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2日目
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昨日と同じ時間。
俺は観客席に座っていた
勿論、サーカスを最初から見て、そのまま。
周りには、誰もいない。
じっと待ち続けた。
すぐに舞台袖からカツカツと靴音が近づいてくる
少し重いその音はきっと団長のものだ
「君は、前に歌姫に会ったことがあるね?」
姿が見えた瞬間、団長にそう切り出される
誰にも言っていなかった秘密。
それに驚きつつも、彼が知っていてもおかしくないかと納得している自分もいた
静かに頷くと、彼は泣きそうな、それでも嬉しそうな笑顔でそうかそうかと頷き返した
「少し、昔話をさせてくれないかい?」
昨日感じていた敵意は完全に払拭されていた
きっと大切な話なのだろうと思い、俺は彼の話を聞くことにした
ありがとう、と微かに音を漏らした後、団長はふと昔を見るように月を見上げ話し始める
俺は観客席に座っていた
勿論、サーカスを最初から見て、そのまま。
周りには、誰もいない。
じっと待ち続けた。
すぐに舞台袖からカツカツと靴音が近づいてくる
少し重いその音はきっと団長のものだ
「君は、前に歌姫に会ったことがあるね?」
姿が見えた瞬間、団長にそう切り出される
誰にも言っていなかった秘密。
それに驚きつつも、彼が知っていてもおかしくないかと納得している自分もいた
静かに頷くと、彼は泣きそうな、それでも嬉しそうな笑顔でそうかそうかと頷き返した
「少し、昔話をさせてくれないかい?」
昨日感じていた敵意は完全に払拭されていた
きっと大切な話なのだろうと思い、俺は彼の話を聞くことにした
ありがとう、と微かに音を漏らした後、団長はふと昔を見るように月を見上げ話し始める
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