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14章 初めての家族旅行兼新婚旅行 ~お城はやっぱり危険なトコロ~
反撃開始2*
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※※途中からエリュシオン視点に変わります
---------------------
◇
熱い・・・
苦しい・・・・・・
水の中にいるみたいにうまく呼吸ができない・・・
ふわふわと空を飛んでいるような、水中にいるような・・・でも身動きはできないという状態になって、どれくらい経つんだろう。
ものすごく長くも感じるし、そんなに時間が経っていないようにも感じる。要はまったくわからない状態だ。
エルを助けるために、ライムントさんから加護を与えてもらおうと儀式を行った。
属性は違えども、初めてではない儀式なのである程度分かっているつもりだった。
いつもなら包み込まれるような安心感に身を委ねているのに、今はなぜか一度飲み込まれると二度と戻って来れないような気がして、恐怖に身体が震える。こんな事は初めてだった。
エルやセイルを助けるために、ライムントさんの加護を魔力ごと受け止めるんだ。
そうしないと、皆が二人を助けに行けない・・・・・・!!!
焦っても意味がないと頭ではわかってるのに、どうしても気持ちばかりが焦ってしまう。
今目の前には、あたしを飲み込もうとする魔力の塊がある。
そして、その魔力を受け入れて自分のモノにできたら正式な加護が得られる・・・はず。
大丈夫。怖くなんかない。大丈夫、大丈夫・・・・・・
何度も自分にそう言い聞かせ、少しでも勇気が欲しくて結婚指輪に口付る。
右手を魔力の塊の方へ近づけるほどドクンッ、ドクンッと心音がうるさくて、冷や汗が止まらない。手を伸ばしては引っ込めての繰り返しで、あと一歩ななかなか踏み出せないでいた。
大丈夫、あたしにはたくさんの頼れる仲間や家族が・・・・・・エルがいる。
エルはいつもあたしを護るためにたくさん頑張って、辛い思いだってたくさんしてきた。
だから、今度はあたしがエルを助ける番だ。
エルを助けるために・・・頑張れっ、自分っ!!!
ようやく勇気を出して目の前の塊に触れた瞬間、目の前の塊は意思を持っているかのように一瞬にしてあたしを飲み込んだ。
飲み込まれる瞬間、気のせいかもしれないけど愛しいあの人の声が聞こえた気がした・・・
◇◆
眩しい光に包まれ、引っぱられるような感覚で意識が遠のくも、それは一瞬の出来事ですぐに意識は浮上した。
ゆっくりと目を開けるも、開き斬る前に腹の辺りに何かが突っ込んできて、思わず変なうめき声が出た。
「・・・っ、なんだ?いったい何が・・・」
「「ぱぱっ、ぱぱぁ~~~~~っ」」
「!!!・・・レオンっ、サクラ!!という事は、駄犬と位置を交換する魔法は成功したのか??」
「あぁ。そのようだ」
腹に感じた衝撃は、突進してきた双子達が原因だったらしい。
双子の頭を撫でつつ周囲を見渡すと、目の前には少し疲れた感じのライムント、そのライムントに癒しの水を差し出しているミナト、見守っているカイトがいた。
「・・・サーヤは?」
「ベッドの上だ。先ほどよりも此奴の魔力が減っている。早くしないと・・・」
「ぱぱ、ぼくたち、ままにいっぱい、まりょくあげたの」
「でもね、まま、ちっともおっき、ヒック、しないの・・・ッグズ」
目を真っ赤にしてもなお瞳を潤ませている双子は、サーヤを助けようと必死で魔力を与えていたんだろう。魔力残量を示すブレスレットの石が、二人共すでにオレンジ色だった。
「・・・お前達、よく頑張った。後は俺にまかせてしっかりと回復しておけ。カイト、二人を頼む」
「「・・・あい」」
「うん。わかったよ、おにーさん」
カイトに双子を任せてからベッドで眠るサーヤを見る。
ブレスレットの石は青緑と十分に魔力があるようだが、顔色が非常に悪い。
「ライムント、リミットはどれくらいだ?」
「・・・恐らく1時間程度だ。魔法自体は成功はしたが、思いの外消費する魔力量が多くてそれ以上は持ちそうにない」
「いや、十分だ。その間は俺とサーヤを二人きりにしてくれ。あとミナト、以前もらった超癒しの水をありったけ出してくれ」
「あいなのっ!もっといっぱい回復する、超超癒しの水もあるのよ!」
「あぁ。ありがたく使わせてもらおう」
ライムントとミナトが退室したのを確認してから、ベッドで眠るサーヤに近づきそっと頬に触れてから口付ける。試しに魔力も与えてみたが反応はほとんど見受けられない。
意識がかなり深い所にあるのだろう。やはり身体を繋ぐしかないか・・・
このような完全に意識のない瀕死のサーヤを抱くのは、初めて出会って拾った時以来か・・・?
再び口付けをしながら寝着の前ボタンを外し、服をはだけさせる。
中に着ていたタンクトップを上にたくし上げると、下着を付けていなくとも形が良く触り心地も感度も抜群なサーヤの胸がぷるんっと顔を出す。
俺はその甘美な果実にすぐさまかぶりつき、敏感な先端を舌で転がし少し反応を示したところでカリッと甘噛みした。
意識はなくともピクンッと反応するサーヤの身体は、初めての時と同様しっかりと感じているようだ。
「くくっ、相変わらず眠っていても敏感なようだな。もうこんなに濡らしおって・・・」
下着の中に滑らせたもう片方の手で、何度か秘裂をなぞってから指をゆっくりと挿入する。
くちゅりとすでに潤った蜜壺は難なく俺の指を受け入れ、しとどに蜜を溢れさせていた。
本来ならもう少し解したいところだが、今は時間がないのですぐに自分のモノをサーヤの中へ挿入れる。
「・・・ふっ、少しキツイかと思ったが、まったく問題ないようだな」
ピッタリと俺のサイズに馴染むように吸い付いてくるサーヤのナカ。
意識がないのが嘘のように、最奥を突くたびにきゅうきゅうと俺を締め付けてくる。
何度かピストンを繰り返し、よく馴染んできたところでそろそろ魔力を与えようかと思ったが、ふとセイルとの会話を思い出した。
今のほぼ満タンな“魔力”はサーヤ自身の魔力ではなく与えられた魔力・・・
だとすると、これ以上与えたら魔力が飽和状態になって逆に危険なんじゃないか?
「・・・一度俺が魔力を奪い、自分の魔力に変換してから戻す、か・・・」
理屈を考えるとそうするしかないだろう。
奪った魔力を自分の魔力に変換する方法はなんとなくわかる。
確認する時間もないからぶっつけ本番になってしまうが、思えば出逢った頃の瀕死だったサーヤに、ぶっつけ本番で魔力付与の禁術を使ったなとふと思い出した。
「サーヤに使う術は、大体が禁術でぶっつけ本番ばかりだな。駄犬に攫われた時も、命を繋ぐ時も何もかも・・・」
初めて・・・・・・と言えば、すべてが欲しいと思ったのも、離したくないと思ったのも、家族を持ちたいと思ったのも、すべてサーヤが初めてだった。
「サーヤ・・・サーヤ・・・っ」
サーヤの魔力残存量を見ながら、奪った魔力を自分の魔力へと変換し再びサーヤへ与える。
与える魔力が足りなくなれば、回復薬や超超癒しの水で自分の魔力を回復し再び与え、時々サーヤ自身にも飲ませて回復を促す。
魔力与奪を伴う交わりは、通常より俺もサーヤも強い快感と脱力感に襲われる。
魔力を与えていると、ナカに精を放った直後のように力が抜けるが、今は休んでいる暇などはない。
ずちゅっ、じゅぶっ、という交わる水音や俺の吐息、ベッドの軋む音だけが部屋に響く。
目の前のサーヤは、時折ビクンッ、と痙攣して明らかに達しているが、サーヤの意識はいっこうに回復しない。
変換して与えた魔力でブレスレットの石が青になったのを確認すると、俺はサーヤの意識を無理矢理にでも引っぱり上げようと、額を合わせて意識を同調させながら必死に呼びかけた。
“サーヤっ!いつまで眠っているのだっ!!さっさと起きろ!!”
“・・・・・・”
“レオンやサクラが泣きじゃくって心配していたぞ。早く安心させてやれ!”
“・・・・・・?”
反応がまったくないわけではないが、弱すぎてほとんどわからない。
方向性を変えてみるか。
“お前が早く起きないと、俺やセイルは聖獣女に手籠めにされるやもしれぬ・・・それで良いのか?”
“・・・っ!・・・―――”
理屈はよくわからないが、正攻法の説得よりなぜか脅しの方が効いている気がする。
“ちなみに、今現実では俺がお前と身体を繋げている・・・要は抱いている訳なんだが・・・”
“?!・・・っ、―――、―――!”
“お前は相変わらず眠っていても敏感で、まるで起きている時のように俺のモノを咥えているぞ。・・・くくっ、淫乱め。ま、俺がそうなるように開発したんだがな”
“――――っ!!・・・――――!!!”
言葉は聞こえないが激しく反論しているようだな。さしずめ“誰のせいだ!”と顔を真っ赤にしながら叫んでいるのだろう。
少しずつ何かが近づいてくるのが感覚でわかる。恐らくサーヤの意識だ。
もう少し・・・もう少しだ。もっとこっちへ来い、サーヤ・・・――――――
“今ならナニをしてもお前は起きなさそうだ。だから、大量に魔力を注ぐために俺が分身して、後ろの方も同時に使うか?・・・処女を奪った時のように、眠っているうちに開発するならば問題あるまい”
近づいてきた気配を手繰り寄せ、力いっぱい引き上げる。
だんだん感覚が鮮明になってきたソレは、勢いよくそのまま俺に向かって浮上しそのまま現実でゴツッと俺に頭突きを喰らわせてきた。
「“―――――――っ!!・・・かっ・・・・・・バカバカっ、エルのバカぁっ!!後ろは絶対い・・・痛っぅ~~~~~~~~!”」
「~~~~~~っ」
互いに痛みで言葉が出ない。ホントにこのバカと一緒にいるとロクな目に遭わない。
だが、そこまで後ろはいやなのか。これは今後も何かに使えるかもしれないな。
いろいろ思うところや言いたい事はあるが、まずは無事に意識を取り戻したことをしっかりと確認したくて、サーヤの手を解いてから額や瞼、口唇へ何度も何度も口付ける。
最初は驚いていたサーヤも、すぐに俺の首に手を回しながら口付けに応えていた。
「んっ、ハァ・・・エル、本物?ってか、え?!ちょっ、髪の毛短っ・・・何がどうなってそうなったの??」
「詳しい説明をしている時間はない。今はライムントの魔法で、一時的にこうしているに過ぎぬ。・・・が、そろそろリミットの時間だ」
「え?!やっ、やだっ、行っちゃやだっ!行かないで!!」
意識を浮上させるときに大量に魔力を消費したのか、ほぼ満タンだったブレスレットの石がオレンジになっている。
まだ少々熱っぽさはあるが、恐らくあと1回魔力を満タンになるくらい与えれば、明日にはライムントの加護をモノにできるだろう。
泣きそうな顔で縋るサーヤに優しくしてやりたいのはやまやまだが、こればっかりは仕方あるまい。
「だったらサーヤ、早くライムントの加護をモノにして俺とセイルを助けに来い」
「!!」
「帰ってきたら、続きをしてやる。・・・俺が満足するまでなっ、・・・っく」
「続きって・・・ぅあっ、んっ、嘘、なんで挿入って・・・やっ、そんな一気に魔力っ、ダメ・・・んんっ」
やはり反応が返って来ると来ないとでは雲泥の差で、魔力を与えなければと思う気持ちよりも快楽を貪りたい気持ちが強くなり、サーヤの両足を抱えながらめいっぱい開かせ、上から押しつぶすように最奥を掻き混ぜる。
「んんっ、~~~~~~~~~~っ!!!」
唇を塞いでいるサーヤは、ビクンッ、ビクンッと痙攣しながら達した。
くぐもった声しか出せないサーヤにとっては、大量の魔力と共に一気に押し寄せた暴力にも近いような快楽。先ほどからイキ続けているのか身体が痙攣し、食いちぎりそうなほど締め付けられた俺もそろそろ限界かもしれない。
「・・・っ、サーヤ、今ある俺の魔力をありったけやる、聖獣女に触れさせたくないなら、さっさと助けに来い!」
「ぁっ、ん、うんっ、あたしのエルに・・・ふぁっ、指1本触れさせな・・・んっ」
そろそろ時間だという直前、口付けしながらありったけの魔力と精をサーヤのナカへと放った。
そして予想していた通り、その直後目の前にあった愛しい温もりは忽然と消え、俺は捕らわれていた場所へと戻って来ていた。
「おかえり、エリュシオン☆その分だと、サーヤにちゃんと魔力をあげられたみたいだね♪」
「・・・っ、あぁ。ありったけ、渡してきた・・・」
サーヤにありったけの魔力を与えてほぼ空になっているからなのか、それともほぼ満タンだったサーヤの魔力を奪い取って自分の魔力に変換するのが負担だったのか、何にしても身体に力が入らず、意識が朦朧とする。
「ベルナートが特製の魔法袋をくれたんだ☆この檻の中でも使えそうなアイテムもいくつかあるみたい♪とりあえず、エリュシオンは今これ飲みなね☆」
「ん・・・」
セイルに何かを渡されて、飲んだことまでは覚えている。
身体が楽になるのを感じたのに眠気までは回復しなくて、俺の意識はそのまま深い闇の中へと飲み込まれていった。
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熱い・・・
苦しい・・・・・・
水の中にいるみたいにうまく呼吸ができない・・・
ふわふわと空を飛んでいるような、水中にいるような・・・でも身動きはできないという状態になって、どれくらい経つんだろう。
ものすごく長くも感じるし、そんなに時間が経っていないようにも感じる。要はまったくわからない状態だ。
エルを助けるために、ライムントさんから加護を与えてもらおうと儀式を行った。
属性は違えども、初めてではない儀式なのである程度分かっているつもりだった。
いつもなら包み込まれるような安心感に身を委ねているのに、今はなぜか一度飲み込まれると二度と戻って来れないような気がして、恐怖に身体が震える。こんな事は初めてだった。
エルやセイルを助けるために、ライムントさんの加護を魔力ごと受け止めるんだ。
そうしないと、皆が二人を助けに行けない・・・・・・!!!
焦っても意味がないと頭ではわかってるのに、どうしても気持ちばかりが焦ってしまう。
今目の前には、あたしを飲み込もうとする魔力の塊がある。
そして、その魔力を受け入れて自分のモノにできたら正式な加護が得られる・・・はず。
大丈夫。怖くなんかない。大丈夫、大丈夫・・・・・・
何度も自分にそう言い聞かせ、少しでも勇気が欲しくて結婚指輪に口付る。
右手を魔力の塊の方へ近づけるほどドクンッ、ドクンッと心音がうるさくて、冷や汗が止まらない。手を伸ばしては引っ込めての繰り返しで、あと一歩ななかなか踏み出せないでいた。
大丈夫、あたしにはたくさんの頼れる仲間や家族が・・・・・・エルがいる。
エルはいつもあたしを護るためにたくさん頑張って、辛い思いだってたくさんしてきた。
だから、今度はあたしがエルを助ける番だ。
エルを助けるために・・・頑張れっ、自分っ!!!
ようやく勇気を出して目の前の塊に触れた瞬間、目の前の塊は意思を持っているかのように一瞬にしてあたしを飲み込んだ。
飲み込まれる瞬間、気のせいかもしれないけど愛しいあの人の声が聞こえた気がした・・・
◇◆
眩しい光に包まれ、引っぱられるような感覚で意識が遠のくも、それは一瞬の出来事ですぐに意識は浮上した。
ゆっくりと目を開けるも、開き斬る前に腹の辺りに何かが突っ込んできて、思わず変なうめき声が出た。
「・・・っ、なんだ?いったい何が・・・」
「「ぱぱっ、ぱぱぁ~~~~~っ」」
「!!!・・・レオンっ、サクラ!!という事は、駄犬と位置を交換する魔法は成功したのか??」
「あぁ。そのようだ」
腹に感じた衝撃は、突進してきた双子達が原因だったらしい。
双子の頭を撫でつつ周囲を見渡すと、目の前には少し疲れた感じのライムント、そのライムントに癒しの水を差し出しているミナト、見守っているカイトがいた。
「・・・サーヤは?」
「ベッドの上だ。先ほどよりも此奴の魔力が減っている。早くしないと・・・」
「ぱぱ、ぼくたち、ままにいっぱい、まりょくあげたの」
「でもね、まま、ちっともおっき、ヒック、しないの・・・ッグズ」
目を真っ赤にしてもなお瞳を潤ませている双子は、サーヤを助けようと必死で魔力を与えていたんだろう。魔力残量を示すブレスレットの石が、二人共すでにオレンジ色だった。
「・・・お前達、よく頑張った。後は俺にまかせてしっかりと回復しておけ。カイト、二人を頼む」
「「・・・あい」」
「うん。わかったよ、おにーさん」
カイトに双子を任せてからベッドで眠るサーヤを見る。
ブレスレットの石は青緑と十分に魔力があるようだが、顔色が非常に悪い。
「ライムント、リミットはどれくらいだ?」
「・・・恐らく1時間程度だ。魔法自体は成功はしたが、思いの外消費する魔力量が多くてそれ以上は持ちそうにない」
「いや、十分だ。その間は俺とサーヤを二人きりにしてくれ。あとミナト、以前もらった超癒しの水をありったけ出してくれ」
「あいなのっ!もっといっぱい回復する、超超癒しの水もあるのよ!」
「あぁ。ありがたく使わせてもらおう」
ライムントとミナトが退室したのを確認してから、ベッドで眠るサーヤに近づきそっと頬に触れてから口付ける。試しに魔力も与えてみたが反応はほとんど見受けられない。
意識がかなり深い所にあるのだろう。やはり身体を繋ぐしかないか・・・
このような完全に意識のない瀕死のサーヤを抱くのは、初めて出会って拾った時以来か・・・?
再び口付けをしながら寝着の前ボタンを外し、服をはだけさせる。
中に着ていたタンクトップを上にたくし上げると、下着を付けていなくとも形が良く触り心地も感度も抜群なサーヤの胸がぷるんっと顔を出す。
俺はその甘美な果実にすぐさまかぶりつき、敏感な先端を舌で転がし少し反応を示したところでカリッと甘噛みした。
意識はなくともピクンッと反応するサーヤの身体は、初めての時と同様しっかりと感じているようだ。
「くくっ、相変わらず眠っていても敏感なようだな。もうこんなに濡らしおって・・・」
下着の中に滑らせたもう片方の手で、何度か秘裂をなぞってから指をゆっくりと挿入する。
くちゅりとすでに潤った蜜壺は難なく俺の指を受け入れ、しとどに蜜を溢れさせていた。
本来ならもう少し解したいところだが、今は時間がないのですぐに自分のモノをサーヤの中へ挿入れる。
「・・・ふっ、少しキツイかと思ったが、まったく問題ないようだな」
ピッタリと俺のサイズに馴染むように吸い付いてくるサーヤのナカ。
意識がないのが嘘のように、最奥を突くたびにきゅうきゅうと俺を締め付けてくる。
何度かピストンを繰り返し、よく馴染んできたところでそろそろ魔力を与えようかと思ったが、ふとセイルとの会話を思い出した。
今のほぼ満タンな“魔力”はサーヤ自身の魔力ではなく与えられた魔力・・・
だとすると、これ以上与えたら魔力が飽和状態になって逆に危険なんじゃないか?
「・・・一度俺が魔力を奪い、自分の魔力に変換してから戻す、か・・・」
理屈を考えるとそうするしかないだろう。
奪った魔力を自分の魔力に変換する方法はなんとなくわかる。
確認する時間もないからぶっつけ本番になってしまうが、思えば出逢った頃の瀕死だったサーヤに、ぶっつけ本番で魔力付与の禁術を使ったなとふと思い出した。
「サーヤに使う術は、大体が禁術でぶっつけ本番ばかりだな。駄犬に攫われた時も、命を繋ぐ時も何もかも・・・」
初めて・・・・・・と言えば、すべてが欲しいと思ったのも、離したくないと思ったのも、家族を持ちたいと思ったのも、すべてサーヤが初めてだった。
「サーヤ・・・サーヤ・・・っ」
サーヤの魔力残存量を見ながら、奪った魔力を自分の魔力へと変換し再びサーヤへ与える。
与える魔力が足りなくなれば、回復薬や超超癒しの水で自分の魔力を回復し再び与え、時々サーヤ自身にも飲ませて回復を促す。
魔力与奪を伴う交わりは、通常より俺もサーヤも強い快感と脱力感に襲われる。
魔力を与えていると、ナカに精を放った直後のように力が抜けるが、今は休んでいる暇などはない。
ずちゅっ、じゅぶっ、という交わる水音や俺の吐息、ベッドの軋む音だけが部屋に響く。
目の前のサーヤは、時折ビクンッ、と痙攣して明らかに達しているが、サーヤの意識はいっこうに回復しない。
変換して与えた魔力でブレスレットの石が青になったのを確認すると、俺はサーヤの意識を無理矢理にでも引っぱり上げようと、額を合わせて意識を同調させながら必死に呼びかけた。
“サーヤっ!いつまで眠っているのだっ!!さっさと起きろ!!”
“・・・・・・”
“レオンやサクラが泣きじゃくって心配していたぞ。早く安心させてやれ!”
“・・・・・・?”
反応がまったくないわけではないが、弱すぎてほとんどわからない。
方向性を変えてみるか。
“お前が早く起きないと、俺やセイルは聖獣女に手籠めにされるやもしれぬ・・・それで良いのか?”
“・・・っ!・・・―――”
理屈はよくわからないが、正攻法の説得よりなぜか脅しの方が効いている気がする。
“ちなみに、今現実では俺がお前と身体を繋げている・・・要は抱いている訳なんだが・・・”
“?!・・・っ、―――、―――!”
“お前は相変わらず眠っていても敏感で、まるで起きている時のように俺のモノを咥えているぞ。・・・くくっ、淫乱め。ま、俺がそうなるように開発したんだがな”
“――――っ!!・・・――――!!!”
言葉は聞こえないが激しく反論しているようだな。さしずめ“誰のせいだ!”と顔を真っ赤にしながら叫んでいるのだろう。
少しずつ何かが近づいてくるのが感覚でわかる。恐らくサーヤの意識だ。
もう少し・・・もう少しだ。もっとこっちへ来い、サーヤ・・・――――――
“今ならナニをしてもお前は起きなさそうだ。だから、大量に魔力を注ぐために俺が分身して、後ろの方も同時に使うか?・・・処女を奪った時のように、眠っているうちに開発するならば問題あるまい”
近づいてきた気配を手繰り寄せ、力いっぱい引き上げる。
だんだん感覚が鮮明になってきたソレは、勢いよくそのまま俺に向かって浮上しそのまま現実でゴツッと俺に頭突きを喰らわせてきた。
「“―――――――っ!!・・・かっ・・・・・・バカバカっ、エルのバカぁっ!!後ろは絶対い・・・痛っぅ~~~~~~~~!”」
「~~~~~~っ」
互いに痛みで言葉が出ない。ホントにこのバカと一緒にいるとロクな目に遭わない。
だが、そこまで後ろはいやなのか。これは今後も何かに使えるかもしれないな。
いろいろ思うところや言いたい事はあるが、まずは無事に意識を取り戻したことをしっかりと確認したくて、サーヤの手を解いてから額や瞼、口唇へ何度も何度も口付ける。
最初は驚いていたサーヤも、すぐに俺の首に手を回しながら口付けに応えていた。
「んっ、ハァ・・・エル、本物?ってか、え?!ちょっ、髪の毛短っ・・・何がどうなってそうなったの??」
「詳しい説明をしている時間はない。今はライムントの魔法で、一時的にこうしているに過ぎぬ。・・・が、そろそろリミットの時間だ」
「え?!やっ、やだっ、行っちゃやだっ!行かないで!!」
意識を浮上させるときに大量に魔力を消費したのか、ほぼ満タンだったブレスレットの石がオレンジになっている。
まだ少々熱っぽさはあるが、恐らくあと1回魔力を満タンになるくらい与えれば、明日にはライムントの加護をモノにできるだろう。
泣きそうな顔で縋るサーヤに優しくしてやりたいのはやまやまだが、こればっかりは仕方あるまい。
「だったらサーヤ、早くライムントの加護をモノにして俺とセイルを助けに来い」
「!!」
「帰ってきたら、続きをしてやる。・・・俺が満足するまでなっ、・・・っく」
「続きって・・・ぅあっ、んっ、嘘、なんで挿入って・・・やっ、そんな一気に魔力っ、ダメ・・・んんっ」
やはり反応が返って来ると来ないとでは雲泥の差で、魔力を与えなければと思う気持ちよりも快楽を貪りたい気持ちが強くなり、サーヤの両足を抱えながらめいっぱい開かせ、上から押しつぶすように最奥を掻き混ぜる。
「んんっ、~~~~~~~~~~っ!!!」
唇を塞いでいるサーヤは、ビクンッ、ビクンッと痙攣しながら達した。
くぐもった声しか出せないサーヤにとっては、大量の魔力と共に一気に押し寄せた暴力にも近いような快楽。先ほどからイキ続けているのか身体が痙攣し、食いちぎりそうなほど締め付けられた俺もそろそろ限界かもしれない。
「・・・っ、サーヤ、今ある俺の魔力をありったけやる、聖獣女に触れさせたくないなら、さっさと助けに来い!」
「ぁっ、ん、うんっ、あたしのエルに・・・ふぁっ、指1本触れさせな・・・んっ」
そろそろ時間だという直前、口付けしながらありったけの魔力と精をサーヤのナカへと放った。
そして予想していた通り、その直後目の前にあった愛しい温もりは忽然と消え、俺は捕らわれていた場所へと戻って来ていた。
「おかえり、エリュシオン☆その分だと、サーヤにちゃんと魔力をあげられたみたいだね♪」
「・・・っ、あぁ。ありったけ、渡してきた・・・」
サーヤにありったけの魔力を与えてほぼ空になっているからなのか、それともほぼ満タンだったサーヤの魔力を奪い取って自分の魔力に変換するのが負担だったのか、何にしても身体に力が入らず、意識が朦朧とする。
「ベルナートが特製の魔法袋をくれたんだ☆この檻の中でも使えそうなアイテムもいくつかあるみたい♪とりあえず、エリュシオンは今これ飲みなね☆」
「ん・・・」
セイルに何かを渡されて、飲んだことまでは覚えている。
身体が楽になるのを感じたのに眠気までは回復しなくて、俺の意識はそのまま深い闇の中へと飲み込まれていった。
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