魔☆かるちゃ~魔王はこたつで茶をすする~

浜柔

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1945.政治っぽい

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 何か話せと言われてもオリエは人前で演説した経験は無く、話す内容も思い浮かばない。
 とは言え魔王にも頼れない今は自力でどうにかしなければならなかった。
 手掛かりを求めてインターネットを検索してみれば、現況報告や社会情勢に主義主張を交えつつ詩的に語っている様子。

「政治っぽくて参考にならないよ……」

 オリエはぼやいた。
 改めて感じたのは自身が政治を好きでないことだ。
 ついぞ忘れていたことも思い出した。
 魔王に挑んだ動機のお家再興だ。
 ダンジョンの最下層を目指していた頃は考えもしていなかったが、お家再興は政治と切り離せそうにない。
 これは詩的に語る人達を相手にしなければならないことでもある。
 いささか性に合わない。

「忘れたままにしておこう」

 オリエの中でお家再興は忘れることになった。
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