普通を貴方へ

涼雅

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遅刻魔

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待ち合わせ時間、10分前

昨夜連絡のとった友人との待ち合わせ場所に少し早めに着く。

人を待たせるのが苦手。

人を待つ時間が楽しい。

そう思う僕はわりと早くから待ち合わせ場所に着いてしまう

雅空さんは僕よりもその心意気が強いようで、先日会った時は彼の方が早く着いていた

互いに待ち合わせ時間よりも早く着いたのに、彼を待たせてしまっていたことに申し訳なさを感じた

次は絶対僕の方が早く着いて雅空さんを待つ。

謎の目標を掲げ、強く拳を握った

…傍から見れば変な人だ

ホワイトベージュの髪をして、それに対照した黒いロングカーディガン。

それの下には白いシャツで、暗めのスキニージーンズ

モノトーンでまとめた服装でマスクをした男性がひとり、拳を握っている

……殺意でも感じてんのか

周りに映る自分の姿に硬直した後、何事も無かったかのようにスっと手を下ろした

もちろん、拳は握ってません。

ちょっと恥ずかしくなってきたあたりでスマホがメッセージを受信した

『ごめん遅れる!!れ』

フリック入力をミスっている慌てた文章は僕が、絶賛待ち合わせをしている友人からのもの。

まあ、こうなることは予想してましたよ

毎度、遅刻してくる彼は自他ともに認める遅刻魔。

しかも、大体の理由が寝坊

今日は寝坊に続けて電車に乗り遅れたようだ

全く、困った奴だなぁ

呆れたようにマスクの下で微笑んだ後

『大丈夫、そんな気はしてた』

と返す

『そんな気はしてたってなんやねん!すぐ行くからな!待っといてな!!れ』

またしてもフリック入力をミスっている文章。

わざわざ返信しなくてもいいのに、僕の言葉一つ一つに返してくれる彼は優しい

『待ってるから気を付けてきてね』

そう返信した後、スマホを鞄にしまった

あまりスマホを外で手にするのは好きではない

彼が来るまでは人間観察でもしていようか。

…やめとこ。さっきの二の舞だ

こんな青く澄み切った空の下で2回も変な人になるところだった

くだらなさ過ぎる思考を回しながらずっと遠くを眺めることにした

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