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1972.魔王
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“む……。……よ……く、つ……った……”
「え? 魔王?」
オリエに聞こえたのは魔王の声だった。
オリエがコピー世界に取り残されてから1年以上。
それからぶりだ。
“む……。ま……めか。……をこう……こうすれば……、いけたか? オリエ、聞こえるか?”
「魔王! やっぱり魔王だ! ダンジョンに戻れなくなって魔王とも連絡取れなくて大変だったんだよ!」
“そのことだが、お前はそっちの女神像の傍で強力な魔力を使わなかったか?”
「魔力? えっと……使い魔に使ったけど、それかな? 魔王の使い魔を上書きするからそれより強くと思って」
“やはりそうか。そのせいで我の魔力が切断されてそっちの世界との接続も切れてしまったのだ”
「ええ……、じゃあたしのせいだった?」
“まあそうなるが、もう安心していいぞ。この先はそうはならない。多分だが”
「多分なんだ!?」
“確証は無いが、まあそれはそれとして、いつでもダンジョンに帰れるようにしておくから好きな時に帰ってくるが良い”
「うん。ありがと」
どうせなら世界が変わる前に帰れるようになって欲しかったオリエであった。
「え? 魔王?」
オリエに聞こえたのは魔王の声だった。
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それからぶりだ。
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「ええ……、じゃあたしのせいだった?」
“まあそうなるが、もう安心していいぞ。この先はそうはならない。多分だが”
「多分なんだ!?」
“確証は無いが、まあそれはそれとして、いつでもダンジョンに帰れるようにしておくから好きな時に帰ってくるが良い”
「うん。ありがと」
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