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第一話 サキュバスとの出会いは夢の中

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 僕の名前は夢野ゆめの修作しゅうさくという。
 二十四歳の社畜童貞だ。
 いわゆるFランク大学をどうにか卒業した僕は、運良くとある中堅企業に就職できた。
 たぶんだけど昨今の人手不足の影響かなと思う。そうでなければ、僕のようなしょぼい学歴の人間が正社員になれるわけがない。
 運良く就職はできたが、僕は実力以上のところに就職してしまったようだ。
 毎日ミスばかりをして直属の上司である一ノ瀬美華に叱責を受けている。

 五月の下旬のある日のことだ。
 今日も今日とて上司に僕は怒られていた。
 一ノ瀬係長は丸めた書類を右手に持ち、デスクをペチペチと叩いている。
 まるでデスクを僕の頭に見立てているようだった。

「夢野、君は義務教育をちゃんと終えているのか。この請求書をみるかぎり本当に大学をでているのか。何度いったら数字を間違わずにうてるのだ。それに文字が半角と全角が入り混じっているぞ。こんな請求書をおくってみろ、取引停止になりかねん」
 静かにだが怒気を強めて、冷たい目で一ノ瀬係長は僕を見る。
 美しい顔の眉間にシワを寄せ、僕を殺気のこもった瞳で見ている。

 僕はただただ「すいません、すいません」と謝るだけだ。
 こう怒られすぎると早く終わらないかなとだけしか考えなくなる。
 台風が過ぎ去るのを待つだけだ。
 しかし、一ノ瀬美華係長のおっぱいはでかいな。
 叱責の声がすぎさる間、僕はそんな関係ないことを考えてしまう。
 そうそう上司の一ノ瀬美華係長はとびっきりの美人でしかもおっぱいとヒップがめちゃくちゃでかいのだ。それなのにそのウエストは僕の頭ぐらいしかない。
 さらに顔もとっびっきり良い。
 切れ長の瞳に高く形の良い鼻梁。厚いセクシーな唇。そしてアラサーとは思えないきめ細やかな白い肌。
 そんじょそこらの女優やアイドルが裸足でにげだすほどの美人だ。それにそのボディもそれはもうむちゃくちゃエロい。
 今も手に持つ書類の束でデスクを叩くたびに見事にみのったおっぱいが揺れている。
 今にもワイシャツのボタンが弾けそうだ。
 前に同僚の女性社員が話していたのを盗み聞きしたのだが、どうやら一ノ瀬美華係長の胸のカップ数はJカップはあるそうだ。
 そんな見事に実るメロンのようなおっぱいをついつい見てしまう。
 そしてそのヒップも素晴らしく、スーツのパンツがぱつぱつではち切れそうだ。
 男なら誰でもこの見事なおっぱいとヒップにしゃぶりつきたくなるだろう。
 もちろん怖すぎてそんなことはできないが。

「もういい、デスクに戻ってやり直したまえ」
 ひとしきり罵声を浴びせた一ノ瀬係長はデスクに書類をほうり投げる。
 僕はその書類を集め、自分のデスクに戻る。
 どうにか修正し、書類を提出する。
「ふんっよろしい。最初からそうしたまえ。いつまでも君は学生じゃないんだぞ」
 一ノ瀬係長は書類を確認する。
 どうにか鬼上司から開放された僕はデスクに戻る。

 午後七時前に僕はようやく仕事を終え、帰路につく。
 僕の自宅アパートは会社から電車で四駅のところにある。
 電車にのっている時間はだいたい三十分といったところか。
 僕の住むアパートは築三十年の2LDKだ。
 築年数は古いがその分広さのわりに家賃がかなり安い。
 帰る途中のコンビニにより、弁当を買う。
 ピンクの髪色の小柄な女性店員がレジ袋にお弁当を詰めてくれる。このコンビニ店員けっこうかわいいな。

 自宅アパートに帰った僕はコンビニ弁当をレンチンし、夕食を済ませる。
 さてさてそれではいつものルーチンに入るか。
 一人掛けのソファーに座り、手元にテッシュの箱を置く。
 ズボンをパンツごとずらし、下半身丸出しになる。
 僕の相棒は臨戦態勢ばっちりだ。
 僕は脳内であの鬼上司一ノ瀬美華が下着姿になっているところを想像する。
 脳内の美華は赤いスケスケ下着に身を包んでいる。
 ブラジャーからその豊かすぎるおっぱいが零れ落ちそうだ。
 美華、美華、美華!!
 僕は自身のものを激しくしごく。
 妄想の中で僕はあのエロい体をした鬼上司をむちゃくちゃにする。
 そして果てる。
 吐き出されたものをティシュにつつみ、ゴミ箱に投げ入れる。
 このあと二回、合計三回ほど一ノ瀬美華で妄想し、僕は自分を慰めた。
 はー気持ちよかった。
 AVやエロ漫画で自慰をするよりも一ノ瀬美華で妄想するほうが気持ちいいのは不思議でならない。あんなに毎日僕のことを叱責してくる憎らしいあの上司のことをついつい妄想してしまう。
 あと何回かことに及ぶことができたが、今日はこのあたりで勘弁してやる。
 明日も仕事だからね。
 彼女いない歴イコール年齢の童貞陰キャのくせに性欲だけは人一倍あるのは悩みの種だ。

 熱いシャワーを浴びて、体をきれいにして、僕はベッドに潜り込む。
 ふー今日も疲れたな。
 睡魔に襲われた僕はすぐに眠りについた。


 パチパチと電球がついたり消えたりする音で僕は目をさました。 
 天井に裸電球がぶら下がっている。
 天井は打ちっぱなしのコンクリートだ。どうやら壁も同じようだ。
 かなり殺風景な部屋だ。
 僕はシングルのパイプベッドの上で寝ていた。
 僕は自宅のベッドで寝ていたはずなのに。
 どうしたこんなところにいるんだ。
 あれっ下腹部になにか重いものを感じるぞ。
 僕がそう感じた直後、誰かが覗き込む。
 黒髪に青い瞳をしたとんでもない美少女だった。
 服装はなぜかゴシックロリータであった。
 ちょうどその体勢は騎乗位を連想させた。

「はーやっとアクセスに成功したわ。ここはね、君の夢の国だよ。はじめまして私はサキュバス一族の最後の生き残り、梨々花りりかだよ」
 僕の下半身にまたがる黒髪ロングのゴシックロリータの美少女はそう名乗った。
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