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「ただいまー」
録画した配信の見返しが四周目に入った所で玄関の鍵が開く音がして、それから幸の声が聞こえて慌てて動画を止めた。
動画プレイヤーを終了して保存場所のファイルも閉じ、あらかじめ用意しておいた仕事関係に見えそうなブックマークを開いてあたかも仕事してました、みたいな顔で帰宅してきた幸を出迎える。
「おかえりなさい、幸」
「うん、スパショありがとね、エリさん」
真っ先に俺の部屋の襖を開いてそう言った幸に、笑顔のまま一瞬止まり、けれど想定内だから不思議そうな表情を作った。
「……? すみません、あのエリさんって人、俺じゃないですよ?」
「え、違うの? てっきり日高かと思ったから遠慮なく搾ったのに! うわー、悪いことしちゃったかなぁ」
「楽しんでたようなのでいいんじゃないですか? ああいうのって、推しに名前呼んでもらえるだけで嬉しいらしいですし」
俺は今日は様子見のつもりだったので一つもコメントしてないんですよ、とパソコンのインターネットブラウザを開いて俺のアカウント名が違うのを示すと、幸は狐につままれたような顔でそれを見つめた。
「絶対日高だと思ってた。俺の勘が外れることなんて滅多に無いのに……」
「にゃあー」
眉間に皺を寄せて俺のベッドに座った幸は、しかし足下から猫の鳴き声がするとバッと両手両脚を浮かせてキョロキョロと辺りを見回した。
「なんっ、ねこ? 猫の鳴き声?」
「あ、すみません言い忘れてしまって。今日から一週間、同僚の猫を預かることになったんです。クロ、出てこれ……ないかなぁ」
ベッドの下を覗き込むと、クロは幸の出現に驚いたのか奥の方へ入ってしまっていて、なんとなく影の量が多いな、という辺りに居るのは分かるがこちらへ出てきてくれる様子はない。
「ちょっと怖がりな子みたいなんです。だから、今週は出来れば幸の部屋にお邪魔していたいんですけど、大丈夫ですか?」
ベッドの上へ視線を戻すと、幸は壁とベッドの隙間からなんとか猫の姿を視認したいみたいにこちらへ背を向けていた。
四つん這いの尻を眼前にして、思わず目を逸らす。
「ねこー、ねこー。うーん、見えない~」
「……クロって名前だそうです」
「クロちゃん? そっかー、黒猫だったらこの下に潜ったら暗くて見えないか」
こちらへ向いたかと思えばベッドの上から逆さになって下を覗き込んだ幸は、目標の猫が黒いと知って残念そうに起き上がってきた。
乱れた前髪を手櫛で直す仕草が可愛らしい。ほう、と見蕩れていると、幸は俺へ目を向けて、それから咎めるように目を細めた。
「この猫、いつ連れてこられたの?」
昨日の夜じゃないよね、と冷めた声で訊かれて首を傾げる。幸は猫好きらしいから、家に猫がいて嫌がるとは思っていなかった。さっきの反応も猫に対してはおおむね好意的のように見えたのに、どうして急に不機嫌になるのだろう。
「午前中です」
「だから俺のメッセに返事しなかったの?」
「ええ、来客中だったので」
その通りだと肯定すると、幸は何故か眉間に深い皺を寄せて腕を組む。
「俺には返事出来ない時は事前に言えっていうのに、自分はしないんだ?」
「え……、必要でしたか? それならこれからはそうします」
どうやら俺がメッセージの返信をしなかったのが不満らしい。求められていると思っていなかった、と正直に答えると、幸は無言のまま俺を睨みつけてくる。
改めると言っているのに何故怒っているのか分からずオロオロしていると、俺のスマホがブブッと震えてメッセージの着信を知らせた。
『坂原:クロの様子はどうだ? カメラチェックしたいんだけど今いいか?』
「……カメラ?」
ローテーブルの上に置いたままだったから見えたのだろう、不愉快げな声音で幸が訊くので、ノートパソコンの横に置いたペットカメラを指差す。
「この坂原がクロの飼い主で、預けてる間、ペットカメラ置かせてくれとお願いされまして」
「承諾したの?」
「ええ。大事なペットと離れて不安な気持ちは分かりますし。だから今週は幸の部屋に……幸?」
俺が話し切る前に幸はベッドから降りるとさっさと部屋を出て行ってしまった。
カメラの存在が嫌だったのだろうか。いやでも、今日の配信は問題無さそうだった。バイト先でわざわざキャラを作るくらいだから、もしかしたら素の自分を知られるのが嫌なタイプなのかもしれない。
そう納得して、坂原のメッセージに『今はベッドの下に隠れてますけど、それで良ければどうぞ』と返した。
十数秒して、また坂原から返信がくる。
『お前しか見えない』
一瞬意味を読み違えてドキッとした。が、これは単純にカメラの視界に入る動く物が俺しかいないから俺しか映っていない、という意味だろう。
『だから言ったじゃないですか。ベッドの下なので映らないですよ』
そう返して、カメラを起動したスマホをベッドの下に潜らせてクロがいそうな方向にレンズを向けて撮影ボタンを押した。そこそこ性能の良い夜景モードが搭載されているから、フラッシュを焚かなくても映るだろうと思ったのだけど、角度が悪かったのか手元に戻して確認した写真にはクロの尻尾しか映っていなかった。
何枚か撮り直してからやっとこっちを見るクロの全体像が撮れて、それを送ってやると坂原から秒で『かわいい』と返ってくる。こいつはたぶん尻尾だけでも同じ台詞を返してきたんじゃないか、と呆れてベッドに座ると、続けて坂原から着信した。
『パソコンの方でビデオチャット出来るか? スマホだとずっと持ってるの面倒だろ?』
それは確かに。在宅時にクロの姿を見たい時はビデオ通話で、と約束させたが、その間俺のスマホをベッドの下に向けて持ちっぱなしというのは実際とても煩わしい。
ノートパソコンについているカメラならそれほど解像度も高くなく、けれどマイクも付いているから坂原が呼べばクロも出てくるかもしれない。
パソコンに入れているチャットアプリのIDを送ると、すぐにコール音が鳴り出した。
『クロ~~~~!』
受話した途端に坂原が叫ぶものだから、慌てて音量ボタンの下を連打する。
「坂原、うるさいです」
『あ、悪い。クロが恋しくて死にそうで』
「さすがに早すぎないですか」
『クロの残り香のある部屋にクロがいないのが耐えられねーんだよおぉ』
画面に映った坂原はどうやら帰宅したらしく、背景にはクローゼットと本棚が見えた。クロを探すように顔を振っていて、無意味さに少し笑えて座る位置をずらす。
「クロ、飼い主さんが呼んでるよ」
「……にゃ」
『クロ!』
坂原の声が聞こえたからかベッドの下から頭を出したクロは、パソコンの画面に映る彼の顔をじっと見てから俺を警戒しつつもテーブルの上に飛び乗った。
「にゃう」
『えらいえらい、クロは偉い子だな~、呼んだら来るの、すごくえらいなぁ、クロ!』
画面越しなのに撫でたいみたいに手をわきわきさせている坂原と、いつものように誉められているのに撫でて貰えないのを不思議そうにしているクロ。
結構この構図は面白いな、としばらく眺めていたが、何度か画面を手でつついたクロは坂原がそこから出てこないと知るとぴょんと飛び降りてまたベッドの下へ戻っていってしまった。
『あ~、クロ……』
「もう気が済みましたか?」
『待って、もう少し!』
「じゃあ、俺そろそろ夕飯作るので、このままにしていきますね」
『うん? お前自炊するんだ?』
「最近は、まぁ、そこそこ」
『へぇー。今度食わしてくれよ』
「……嫌です」
すっかり忘れていたが坂原はつい数時間前に俺に告白してきたばかりで、しかも何もしないと油断させてちゃっかりキスしていった奴だった。
ただただ衝撃的だっただけで応える気は全く湧かないので告白自体を忘れそうになっていたが、どうやら彼にとっての強制保留は挑戦続行に分類されるらしい。
「あの俺、坂原と付き合うつもりは」
『夕飯作るんだろ? 行ってこいよ。もう六時になるぞ』
「え、あぁ、そうでした」
まだ炊飯器のスイッチを押していないから、早炊き機能でも三十分はかかる。
七時には食べ始めたいからさっさと用意しないと、と立ち上がった俺に、坂原は「いってらっしゃーい」と笑った。
録画した配信の見返しが四周目に入った所で玄関の鍵が開く音がして、それから幸の声が聞こえて慌てて動画を止めた。
動画プレイヤーを終了して保存場所のファイルも閉じ、あらかじめ用意しておいた仕事関係に見えそうなブックマークを開いてあたかも仕事してました、みたいな顔で帰宅してきた幸を出迎える。
「おかえりなさい、幸」
「うん、スパショありがとね、エリさん」
真っ先に俺の部屋の襖を開いてそう言った幸に、笑顔のまま一瞬止まり、けれど想定内だから不思議そうな表情を作った。
「……? すみません、あのエリさんって人、俺じゃないですよ?」
「え、違うの? てっきり日高かと思ったから遠慮なく搾ったのに! うわー、悪いことしちゃったかなぁ」
「楽しんでたようなのでいいんじゃないですか? ああいうのって、推しに名前呼んでもらえるだけで嬉しいらしいですし」
俺は今日は様子見のつもりだったので一つもコメントしてないんですよ、とパソコンのインターネットブラウザを開いて俺のアカウント名が違うのを示すと、幸は狐につままれたような顔でそれを見つめた。
「絶対日高だと思ってた。俺の勘が外れることなんて滅多に無いのに……」
「にゃあー」
眉間に皺を寄せて俺のベッドに座った幸は、しかし足下から猫の鳴き声がするとバッと両手両脚を浮かせてキョロキョロと辺りを見回した。
「なんっ、ねこ? 猫の鳴き声?」
「あ、すみません言い忘れてしまって。今日から一週間、同僚の猫を預かることになったんです。クロ、出てこれ……ないかなぁ」
ベッドの下を覗き込むと、クロは幸の出現に驚いたのか奥の方へ入ってしまっていて、なんとなく影の量が多いな、という辺りに居るのは分かるがこちらへ出てきてくれる様子はない。
「ちょっと怖がりな子みたいなんです。だから、今週は出来れば幸の部屋にお邪魔していたいんですけど、大丈夫ですか?」
ベッドの上へ視線を戻すと、幸は壁とベッドの隙間からなんとか猫の姿を視認したいみたいにこちらへ背を向けていた。
四つん這いの尻を眼前にして、思わず目を逸らす。
「ねこー、ねこー。うーん、見えない~」
「……クロって名前だそうです」
「クロちゃん? そっかー、黒猫だったらこの下に潜ったら暗くて見えないか」
こちらへ向いたかと思えばベッドの上から逆さになって下を覗き込んだ幸は、目標の猫が黒いと知って残念そうに起き上がってきた。
乱れた前髪を手櫛で直す仕草が可愛らしい。ほう、と見蕩れていると、幸は俺へ目を向けて、それから咎めるように目を細めた。
「この猫、いつ連れてこられたの?」
昨日の夜じゃないよね、と冷めた声で訊かれて首を傾げる。幸は猫好きらしいから、家に猫がいて嫌がるとは思っていなかった。さっきの反応も猫に対してはおおむね好意的のように見えたのに、どうして急に不機嫌になるのだろう。
「午前中です」
「だから俺のメッセに返事しなかったの?」
「ええ、来客中だったので」
その通りだと肯定すると、幸は何故か眉間に深い皺を寄せて腕を組む。
「俺には返事出来ない時は事前に言えっていうのに、自分はしないんだ?」
「え……、必要でしたか? それならこれからはそうします」
どうやら俺がメッセージの返信をしなかったのが不満らしい。求められていると思っていなかった、と正直に答えると、幸は無言のまま俺を睨みつけてくる。
改めると言っているのに何故怒っているのか分からずオロオロしていると、俺のスマホがブブッと震えてメッセージの着信を知らせた。
『坂原:クロの様子はどうだ? カメラチェックしたいんだけど今いいか?』
「……カメラ?」
ローテーブルの上に置いたままだったから見えたのだろう、不愉快げな声音で幸が訊くので、ノートパソコンの横に置いたペットカメラを指差す。
「この坂原がクロの飼い主で、預けてる間、ペットカメラ置かせてくれとお願いされまして」
「承諾したの?」
「ええ。大事なペットと離れて不安な気持ちは分かりますし。だから今週は幸の部屋に……幸?」
俺が話し切る前に幸はベッドから降りるとさっさと部屋を出て行ってしまった。
カメラの存在が嫌だったのだろうか。いやでも、今日の配信は問題無さそうだった。バイト先でわざわざキャラを作るくらいだから、もしかしたら素の自分を知られるのが嫌なタイプなのかもしれない。
そう納得して、坂原のメッセージに『今はベッドの下に隠れてますけど、それで良ければどうぞ』と返した。
十数秒して、また坂原から返信がくる。
『お前しか見えない』
一瞬意味を読み違えてドキッとした。が、これは単純にカメラの視界に入る動く物が俺しかいないから俺しか映っていない、という意味だろう。
『だから言ったじゃないですか。ベッドの下なので映らないですよ』
そう返して、カメラを起動したスマホをベッドの下に潜らせてクロがいそうな方向にレンズを向けて撮影ボタンを押した。そこそこ性能の良い夜景モードが搭載されているから、フラッシュを焚かなくても映るだろうと思ったのだけど、角度が悪かったのか手元に戻して確認した写真にはクロの尻尾しか映っていなかった。
何枚か撮り直してからやっとこっちを見るクロの全体像が撮れて、それを送ってやると坂原から秒で『かわいい』と返ってくる。こいつはたぶん尻尾だけでも同じ台詞を返してきたんじゃないか、と呆れてベッドに座ると、続けて坂原から着信した。
『パソコンの方でビデオチャット出来るか? スマホだとずっと持ってるの面倒だろ?』
それは確かに。在宅時にクロの姿を見たい時はビデオ通話で、と約束させたが、その間俺のスマホをベッドの下に向けて持ちっぱなしというのは実際とても煩わしい。
ノートパソコンについているカメラならそれほど解像度も高くなく、けれどマイクも付いているから坂原が呼べばクロも出てくるかもしれない。
パソコンに入れているチャットアプリのIDを送ると、すぐにコール音が鳴り出した。
『クロ~~~~!』
受話した途端に坂原が叫ぶものだから、慌てて音量ボタンの下を連打する。
「坂原、うるさいです」
『あ、悪い。クロが恋しくて死にそうで』
「さすがに早すぎないですか」
『クロの残り香のある部屋にクロがいないのが耐えられねーんだよおぉ』
画面に映った坂原はどうやら帰宅したらしく、背景にはクローゼットと本棚が見えた。クロを探すように顔を振っていて、無意味さに少し笑えて座る位置をずらす。
「クロ、飼い主さんが呼んでるよ」
「……にゃ」
『クロ!』
坂原の声が聞こえたからかベッドの下から頭を出したクロは、パソコンの画面に映る彼の顔をじっと見てから俺を警戒しつつもテーブルの上に飛び乗った。
「にゃう」
『えらいえらい、クロは偉い子だな~、呼んだら来るの、すごくえらいなぁ、クロ!』
画面越しなのに撫でたいみたいに手をわきわきさせている坂原と、いつものように誉められているのに撫でて貰えないのを不思議そうにしているクロ。
結構この構図は面白いな、としばらく眺めていたが、何度か画面を手でつついたクロは坂原がそこから出てこないと知るとぴょんと飛び降りてまたベッドの下へ戻っていってしまった。
『あ~、クロ……』
「もう気が済みましたか?」
『待って、もう少し!』
「じゃあ、俺そろそろ夕飯作るので、このままにしていきますね」
『うん? お前自炊するんだ?』
「最近は、まぁ、そこそこ」
『へぇー。今度食わしてくれよ』
「……嫌です」
すっかり忘れていたが坂原はつい数時間前に俺に告白してきたばかりで、しかも何もしないと油断させてちゃっかりキスしていった奴だった。
ただただ衝撃的だっただけで応える気は全く湧かないので告白自体を忘れそうになっていたが、どうやら彼にとっての強制保留は挑戦続行に分類されるらしい。
「あの俺、坂原と付き合うつもりは」
『夕飯作るんだろ? 行ってこいよ。もう六時になるぞ』
「え、あぁ、そうでした」
まだ炊飯器のスイッチを押していないから、早炊き機能でも三十分はかかる。
七時には食べ始めたいからさっさと用意しないと、と立ち上がった俺に、坂原は「いってらっしゃーい」と笑った。
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