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【番外編&after story】
たまにはこんな休日を ~その頃の子供部屋 inセイルside~
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◇
「あんたね!うちのてーしゅを、ゆーわくちたの!!」
「ふふん。あたちのびぼーに、ゆーわくちゃれた、こいつがわゆいのよ」
「あの、えっと、ふたりとも、けんかはダメだよ・・・」
「「けんかじゃないも!“ひるどらごっこ”なの(よ)!!」」
「「・・・」」
ボクは今、サーヤ達家族とガルドニアの王城に招待され、女性、男性、子供でたまには過ごそうというモニカの提案に乗り、リアを抱っこしながらレオンやサクラと一緒にセレスの部屋で遊んでいる。
・・・と言っても、リアと同時期に生まれてまだ1歳になったばかりのモニカの娘のルナも、まだ遊べるほどじゃないからボクとルナの乳母が双子とセレスが遊ぶのを見守ってるだけだ。
でも、その選択をしてからほどなく、”選択を誤ったかな”と後悔し始めていた。
「あの、セイル様・・・殿下達の遊び、本当に止めなくても良いのでしょうか?」
「別に良いんじゃない?単なる子供のままごとだし☆」
「それは、そうなのですが・・・」
まぁ、“ままごと”と言っても、ちょっと変わってるのはボクにもわかる。
だけど、よく森の家の庭でミナト達と“ままごと”をしてるのを見ていたボクとしては、一応見慣れた風景だ。
普通の遊びだとレオンやサクラがすぐに飽きてしまい、かくれんぼと称して森で魔物狩りが始まってしまうので、サーヤがちょっと変わった“ままごと”を教えたのがきっかけらしい。
今ではすっかり双子やミナト達の間で”ままごと”が定番の遊びとなっていた。
そういえば、いつだったかエリュシオンの命令で森の家にやってきた彼らは、“ままごと”を目撃した際様々な反応を示してたっけ。
まず、カルステッドはぷるぷる震えながら顔面蒼白で絶句し、そして無反応のアルマの背中をバシバシ叩きながらリンダは大爆笑。アレクに至っては“ここはこうした方が良い”って助言をしていた。
さすがサーヤの親戚とあって、どこかズレているというかなんというか・・・アレクの行動だけおかしいのはさすがにボクでもわかる。
でもまぁ、正しい正しくないはよくわからないけど、ボクとしては楽しければそれで良いと思うんだよね☆
「せれしゅは、くーとレオたん、どっちをとゆの?」
「くー、いまは“ひるどらごっこ”だから、ボクが“つま”で、くーは“うきわもの”だよ」
「あ、そうなの!じゃあせれしゅ、“うきわもの”と“つま”、どっちかえらぶのよ!」
「うぅ・・・どうちても?」
「「どうしても(なの)!!」」
「「・・・」」
んん?聞き間違いかな?“つま”に“うきわもの”??
“ひるどらごっこ”ってモノはよくわからないけど、会話の内容から察するに“妻”と“浮気者”って設定なの?
あれ?ボクが知ってる“かさすごっこ”とだいぶ設定が違くないか??
サーヤは何で子供達にこんな生々しい設定を教えてるわけ??
会話の内容がどんどん酷くなっていくにつれて、乳母の顔色も心なしかどんどん悪くなってる気がする。
「あの、セイル様・・・これは本当に“ままごと”なのでしょうか?私の知ってる“ままごと”とはだいぶ違うようなのですが・・・」
「ん~・・・ボクがいつも見てるのともちょっと違うかも☆」
「そうなのですか?!」
「うん♪いつもなら「お前を殺して私も死んでやるー!!」って、殺人事件が起こって・・・」
「え・・・?」
「追い詰められた犯人は崖から飛び降りるんだけど・・・」
「???!!!」
おかしいなぁ。いつもと違うのはもう飽きたってこと?それとも人数が足りなかった??
「あ、わかった☆ここには崖がないからいつもと違うんだ♪」
「“ままごと”にそのような設定はございません!!!!」
「え?そうなの??」
「あきゃっ、えいーっ」
「ん?なぁに、リア♪・・・あ、そろそろミルクが欲しいのかな?」
「あんぁ、だーっ」
「ほらほら、細かいことは気にするなってルナも言ってることだし、そろそろミルクあげたら?」
「え、でも・・・」
「少しの間くらい、リアとルナはボクが見てるし、”ままごと”もおかしな展開になったらちゃんと止めておくから☆ほら、さっさと行ってきなよ♪」
「あ、はい・・・では、申し訳ございませんが、私は少し席を外して姫様のミルクと殿下や皆様のお茶やお菓子を手配してまいります」
「うん☆よろしく~♪」
とりあえず、双子やセレスたちの“ままごと”についてこれ以上質問されるのが面倒だったボクは、無理矢理話題を変えて乳母に席を外してもらった。
残ったボクは、可愛い顔でボクの髪を食べようと手を伸ばしてくるリアとルナの手を、優しくきゅっと握り防御する。そんなささやかな攻防戦を楽しみながら、何かあったら止めに入れば良いと“ままごと”に耳だけ傾けていると、話はまた変な方向に展開されていた。
「せれしゅ、“うきわ”すゆこは、いつか、ぷっちんされゆのよ」
「そうなの。“うきわ”したら、ひおいんも、ぷっちんなの」
「ふぇっ・・・ぷっちん、いやぁ・・・」
「だいじょぶなの。せれしゅが“うきわ”しなきゃいいのよ」
「そうだよ。ボクは、せれしゅを“うきわ”から、まもゆの!」
「くーも、まもゆのよ!」
「レオ、くー・・・」
「・・・」
よくわかんないけど、どうやら感動のシーン(?)らしい。
“うきわ”って・・・もしかして“浮気”ってこと?
浮気は良くないっ教えには同意するけど、どう考えてもこの年齢の子達に教えることじゃないよね??
サーヤってば、精霊達の教育方法についていろいろダメ出ししてたけど、自分だって人のこと言えないんじゃない?
まぁ、そろそろ乳母も戻ってくるだろうしこのまま放っておいても問題ないか。
・・・あ!ちょっとリア、いつの間に後ろに回り込んだの??髪の毛が涎でべとべと・・・や、ちょっとルナ!いつの間におしゃぶり投げ捨てちゃったの?お腹空いてるのかもしれないけど、ボクの服食べたって美味しくもなんともないんだよ?!
それから程なく、乳母がミルクとお菓子の準備を終えて他の侍従と共に戻ってきた際、双子とセレスがおやつに飛びついたすぐ後ろに、赤子二人による涎攻撃の被害を受けた悲惨なボクがいた。
・・・もう、城について行くのやめようかな・・・
「あんたね!うちのてーしゅを、ゆーわくちたの!!」
「ふふん。あたちのびぼーに、ゆーわくちゃれた、こいつがわゆいのよ」
「あの、えっと、ふたりとも、けんかはダメだよ・・・」
「「けんかじゃないも!“ひるどらごっこ”なの(よ)!!」」
「「・・・」」
ボクは今、サーヤ達家族とガルドニアの王城に招待され、女性、男性、子供でたまには過ごそうというモニカの提案に乗り、リアを抱っこしながらレオンやサクラと一緒にセレスの部屋で遊んでいる。
・・・と言っても、リアと同時期に生まれてまだ1歳になったばかりのモニカの娘のルナも、まだ遊べるほどじゃないからボクとルナの乳母が双子とセレスが遊ぶのを見守ってるだけだ。
でも、その選択をしてからほどなく、”選択を誤ったかな”と後悔し始めていた。
「あの、セイル様・・・殿下達の遊び、本当に止めなくても良いのでしょうか?」
「別に良いんじゃない?単なる子供のままごとだし☆」
「それは、そうなのですが・・・」
まぁ、“ままごと”と言っても、ちょっと変わってるのはボクにもわかる。
だけど、よく森の家の庭でミナト達と“ままごと”をしてるのを見ていたボクとしては、一応見慣れた風景だ。
普通の遊びだとレオンやサクラがすぐに飽きてしまい、かくれんぼと称して森で魔物狩りが始まってしまうので、サーヤがちょっと変わった“ままごと”を教えたのがきっかけらしい。
今ではすっかり双子やミナト達の間で”ままごと”が定番の遊びとなっていた。
そういえば、いつだったかエリュシオンの命令で森の家にやってきた彼らは、“ままごと”を目撃した際様々な反応を示してたっけ。
まず、カルステッドはぷるぷる震えながら顔面蒼白で絶句し、そして無反応のアルマの背中をバシバシ叩きながらリンダは大爆笑。アレクに至っては“ここはこうした方が良い”って助言をしていた。
さすがサーヤの親戚とあって、どこかズレているというかなんというか・・・アレクの行動だけおかしいのはさすがにボクでもわかる。
でもまぁ、正しい正しくないはよくわからないけど、ボクとしては楽しければそれで良いと思うんだよね☆
「せれしゅは、くーとレオたん、どっちをとゆの?」
「くー、いまは“ひるどらごっこ”だから、ボクが“つま”で、くーは“うきわもの”だよ」
「あ、そうなの!じゃあせれしゅ、“うきわもの”と“つま”、どっちかえらぶのよ!」
「うぅ・・・どうちても?」
「「どうしても(なの)!!」」
「「・・・」」
んん?聞き間違いかな?“つま”に“うきわもの”??
“ひるどらごっこ”ってモノはよくわからないけど、会話の内容から察するに“妻”と“浮気者”って設定なの?
あれ?ボクが知ってる“かさすごっこ”とだいぶ設定が違くないか??
サーヤは何で子供達にこんな生々しい設定を教えてるわけ??
会話の内容がどんどん酷くなっていくにつれて、乳母の顔色も心なしかどんどん悪くなってる気がする。
「あの、セイル様・・・これは本当に“ままごと”なのでしょうか?私の知ってる“ままごと”とはだいぶ違うようなのですが・・・」
「ん~・・・ボクがいつも見てるのともちょっと違うかも☆」
「そうなのですか?!」
「うん♪いつもなら「お前を殺して私も死んでやるー!!」って、殺人事件が起こって・・・」
「え・・・?」
「追い詰められた犯人は崖から飛び降りるんだけど・・・」
「???!!!」
おかしいなぁ。いつもと違うのはもう飽きたってこと?それとも人数が足りなかった??
「あ、わかった☆ここには崖がないからいつもと違うんだ♪」
「“ままごと”にそのような設定はございません!!!!」
「え?そうなの??」
「あきゃっ、えいーっ」
「ん?なぁに、リア♪・・・あ、そろそろミルクが欲しいのかな?」
「あんぁ、だーっ」
「ほらほら、細かいことは気にするなってルナも言ってることだし、そろそろミルクあげたら?」
「え、でも・・・」
「少しの間くらい、リアとルナはボクが見てるし、”ままごと”もおかしな展開になったらちゃんと止めておくから☆ほら、さっさと行ってきなよ♪」
「あ、はい・・・では、申し訳ございませんが、私は少し席を外して姫様のミルクと殿下や皆様のお茶やお菓子を手配してまいります」
「うん☆よろしく~♪」
とりあえず、双子やセレスたちの“ままごと”についてこれ以上質問されるのが面倒だったボクは、無理矢理話題を変えて乳母に席を外してもらった。
残ったボクは、可愛い顔でボクの髪を食べようと手を伸ばしてくるリアとルナの手を、優しくきゅっと握り防御する。そんなささやかな攻防戦を楽しみながら、何かあったら止めに入れば良いと“ままごと”に耳だけ傾けていると、話はまた変な方向に展開されていた。
「せれしゅ、“うきわ”すゆこは、いつか、ぷっちんされゆのよ」
「そうなの。“うきわ”したら、ひおいんも、ぷっちんなの」
「ふぇっ・・・ぷっちん、いやぁ・・・」
「だいじょぶなの。せれしゅが“うきわ”しなきゃいいのよ」
「そうだよ。ボクは、せれしゅを“うきわ”から、まもゆの!」
「くーも、まもゆのよ!」
「レオ、くー・・・」
「・・・」
よくわかんないけど、どうやら感動のシーン(?)らしい。
“うきわ”って・・・もしかして“浮気”ってこと?
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サーヤってば、精霊達の教育方法についていろいろダメ出ししてたけど、自分だって人のこと言えないんじゃない?
まぁ、そろそろ乳母も戻ってくるだろうしこのまま放っておいても問題ないか。
・・・あ!ちょっとリア、いつの間に後ろに回り込んだの??髪の毛が涎でべとべと・・・や、ちょっとルナ!いつの間におしゃぶり投げ捨てちゃったの?お腹空いてるのかもしれないけど、ボクの服食べたって美味しくもなんともないんだよ?!
それから程なく、乳母がミルクとお菓子の準備を終えて他の侍従と共に戻ってきた際、双子とセレスがおやつに飛びついたすぐ後ろに、赤子二人による涎攻撃の被害を受けた悲惨なボクがいた。
・・・もう、城について行くのやめようかな・・・
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