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【番外編&after story】

たまにはこんな休日を ~女子会編2*~

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マリアさんとカトリーヌさんを交えたティータイムを終えてモニカの部屋へと案内されたあたしは、運動のたぐいを一切していないのにどっと疲れていた。

「ふふっ、お疲れ様ですの、サーヤ」
「マリアちゃんもカトリーヌちゃんも、決して悪気はないのよねん♡ただ、夢中になるとちょこ~っと周りが見えなくなるだけなのよん♡♡」
「あ、あはは・・・ソウナンデスネ・・・」

途中からあたしも開き直ってエルとのアレコレを夢中で話していたから、お互い様というかどっちもどっちというか・・・とりあえず、マリアさんとカトリーヌさんは同性や異性関係なく恋愛小説が好きというだけで、完全に腐ってるわけじゃないようなので少し安心した。

「この部屋は私とマデリーヌ様しかおりませんの。お好きなように寛いで下さいな」
「ん、ありがとう、モニカ」

お言葉に甘えて、座り心地の良さそうなソファでクッションを抱きしめながらゴロンとさせてもらう。
さすが王妃様なだけあって、極上の座り心地だ。あまりの心地良さに、油断してるとこのまま眠ってしまいそうになる。
いつの間にか用意されていた冷たいアイスティーを眠気覚ましにいただきながら、ふと思い出したことをモニカに聞いてみた。

「そういえばモニカ、さっきあたしに何か聞いてたよね?誘惑がうんたらって・・・」
「えぇ。サーヤに“男性を誘惑する良い方法を教えて欲しい”と伺いましたの」
「えっと・・・相手はユーリだよね?」
「もちろんですわ!・・・私、サーヤやマデリーヌ様のように、野獣の如く欲情したユーリ様に襲われてみたいんですの!!」
「ぶふ—―――――っ!!!」
「あらあら♡サーヤちゃん、大丈夫?」

モニカの発言で、思わず飲みかけのアイスティーを吹き出してしまった。
聞き間違いかと思ってモニカを見ると、とても真剣な表情をしているのでどうやら本気らしい。

え?野獣のように欲情したユーリに襲われたいって・・・??

「ケホッ、ケホッ・・・あの、モニカ・・・なんでまたそんなことを・・・?」
「実は・・・ルナが産まれてから、私とユーリ様、一度も肌を重ねておりませんの。身体はずいぶん前に回復しましたのに・・・」
「・・・え、ルナちゃんが産まれてからって・・・」
「あらん?もう1年以上経つのではなくて?」
「(コクリ)」


知らない人や忘れてる人が多いと思うので、詳しく説明します。(←誰目線?)

ルナちゃん・・・もとい、本名ルナリス=ルド=ガルドニアというのは、あたしがリリアを妊娠したのと同時期にモニカが妊娠を経て出産した、ユーリとモニカの二人目の子供である。
リリアと同じくもうすぐ1歳になる、モニカ譲りのミルクティブラウンの髪の毛とユーリ譲りの碧眼をしたとても可愛らしい女の子で、現在双子やセレスくん達と子供部屋で過ごしているはず。
子供達の保護者として一緒にいるセイルから何も連絡がないという事は、平和に過ごしているという事なんだろう・・・たぶん。

「サーヤはリリアを出産した後、いつからエリュシオン様と肌を重ねましたの?」
「へ?!や、えっと、それは・・・」
「サーヤちゃんは、ティリアちゃんの1ヶ月健診が終わった日からじゃないかしらん?」
「わぁぁぁぁっ!!なっ、マデリーヌさんっ、なんでそれを知ってるんですかっ???!!!」
「うふ♡エリュシオンってば、双子の時もリリアの時も“いつからなら良いんだ?”って私にしつこく聞いてくるんだものん♡ティリアちゃんの許可が貰えたらOKよんって伝えておいたからそうかなって♡でも正解だったみたいねん♡♡」

エルのバカぁぁぁぁぁっ!!マデリーヌさんに何てこと聞いてるのよっ!!!!

「・・・羨ましいですの」
「モニカ・・・」
「セレスやルナが産まれて、育児をしながらの公務もだいぶ慣れてきて充実しておりますけれど・・・子供が欲しいとかそういう意味ではなく、ユーリ様に求められたいですの。こんな気持ちはしたないですし、これ以上欲張ってはいけないと頭ではわかっているのですけれど・・・」
「・・・」

あたしも詳しくは知らないけど、産後にセックスレスになる夫婦は結構いると前いた世界の雑誌や結婚した友達から聞いたことがある。
でもそれは、家事や育児につかれた女性が男性を拒否することが多いとかなんとか・・・男性の場合は妊娠中の奥さんが太ったり、“女”としてじゃなく“母親”の顔が前面に出てその気になれないとかだっけ?

でも、それはあくまで前いた世界の話だし、モニカは二児の母と思えないくらい今も美人でスタイルだって崩れていない。二人を見てても不仲って感じは一切ないのに、一体何が原因なんだろう??

「やはりユーリ様は、私に対して女性としての魅力を感じなくなってしまいましたの?」
「いやいや、絶対そんなことないよ!モニカは今もすっごく綺麗だし、ユーリだってモニカを大事にしてるように見えるもん!」
「そうよん♡ユーリちゃんってあぁ見えて結構一途だから、昔はサーヤちゃんが好きだったけれど、今はちゃんとモニカちゃんを大好きなはずよん♡♡」

マデリーヌさんっ、昔の話は余計です!!

「・・・サーヤは、エリュシオンさまからどのように求められてますの?何か合図みたいな事はありますの?」
「え?エルにどう求められてるか・・・?」

なんかエルに抱かれるのが普通になり過ぎてて考えたことなかったけど、そういえばあたしとエルってどういう流れでえっちしてたっけ・・・?
ちょっと思い出してみよう。


※/※≪CASE1≫※/※/※/※/※/※

「サーヤ、随分早いな。もうリリアを寝かしつけたのか?」
「うん。最近はすっごく寝つきが良いから、だいぶ楽になったよ~」
「くくっ、寝つきが良いのはお前にそっくりだな」
「え?あたしって、そんなに寝つき良かったっけ?」

(ぐいっ、ボスンッ)

「ひゃっ?!」
「お前はすぐに眠ってしまうからな。さて、今夜はどれくらい持つか・・・見ものだな」
「??!!」

※/※/※/※/※/※※/※/※/※/※/※/※


ダメだダメだ!こんなの参考にならない!!
そもそもムードも何もないじゃないかっ!!エルのバカぁぁぁっ!!!
もうちょっとムードのある誘い方ってなかったっけ??


※/※≪CASE2≫※/※/※/※/※/※

「サーヤ、寝るなら髪を乾かしてからにしろ。風邪を引くぞ」
「ん~・・・エル、乾かして・・・」
「ったくお前は・・・」

(パチンッ、ブォォ)

「へへ、ありが・・・ひゃっ、ゃ、ちょっ、エル?」
「礼ならお前の身体でたっぷり返してもらうから良い」
「待って!明日はミナトちゃん達とピクニック行くから、早く起きてお弁当・・・や、舌、挿入れちゃ・・・んぁぁっ」
「んっ、わかってる。くくっ、少しねぶっただけでここまで溢れるとは・・・相変わらず淫乱だな、サーヤ」
「っ!!だっ、誰のせ・・・あぁぁぁぁぁっぁぁあっ」
「くっ、挿入れただけで軽く達したか・・・いやらしい奴め」
「~~~~~~~~っ」

※/※/※/※/※/※※/※/※/※/※/※/※


・・・あれ?あたしとエルがえっちする流れ、よくよく考えたらなんかおかしくない?
誘う誘わないとか、誘惑がどうとかそういう話じゃない。当然のように、いつの間にかえっちが始まってるよね?
そもそもエルから誘われたことなんてあったっけ?


※/※≪CASE3≫※/※/※/※/※/※

「サーヤ、茶屋に行くぞ」

※/※/※/※/※/※※/※/※/※/※/※/※


いやいやいや、これは確かに誘う言葉だけど、誘う意味が違うしムードも何もあったもんじゃない。


あたしとエルに、ムード満点な状況なんてあった・・・―――――?


「あ――――――――っ!!あのドレスとタキシードの時っ!!!」
「え?ドレスとタキシード??」

そうだ。
初めてこのガルドニアの城に来た日の夜、エルが選んでくれたドレスで晩餐を終えた後、正装姿のエルに迫られてそのままプロポーズされた日!
その前にいろいろあったけど、あの日はホントにドキドキし過ぎて今でもあたしにとって特別な思い出となっている。

「・・・なるほど。エリュシオン様がお選びになったドレスを着て、そのままプロポーズされましたの・・・確かに素敵なお話ですわ」
「確かにプロポーズも嬉しかったんだけど、普段と違う正装のエルがすっごくカッコ良くてドキドキしたの」
「普段と違う・・・けれど、ユーリ様は公務で常に正装に近い服装ですし私もドレスですから、それではもうドキドキしない気がしますの」
「あ、そうだよね・・・」

確かに、王様と王妃様なんだから普段から正装に近いドレスやタキシードなんて見慣れてるよね。

「じゃあ、モニカちゃんが普段しない恰好でユーリちゃんを誘惑するのはどうかしらん?」
「え?」
「普段しない恰好・・・ですの?」
「サーヤちゃん、エリュシオンに“卑猥すぎる!”って怒られた寝着があるって言ってなかったかしらん?」
「あ、ベビードールのことですか?」
「べびー、どーる?それはどのような寝着ですの?サーヤ」
「えっと、確かこの前試作品としてキャロさんにもらったのが魔法袋に何種類か入ってたはず・・・あ、これだよ」

あたしは魔法袋マジックバックから、白いレースの上品でいやらしさ少な目のベビードールと、同じく白でもスケスケで胸の谷間がしっかりと強調されるベビードールを出した。

「なっ?!何ですの、この破廉恥なモノはっ!!」
「え?何って、ベビードール・・・寝着みたいなモノかな」
「こっ、これが寝着ですの??!!」
「ふふっ、私も1着サーヤちゃんから貰ったのよねん♡でもレヴィンってば、最初ものすごくビックリしてたけれど、すぐその気になってたわよん♡」
「マ、マデリーヌ様も着用しましたの??」

この世界の寝着は、通気性の良い布地でも基本的にロングタイプで、極力肌の露出を抑えている物が多い。
夜会のドレスではセクシーなモノもあるみたいだけど、基本的に女性の肌の露出は良しとされてないから、モニカの反応が普通なんだろうね。

「サ、サーヤは、これを着てエリュシオン様を・・・その、誘惑されてますの?」
「ん~、これを着るのは誘惑というより、あたしがご奉仕する時かな」
「ご奉仕?それは何をするんですの?」
「えっと、エルのモノを口に咥えたり・・・」
「は?!え、咥え・・・?!」
「胸でこう・・・挟んであげたりとか?」
「むっ、胸で??!!」
「ん~、モニカちゃんの胸だと、ちょ~っと挟むのは難しいかもしれないわねん♡」
「????!!!!」

顔を赤くしたり青くしながら自分の胸に触れていたモニカは、マデリーヌさんの一言で一気に落ち込んでしまった。・・・確かに、モニカのサイズではちょっと難しいかもしれない。

でも、ベビードールは来てるだけで充分誘惑できると思うから、そこまでする必要はないと思う!

「大丈夫だよ、モニカ!たとえご奉仕できなくても、ベビードールを着て「私を食べて♡」って言ったら、きっとユーリもイチコロだよ!!」
「そうよん♡ユーリちゃんも、きっと狼になっちゃうわん♡♡」
「そっ、そんなの・・・は、破廉恥ですの・・・」
「破廉恥もなにも、モニカはユーリとその“破廉恥なコト”をしたくて悩んでるんでしょ?」
「!!」
「そうよん♡これは、愛する旦那様だけに見せる特別な寝着なの♡今までも、子供が欲しくてユーリちゃんにいっぱい迫ったモニカちゃんだもの♡破廉恥な寝着を見せたとしても、ユーリちゃんならきっと受け入れてくれるはずよん♡♡」
「マデリーヌ、様・・・」
「そうだよ!“抱かれたい”って気持ちは、決して恥ずかしいことじゃないし、どんな気持ちも相手に伝えないと伝わらないよ。このベビードールはモニカにあげるから、ユーリに素直な気持ちを伝えてみたら?」
「素直な気持ち・・・わかりましたわ。私、頑張ってみますの!」
「うん!頑張って、モニカ!!」
「何かあったら、いつでも話を聞いてあげるわよん♡なんなら、ユーリちゃんにお仕置きしても良いわん♡♡」
「ありがとうございますわ。でもお仕置きは大丈夫ですの、マデリーヌ様」
「あらん♡そう?」



こうしてベビードールを受け取ったモニカは、その日の夜早速ユーリの前で着てみたらしい。
詳細は聞いてないけど、二人の様子を見る限りどうやら大成功だったようだ。
ちなみに、もう一つあった白レースのスケスケベビードールはマデリーヌさんが欲しいと言って持って行った。


後日、モニカから「ベビードールはこれから女性の新たな武器になりますの。量産体制を整えて下さいな」と言わて間もなく、”唯一身体を許す殿方にだけ見せる特別な下着”という触れ込みでベビードールが大人気になった。しかも、”王妃様オススメ!”というお墨付き。


・・・本当にモニカは、転んでもただでは起きないすごい子だなと改めて思いました・・・





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※リリアと同時期に生まれていたルナリスちゃんが、さらっと(名前だけ)初登場。
※サーヤとエリュシオンのドレスと正装のくだりは、「お城へ行こう~お城で過ごす特別な夜*~」の時のお話です。
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