魔☆かるちゃ~魔王はこたつで茶をすする~

浜柔

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1906.到着

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 温泉宿に到着した。
 今日の女将は端から産まれたままの姿だった。
 恐らくそれなりの筋から女神達の目的地だろうことを教えられたのだろう。

『いらっしゃいませ。お部屋にご案内いたします』

 三つ指突いて挨拶をしながらも股間を怪しく擦り合わせ、既に準備万端の様子だ。
 しかしモトバ達3人を目前にして正気でいられる精神力は凄まじい。
 どこか熱に浮かされたようにふわふわした足取りでもしっかり部屋に案内する。
 部屋は宿一番の部屋だ。
 料金を貰おうとも考えてない。
 心付けがあれば断るのも失礼だから頂戴するが、それだけだ。
 これと言うのもこの宿は「女神様が泊まった宿」として大人気になったので既に貰っているようなものなのである。
 今回の宿泊で一層注目を浴びるだろう。

『こちらへどうぞ。お食事の前に温泉になさいますか?』
『ソウダネ。オンセンガ イイネ』

 前回はほぼ魔王に任せっきりだったオリエもモトバよりましなカタコトの日本語で話した。
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