魔☆かるちゃ～魔王はこたつで茶をすする～

１６５３．身体強化

　魔法使いは全裸でありながら服を着ているように見せ掛ける魔法を身体強化ベースに作ることを提案した。

「身体強化でそんなことできるの!?」
「普通なら無理ね。だけど身体強化って肌も強靱化させるから魔力はほんの少しだけど肌の周りを覆っているのよ。これをもう少し広げて魔力に色を付けたらいい筈だわ」
「それ、あたしにもできるの？」
「やだ。オリエさんにこそ一番向いてると思うんだけど。だってオリエさんって、魔力に意識を向けたら全身ピカピカよ」

　魔法使いは他人の魔力を見ることができるらしい。

「そんなつもり無いんだけど……」
「オリエさんは……、まあ今のあたしやモトバさんもだけど、無意識で身体強化を使ってるからそのつもりがある方が怖いわね」
「あら、わたくしもですの？」

　モトバの問いに魔法使いは頷いた。

「そう。だから３人に共通してるし、身体の動きに完全に追従するから最適だと思うのよ」
「なるほど。それで具体的にどうすれば？」
「それを今から考えるのよ」

　オリエはカクッと首を転かした。