賞味期限が切れようが、サ終が発表されようが

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21 奇襲をかけるなら警戒を緩めたタイミングが定石

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「PVPは人相手のゲームだ。どこの世界でも上の方はメンバーが固定されてくる。自分より格上を倒そうと思ったら、そいつを観察しまくって理解するしかねぇ。何が得意で何が苦手か、何を言われると怒って焦るか怯えるか逃げ出したくなるか。どんな時に攻めに来て、どんなタイミングで撤退を選ぶのか」

 急かすようにフォークの先で下唇をつつかれ、口を開けるとタルトが入ってくる。
 甘酸っぱい匂いと、濃い匂いのわりにあっさりした甘味の苺ムース。
 ビスケットのタルト生地が一番甘くて、飲み込むと一瞬鼻の奥にピスタチオの香りが抜けた。
 これを作った人はきっと、甘味より香りが好きなんだろう。
 好きが分かりやすい物は好きだ。
 普段縁遠い人間というものが、少しだけ身近になったような気がするから。

「それを繰り返して俺は勝ってきた。で、俺の見立てでは、お前がスコープの無い銃で当てられないのはごく単純な理由だ。目で見た場所に銃口が向いてねぇ。それだけ」

 ……いや、それはそうだろう。
 見た場所を撃てるのなら誰だって当てられる。
 何を言ってるんだ、と眉根を寄せればこちらを見て気付いたブラパはそこを指でぐりぐり撫でて、苦笑みたいに口角を上げた。

「だぁから、お前は特別目が良いっつってんだろ。普通は見えてても見えねーの」
「……分かりません」
「視界の中に入ってても、どこに何があるか把握出来ねえ、ってこと」
「まだ分からないです」
「ん~……? 基本的に、何か見る時にはどっかに注目してる状態だろ? カメラでいう焦点が注目してるトコ。そこが一番鮮明で、その周りは遠くなればなるほどボヤけてく。視界に入ってても、一番端なんかは見えててもボヤけんだろ?」

 俺の頭を両側からきゅっと押さえて動けないようにしたブラパに説明されるが、いまいち理解出来なくて唇を舐めた。

「えっと、カメラの焦点は分かります。けど、視界をカメラに例えるならボケの無い広角写真みたいな感じじゃないですか? 視界ギリギリでもエモ系写真みたいに極端にボケたりしないですよ」

 魚眼のように曲がったりはしないけれど、と答えるとブラパは何度か瞬きして、それから俺の目の周りを両手でゴーグルみたいに囲ってくる。

「ここから広げていくから、焦点を俺の目に合わせたまま俺の手が視界から消えないギリギリで言って」
「はい」

 最初眼鏡サイズだったブラパの両手の輪が徐々に広がって、くっついていた左右の指先が離れていく。

「……それくらいです。あ、下の手、親指がちょっと見えないです」
「もうちょい上?」
「はい」
「人差し指の先は見えてるか?」
「はい」

 顔の前で手で()カッコを作るようにしたブラパは、何かを確かめるようにまっすぐ俺と見つめ合いながら「じゃあ」とゆっくり瞬きした。

「俺の目ぇ見たままにして。右手……お前から見て左手にタトゥー入れてる。模様はなんだ?」
「……目、閉じちゃダメですか?」
「閉じないと分かんねぇか?」
まばたきすれば分かると思います」
「一回だけやってみ」
「ニンジンです」

 許可されたので、一度軽く瞬きしてから答えた。
 人差し指の付け根に、小さなニンジン。
 かわいい。きっとこのニンジンのタトゥーはブラパ以外の人が描いている。
 両手を自分の方へ戻したブラパはしばらく黙って考えて、それからパチッと指を鳴らした。

「今のはどの指を鳴らした?」
「え? ……薬指です。器用ですね」

 かくいう俺は、中指でも人差し指でも綺麗な音が出せない。
 真似して指を鳴らそうとしてみるが、しゅっと指と皮膚が擦れる小さい音がしただけだった。
 ブラパはやっと合点がいったとばかりにウンウンと頷くと、今度は俺の目の上を隠すように掌を乗せてくる。

「俺のアバターの睫毛、何本か赤いのが混じってるだろ。ざっと見て上と下どっちが多い?」
「……下ですね」

 どうせ見えないので瞼を閉じて直前まで見えていたブラパの目元を脳裏に浮かべた。
 金の毛にまばらに赤い毛が混じっている。
 そういえば、耳は白なのに髪は金なんだな。
 でも目は赤。
 もしかして、ウサ耳は後付けか?
 俺が首を傾げるのと対照的に、手をどかしたブラパはスッキリしたとばかりに笑顔を見せていた。

「目が良いって言ったの、訂正。違うわ。お前、脳の方がおかしいんだわ」
「は……」

 急に罵倒され目を剥くが、ブラパはニコニコと俺の口元に再びタルトを持ってくる。

「瞬間記憶っつーんだっけ? それ持ちだろ、お前」
「しゅんかんきおく……?」
「自覚ねーの? あ、そうか、単に目が良いだけだと思ってたのか。天然だもんな」
「……」

 続け様の罵倒に殴られ、ムッとしながらタルトに噛み付く。
 チクチクと痛む言葉だが、ブラパの表情に悪意は無いから嫌味のつもりじゃないんだろう。
 まだ知り合って間もないけれど、そろそろブラパの性格も分かってきた。嫌味ならこんな顔じゃなくて、ちゃんと怒った顔で言う。

「お前、目で見て判断してるってより、見たものを瞬きの時に記憶の映像と総括して判断するのに慣れきってんだな。だから焦点は普通の人間と同じなのにボヤけが理解出来ねえ。ついでに動体視力も良いから視界内の全てを覚えながら先も読める。……っは~~、羨まし過ぎんだろ」

 もぐもぐとタルトと一緒にブラパの言葉を咀嚼して理解しようと努めたが、やたら早口なので途中から右から左になってしまった。
 ただ最後の羨ましいという単語だけ耳に刺さって、日常生活で特に役立たないそんな能力があっても、と自嘲の笑みが出る。

「なんだ、その表情カオ。文句でもあんのかよ」
「文句じゃなくて……。どうせなら、ブラパみたいにコミュ力があった方が良かったな、って。現実でも役に立つし……」

 三度目のタルトを首を振って拒むと、ブラパはそれを自分の口に運びながら「コミュ力ぅ?」と笑い出した。

「そんなのが俺にあったら明星あけぼし抜けてねーよ! 前に鹿花が言ってただろうが、ギルメンと大揉めして脱退した、って」

 ゲラゲラ笑いながら器用にタルトを食べると、ブラパは指を振ってティーセットをテーブルに出現させる。
 繊細な花模様が彫られたガラスカップ2つにポットから注がれたのは、透き通る褐色の紅茶だった。
 赤に近い鮮やかな水色すいしょくで、立ち昇る湯気と共に広がってきた香りは現実でよく嗅ぐものより渋みがある気がした。

「プレイヤーごとに適温になるように設定されてっから、熱そうだけど普通に飲めるぞ」
「へぇ……!」

 カップの一つを俺の方に差し出され、そっと触るとアチアチの見た目とは裏腹にほんのり指先が温まる程度だった。

「ブラパって、たぶん結構お金持ちですよね」

 出された食品のどれもこれも、フリーマーケットや公式ショップに普通に出回っているアイテムとまるで完成度が違う。
 見た目や味だけでなく食感や匂い、嚥下した後の後味まで拘るアイテムとなると、ブランド製か職人製だろう。
 決して安くないそれを自分で楽しむだけでなく他人に気兼ねせず振る舞えるのだから、少なくとも貧乏ではない。

「どうだろうな」

 俺の予想は当たったらしい。
 ブラパは興味無さげに肩を竦め、「それより」と話を変えてきた。

「お前にさせたかったのは、奇襲を受けた時に返り討ちにする為の反射速度向上だ」

 奇襲の返り討ちの為、反射速度向上。
 必要性は分かるが、まだそれと思い込みの力は結び付かない。
 奇襲への耐性は数で上がる。経験を積めば積むほどに対処までの反応速度は早くなるだろう。
 そこに有利になる?

「……ちょうどいい」

 反射のようにふーと吹いてから飲んだ紅茶は渋みが強かった。
 けれどシュークリームとタルトで甘ったるくなった口を適度にリセットしてくれる。

「だろ」

 と自分が褒められたみたいに口元を綻ばせたブラパが、またフォークにタルトを乗せて俺の方に向けてくる。
 ……そういえば、なんでブラパに食べさせてもらってるんだ?
 これ、普通に考えたら結構恥ずかしいことじゃ……。

「何をどう思い込めば反応速度が上がるか、分かったか?」
「え、ぁ……待って下さい。もう少し考えます」
「ん」

 唇を柔らかいムースに押され、もぐ、と食べてまた考えに戻る。
 反応速度を上げる為に必要なこと。
 普通に考えれば、前もってを狙っておくのが手っ取り早い。
 いわゆる置きエイムってやつだ。
 敵の出そうな範囲に銃口を向けておいて、出現したら修正をかけて撃つだけにする。
 けれどそんなの、ある程度経験を積めば誰でも自然にやっている事だ。
 だからこそ奇襲はその範囲外から攻撃することに優位性を持つのであって──。

「あ、……んん? うーんと……???」

 閃きかけた気がしたのに、するりとそれに逃げられた。
 奇襲は予測範囲外からだから有効。
 だから予測しておけばそれだけで奇襲対策になって、だけど予測してる範囲から奇襲はこなくて……?
 考えれば考えるほど余計こんがらがっていく思考の紐に苦戦している俺の口に、ヒヤリと冷たい物が押し当てられる。
 驚いてそれを見れば、小さいイチゴだった。
 ブラパはいつの間にそれを出したのか、摘んだそれを俺に食べさせようというらしい。

「いらな……」

 い、と言うために開いた口の中に苺が転がり込んできた。
 口の中に入った物は吐き出せないので、仕方なく咀嚼する。
 酸味は少なく、けれど甘味もそれほど強くない。
 鼻に抜ける爽やかな匂いの中には青くささもある。
 これ、たぶんタルトと作成者が一緒だ。

「なにで引っ掛かってる」
「えぇと、奇襲が奇襲なのは予想外だからで、予測して警戒してたら奇襲はされないんじゃないかと」

 持ったままだった紅茶のカップをソーサーの上に戻すと、ブラパは目を細めて「いいトコまできてるじゃねぇか」と笑って、今度は小皿から小さなブルーベリーを摘んで俺の口元に持ってくる。

「あの、」
「奇襲は予想外。だとしたら、奇襲への一番の対策は?」
「すべて予測しておくこと……?」

 どうせまた口を開けたら押し込まれるんだろうと口を開けたままにしていたのに、一瞬唇に触れた冷たいブルーベリーはすぐに離れていく。
 眉を跳ね上げたブラパの表情から察するに、不正解だったようだ。

CPUコンピュータ相手ならそれで100点だ。けど、何度も言うが、コロシアムはPVPなんだよ」

 ブルーベリーはそのままブラパの口に放り込まれてしまった。
 特別食べたかったわけじゃないけど、罰として取り上げられたみたいで少し惜し……待って。今のブルーベリー、俺の口に触ったやつだよ? それを……。

「人間が相手だ。もう少し考えろ。お前ならどんな時に奇襲をかける?」
「……そ、そりゃあ……奇襲を警戒してない所からか、気が抜けた時とか……」

 平然としているブラパを相手に俺だけ恥ずかしがるのも癪で、何も気付かなかったと頭から恥ずかしさを振り払って質問に答える。
 そうだ。俺ならわざわざ警戒している相手に奇襲なんかかけない。
 だからって常に100%の警戒心をゲーム中維持出来る人なんてそうそういないだろうから、奇襲をかけるならそういう気の緩んだタイミングで──。

「あ。そっか。誘えばいいんだ」

 辿り着いた答えは単純明快で、そしてやっとブラパの先の話とも繋がった。
 わざと隙を見せて奇襲を誘発する。
 俺はそこを狙えばいいだけ。
 そこに奇襲がくると当然のように思うからこそ、反応速度も上がる。エイムもぶれない。
 そこ以外を警戒しているのだから、
 思い込みは補助のようなものだけれど、だからこそ成功率を上げる為に必要なんだろう。
 本当に誘った隙に奇襲がくるのか、そこを迷えばそのぶん反応が遅れてしまう。

「大正解」

 ブルーベリーを摘んだブラパが、ご褒美みたいにそれを俺に食べさせる。
 ひんやり冷たいブルーベリーの後にブラパの親指も唇に触れて、その温かさに肩が跳ねた。

「ん?」
「あ、いや、……あ、甘いな、って」

 動揺を誤魔化すように噛んだブルーベリーは意外と甘かった。
 現実の給食でたまに出てきた冷凍のブルーベリーは味自体が薄くあまり美味しいと思わなかったのだけど、いま口の中にあるものはジャムまではいかないが果物としてかなり甘い部類に入ると思う。

「美味いだろ。これ作ってんの、現実で農家もやってるクリエイターでよ。コレをいつか現実でも再現してみせるぜー! って頑張ってんの」
「知り合いなんですか?」
「いや。クラファンで応援してるだけ。毎月アイテムと実物の果物がそれぞれ届くんだけど、どれも美味ぇんだよな」

 ほんと好き、と言いつつブラパはまた一つイチゴを食べた。
 「もいっこ食うか?」と訊かれ、頷くとまた口まで運ばれてくる。

「自分で食べられます」
「そう言ってる間に口開けた方が早いだろ」
「自分で好きに取る方が……」
「俺より早く動けんの?」

 目の前でビュビュッ、ビュビュッ、と腕を伸び縮みさせられて飛び上がったのに、反対の腕に腰を掴まれて逃げだせなかった。

「やめて下さいっ、心臓止まりますよ!?」
「ノミの心臓すぎんだろ」
「自分の姿がパニックホラーのモンスター級だって自覚して欲しいです」

 俺を抱き寄せてニヤニヤしながら顔を覗き込んでくるブラパに、怯えるのは悪手だと脳内メモが教えてくれるが怖いものは怖いので後の祭りだ。
 急に速くなった鼓動を勘付かれないように顔を逸らしてブラパの胸を押し離れようとするが、「もうしねぇから逃げんなって」と耳元で囁かれて心臓が爆発しそうになる。

「ちょっ、やめて下さいって!」
「は? どこも伸ばしてねえぞ」
「……ッ」

 ちゃんと戻してるだろうが、と不服そうにボヤかれ、頬の紅潮が耳まで波及していく。

「み……みもとで、喋るのも、禁止で……」

 別に、特別ブラパの声が良いとかそういうんじゃない。
 ただこんなに近くで喋られることに慣れていないから、だからちょっと困るだけで。
 胸を押してもブラパは離してくれず、けれど揶揄って喋ることもしなかった。
 黙ったまま抱き締められ、……数分。
 回線の調子が悪くなったのかと恐る恐るブラパの方を振り向くと、ふっと目の前が暗くなった。
 ついで、唇に柔らかい感触。
 目の前にあるのが紅白の睫毛だと気付いた頃には、隙間から舌が入ってきていた。


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