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第十三話 明鈴、皇帝に謁見する
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張飛燕が皇帝に愛された一夜から、七日が過ぎた。
皇帝竜星命は公務以外の私的な時間は飛燕と共にいると烏次元は明鈴に語った。
皇帝は飛燕を片時も離したくないと言ったと烏次元は付け加えた。
そのあまりの熱の入れように他の後宮の美女たちは明らかに嫉妬の炎を燃やしているという。
だが、そんな美女たちのことなど歯牙にかけることなく、皇帝は毎夜飛燕を愛しているのだという。
烏次元の話を聞き、明鈴は膝を打って喜んだ。
ここまで自分が考えた作戦がうまくいくとは思わなかった。
「皇帝陛下は明鈴に会いたがっている」
そんな喜んでいる明鈴に烏次元はそう告げた。
その言葉は明鈴にはある程度予想できていた。
改めて知らされると緊張のため、背中にしっとりと冷たい汗が流れる。
自分の好みを見抜いた人物に皇帝はきっと会いたがるだろう。
明鈴はそう推察していた。
烏次元の手前、この話は断れない。
明鈴はその話を受けることにした。
それに稀代の英雄と言われる皇帝に会ってみたいという純粋な好奇心もあった。
飛燕を送り込んだ自分をそれほど悪く扱わないだろうという目論見もあった。
翌日の昼ごろ、装いをととのえた明鈴は烏次元に伴われて、宮城に赴いた。
「お化粧はその程度でよろしいのですか?」
出立のまえ、麻伊は明鈴にそう尋ねた。
皇帝に謁見するというのに、明鈴は唇に紅をひいただけだ。
白粉はしなくていいのと小梅はきく。
明鈴は首を左右にふる。
「皇帝陛下は白粉を好みません。このほうがいいのです」
それはあの手巾からもたらされた情報にあったものの一つだ。
「明鈴がそういうのなら、それが正解なのだろう」
烏次元は明鈴の手をひき、馬車に乗る。
二人は宮城に向かった。
明鈴は宮城に参内し、後宮のとある一室で待つことになった。
宮女の一人が室内に入る。
宮女は一礼し、明鈴の前に置かれた卓に菓子と茶を置く。
再び一礼し、もうしばらくお待ち下さいと言い部屋を出た。
茶菓子は桃饅頭だった。
甘い饅頭を食べながら待っていると烏次元があらわれた。
「皇帝陛下がお会いになられる。明鈴いいか?」
烏次元はいい、明鈴を促す。
明鈴はあわてて桃饅頭をたいらげ、立ち上がる。
今回の謁見は公式なものではなく、ごく私的なものだと烏次元は明鈴に説明した。
なので謁見も皇帝の私的な空間で行われる。
そこは皇帝と皇帝が信頼するごくわずかな人間だけがはいることを許される部屋であった。
烏次元は皇帝に信頼される人間の一人であった。
明鈴は烏次元のすぐ後ろに続き、その部屋にはいる。
部屋の広さはそれほどではなかったが、流石に調度品などは皇帝の自室に見合う立派なものが置かれていた。
奥の柔らかそうな椅子に黄色の服をきた人物が腰掛けている。
その着物の柄は五本の爪を生やした竜であった。
この竜帝国で五爪の竜服を着ることができるのは皇帝唯一人である。
すなわちこの人物が皇帝竜星命であった。
明鈴は下をむいたまま歩き、両膝を床につき、頭を深くさげる。
「烏明鈴、お召により参上いたしました」
ゆっくりと明鈴は言った。
「そなたが明鈴か。よいよい、楽にせよ」
その声を聞き、明鈴は顔をあげる。
明鈴の視界にはいったのは柔らかな笑みを浮かべた、細い目の青年であった。その容姿は飛び抜けたものではなく、いたって平凡なものであった。
五爪の竜服をきていなければ、誰も彼を皇帝だとは思わないだろう。
それほどこの青年の容姿は平凡であった。
その優しげな青年のかたわらに飛燕がいる。
飛燕が着ている着物は明鈴が意匠したものと同じだが、布地などはさらに豪華にしたものになっていた。さらに猫の耳を模したものを飛燕は頭につけていた。
「会いたかったわ、明鈴」
少し涙目で飛燕は言う。
「元気そうね、飛燕。いや、飛燕様ね」
明鈴はにこりと微笑む。
「さあ、そんなところに膝をついていたら冷えるよ。女の子は体を冷やしたらいけないからね」
皇帝竜星命は椅子に座るように明鈴に言う。
あまりにくだけた口調に明鈴は面食らった。
明鈴はていねいにお辞儀をして皇帝の向かいに座る。
いくら許されたとはいえ、さすがに皇帝の向かいにすわるのは肝が冷える思いであった。
烏次元は皇帝と明鈴の間にある卓に茶を置く。
「次元君のいれる茶はとても美味しいんだよ。そうだ飛燕ちゃん、とっておきのお菓子を用意してよ。前に一緒につくったのがあったよね」
皇帝は飛燕にお菓子を持ってくるように言った。
すぐに飛燕は皿に菓子を乗せ、持ってくる。
その菓子は黄色く、ふわふわしていて柔らかそうだ。
表面がこんがりと焼かれていて、ザラメがかけられている。
「これは家主貞良という菓子だよ」
にこやかに皇帝竜星命は言う。
明鈴はその家主貞良という菓子を一口食べてみた。
それは今まで食べたことのない甘さと美味しさであった。ザラメのかりかりとした食感がたまらない。
「とても美味しいです。こんなに美味しいものは生まれてはじめて食べます」
明鈴は素直な感想をのべた。
「そうだろうそうだろう。これはこの時代にはまだない食べ物だからね」
皇帝は笑みを絶やさず、そう言った。
その言葉は明鈴の推測の範囲だった。
だが、わかっていても自らの耳できくと驚愕を隠しきれない。
「お、恐れながら申し上げてもよろしいでしょうか……」
明鈴はごくりと生唾を飲み込んでしまう。
「うん、いいよ。君は飛燕ちゃんを紹介してくれたからね」
皇帝は笑みを崩さない。
「皇帝陛下は…… この時代の人間ではございませんね……」
吐き出すように明鈴は言った。
烏次元は静かに明鈴の後ろに立っている。
震える明鈴の肩に彼はそっと手を置く。
じんわりとつたわる温かさが明鈴を落ち着かせる。
「うん、そうだよ。僕はだいたい千年先の未来からやってきったんだよ。正確には転生したといったほうがいいかな」
平然とした顔で皇帝竜生命は語った。
皇帝竜星命は公務以外の私的な時間は飛燕と共にいると烏次元は明鈴に語った。
皇帝は飛燕を片時も離したくないと言ったと烏次元は付け加えた。
そのあまりの熱の入れように他の後宮の美女たちは明らかに嫉妬の炎を燃やしているという。
だが、そんな美女たちのことなど歯牙にかけることなく、皇帝は毎夜飛燕を愛しているのだという。
烏次元の話を聞き、明鈴は膝を打って喜んだ。
ここまで自分が考えた作戦がうまくいくとは思わなかった。
「皇帝陛下は明鈴に会いたがっている」
そんな喜んでいる明鈴に烏次元はそう告げた。
その言葉は明鈴にはある程度予想できていた。
改めて知らされると緊張のため、背中にしっとりと冷たい汗が流れる。
自分の好みを見抜いた人物に皇帝はきっと会いたがるだろう。
明鈴はそう推察していた。
烏次元の手前、この話は断れない。
明鈴はその話を受けることにした。
それに稀代の英雄と言われる皇帝に会ってみたいという純粋な好奇心もあった。
飛燕を送り込んだ自分をそれほど悪く扱わないだろうという目論見もあった。
翌日の昼ごろ、装いをととのえた明鈴は烏次元に伴われて、宮城に赴いた。
「お化粧はその程度でよろしいのですか?」
出立のまえ、麻伊は明鈴にそう尋ねた。
皇帝に謁見するというのに、明鈴は唇に紅をひいただけだ。
白粉はしなくていいのと小梅はきく。
明鈴は首を左右にふる。
「皇帝陛下は白粉を好みません。このほうがいいのです」
それはあの手巾からもたらされた情報にあったものの一つだ。
「明鈴がそういうのなら、それが正解なのだろう」
烏次元は明鈴の手をひき、馬車に乗る。
二人は宮城に向かった。
明鈴は宮城に参内し、後宮のとある一室で待つことになった。
宮女の一人が室内に入る。
宮女は一礼し、明鈴の前に置かれた卓に菓子と茶を置く。
再び一礼し、もうしばらくお待ち下さいと言い部屋を出た。
茶菓子は桃饅頭だった。
甘い饅頭を食べながら待っていると烏次元があらわれた。
「皇帝陛下がお会いになられる。明鈴いいか?」
烏次元はいい、明鈴を促す。
明鈴はあわてて桃饅頭をたいらげ、立ち上がる。
今回の謁見は公式なものではなく、ごく私的なものだと烏次元は明鈴に説明した。
なので謁見も皇帝の私的な空間で行われる。
そこは皇帝と皇帝が信頼するごくわずかな人間だけがはいることを許される部屋であった。
烏次元は皇帝に信頼される人間の一人であった。
明鈴は烏次元のすぐ後ろに続き、その部屋にはいる。
部屋の広さはそれほどではなかったが、流石に調度品などは皇帝の自室に見合う立派なものが置かれていた。
奥の柔らかそうな椅子に黄色の服をきた人物が腰掛けている。
その着物の柄は五本の爪を生やした竜であった。
この竜帝国で五爪の竜服を着ることができるのは皇帝唯一人である。
すなわちこの人物が皇帝竜星命であった。
明鈴は下をむいたまま歩き、両膝を床につき、頭を深くさげる。
「烏明鈴、お召により参上いたしました」
ゆっくりと明鈴は言った。
「そなたが明鈴か。よいよい、楽にせよ」
その声を聞き、明鈴は顔をあげる。
明鈴の視界にはいったのは柔らかな笑みを浮かべた、細い目の青年であった。その容姿は飛び抜けたものではなく、いたって平凡なものであった。
五爪の竜服をきていなければ、誰も彼を皇帝だとは思わないだろう。
それほどこの青年の容姿は平凡であった。
その優しげな青年のかたわらに飛燕がいる。
飛燕が着ている着物は明鈴が意匠したものと同じだが、布地などはさらに豪華にしたものになっていた。さらに猫の耳を模したものを飛燕は頭につけていた。
「会いたかったわ、明鈴」
少し涙目で飛燕は言う。
「元気そうね、飛燕。いや、飛燕様ね」
明鈴はにこりと微笑む。
「さあ、そんなところに膝をついていたら冷えるよ。女の子は体を冷やしたらいけないからね」
皇帝竜星命は椅子に座るように明鈴に言う。
あまりにくだけた口調に明鈴は面食らった。
明鈴はていねいにお辞儀をして皇帝の向かいに座る。
いくら許されたとはいえ、さすがに皇帝の向かいにすわるのは肝が冷える思いであった。
烏次元は皇帝と明鈴の間にある卓に茶を置く。
「次元君のいれる茶はとても美味しいんだよ。そうだ飛燕ちゃん、とっておきのお菓子を用意してよ。前に一緒につくったのがあったよね」
皇帝は飛燕にお菓子を持ってくるように言った。
すぐに飛燕は皿に菓子を乗せ、持ってくる。
その菓子は黄色く、ふわふわしていて柔らかそうだ。
表面がこんがりと焼かれていて、ザラメがかけられている。
「これは家主貞良という菓子だよ」
にこやかに皇帝竜星命は言う。
明鈴はその家主貞良という菓子を一口食べてみた。
それは今まで食べたことのない甘さと美味しさであった。ザラメのかりかりとした食感がたまらない。
「とても美味しいです。こんなに美味しいものは生まれてはじめて食べます」
明鈴は素直な感想をのべた。
「そうだろうそうだろう。これはこの時代にはまだない食べ物だからね」
皇帝は笑みを絶やさず、そう言った。
その言葉は明鈴の推測の範囲だった。
だが、わかっていても自らの耳できくと驚愕を隠しきれない。
「お、恐れながら申し上げてもよろしいでしょうか……」
明鈴はごくりと生唾を飲み込んでしまう。
「うん、いいよ。君は飛燕ちゃんを紹介してくれたからね」
皇帝は笑みを崩さない。
「皇帝陛下は…… この時代の人間ではございませんね……」
吐き出すように明鈴は言った。
烏次元は静かに明鈴の後ろに立っている。
震える明鈴の肩に彼はそっと手を置く。
じんわりとつたわる温かさが明鈴を落ち着かせる。
「うん、そうだよ。僕はだいたい千年先の未来からやってきったんだよ。正確には転生したといったほうがいいかな」
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