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469 土地を手に入れるには
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「しかしどうしたものかな? 出て来る魔物がマッドゴーレムやストーンゴーレムなら素材を期待できたのだけど、爬虫類や両生類ばかりでは全く使えないね」
湿地の中と言う場所柄か、出て来る魔物が悉く二足歩行のトカゲやカエルと言ったものなのだ。
「資材は商人から買った方が早いんじゃないかしら」
「商人に頼むならいっそ大工なんかも頼んでしまった方が良さそうだね」
「そうね。その方がいいわ。どっちにしても三、四ヶ月は掛かるのだから」
家の建築を誰かに依頼するなら突貫工事は望めないので三、四ヶ月掛かる。しかし素人が突貫工事しても手際が悪くて余分に時間が掛かってやはり三、四ヶ月は必要になるだろう。
「問題は誰に頼むかだね」
「ここの商人には期待しない方がいいわ」
「おやおや、すっかり不信感を抱いているようだね。まあ、話に聞く何でも屋の態度からすれば、この町は余所者に冷たそうだね」
「どこか別の町の人に、この町の外れに土地を買うところから頼んじゃいましょう」
「その土地ってどうやって買うんですか?」
フヨヨンとメイナーダとで概ね話が纏まったところでルキアスは尋ねた。どこに行けば買えるのかなどさっぱりだ。
「役所に行って申請書を書いて、国から払い下げて貰うことになるらしいわ」
住宅地や農耕地などの誰かが使っている土地ならその所有者との取り引きになるが、それ以外の土地は国有地だから払い下げて貰わなければならない。そのためには申請書を書いて提出し、審査を通ったら評価単価に面積を掛けた金額を納付して所有権を得るそうだ。
メイナーダも具体的な手続きは知らないらしい。それと言うのも申請は業者任せにするのが一般的だから。申請を業者任せにしたなら申請の手間が不要なことに加え、対象の土地だけでなく申請者に対しても行われる審査を受けなくて済む。業者に支払う手数料は少なくないが、審査で何週間も待たされるようなことが無くなる期待もできる。
「そうすると、信用のある商人さんに頼まないといけないですね」
申請者の審査も行われるなら、日頃から申請をして土地の開発に携わっている業者ほど審査が短期間で済む。
「だからここはルキアスちゃんの伝手を頼らせた貰おうかしら?」
「ぼくのですか?」
「そうよ。いつだったかの会食の時にも居た彼よ」
「ああ、はい! キルシルセッカさん!」
ルキアスがダンジョンを囲む壁について相談を持ち掛けるべきか考えていた相手でもある。
「それじゃ、纏めて頼んでみましょう。とは言え、ぼく一人ってのは……」
いきなりキルシルセッカの店に行って取り次いで貰おうとしても未成年のルキアス一人では門前払いされかねない。
「それならわたしも一緒に行かせて貰うわね」
「お願いします」
メイナーダの立候補に、ルキアスは間髪容れずに頭を下げた。
湿地の中と言う場所柄か、出て来る魔物が悉く二足歩行のトカゲやカエルと言ったものなのだ。
「資材は商人から買った方が早いんじゃないかしら」
「商人に頼むならいっそ大工なんかも頼んでしまった方が良さそうだね」
「そうね。その方がいいわ。どっちにしても三、四ヶ月は掛かるのだから」
家の建築を誰かに依頼するなら突貫工事は望めないので三、四ヶ月掛かる。しかし素人が突貫工事しても手際が悪くて余分に時間が掛かってやはり三、四ヶ月は必要になるだろう。
「問題は誰に頼むかだね」
「ここの商人には期待しない方がいいわ」
「おやおや、すっかり不信感を抱いているようだね。まあ、話に聞く何でも屋の態度からすれば、この町は余所者に冷たそうだね」
「どこか別の町の人に、この町の外れに土地を買うところから頼んじゃいましょう」
「その土地ってどうやって買うんですか?」
フヨヨンとメイナーダとで概ね話が纏まったところでルキアスは尋ねた。どこに行けば買えるのかなどさっぱりだ。
「役所に行って申請書を書いて、国から払い下げて貰うことになるらしいわ」
住宅地や農耕地などの誰かが使っている土地ならその所有者との取り引きになるが、それ以外の土地は国有地だから払い下げて貰わなければならない。そのためには申請書を書いて提出し、審査を通ったら評価単価に面積を掛けた金額を納付して所有権を得るそうだ。
メイナーダも具体的な手続きは知らないらしい。それと言うのも申請は業者任せにするのが一般的だから。申請を業者任せにしたなら申請の手間が不要なことに加え、対象の土地だけでなく申請者に対しても行われる審査を受けなくて済む。業者に支払う手数料は少なくないが、審査で何週間も待たされるようなことが無くなる期待もできる。
「そうすると、信用のある商人さんに頼まないといけないですね」
申請者の審査も行われるなら、日頃から申請をして土地の開発に携わっている業者ほど審査が短期間で済む。
「だからここはルキアスちゃんの伝手を頼らせた貰おうかしら?」
「ぼくのですか?」
「そうよ。いつだったかの会食の時にも居た彼よ」
「ああ、はい! キルシルセッカさん!」
ルキアスがダンジョンを囲む壁について相談を持ち掛けるべきか考えていた相手でもある。
「それじゃ、纏めて頼んでみましょう。とは言え、ぼく一人ってのは……」
いきなりキルシルセッカの店に行って取り次いで貰おうとしても未成年のルキアス一人では門前払いされかねない。
「それならわたしも一緒に行かせて貰うわね」
「お願いします」
メイナーダの立候補に、ルキアスは間髪容れずに頭を下げた。
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