり、空中に手をかざす。
 「収納箱アイテムボックスオープン!!」
 空中にぼんやりとした光が浮かぶ。
 そこから中世ヨーロッパ風の衣装を二着取り出した。
 それはクロネと僕の服だ。
 僕はその服に着替える。クロネも着替える。さすがに裸で動きまわるわけにはいかないからね。
 クロネは僕に短剣を手渡す。
 僕はその短剣をベルトの隙間に差し込む。短剣だけどやっぱり刃物だ。それを持ち歩くのは現代人として緊張する。

「ここは異世界だからね。お兄ちゃんのことは僕が全力で守るけど、念のため持っていてよ」
 クロネも僕と同じように短剣をベルの隙間に差し込む。


「さて、最初の目的地だけどここから南に歩いていくとドンレミ村という集落があるんだ。そこにしようと思うんだけどいいかな」
 クロネは僕に提案する。
 もちろん、僕に異論はない。
 これから異世界生活が始まると思うと緊張と興奮が入り雑じったものが体のなかを駆け巡る。

「その前に腹ごしらえだね」
 クロネはそういうと収納箱アイテムボックスからパンと林檎、水を取り出した。
 収納箱アイテムボックスか、便利な能力だな。僕も覚えたから、機会があったら使ってみたい。クロネに聞くと収納箱アイテムボックスの容量はおおよそ荷馬車一台分ぐらいだという。
 この収納箱アイテムボックス の力を使い、交易なんかするのもいいかもしれないな。
 交易先で出会った女の子たちと仲良くなり、いい関係になるのも悪くない。
 なんていったって僕はそういう目的でこの異世界アヴァロンにやって来たんだからね。

 とりあえず最初の目的は近くの集落であるドンレミ村に向かうことだな。そこでどんな女の子に出会えるか楽しみだ。昨日確認したんだけど特技スキルの魅了の効果は異性から無条件に好感を持たれるとあった。これがあれば、非モテからは解放される。魔女のアフターケアはバッチリだな。


 僕は視界に浮かぶマップをたよりにそのドンレミ村に向かう。
 クロネと手をつないで一時間ほど歩くと最初の目的地であるドンレミ村が見えてきた。
 ファンタジー物の海外ドラマや映画で見るようなまさにこれぞというような中世ヨーロッパの村という景色が視界に広がる。

「おっ見えてきたぞ」
 僕は右隣を歩くクロネに声をかける。
 クロネは真剣な顔で村を見ている。
 真剣な顔もかわいいな。
 しかし、そんなクロネの美少女っぷりに感心している場合ではなくなった。


「キャーッ!!」
 耳がいたくなるような女性の悲鳴が聞こえる。それも複数であった。
「お兄ちゃん、ドンレミ村が魔物に襲われてるようよ」
 クロネは駆け出した。
 僕はその後を追うように走り出した。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜

水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。 その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。 危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。 彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。 初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。 そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。 警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。 これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~

トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。 旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。 この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。 こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。

貞操観念逆転世界におけるニートの日常

猫丸
恋愛
男女比1:100。 女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。 夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。 ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。 しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく…… 『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』 『ないでしょw』 『ないと思うけど……え、マジ?』 これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。 貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

貞操観念が逆転した世界に転生した俺が全部活の共有マネージャーになるようです

.
恋愛
少子化により男女比が変わって貞操概念が逆転した世界で俺「佐川幸太郎」は通っている高校、東昴女子高等学校で部活共有のマネージャーをする話

処理中です...