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461 俺も
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ダンジョンタワーに着いて直ぐに、タイラクはダンジョン深層へと向かった。
ルキアスは居残りだ。幾らタイラクでも今日の間に往復はできないので、無料宿泊所に一泊して帰りを待つ。
その前にラビット丼で腹ごしらえをしている時だった。
「兄弟? 何でここに居るんだ?」
「ロマさん……」
別れ際に少ししんみりしたこともあって、ここで会うのは少々気まずいルキアスだ。
だが会ってしまったものは仕方がない。事情を説明する。
「……ほう。それなら別にフヨヨンでなくてもいいんだな?」
「そうだけど、確実だし、知らない仲でもないから」
「まあ、そうだな。ルキアスの知らないヤツを紹介してもお互いに遠慮しちまうかも知れないな」
ロマは腕を組んでうんうんと頷いた。そしてやおら身を乗り出す。
「今度は俺も連れてってはくれないか?」
「え!? 行っても大丈夫なの?」
ロマは深層へと物資輸送の多くを担っている筈だ。そのロマが抜けて大丈夫なのかとルキアスは心配した。
「深層は俺が抜けたくらいでどうにかなるもんじゃないさ。それに行くと言っても今回は場所を確かめたら直ぐに帰って来るつもりだ。道さえ判れば、俺がここからそっちに荷物を運んだっていいし、他に行きたがるヤツが居たら案内もできる。ちょっとした商売のネタになりそうだろ?」
ロマが大丈夫と言うならルキアスに否やはなかった。
タイラクは翌日昼頃にフヨヨンを連れて戻って来た。
「新しいダンジョン? いや、忘れられたダンジョンだね。それが見付かったって言うじゃないか。勿論ボクも行くよ」
「お願いします」
ルキアス達は早速出発した。ラナファーベからベクロテまでと同様に飛べば、まだまだ今日の内に着ける時間だ。
「どうしてロマまで居るんだい?」
「俺と兄弟の仲だからな」
「全然答えになってないよ」
フヨヨンはジトッと睨むが、ロマはしれっと受け流している。
「……まあ、想像はできるよ。新しい事を始めたルキアスが羨ましくなったんだろう?」
ロマの顔が微かに歪んだ。
取り留めもなく話している間にも離陸地点となる広場に到着した。
粛々とルキアスが『傘』を差して皆が乗り込む。
全員が乗ったのを確認し、ルキアスが『傘』を飛ばした。『傘』はぐんぐん上昇する。
「お……、お……、お、お、おおおおっ!」
フヨヨンが奇声と共にテンションを上げた。
「ルキアス! 飛んでるよ! こんなに速く飛んでるよ!」
「ソウデスネ……」
ルキアスはフヨヨンのテンションにちょっと引いていた。
そんな横でタイラクはフヨヨンの様子など意識の外に置いたままロマを見ていた。
ロマは目を瞑って頭を抱え、何やら念仏のようなものを唱え続けていた。
ルキアスは居残りだ。幾らタイラクでも今日の間に往復はできないので、無料宿泊所に一泊して帰りを待つ。
その前にラビット丼で腹ごしらえをしている時だった。
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別れ際に少ししんみりしたこともあって、ここで会うのは少々気まずいルキアスだ。
だが会ってしまったものは仕方がない。事情を説明する。
「……ほう。それなら別にフヨヨンでなくてもいいんだな?」
「そうだけど、確実だし、知らない仲でもないから」
「まあ、そうだな。ルキアスの知らないヤツを紹介してもお互いに遠慮しちまうかも知れないな」
ロマは腕を組んでうんうんと頷いた。そしてやおら身を乗り出す。
「今度は俺も連れてってはくれないか?」
「え!? 行っても大丈夫なの?」
ロマは深層へと物資輸送の多くを担っている筈だ。そのロマが抜けて大丈夫なのかとルキアスは心配した。
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ロマが大丈夫と言うならルキアスに否やはなかった。
タイラクは翌日昼頃にフヨヨンを連れて戻って来た。
「新しいダンジョン? いや、忘れられたダンジョンだね。それが見付かったって言うじゃないか。勿論ボクも行くよ」
「お願いします」
ルキアス達は早速出発した。ラナファーベからベクロテまでと同様に飛べば、まだまだ今日の内に着ける時間だ。
「どうしてロマまで居るんだい?」
「俺と兄弟の仲だからな」
「全然答えになってないよ」
フヨヨンはジトッと睨むが、ロマはしれっと受け流している。
「……まあ、想像はできるよ。新しい事を始めたルキアスが羨ましくなったんだろう?」
ロマの顔が微かに歪んだ。
取り留めもなく話している間にも離陸地点となる広場に到着した。
粛々とルキアスが『傘』を差して皆が乗り込む。
全員が乗ったのを確認し、ルキアスが『傘』を飛ばした。『傘』はぐんぐん上昇する。
「お……、お……、お、お、おおおおっ!」
フヨヨンが奇声と共にテンションを上げた。
「ルキアス! 飛んでるよ! こんなに速く飛んでるよ!」
「ソウデスネ……」
ルキアスはフヨヨンのテンションにちょっと引いていた。
そんな横でタイラクはフヨヨンの様子など意識の外に置いたままロマを見ていた。
ロマは目を瞑って頭を抱え、何やら念仏のようなものを唱え続けていた。
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