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別れたい彼女と付き合いたい彼女
大団円?
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「・・・あいかわらず、男の趣味がおかしいわね、絵美。・・・んで、達也。絵美はそんなあなたでも全然問題ないみたいよ。もういっそのこと付き合っちゃえば?」
友達の加奈子さん曰く、浮気相手の絵美さんは男の趣味が残ね・・・いや、ちょっと変わっている様子。
友達の彼氏だったことがわかった今でも好きだって言ってくれるのは、確かになかなかないよね。
もう付き合っちゃいなよ☆
「な・・・!そんな簡単に・・・」
「だって、酔った勢いとはいえ、何とも思わない女と一夜を共にしたりなんてしないわよね?」
「いや、それはそうだけど・・・。でも、俺は加奈子の事が・・・」
「こんな状況になってまでそんな事言うの?あんた、生粋のバカ?!あたしはね、女の言う事だけ聞いて彼氏面しておいて、言いたいことが言えないあんたみたいな男が一番嫌いなの。」
彼女の加奈子さん、本性現るって感じですか・・・なかなかお主も悪よのう、と言いたくなる気持ちいくらいの悪役っぷりです。
「いや、さすがにそれは言いすぎなんじゃ・・・」
「うるさいわね!男なんてね、ちょっとこっちがニコっとしたら見た目に騙されて、自分の理想像を勝手に押し付けてきて、その挙句にちょっとでも理想と違うことをしたら、「キミはそんな子じゃない」って・・・バッカじゃないの!」
「・・・俺、そんな事言った記憶ないんだけど・・・」
「達也さん・・・。加奈子も過去にいろいろあったのよ・・・」
「そ、そうなんだ・・・」
彼女の加奈子さんの悪役っぷりは、過去の悲しい(?)出来事が原因だったようです。
初めから悪い人じゃなかった。それだけでも私は安心だよ。頑張れ、加奈子さん!
「あたしなんかより、断然絵美の方がお勧めよ。絵美は自分の事しか見えてないから思った事には馬鹿みたいに真っ直ぐだし」
「それは褒めてるの・・・?」
加奈子さん、それは単に“周りを見ない我が道を行く馬鹿”と言ってるようなものでは・・・
「当たり前でしょ!他人の気持ちなんて関係なく、自分の意思を貫けるなんてすごいじゃない」
「おぉ・・・言い方変えるだけでなんかすごい人に思えてきた・・・でも、絵美ちゃん雰囲気には流される子だよね」
「それはお互い様でしょ☆」
言い方を変えるとあら不思議。確かにすごい人に聞こえるが、彼氏の達也さん、自分で墓穴掘ってどうするんだ。
「ちょっと空気読まないところや、思い込みが激しくて暴走することはあるけど、こんなに可愛い、可愛い絵美から好かれて、何が不満だっていうの?あたしが彼女にしたいって思うくらい可愛いのに!」
「いやいや、言ってることおかしいよね?俺と付き合ってる彼女の台詞じゃないよね!それに、最後に言ってることおかしくないか?」
あれ?なんか和解の方向にいくかと思ったのに、今度は彼女の加奈子さんが暴走し始めたぞ?
え?彼女にしたいくらい可愛い?そんなに絵美さんのこと好きなんですか??
「もう!加奈子ったら本当にいつも過保護なんだから」
「いやいやいや!それ、過保護の域じゃないよ、きっと」
うん、今は彼氏の達也さんに激しく同意だ。
「とにかく、達也。あたしの可愛い絵美を泣かせたら、ただじゃすまないから・・・」
「・・・はい」
かくして、喫茶浪漫で起こった男女の修羅場(?)的な事件は解決したようなしてないような・・・とりあえず本人達の納得する方向で決着がついたようです。
三人の話し合いが終わるまで他のお客さんが来なかったので、お店が変な空気にならずに済みました。
良かった良かった。
「香坂、賄いできたぞ。休憩入れ」
キッチンにいる二宮さんから声がかかる。もう休憩の時間だったか。
「あ、はーい。二宮さん、今日の賄いはなんですか?」
「今日は、うまいスモークサーモンをマスターがくれたから、それとアボカドとチーズのサンドイッチだ」
「うわっ、大好きです!その組み合わせ!!賄いでそんなすごいモノ食べて良いんですか」
「メニューに出すほどの量はないからな。まだ少し残ってるから後で持ち帰るか?」
「ホントですか??!!やった~~♪二宮さん、大好き~~♬」
「・・・っ、くれたのは、マスターだ・・・」
「あ、そうですね。マスターにもお礼言わなくちゃ!」
あたしがスモークサーモンのお礼をマスターに言っている間、二宮さんが顔を赤くしながら壁に頭をガンガンぶつけていたことをあたしは知らない・・・-。
友達の加奈子さん曰く、浮気相手の絵美さんは男の趣味が残ね・・・いや、ちょっと変わっている様子。
友達の彼氏だったことがわかった今でも好きだって言ってくれるのは、確かになかなかないよね。
もう付き合っちゃいなよ☆
「な・・・!そんな簡単に・・・」
「だって、酔った勢いとはいえ、何とも思わない女と一夜を共にしたりなんてしないわよね?」
「いや、それはそうだけど・・・。でも、俺は加奈子の事が・・・」
「こんな状況になってまでそんな事言うの?あんた、生粋のバカ?!あたしはね、女の言う事だけ聞いて彼氏面しておいて、言いたいことが言えないあんたみたいな男が一番嫌いなの。」
彼女の加奈子さん、本性現るって感じですか・・・なかなかお主も悪よのう、と言いたくなる気持ちいくらいの悪役っぷりです。
「いや、さすがにそれは言いすぎなんじゃ・・・」
「うるさいわね!男なんてね、ちょっとこっちがニコっとしたら見た目に騙されて、自分の理想像を勝手に押し付けてきて、その挙句にちょっとでも理想と違うことをしたら、「キミはそんな子じゃない」って・・・バッカじゃないの!」
「・・・俺、そんな事言った記憶ないんだけど・・・」
「達也さん・・・。加奈子も過去にいろいろあったのよ・・・」
「そ、そうなんだ・・・」
彼女の加奈子さんの悪役っぷりは、過去の悲しい(?)出来事が原因だったようです。
初めから悪い人じゃなかった。それだけでも私は安心だよ。頑張れ、加奈子さん!
「あたしなんかより、断然絵美の方がお勧めよ。絵美は自分の事しか見えてないから思った事には馬鹿みたいに真っ直ぐだし」
「それは褒めてるの・・・?」
加奈子さん、それは単に“周りを見ない我が道を行く馬鹿”と言ってるようなものでは・・・
「当たり前でしょ!他人の気持ちなんて関係なく、自分の意思を貫けるなんてすごいじゃない」
「おぉ・・・言い方変えるだけでなんかすごい人に思えてきた・・・でも、絵美ちゃん雰囲気には流される子だよね」
「それはお互い様でしょ☆」
言い方を変えるとあら不思議。確かにすごい人に聞こえるが、彼氏の達也さん、自分で墓穴掘ってどうするんだ。
「ちょっと空気読まないところや、思い込みが激しくて暴走することはあるけど、こんなに可愛い、可愛い絵美から好かれて、何が不満だっていうの?あたしが彼女にしたいって思うくらい可愛いのに!」
「いやいや、言ってることおかしいよね?俺と付き合ってる彼女の台詞じゃないよね!それに、最後に言ってることおかしくないか?」
あれ?なんか和解の方向にいくかと思ったのに、今度は彼女の加奈子さんが暴走し始めたぞ?
え?彼女にしたいくらい可愛い?そんなに絵美さんのこと好きなんですか??
「もう!加奈子ったら本当にいつも過保護なんだから」
「いやいやいや!それ、過保護の域じゃないよ、きっと」
うん、今は彼氏の達也さんに激しく同意だ。
「とにかく、達也。あたしの可愛い絵美を泣かせたら、ただじゃすまないから・・・」
「・・・はい」
かくして、喫茶浪漫で起こった男女の修羅場(?)的な事件は解決したようなしてないような・・・とりあえず本人達の納得する方向で決着がついたようです。
三人の話し合いが終わるまで他のお客さんが来なかったので、お店が変な空気にならずに済みました。
良かった良かった。
「香坂、賄いできたぞ。休憩入れ」
キッチンにいる二宮さんから声がかかる。もう休憩の時間だったか。
「あ、はーい。二宮さん、今日の賄いはなんですか?」
「今日は、うまいスモークサーモンをマスターがくれたから、それとアボカドとチーズのサンドイッチだ」
「うわっ、大好きです!その組み合わせ!!賄いでそんなすごいモノ食べて良いんですか」
「メニューに出すほどの量はないからな。まだ少し残ってるから後で持ち帰るか?」
「ホントですか??!!やった~~♪二宮さん、大好き~~♬」
「・・・っ、くれたのは、マスターだ・・・」
「あ、そうですね。マスターにもお礼言わなくちゃ!」
あたしがスモークサーモンのお礼をマスターに言っている間、二宮さんが顔を赤くしながら壁に頭をガンガンぶつけていたことをあたしは知らない・・・-。
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