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二三 戦争辞さぬ覚悟にて
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どーん。どーん。どーん。どーん。
何かを叩くような音が五月蠅くて夜中に起きてしまった。
何なんだ、一体?
「どうなってるんだ!?」
「うぉっ、斧が折れた!」
そんな声も響いてくる。窓からそーっと覗くと、四人の男があたしの店を斧やハンマーで叩いていた。
「建物を壊すだけの簡単なお仕事じゃなかったのか?」
「ああ、訳が判らねー」
「今度こそあの女をヒーヒー言わせる筈だったのによー」
聞き覚えが有る声だ。そう、あたしを賭の対象にしようとした連中だ。お仕事なんて言うところを見ると、誰かからの依頼か何かだろう。
「喧しい! 夜中に何やってやがんだ!」
あちこちからそんな怒鳴り声も聞こえ始めた。
「やべぇ、引き上げるぞ」
「おー」
男達は暗闇に紛れて立ち去った。
翌日、店を開いて直ぐのことだった。
昨夜の男達の内の二人が店に入ってきた。残る二人は外にいる。
「よう、また会ったな」
「あんた達に用は無いから帰りなさい」
「そんなつれねぇこと言うなよ、なっ」
言うやいなや、男はいきなりハンマーを振り下ろした。
ごーん。
「何だ!? このガラスは!?」
拘束魔法で保護しているショウケースはビクともしない。ショウケースだけでなく、建物全体を保護しているので昨夜も無事だったのだ。
「誰に頼まれたの?」
「何のことだ?」
「とぼける気?」
「とぼけるも何も、クワンザムのことなんて知らねーな」
こいつが馬鹿で良かった。
「そう、今のギルド長に頼まれたのね」
「何!? 何で判った!?」
男は驚愕している。仲間の男達も、一人を除いて何故かあたしの方を見て呆然としている。
こんな連中を手駒に使うクワンザムも底が知れると言うものだ。
取りあえずはこの四人を拘束する。
「なっ! 身体が動かねぇ!」
「うがーっ!」
「だ、誰か!」
口々に何やら叫んでいるが、こいつらは人を呼んで良いのだろうか?
紐で男達を縛って拘束魔法を解き、外に引き摺り出して戸締まりをする。
いつの間にか集まっている野次馬の中にメリラさんの姿も有る。彼女の場合は野次馬ではなく、天ぷらを買いに来たら中に入れなかっただけだろう。だからメリラさんに聞こえるように叫ぶ。
「本日は、臨時休業でーすっ!」
そしてあたしは冒険者ギルドへと向かった。
野次馬の大半が「何言ってるんだ? こいつ」って表情だったのが少々悲しい。店を開いていること自体を知られてないっぽい。
「千佳殿! その者達は一体!?」
ギルダースさんがカウンターの中から飛び出してきた。
「あたしの店で暴れたので捕まえたんです」
「何と!?」
「何でも、今のギルド長に頼まれたんだそうですよ?」
「まさか、そんな!」
ギルダースさん、いちいちそんなに驚愕しなくても……。
「店を壊せばあたしがギルドに泣き付くとでも思ったんじゃないでしょうか?」
「千佳殿をギルドに引き戻す動きが有ったのは知っていたが、そんな事をするとは……。誰か、ギルド長とリドルを呼び出せ!」
ギルダースさんが叫ぶと、幾人かの職員が弾かれたように奥へと走った。
「ところで、エクローネさんの姿が見えないようですけど?」
「むぅ、彼女は迷宮に送られた。何でも、ギルド長に剣を向けたとかでな。エクローネも弁解をしなかったのだ」
「それもまた変な話ですね。最初に剣を抜いたのはギルド長の護衛っぽい人で、あたしに向けてのものだったんですけど、その二人は迷宮に行かないんですか?」
「何!?」
「勿論、あたしとエクローネさんとギルド長とその護衛っぽい人を除くと、目撃者は居ませんが」
「目撃者か……」
ギルダースさんは考え込んだ。
その最中にクワンザムが現れた。その顔には薄ら笑いさえ浮かべている。
「これは千佳さん、ギルドに加入する決心は出来ましたか?」
「何故そう思うの?」
「店が壊れたら生活に困るのではありませんか?」
「何が壊れたって?」
「あなたの店に決まっているじゃありませんか」
「あたしのお店が壊れたの?」
「だからそう言っているではありませんか」
「いつ壊れたの?」
「昨夜、何者かに破壊されたって噂になっていますよ」
「噂になってるの?」
「だからそう言っているではありませんか」
クワンザムは苛立たしげに、徐々に声を荒げてている。台本でも作っていたのだろうけど無様だ。周囲の人を見回すと、あたしと目が合った人は悉く首を横に振る。
ギルダーツさんも首を振りながら深く溜め息を吐いた。
「今日来たのは警告によ?」
「千佳殿!?」
いの一番に反応したのはギルダースさんだった。クワンザムはまた薄ら笑いを浮かべる。
「警告とは穏やかではありませんね」
「これ以上、あんた達に煩わされたくないの。今度誰かが何かを仕掛けて来たら、あんた達が戦争仕掛けてきたと見なすからね」
「誰とも判らない者の行いを僕の所為にしないで欲しいものですね」
「この際、誰がやったかなんてどうでもいいのよ。何か有ればあんたをギルド諸共潰すだけなんだから」
「できもしない大言を吐くのはお止めになった方が良いですよ」
クワンザムの薄ら笑いが嘲笑のものへと変わる。まったく苛つかせてくれる。
「あら? じゃあ、試してみる? 今からでもいいわよ?」
「千佳殿! 千佳殿への無体な振る舞いはその男のやった事だ。その男とこっちの連中を追放するのでそれで堪えてくれ」
ギルダーツさんは、あたしが連れてきた連中を指差しながら懇願するように言った。
「ギルダーツ! ギルド長の僕に向かって『その男』とは何だ!」
「お前なぞ、長とは認めん! この場で解任する」
「貴様! そんなことができると思っているのか!」
「できる。俺のランクを忘れるな」
「ぐぬ……。だが、僕を解任なんてしてこの町への補助金が無くなってもいいのか!?」
「エクローネならそんな台詞に縛られるかも知れんが、俺には通じはせん」
「ぐぬぬ……」
「あの、補助金って?」
思わず疑問が口に出た。
「そうか、千佳殿は知らなかったのだな。この町もこのギルドも、国からの補助金に頼っている状態だ。その予算を握っているのが左大臣で、この男はその左大臣の肝煎りで送り込まれたのだ。この男はそれを盾にしている」
「あの、左大臣と言うのは?」
「左大臣は、国王、宰相に次ぐ権力者で文官の頂点でもある」
「そう言うことですか」
「千佳!」
「はい?」
「何が有ったんだい!?」
おかみさんだ。ほんとに行動が早い。
経緯を説明すると、おかみさんは沈痛な面持ちになった。
「ギルドは、いつからこんな風になっちまってたんだろうね……」
その小さな呟きは、辺りの喧騒の中でも何故かはっきり聞こえた。
◆
その三日後、クワンザムらが町から追放され、エクローネさんが迷宮から戻ってきていることを聞いた。
冒険者ギルドは当分の間、ギルド長を置かずにギルダーツさんがギルド長代理として運営するらしい。
それらを話しに来たおかみさんは監査役としてギルドに顔を出すようにするのだと言う。
何かを叩くような音が五月蠅くて夜中に起きてしまった。
何なんだ、一体?
「どうなってるんだ!?」
「うぉっ、斧が折れた!」
そんな声も響いてくる。窓からそーっと覗くと、四人の男があたしの店を斧やハンマーで叩いていた。
「建物を壊すだけの簡単なお仕事じゃなかったのか?」
「ああ、訳が判らねー」
「今度こそあの女をヒーヒー言わせる筈だったのによー」
聞き覚えが有る声だ。そう、あたしを賭の対象にしようとした連中だ。お仕事なんて言うところを見ると、誰かからの依頼か何かだろう。
「喧しい! 夜中に何やってやがんだ!」
あちこちからそんな怒鳴り声も聞こえ始めた。
「やべぇ、引き上げるぞ」
「おー」
男達は暗闇に紛れて立ち去った。
翌日、店を開いて直ぐのことだった。
昨夜の男達の内の二人が店に入ってきた。残る二人は外にいる。
「よう、また会ったな」
「あんた達に用は無いから帰りなさい」
「そんなつれねぇこと言うなよ、なっ」
言うやいなや、男はいきなりハンマーを振り下ろした。
ごーん。
「何だ!? このガラスは!?」
拘束魔法で保護しているショウケースはビクともしない。ショウケースだけでなく、建物全体を保護しているので昨夜も無事だったのだ。
「誰に頼まれたの?」
「何のことだ?」
「とぼける気?」
「とぼけるも何も、クワンザムのことなんて知らねーな」
こいつが馬鹿で良かった。
「そう、今のギルド長に頼まれたのね」
「何!? 何で判った!?」
男は驚愕している。仲間の男達も、一人を除いて何故かあたしの方を見て呆然としている。
こんな連中を手駒に使うクワンザムも底が知れると言うものだ。
取りあえずはこの四人を拘束する。
「なっ! 身体が動かねぇ!」
「うがーっ!」
「だ、誰か!」
口々に何やら叫んでいるが、こいつらは人を呼んで良いのだろうか?
紐で男達を縛って拘束魔法を解き、外に引き摺り出して戸締まりをする。
いつの間にか集まっている野次馬の中にメリラさんの姿も有る。彼女の場合は野次馬ではなく、天ぷらを買いに来たら中に入れなかっただけだろう。だからメリラさんに聞こえるように叫ぶ。
「本日は、臨時休業でーすっ!」
そしてあたしは冒険者ギルドへと向かった。
野次馬の大半が「何言ってるんだ? こいつ」って表情だったのが少々悲しい。店を開いていること自体を知られてないっぽい。
「千佳殿! その者達は一体!?」
ギルダースさんがカウンターの中から飛び出してきた。
「あたしの店で暴れたので捕まえたんです」
「何と!?」
「何でも、今のギルド長に頼まれたんだそうですよ?」
「まさか、そんな!」
ギルダースさん、いちいちそんなに驚愕しなくても……。
「店を壊せばあたしがギルドに泣き付くとでも思ったんじゃないでしょうか?」
「千佳殿をギルドに引き戻す動きが有ったのは知っていたが、そんな事をするとは……。誰か、ギルド長とリドルを呼び出せ!」
ギルダースさんが叫ぶと、幾人かの職員が弾かれたように奥へと走った。
「ところで、エクローネさんの姿が見えないようですけど?」
「むぅ、彼女は迷宮に送られた。何でも、ギルド長に剣を向けたとかでな。エクローネも弁解をしなかったのだ」
「それもまた変な話ですね。最初に剣を抜いたのはギルド長の護衛っぽい人で、あたしに向けてのものだったんですけど、その二人は迷宮に行かないんですか?」
「何!?」
「勿論、あたしとエクローネさんとギルド長とその護衛っぽい人を除くと、目撃者は居ませんが」
「目撃者か……」
ギルダースさんは考え込んだ。
その最中にクワンザムが現れた。その顔には薄ら笑いさえ浮かべている。
「これは千佳さん、ギルドに加入する決心は出来ましたか?」
「何故そう思うの?」
「店が壊れたら生活に困るのではありませんか?」
「何が壊れたって?」
「あなたの店に決まっているじゃありませんか」
「あたしのお店が壊れたの?」
「だからそう言っているではありませんか」
「いつ壊れたの?」
「昨夜、何者かに破壊されたって噂になっていますよ」
「噂になってるの?」
「だからそう言っているではありませんか」
クワンザムは苛立たしげに、徐々に声を荒げてている。台本でも作っていたのだろうけど無様だ。周囲の人を見回すと、あたしと目が合った人は悉く首を横に振る。
ギルダーツさんも首を振りながら深く溜め息を吐いた。
「今日来たのは警告によ?」
「千佳殿!?」
いの一番に反応したのはギルダースさんだった。クワンザムはまた薄ら笑いを浮かべる。
「警告とは穏やかではありませんね」
「これ以上、あんた達に煩わされたくないの。今度誰かが何かを仕掛けて来たら、あんた達が戦争仕掛けてきたと見なすからね」
「誰とも判らない者の行いを僕の所為にしないで欲しいものですね」
「この際、誰がやったかなんてどうでもいいのよ。何か有ればあんたをギルド諸共潰すだけなんだから」
「できもしない大言を吐くのはお止めになった方が良いですよ」
クワンザムの薄ら笑いが嘲笑のものへと変わる。まったく苛つかせてくれる。
「あら? じゃあ、試してみる? 今からでもいいわよ?」
「千佳殿! 千佳殿への無体な振る舞いはその男のやった事だ。その男とこっちの連中を追放するのでそれで堪えてくれ」
ギルダーツさんは、あたしが連れてきた連中を指差しながら懇願するように言った。
「ギルダーツ! ギルド長の僕に向かって『その男』とは何だ!」
「お前なぞ、長とは認めん! この場で解任する」
「貴様! そんなことができると思っているのか!」
「できる。俺のランクを忘れるな」
「ぐぬ……。だが、僕を解任なんてしてこの町への補助金が無くなってもいいのか!?」
「エクローネならそんな台詞に縛られるかも知れんが、俺には通じはせん」
「ぐぬぬ……」
「あの、補助金って?」
思わず疑問が口に出た。
「そうか、千佳殿は知らなかったのだな。この町もこのギルドも、国からの補助金に頼っている状態だ。その予算を握っているのが左大臣で、この男はその左大臣の肝煎りで送り込まれたのだ。この男はそれを盾にしている」
「あの、左大臣と言うのは?」
「左大臣は、国王、宰相に次ぐ権力者で文官の頂点でもある」
「そう言うことですか」
「千佳!」
「はい?」
「何が有ったんだい!?」
おかみさんだ。ほんとに行動が早い。
経緯を説明すると、おかみさんは沈痛な面持ちになった。
「ギルドは、いつからこんな風になっちまってたんだろうね……」
その小さな呟きは、辺りの喧騒の中でも何故かはっきり聞こえた。
◆
その三日後、クワンザムらが町から追放され、エクローネさんが迷宮から戻ってきていることを聞いた。
冒険者ギルドは当分の間、ギルド長を置かずにギルダーツさんがギルド長代理として運営するらしい。
それらを話しに来たおかみさんは監査役としてギルドに顔を出すようにするのだと言う。
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