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14章 初めての家族旅行兼新婚旅行 ~お城はやっぱり危険なトコロ~
下剋上の始まり3 inセイルside
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◇
「危ないっ!ミナトっ!!」
(ガキィィィィンッ、バシャ)
「この子達には、指一本触れさせな・・・ぅわっ、なんだいこの臭いは」
「きゃっ、なんかかかって・・・いやぁぁっ、何よこれ臭っ!それになんかベタベタして気持ち悪いっ!!」
ミナト達を庇うように現れたフランが聖獣女の攻撃を受け止めた直後、ボクが投げつけた小瓶の液体が聖獣女にかかり、ものすごい悪臭を放った事でその場にいる誰もが“臭い”とか”なんの臭いだ?!”などと苦しそうな声をあげ始めた。
吐き気までしそうな臭いに、ボクは微力ながら使える風魔法で薄い風の膜を張り、なんとか自分自身のガードには成功した。
「これって、ミナトと一緒に作ったあの腐食スライムだよね?こんなに臭く仕上がってたんだ・・・」
「皆で頑張って、変な草いっぱい集めて作った特製スライムだもの。当たり前なのよ!」
「でもさ、これって洗っても臭いがなかなか取れないんだよね。またクラリスに怒られちゃ・・・ぅえっぷ」
いつの間にか口元を布で覆っていた腐食スライムを作った犯人達から、悪びれもしない普通の会話が聞こえてきた。
待って、腐食スライムって何?!変な草ってどんな草??!!
ってか、キミ達そもそもなんてモノ作ってボクに渡してくれちゃったわけ??!!
「エル、セイル、二人共無事・・・うわっ、何これくっさ~~~いっ!!」
「まま、こえね、ふちょくすらいむなのー」
「すっごく、くちゃいのよー」
フランと一緒に、サーヤと双子も一緒に現れた。
レオンとサクラが腐食スライムを知ってるって事は、もしかしなくても作るのに参加してたって事??ってか、サーヤはなんで双子達までここに連れてきちゃったの??
「サーヤ、私が聖獣の相手をするから、今のうちにエリュシオンやセイルを」
「うん!ありがとう、フランさん」
「!!・・・小娘っ、させるかっ」
フランに促されたサーヤ達もボク達の元へ駆け寄ってきたけど、聖獣女はまたそれを阻止しようと攻撃を仕掛けた。
移動するたびに聖獣女から悪臭が飛散するから、近くにいた国王やライは明らかに嫌そうな顔をで聖獣女を睨みつけている。
(キィィンッ、ガキンッ、バキィッ、)
「きゃぁぁぁっ」
フランの剣で長い爪を数本折られた後、回し蹴りを喰らった聖獣女は部屋の入り口付近の壁に激突しその場で崩れ落ちる。
その隙に、サーヤと双子達はボクやエリュシオンがいる檻の方へと駆け寄ってきた。
「セイル!エルは?」
「大丈夫☆昨日サーヤに魔力あげすぎちゃったから、眠ってるだけだよ♪」
「そっか、良かったぁ・・・」
「ね、サーヤ。レオンやサクラまで連れて来る事なかったんじゃ・・・?」
「あー・・・うん、そうなんだけど、レオンやサクラも二人を心配してて・・・今日の事話したら“絶対ついて行くんだ”ってあたしにピッタリくっついて離れなかったの」
サーヤにピッタリとくっついている双子は、瞳をウルウルさせながら「ぱぱ、ホントにだいじょぶなの?」とボクに訴えてくる。
子供とは言え、今のエリュシオンがだいぶ魔力を枯渇した危険な状態だと感覚でわかってるんだろう。ホントにどこまでも規格外な子供達だ。
「もちろん☆時間はかかるかもしれないけど、ちゃんと起きるから安心して♪ちなみに、まだあの聖獣女にも指一本触れられてないから安心してね☆」
「ホント?!良かったぁ・・・」
「ふふっ、サーヤってば心配するトコロはそこなの?おかしくない??」
「ん~、最初は心配してたけど、二人なら何とかなるんじゃないかってどこかで思ってたかも」
「ふふっ、正解☆」
サーヤと他愛ない話をしていたら、エリュシオンの髪の毛を見ながら「大事な髪の毛こんなに切っちゃって・・・」とサーヤが呟く。
気付いてる・・・というか覚えてる上で理解したんだろうね。
髪を切った分だけ、エリュシオンが魔力を失ってしまったんだという事を。
ホントにこの二人は、互いを助ける為なら何でも躊躇せずに行動しちゃうんだから・・・
だから、ボクはキミ達から目が離せないんだ。ま、見てて楽しいって気持ちもあるけど☆
落ち込んでるサーヤに何か慰めの言葉をかけようとしたけど、その前にボク達に話しかける別の声が聞こえてきた。
「セイル、おねーさん、魔法装置、無効化できたよ。ベル、檻を持ち上げるか何かできる?」
「うん!まかせて・・・」
「「~~~っ、てぇぇぇいっ!!」」
「わぁ!レオたん、サクたん、すごいの!!」
「「「・・・」」」
ベルナートが檻をどかせようとするより先に、双子が檻を放り投げドゴォォォンッと重苦しい音を周囲に響かせた。ミナトが拍手してる以外他は唖然としている。
「ぱぱっ、ぱぱぁぁぁ~~~」
「ぱぱっ、もうあしゃなの!おっきしなきゃ、めっなのよ~~~~」
半泣き状態の双子は、エリュシオンを心配そうにゆさゆさと揺らしたり、脇をくすぐったり鼻を摘まんだりし始めた。心配なのはわかるけど、だんだん心配の仕方がおかしくなってるのは気のせいかな?
あ、今度はバシバシと叩き始めちゃった・・・さすがにそれはサーヤが止めに入ったようだ。
「レオン、サクラ、パパは今疲れておねむしてるだけだから、無理に起こしちゃダメだよ?」
「むぅ」
「元気になったらちゃんと起きるから、それまでは一緒に待とうね」
「ね、セイたん。あれ、てきなの?」
「ん?・・・あぁ、あれは聖獣女と王族っていう敵だよ☆」
「・・・ビッチと、おーぞく・・・」
「ちょっとセイル!レオンにこれ以上変な言葉教えないで!!」
「ふふっ☆ごめんごめん♪」
「セイたん、エルぱぱ連れて、早く帰るのよ」
「おにーさんを早くベッドで寝かせてあげなきゃ」
「そうだね☆フランに一応確認するからちょっと待ってね♪」
聖獣女と対峙しているフランの方を見ると、ちょうどボクと目が合い軽く頷きながら“ここは私が何とかするから、先に家に戻って良い”と念話で言われた。
ちなみに、ノルンはすでに先代様が連れ帰ったらしくこの場にはもういない。
今はフランの言葉に素直に甘えて、ミナトやカイトをベルナートにお願いし、ボクはエリュシオンとサーヤを連れて転移魔法で早々に森の家へと帰ることにした。
数日ぶりに使う魔法、そして数日ぶりの風景・・・たった数日の出来事なのに、家に着いた瞬間にふわりと感じた匂いはボクに安心感を与え、“帰ってくきたんだ”と実感する。
不思議だな・・・ここはサーヤ達の家であって、ボクの“帰る家”ではないのに・・・
到着したリビングにはすでに先客がいて、帰ってきたボク達を早々に出迎えてくれた。
「セイル様、お帰りなさい。ご無事で何よりです」
「ティリア・・・と、リア?」
「はい・・・あの、帰って来て早々申し訳ないのですが、リアを抱っこしてあげて下さいませんか?」
「もちろん良いけど・・・リアの目が赤いね。泣いてたの?」
「えぇ。セイル様に会えなく、ここ数日グズってばかりいました。・・・すごく寂しかったんだと思います」
「え?」
「・・・ッグズ、んぶ、ぅー・・・」
小さな瞳を真っ赤にしながら、なおも目尻に涙を溜めている小さなボクの宝物は、小さな両手を伸ばしながら抱っこしろと訴えていた。
数日ぶりに抱き上げたリアは、ほんのり甘いミルクの匂いと赤ちゃん特有の温かさで、ボクの心と身体を包み込む。
泣き腫らした真っ赤な瞳を見るとたくさん泣かせて申し訳ない気持ちでいっぱいなのに、同じくらいボクを想ってくれてたことが嬉しくて、思わず笑みがこぼれてしまう。
「ただいま。そして・・・ごめんね、リア」
普段ならこんなに素直に出てこない言葉も、なぜかリアの前ではスルっと出てくるんだから不思議だ。
背中をぽんぽんと、抱き上げた時にいつもしている事をすると、小さな手はボクの服をきゅっと掴み頭をぐりぐりと胸に押し付けてきた。
あまりにも目の前のリアが愛おしくて、リアのおでこや頭に思わず優しく口付ける。
これじゃ、ベルナートに偉そうなことなんて言えないね。
サーヤ達はエリュシオンを2階の寝室へ連れて行ったらしく、リビングにはもういない。
このままのんびり皆の帰りを待とうと、リアを抱っこしたままモスグリーンのソファに座ると、紅茶を持ってきてくれたクラリスがボクに問いかけてきた。
「セイル様、レオンとサクラは一緒じゃありませんでしたの?」
「え・・・?」
やっと帰ってきたと思って一息ついたのに、どうやらボク達はレオンとサクラをあの場所へ置いて来てしまったらしい。
ちょっと待って、嘘だよね?・・・ボク、今回やらかしすぎじゃない?
「危ないっ!ミナトっ!!」
(ガキィィィィンッ、バシャ)
「この子達には、指一本触れさせな・・・ぅわっ、なんだいこの臭いは」
「きゃっ、なんかかかって・・・いやぁぁっ、何よこれ臭っ!それになんかベタベタして気持ち悪いっ!!」
ミナト達を庇うように現れたフランが聖獣女の攻撃を受け止めた直後、ボクが投げつけた小瓶の液体が聖獣女にかかり、ものすごい悪臭を放った事でその場にいる誰もが“臭い”とか”なんの臭いだ?!”などと苦しそうな声をあげ始めた。
吐き気までしそうな臭いに、ボクは微力ながら使える風魔法で薄い風の膜を張り、なんとか自分自身のガードには成功した。
「これって、ミナトと一緒に作ったあの腐食スライムだよね?こんなに臭く仕上がってたんだ・・・」
「皆で頑張って、変な草いっぱい集めて作った特製スライムだもの。当たり前なのよ!」
「でもさ、これって洗っても臭いがなかなか取れないんだよね。またクラリスに怒られちゃ・・・ぅえっぷ」
いつの間にか口元を布で覆っていた腐食スライムを作った犯人達から、悪びれもしない普通の会話が聞こえてきた。
待って、腐食スライムって何?!変な草ってどんな草??!!
ってか、キミ達そもそもなんてモノ作ってボクに渡してくれちゃったわけ??!!
「エル、セイル、二人共無事・・・うわっ、何これくっさ~~~いっ!!」
「まま、こえね、ふちょくすらいむなのー」
「すっごく、くちゃいのよー」
フランと一緒に、サーヤと双子も一緒に現れた。
レオンとサクラが腐食スライムを知ってるって事は、もしかしなくても作るのに参加してたって事??ってか、サーヤはなんで双子達までここに連れてきちゃったの??
「サーヤ、私が聖獣の相手をするから、今のうちにエリュシオンやセイルを」
「うん!ありがとう、フランさん」
「!!・・・小娘っ、させるかっ」
フランに促されたサーヤ達もボク達の元へ駆け寄ってきたけど、聖獣女はまたそれを阻止しようと攻撃を仕掛けた。
移動するたびに聖獣女から悪臭が飛散するから、近くにいた国王やライは明らかに嫌そうな顔をで聖獣女を睨みつけている。
(キィィンッ、ガキンッ、バキィッ、)
「きゃぁぁぁっ」
フランの剣で長い爪を数本折られた後、回し蹴りを喰らった聖獣女は部屋の入り口付近の壁に激突しその場で崩れ落ちる。
その隙に、サーヤと双子達はボクやエリュシオンがいる檻の方へと駆け寄ってきた。
「セイル!エルは?」
「大丈夫☆昨日サーヤに魔力あげすぎちゃったから、眠ってるだけだよ♪」
「そっか、良かったぁ・・・」
「ね、サーヤ。レオンやサクラまで連れて来る事なかったんじゃ・・・?」
「あー・・・うん、そうなんだけど、レオンやサクラも二人を心配してて・・・今日の事話したら“絶対ついて行くんだ”ってあたしにピッタリくっついて離れなかったの」
サーヤにピッタリとくっついている双子は、瞳をウルウルさせながら「ぱぱ、ホントにだいじょぶなの?」とボクに訴えてくる。
子供とは言え、今のエリュシオンがだいぶ魔力を枯渇した危険な状態だと感覚でわかってるんだろう。ホントにどこまでも規格外な子供達だ。
「もちろん☆時間はかかるかもしれないけど、ちゃんと起きるから安心して♪ちなみに、まだあの聖獣女にも指一本触れられてないから安心してね☆」
「ホント?!良かったぁ・・・」
「ふふっ、サーヤってば心配するトコロはそこなの?おかしくない??」
「ん~、最初は心配してたけど、二人なら何とかなるんじゃないかってどこかで思ってたかも」
「ふふっ、正解☆」
サーヤと他愛ない話をしていたら、エリュシオンの髪の毛を見ながら「大事な髪の毛こんなに切っちゃって・・・」とサーヤが呟く。
気付いてる・・・というか覚えてる上で理解したんだろうね。
髪を切った分だけ、エリュシオンが魔力を失ってしまったんだという事を。
ホントにこの二人は、互いを助ける為なら何でも躊躇せずに行動しちゃうんだから・・・
だから、ボクはキミ達から目が離せないんだ。ま、見てて楽しいって気持ちもあるけど☆
落ち込んでるサーヤに何か慰めの言葉をかけようとしたけど、その前にボク達に話しかける別の声が聞こえてきた。
「セイル、おねーさん、魔法装置、無効化できたよ。ベル、檻を持ち上げるか何かできる?」
「うん!まかせて・・・」
「「~~~っ、てぇぇぇいっ!!」」
「わぁ!レオたん、サクたん、すごいの!!」
「「「・・・」」」
ベルナートが檻をどかせようとするより先に、双子が檻を放り投げドゴォォォンッと重苦しい音を周囲に響かせた。ミナトが拍手してる以外他は唖然としている。
「ぱぱっ、ぱぱぁぁぁ~~~」
「ぱぱっ、もうあしゃなの!おっきしなきゃ、めっなのよ~~~~」
半泣き状態の双子は、エリュシオンを心配そうにゆさゆさと揺らしたり、脇をくすぐったり鼻を摘まんだりし始めた。心配なのはわかるけど、だんだん心配の仕方がおかしくなってるのは気のせいかな?
あ、今度はバシバシと叩き始めちゃった・・・さすがにそれはサーヤが止めに入ったようだ。
「レオン、サクラ、パパは今疲れておねむしてるだけだから、無理に起こしちゃダメだよ?」
「むぅ」
「元気になったらちゃんと起きるから、それまでは一緒に待とうね」
「ね、セイたん。あれ、てきなの?」
「ん?・・・あぁ、あれは聖獣女と王族っていう敵だよ☆」
「・・・ビッチと、おーぞく・・・」
「ちょっとセイル!レオンにこれ以上変な言葉教えないで!!」
「ふふっ☆ごめんごめん♪」
「セイたん、エルぱぱ連れて、早く帰るのよ」
「おにーさんを早くベッドで寝かせてあげなきゃ」
「そうだね☆フランに一応確認するからちょっと待ってね♪」
聖獣女と対峙しているフランの方を見ると、ちょうどボクと目が合い軽く頷きながら“ここは私が何とかするから、先に家に戻って良い”と念話で言われた。
ちなみに、ノルンはすでに先代様が連れ帰ったらしくこの場にはもういない。
今はフランの言葉に素直に甘えて、ミナトやカイトをベルナートにお願いし、ボクはエリュシオンとサーヤを連れて転移魔法で早々に森の家へと帰ることにした。
数日ぶりに使う魔法、そして数日ぶりの風景・・・たった数日の出来事なのに、家に着いた瞬間にふわりと感じた匂いはボクに安心感を与え、“帰ってくきたんだ”と実感する。
不思議だな・・・ここはサーヤ達の家であって、ボクの“帰る家”ではないのに・・・
到着したリビングにはすでに先客がいて、帰ってきたボク達を早々に出迎えてくれた。
「セイル様、お帰りなさい。ご無事で何よりです」
「ティリア・・・と、リア?」
「はい・・・あの、帰って来て早々申し訳ないのですが、リアを抱っこしてあげて下さいませんか?」
「もちろん良いけど・・・リアの目が赤いね。泣いてたの?」
「えぇ。セイル様に会えなく、ここ数日グズってばかりいました。・・・すごく寂しかったんだと思います」
「え?」
「・・・ッグズ、んぶ、ぅー・・・」
小さな瞳を真っ赤にしながら、なおも目尻に涙を溜めている小さなボクの宝物は、小さな両手を伸ばしながら抱っこしろと訴えていた。
数日ぶりに抱き上げたリアは、ほんのり甘いミルクの匂いと赤ちゃん特有の温かさで、ボクの心と身体を包み込む。
泣き腫らした真っ赤な瞳を見るとたくさん泣かせて申し訳ない気持ちでいっぱいなのに、同じくらいボクを想ってくれてたことが嬉しくて、思わず笑みがこぼれてしまう。
「ただいま。そして・・・ごめんね、リア」
普段ならこんなに素直に出てこない言葉も、なぜかリアの前ではスルっと出てくるんだから不思議だ。
背中をぽんぽんと、抱き上げた時にいつもしている事をすると、小さな手はボクの服をきゅっと掴み頭をぐりぐりと胸に押し付けてきた。
あまりにも目の前のリアが愛おしくて、リアのおでこや頭に思わず優しく口付ける。
これじゃ、ベルナートに偉そうなことなんて言えないね。
サーヤ達はエリュシオンを2階の寝室へ連れて行ったらしく、リビングにはもういない。
このままのんびり皆の帰りを待とうと、リアを抱っこしたままモスグリーンのソファに座ると、紅茶を持ってきてくれたクラリスがボクに問いかけてきた。
「セイル様、レオンとサクラは一緒じゃありませんでしたの?」
「え・・・?」
やっと帰ってきたと思って一息ついたのに、どうやらボク達はレオンとサクラをあの場所へ置いて来てしまったらしい。
ちょっと待って、嘘だよね?・・・ボク、今回やらかしすぎじゃない?
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