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リヤカー、駆けぬける
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「イチ、ニ、イチ、ニ!」
ハー、ハー、ゼイゼイ
「痛いよお、痛いよう!」
リヤカーをけんめいに引くかけ声と荒い息、それに僕の泣き声が重なり合って、あぜ道にひびき渡った。
昭和三十一年、僕が中学入学をひかえた春休みのことだった。
夜が明けてすぐ、泣きはらした目で、お母さんが僕の部屋に入ってきた。
「小学校の同級生が急に亡くなったの。どうしてもお葬式に参列したい。孝一も一緒に帰る?あなたはすぐ熱を出す子で、小さい時から、一度も田舎に帰っていないものね」
僕、孝一は、第一志望の中学に合格し、うれしいけれど、何もする気がしないたいくつな日を過ごしていた。だから、ついうなずいてしまった。東京駅に近いにぎやかな街で、洋品のおろし問屋を経営している僕の家は、日曜日も休めず、家族で出かけることはなかった。
その日の夜、あわただしく、東京駅から夜行急行に乗りこんだ。初めての長い旅行で、ワクワクしていたのだが、座席は固くて眠れず、頭も体もだるかった。
二度乗りかえて翌日の昼前、やっと着いた駅は、古びていて小さかった。
(こんなことなら、留守番をしていればよかった)
駅前の食堂で、まずいうどんを食べながら、僕は、後悔していた。
バスに乗ってからは、その思いが、いちだんと強くなった。山道を曲がりくねって進むので、天井に頭をぶつけそうで、前の座席を握りしめていた。
開けた窓から入る春風も、埃っぽくて気分が悪くなるばかりで、何度ももどしそうになり、ハンカチで口を押さえたまま、やっとめあての停留所で降りた。
そして、そこで、僕は、目をみはった。荷車を引いた馬が、でこぼこ道に大きなフンを落としながら歩いていたのだ。その匂いがたまらず、ハンカチで鼻も押さえて家に向かった。
お母さんが育った家は、だだっ広くて、ふすまとしょうじばかりが多かった。疲れた孝一は、縁側でそのままうとうとしていた。
「それじゃすみません、明日の夕方には戻りますのでよろしくお願いします」
お母さんの声と共に、黒い服が庭を横切った気がした。
しばらくして、何かの気配で目を覚ますと、僕を珍しそうにのぞき込んでいる男の子が二人いた。
「東京から来たんやて」
「俺らと同じ中学生になるとは思えんのう、顔も手も真っ白じゃ」
「ハンケチで鼻押さえて歩いとったぞ」
「そんなもん、おなごの持つもんじゃ、めめしいのう」
僕は、そのぶえんりょな言葉にムカッとしたし、それ以上に、他人の家に勝手に入って来ることに驚いて、起き上がると、彼らをにらんだ。だけど、二人は気にもせず、大きな声を奥にかけている。
「稔、はよ行こうぜ」
稔は僕のいとこで、彼らはその友だちらしい。
「孝一君、一緒に遊んでおいで。ここにおってもたいくつじゃろう。稔もあんたらも、よう気いつけたってな」
「おう、正樹、ザリガニのえさは何持ってきたんじゃ?」
そう言われた背が高くひょろっとした子は、ニンマリ笑うとバケツを見せて言った。
「大介、おまえが昨日釣ったフナは大きかったのう、今日も釣れるかのう」
大介と呼ばれた子は、名前と違って背は低いがすばしっこそうだった。三人は、ふざけ合いながら土手をかけ登った。
見おろすと、ゆったりと流れる川のみなもは、まぶしいほどだった。彼らは、勢いよく水の中に入ると、慣れた様子でせきを作り、魚を捕ることに熱中した。全く無視された孝一は、土手 おばさんにそう言われて、しぶしぶ僕は靴をはくと、坊主頭をゆらしながら歩く彼らの後をついて行った。稔は真っ黒で肩幅も広く、もう中学生に見える。
全く無視された僕は、土手の斜面に寝転がった。
僕は、五年生から進学クラスに入り、問題集ばかりと向き合ってきた。休みの日も、家庭教師が来て、山のような宿題を出されたのだった。
そんなことを思い出していると、ふわっとまぶたが重くなってきた。春の日差しが体中に溶けていくようだ。
皮靴を泥だらけにして帰ると、夕食の用意がしてあった。さすがにお腹が空いてお膳の前に座った。みんなと同じように稔まできちんと正座しているので、僕もしびれる足をがまんした。誰もがおいしそうに食べていたけれど、野菜ばかりのおかずで、僕は物足りなかった。
夕食の後、稔にたずねた。
「テレビはどこ?今日は『ジェスチャー』がある日だよ」
「そないなもんあるかいな、テレビあるんは岩倉医院だけや」
稔が目をつりあげてどなった。突然のことに驚いたけれど、僕はは、改めて気付いた。この家には、冷蔵庫も電気炊飯器もガスコンロも何もないのだ。
そして、そのあと、風呂場では、腰を抜かしそうになった。大きな釜が置かれていたのだ。絵本で見た地獄の釜とそっくりだった。おばさんが、『ごえもんさん』と呼んでいたその風呂も、便所も、屋外にあり、げたをはいて行くのだ。
「ぼくの家と全然違う。テレビ見たいなあ」
することもないので、早々と布団にもぐりこんだけれど、辺りが静か過ぎてよく眠れなかった。風の音や、木の枝が触れ合う音が耳の奥までせまってきた。
翌日も、やわらかい青空が広がっていた。
「孝一君、行くで~」
当たり前のように誘われて、またしかたなくついて出かけた。今日は昨日の三人と、一年になる稔の弟、清も一緒だ。行く先は神社の裏山らしい。うっそうとした樹が生い茂っていて、濃い緑の匂いがした。みんなは競争で石段を登り始めた。清には負けられないと、孝一も思いっきりかけ上がった。
グキッ!
「痛い!」
うずくまった僕の周りに、みんなが集まった。稔が大声で言った。
「リヤカーを借りてこい!」
正樹と大介が、すぐにかけて行った。
「下までおりなしゃーない。孝一君、がんばれ!」
稔は、僕に肩を貸すと、一歩一歩ゆっくり下りて行った。
「お前は家に帰って誰かに知らせてこい」
稔は、泣きだした清に命令した。
「泣く間があったら走れ!」
清は、袖で涙をふくと、転びそうになりながらも、けんめいに走って行った。
僕たちがやっと石段を下りると、もうリヤカーが待っていた。稔と正樹がリヤカーをひき、大介が後ろから押す。
「一、二、一、二」
かけ声を合わせて、みんな必死だ。三人の息も次第に荒くなる。真っ赤な顔に汗をしたたらせている。
「ハーハー、ゼーゼー」
しかし、リヤカーのスピードは落ちない。稔の声だけが辺りにひびく。
「一、二、一、二!」
僕は、みんなの様子に、足よりも心の方が痛くなってしまった。
あぜ道を抜けて少し広い道に出ると、リヤカーのスピードはもっと上がった。三人が息絶え絶えになって岩倉医院に着くと、のっそりと熊みたいな先生が現れた。
「じんたいやられたな、まあしばらく固めとったら治るからな。安心せー」
岩倉先生は石膏を塗った包帯をぐるぐる巻きながら、ガハハと笑った。
「みんなご苦労さんやったな、ついでに帰りも頼むで。腕白坊主ども」
自転車で慌ててかけつけたおじさんが、ホッとした顔で先生と話している。荷台に乗って来た清も、涙をためたまま笑った。
帰り道は、みんなワーワー元気に騒ぎながらゆっくり進んだ。
(ここはお医者さんまで乱暴だったなあ)
痛みはあったけれど、リヤカーにゆられた僕は、なんだか体中がほんわりしていた。あぜ道の両側には、レンゲや麦の穂が気もちよさそうにゆれていた。
翌日の昼過ぎ、お母さんと松葉杖をついた僕、そしておばさんと稔がバスを待っていた。
「お世話になりました。ごやっかいをかけてしまって」
お母さんがまた頭を下げた。
「そんな何べんも言うてくださらんでも。気をつけて帰って下さいの」
「昨日はもう驚いてしまって。松葉杖を見たときは生きた心地がしませんでしたわ」
そんなことをお母さんたちが話している後ろで、稔と僕は、目を合わせた。
「ありがとうね。ぼくさ、来た時はなにもかもがさ、嫌でたまんなかったけど、なんかさ、今は全然違うよ。ほんとはもっとここにいたい」
「また来年来たらええやん、待ってるで」
「中学生になったら一人で来るよ」
二人は照れながら軽い握手をした。それから僕は、思いっきり胸の奥へ息を吸い込んだ。
バスの窓から強く手を振った。そして、流れていくレンゲや麦の穂にも、そっと手を振り続けた。
大人になった今、僕はあの春の日の光景をよく思い出す。そして朝の生みたての卵かけご飯の美味しかったことも。稔とは遠く離れているが、従弟同士の付き合いが続いている。
稔の家にも、もうあのスリル満点の五右衛門風呂はない。しかし、採れたての野菜の煮物の味は変わらない。それをつまみに、彼と飲む酒が一番うまいのだ。
稔は今日も、たくましい背中を春の夕焼けに染められて、あのあぜ道を歩いただろうか。
「よし、この夏休みは帰ってみるか」
僕は、息子たちを呼んだ。
おしまい
ハー、ハー、ゼイゼイ
「痛いよお、痛いよう!」
リヤカーをけんめいに引くかけ声と荒い息、それに僕の泣き声が重なり合って、あぜ道にひびき渡った。
昭和三十一年、僕が中学入学をひかえた春休みのことだった。
夜が明けてすぐ、泣きはらした目で、お母さんが僕の部屋に入ってきた。
「小学校の同級生が急に亡くなったの。どうしてもお葬式に参列したい。孝一も一緒に帰る?あなたはすぐ熱を出す子で、小さい時から、一度も田舎に帰っていないものね」
僕、孝一は、第一志望の中学に合格し、うれしいけれど、何もする気がしないたいくつな日を過ごしていた。だから、ついうなずいてしまった。東京駅に近いにぎやかな街で、洋品のおろし問屋を経営している僕の家は、日曜日も休めず、家族で出かけることはなかった。
その日の夜、あわただしく、東京駅から夜行急行に乗りこんだ。初めての長い旅行で、ワクワクしていたのだが、座席は固くて眠れず、頭も体もだるかった。
二度乗りかえて翌日の昼前、やっと着いた駅は、古びていて小さかった。
(こんなことなら、留守番をしていればよかった)
駅前の食堂で、まずいうどんを食べながら、僕は、後悔していた。
バスに乗ってからは、その思いが、いちだんと強くなった。山道を曲がりくねって進むので、天井に頭をぶつけそうで、前の座席を握りしめていた。
開けた窓から入る春風も、埃っぽくて気分が悪くなるばかりで、何度ももどしそうになり、ハンカチで口を押さえたまま、やっとめあての停留所で降りた。
そして、そこで、僕は、目をみはった。荷車を引いた馬が、でこぼこ道に大きなフンを落としながら歩いていたのだ。その匂いがたまらず、ハンカチで鼻も押さえて家に向かった。
お母さんが育った家は、だだっ広くて、ふすまとしょうじばかりが多かった。疲れた孝一は、縁側でそのままうとうとしていた。
「それじゃすみません、明日の夕方には戻りますのでよろしくお願いします」
お母さんの声と共に、黒い服が庭を横切った気がした。
しばらくして、何かの気配で目を覚ますと、僕を珍しそうにのぞき込んでいる男の子が二人いた。
「東京から来たんやて」
「俺らと同じ中学生になるとは思えんのう、顔も手も真っ白じゃ」
「ハンケチで鼻押さえて歩いとったぞ」
「そんなもん、おなごの持つもんじゃ、めめしいのう」
僕は、そのぶえんりょな言葉にムカッとしたし、それ以上に、他人の家に勝手に入って来ることに驚いて、起き上がると、彼らをにらんだ。だけど、二人は気にもせず、大きな声を奥にかけている。
「稔、はよ行こうぜ」
稔は僕のいとこで、彼らはその友だちらしい。
「孝一君、一緒に遊んでおいで。ここにおってもたいくつじゃろう。稔もあんたらも、よう気いつけたってな」
「おう、正樹、ザリガニのえさは何持ってきたんじゃ?」
そう言われた背が高くひょろっとした子は、ニンマリ笑うとバケツを見せて言った。
「大介、おまえが昨日釣ったフナは大きかったのう、今日も釣れるかのう」
大介と呼ばれた子は、名前と違って背は低いがすばしっこそうだった。三人は、ふざけ合いながら土手をかけ登った。
見おろすと、ゆったりと流れる川のみなもは、まぶしいほどだった。彼らは、勢いよく水の中に入ると、慣れた様子でせきを作り、魚を捕ることに熱中した。全く無視された孝一は、土手 おばさんにそう言われて、しぶしぶ僕は靴をはくと、坊主頭をゆらしながら歩く彼らの後をついて行った。稔は真っ黒で肩幅も広く、もう中学生に見える。
全く無視された僕は、土手の斜面に寝転がった。
僕は、五年生から進学クラスに入り、問題集ばかりと向き合ってきた。休みの日も、家庭教師が来て、山のような宿題を出されたのだった。
そんなことを思い出していると、ふわっとまぶたが重くなってきた。春の日差しが体中に溶けていくようだ。
皮靴を泥だらけにして帰ると、夕食の用意がしてあった。さすがにお腹が空いてお膳の前に座った。みんなと同じように稔まできちんと正座しているので、僕もしびれる足をがまんした。誰もがおいしそうに食べていたけれど、野菜ばかりのおかずで、僕は物足りなかった。
夕食の後、稔にたずねた。
「テレビはどこ?今日は『ジェスチャー』がある日だよ」
「そないなもんあるかいな、テレビあるんは岩倉医院だけや」
稔が目をつりあげてどなった。突然のことに驚いたけれど、僕はは、改めて気付いた。この家には、冷蔵庫も電気炊飯器もガスコンロも何もないのだ。
そして、そのあと、風呂場では、腰を抜かしそうになった。大きな釜が置かれていたのだ。絵本で見た地獄の釜とそっくりだった。おばさんが、『ごえもんさん』と呼んでいたその風呂も、便所も、屋外にあり、げたをはいて行くのだ。
「ぼくの家と全然違う。テレビ見たいなあ」
することもないので、早々と布団にもぐりこんだけれど、辺りが静か過ぎてよく眠れなかった。風の音や、木の枝が触れ合う音が耳の奥までせまってきた。
翌日も、やわらかい青空が広がっていた。
「孝一君、行くで~」
当たり前のように誘われて、またしかたなくついて出かけた。今日は昨日の三人と、一年になる稔の弟、清も一緒だ。行く先は神社の裏山らしい。うっそうとした樹が生い茂っていて、濃い緑の匂いがした。みんなは競争で石段を登り始めた。清には負けられないと、孝一も思いっきりかけ上がった。
グキッ!
「痛い!」
うずくまった僕の周りに、みんなが集まった。稔が大声で言った。
「リヤカーを借りてこい!」
正樹と大介が、すぐにかけて行った。
「下までおりなしゃーない。孝一君、がんばれ!」
稔は、僕に肩を貸すと、一歩一歩ゆっくり下りて行った。
「お前は家に帰って誰かに知らせてこい」
稔は、泣きだした清に命令した。
「泣く間があったら走れ!」
清は、袖で涙をふくと、転びそうになりながらも、けんめいに走って行った。
僕たちがやっと石段を下りると、もうリヤカーが待っていた。稔と正樹がリヤカーをひき、大介が後ろから押す。
「一、二、一、二」
かけ声を合わせて、みんな必死だ。三人の息も次第に荒くなる。真っ赤な顔に汗をしたたらせている。
「ハーハー、ゼーゼー」
しかし、リヤカーのスピードは落ちない。稔の声だけが辺りにひびく。
「一、二、一、二!」
僕は、みんなの様子に、足よりも心の方が痛くなってしまった。
あぜ道を抜けて少し広い道に出ると、リヤカーのスピードはもっと上がった。三人が息絶え絶えになって岩倉医院に着くと、のっそりと熊みたいな先生が現れた。
「じんたいやられたな、まあしばらく固めとったら治るからな。安心せー」
岩倉先生は石膏を塗った包帯をぐるぐる巻きながら、ガハハと笑った。
「みんなご苦労さんやったな、ついでに帰りも頼むで。腕白坊主ども」
自転車で慌ててかけつけたおじさんが、ホッとした顔で先生と話している。荷台に乗って来た清も、涙をためたまま笑った。
帰り道は、みんなワーワー元気に騒ぎながらゆっくり進んだ。
(ここはお医者さんまで乱暴だったなあ)
痛みはあったけれど、リヤカーにゆられた僕は、なんだか体中がほんわりしていた。あぜ道の両側には、レンゲや麦の穂が気もちよさそうにゆれていた。
翌日の昼過ぎ、お母さんと松葉杖をついた僕、そしておばさんと稔がバスを待っていた。
「お世話になりました。ごやっかいをかけてしまって」
お母さんがまた頭を下げた。
「そんな何べんも言うてくださらんでも。気をつけて帰って下さいの」
「昨日はもう驚いてしまって。松葉杖を見たときは生きた心地がしませんでしたわ」
そんなことをお母さんたちが話している後ろで、稔と僕は、目を合わせた。
「ありがとうね。ぼくさ、来た時はなにもかもがさ、嫌でたまんなかったけど、なんかさ、今は全然違うよ。ほんとはもっとここにいたい」
「また来年来たらええやん、待ってるで」
「中学生になったら一人で来るよ」
二人は照れながら軽い握手をした。それから僕は、思いっきり胸の奥へ息を吸い込んだ。
バスの窓から強く手を振った。そして、流れていくレンゲや麦の穂にも、そっと手を振り続けた。
大人になった今、僕はあの春の日の光景をよく思い出す。そして朝の生みたての卵かけご飯の美味しかったことも。稔とは遠く離れているが、従弟同士の付き合いが続いている。
稔の家にも、もうあのスリル満点の五右衛門風呂はない。しかし、採れたての野菜の煮物の味は変わらない。それをつまみに、彼と飲む酒が一番うまいのだ。
稔は今日も、たくましい背中を春の夕焼けに染められて、あのあぜ道を歩いただろうか。
「よし、この夏休みは帰ってみるか」
僕は、息子たちを呼んだ。
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