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261 大欠伸
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明くる朝、ルキアスは大欠伸をした。
「寝不足か?」
「ちょっとね……。いや、かなりかな……」
オーク骨を焼き終え、片付けを終えたら日付が変わっていた。骨に水を掛けて冷ますようなことをしては元の木阿弥なので自然に冷えるのを待ったら思いの外時間が掛かってしまったのだ。
「その様子じゃ今日の探索に連れて行けないわよ」
「残念ですけど、何かあってはいけませんし……」
シャルウィとエリリースに止められた。傍目にも相当酷いようだ。強引に同行しては皆に迷惑を掛けるだけだろう。だからルキアスは無理をしない。
「ごめん。じゃあ、今日は休ませて貰うね」
ルキアスはそう言って皆と別れ、欠伸を噛み殺しつつ出口へと向かう。その時ふと横を見ると、ダンジョン入口の裏手に隠れるようにリュミアが居た。リュミアが振り向いて目が合うと、「めっ」と叱るような表情をされた。
体調管理も探索者の重要な仕事だと言いたいのだろう。
(だけどリュミアさんもあれで尾行してるつもりなのかな……)
尾行者としてはあまりにへっぽこだ。ザネクやシャルウィなら気付いているのではないか。エリリースだけ気付いていないなんてこともあり得る。内緒にする約束で確かめようが無く、推測の域から出られはしないが。
ここでまた大欠伸を一つ。
(やっぱり眠たいな……。しっかり眠っておかないと)
ルキアスは半ば船を漕ぎながら無料宿泊所のいつもの区画に潜り込んだ。
起きた時には昼も大きく回っていた。
(思ったより疲れてたんだ)
ルキアスは区画から出て伸びをする。腹の虫が小さく鳴った。しかし昼食にはあまりに遅く、半端な時間なので我慢する。これを「失敗した」と嘆くべきか、それとも「食事代が一食分浮いた」と喜ぶべきかは判らない。確からしいのはあまり腹が減りそうな事は避けて通りたいことである。
(骨の加工をしてみなくちゃ)
ルキアスはどこでしたものかと思案した。
「寝不足か?」
「ちょっとね……。いや、かなりかな……」
オーク骨を焼き終え、片付けを終えたら日付が変わっていた。骨に水を掛けて冷ますようなことをしては元の木阿弥なので自然に冷えるのを待ったら思いの外時間が掛かってしまったのだ。
「その様子じゃ今日の探索に連れて行けないわよ」
「残念ですけど、何かあってはいけませんし……」
シャルウィとエリリースに止められた。傍目にも相当酷いようだ。強引に同行しては皆に迷惑を掛けるだけだろう。だからルキアスは無理をしない。
「ごめん。じゃあ、今日は休ませて貰うね」
ルキアスはそう言って皆と別れ、欠伸を噛み殺しつつ出口へと向かう。その時ふと横を見ると、ダンジョン入口の裏手に隠れるようにリュミアが居た。リュミアが振り向いて目が合うと、「めっ」と叱るような表情をされた。
体調管理も探索者の重要な仕事だと言いたいのだろう。
(だけどリュミアさんもあれで尾行してるつもりなのかな……)
尾行者としてはあまりにへっぽこだ。ザネクやシャルウィなら気付いているのではないか。エリリースだけ気付いていないなんてこともあり得る。内緒にする約束で確かめようが無く、推測の域から出られはしないが。
ここでまた大欠伸を一つ。
(やっぱり眠たいな……。しっかり眠っておかないと)
ルキアスは半ば船を漕ぎながら無料宿泊所のいつもの区画に潜り込んだ。
起きた時には昼も大きく回っていた。
(思ったより疲れてたんだ)
ルキアスは区画から出て伸びをする。腹の虫が小さく鳴った。しかし昼食にはあまりに遅く、半端な時間なので我慢する。これを「失敗した」と嘆くべきか、それとも「食事代が一食分浮いた」と喜ぶべきかは判らない。確からしいのはあまり腹が減りそうな事は避けて通りたいことである。
(骨の加工をしてみなくちゃ)
ルキアスはどこでしたものかと思案した。
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