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10章 延引された結婚式
改めて過ごす新婚初夜*
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◇
転移魔法でエルと家に帰ってきた時、本当に片付けは終わっており家にはエルとあたしの二人だけで、双子達もいないようだった。
「エル、レオンとサクラは?」
「双子は両親とエルフの里に行っている」
「え?!」
「数日は帰ってこないだろう」
「えぇぇ??!!」
なんか知らない間に状況が変わり過ぎていてついて行けない。
さっきのベルナートさんとの事もあるからなおさらだ。
先程のやり取りを思い出されて、またじわっと涙が出てきた。
せっかくの結婚式で、今夜は初夜だと言うのにこれじゃエルにも失礼だ。
「・・・っ、ごめ・・・すぐに泣き止む、からっ・・・」
エルはあたしをリビングのソファに座らせ、さっきまで持っていたタオルを回収し、新しく冷たいタオルと温かいタオルの両方を渡した後、あたしの隣に座った。
「無理はしなくて良い。・・・駄犬に想いを告げられたのだろう?」
「・・・エルは、どこまで知って・・・?」
「全部知っている。あいつはバカ正直だから、事もあろうか最初は俺に相談してきたからな」
うゎぁ・・・最初にエルに相談するってところはベルナートさんらしいっちゃらしいけど、普通に考えたらエルは一番相談しちゃいけない相手だよ・・・
「まったく・・・どうして俺が自分の妻を好きなヤツの恋愛相談など受けなければいけないのだ・・・」
「ふふっ、でもちゃんと相談にのってあげたんでしょ?なんだかんだエルって面倒見が良いと言うか優しいよね」
「・・・途中から聞くに堪えなくてカルステッドやアレクに振ったがな。最終的にアレクがいろいろと教えてやったらしい」
「アレク兄様が・・・じゃあ、アレク兄様達の所に行ってから様子がおかしかったのって・・・」
「間違いなくいろいろ教えてもらって、お前を好きだと自覚したからだろう」
「・・・」
どこまでもわかりやすい人だなと思いながら、そういう人だから憎めないんだよなとちょっと微笑ましくなる。
「・・・お前は、あいつを受け入れなかったのだな」
「・・・エル・・・」
「前にも話したが、この国は一夫多妻もその逆も当たり前に存在する。お前があいつを受け入れるという選択肢だって・・・」
口ではベルナートさんを受け入れても良かったって言ってるけどすごく嫌そうな顔・・・
普段のように“俺だけを見ていろ”とか言えば良いのに、あたしの意思を尊重しようとする言葉と態度が真逆なエルが愛おしくて、思わず抱きついてしまった。
「ベルナートさんにも言ったけど、あたしの“特別”はエルだけだよ。ベルナートさんも好きではあるけど、エルを好きな気持ちと同じじゃない。あたしがそばにいて欲しいのは・・・こうして抱きしめたいと思うのはエルだけなの」
「サーヤ・・・」
「いつもの俺様なエルらしく“他の男なんて見るな、俺だけ見てろ”って自信満々に言ってよ・・・そんな不安そうな顔しないで?」
「ふっ、俺様な俺、か・・・」
「そう。あたしをいじめるのが大好きなドSで、もうダメだっていっても聞いてくれない鬼畜で、あたしを引っ張り回す俺様。そして、あたしの心も身体も支配している魔王様」
「くくっ、酷い言われようだな」
「ふふっ、あたしはそんなエルが良いの・・・大好きよ・・・愛してる・・・」
「俺もだ・・・これから先もずっと、俺だけを見ていろ。サーヤ・・・」
どちらともなく身体を少し離して、口唇を優しく重ねる。
それからいつしか合図となった互いの口唇を啄むようなキスをして、だんだん深いキスへと変わりあたしはエルの事しか考えられなくなる。
「・・・ん、ぁ、エル・・・」
「ん、サーヤ・・・」
2人でソファに沈みながら、今日ずっと見つめ合うのが恥ずかしかったエルと見つめ合う。
セットが少し崩れた髪型や、ジャケットを脱いでシャツのボタンを数個外したエルの姿がすごく色っぽくて、さっきとは違った意味で直視できずに目をそらしてしまう。
「・・・なぜ俺を見ない?」
「えっと、これには・・・その、のっぴきならない事情が・・・」
「のっぴき・・・?よくわからんが、お前がそんな態度なら俺は好きにさせてもらうぞ」
「え、好きにって・・・ん、痛っ」
顔を背けた事で露わになった首筋にシルシを付けていくエル。
結婚式が近いから、見える所にシルシを付けるのを禁止していたけど、解禁になったのでここぞとばかりにいっぱい付けているっぽい。
「や、エル・・・んっ、シルシ付けすぎじゃ・・・」
「俺のモノにシルシを付けて何が悪い。・・・お前は俺だけのモノなのだろう?」
「!!・・・うん、エルだけのモノだよ。でも、エルもあたしだけのモノなんだからね」
「あぁ」
ちゃんと“双子は別だよ”と訂正しつつ、今は2人でシルシをつけ合いながらドレスやタキシードを中途半端に脱がせ合い、向かい合って座ったまま深く繋がった。
快感もそうだけど、それ以上に今は心がエルとの繋がりに歓喜し、もっともっと深くエルを欲してしまう。
ごめんね、ベルナートさん。
身体も心も全部欲しくて、あたしの全部あげたくなるのはやっぱりエルだけみたい・・・
深く口づけをしながら腰を引き寄せられ、結合部を密着させたまま時々下から突きあげられる。
最奥まで刻み付けるようにぐちゅっ、ぐちゅっと蜜壺を掻き混ぜられ、甘い毒の様な快感に身体の力は抜けてしまうのに、無意識にきゅうきゅうとエルを締め付けてしまう。
嬉しい
蕩けそう
気持ち良い
満たされる
でももっと欲しい・・・
色んな気持ちが溢れて、さっきとは違う意味で涙が溢れる。
さっきまでもたくさん泣いて化粧も直してないのだ。今絶対ひどい顔をしてるに違いない。
思わずエルの瞳を自分の手で覆ってしまった。
「・・・どうした?サーヤ」
「や・・・今絶対ひどい顔してる、から・・・んっ、見ちゃダメ・・・」
「そんなこと・・・俺に欲情しきっているイイ顔をもっと見せろ」
「やだっ、そんなのもっと見せたくなっ・・・あぁっ」
すでに充分過ぎる快感を与えられいっぱいいっぱいなのに、エルは敏感な胸の先端もきゅっと摘まんだり、舌で転がしたり甘噛みしたり、絶え間なく与える快楽であたしを篭絡させようとしてくる。
「んんっ、エルっ、こんな、ぁ、ダメ・・・も、無理ぃ・・・」
もうダメって言ってるのに、これ以上ないってくらい深く繋がっているのに、もっともっとあたしの奥に挿入ろうと、腰を引き寄せナカを掻き混ぜる。
初夜ってもっとムードたっぷりでロマンチックなのかなと思ってたけど、実際は着替えもせず化粧もボロボロの状態でリビングでひたすら求め合っているあたし達。
ぐちゅっ、じゅぶっといやらしい水音が絶え間なく響き渡り、上も下もぐちゃぐちゃで溶けそうなくらい熱くておかしくなりそうなのに、今はこんなにもエルに求められている事が嬉しい。
身体全体に”エルのモノだ”って刻み付けられているようで嬉しいと感じるなんて、あたしもおかしくなってしまったんだろうか。
「・・・ぁ、エル・・・好きっ、大好き・・・」
「・・・はぁっ、サーヤ、愛してる・・・」
「!!!・・・~~~~~~~~~~~~~~っ」
「・・・っ」
エルの予想外の告白にきゅんと身体が反応して締め付けてしまい、ナカで熱い精が放たれるのを感じながらあたしも一緒に達してしまった。
心地良い脱力感と共に、心と身体の両方が満たされていくのを感じる。
幸せな余韻に浸りながら、あたしとエルはじゃれ合うようにしばらくバードキスをしていた。
◇
とりあえず着替えようという事になり、ドレスやタキシードに洗浄魔法をかけてから、あたし達は一度お風呂に入る事にした。
「エル、お義父さんやお義母さんが双子を預かってくれるのはありがたいけど、どうして数日は帰ってこないの?」
いつものようにエルを背もたれにして、2人で温かい湯船に浸かりながら気になっていた事を聞いてみた。
初夜という事で、双子達をルーシェントさん達が預かってくれるのはわかるけど、なぜ数日なのか。
「決まっているではないか。初夜だけでは足りないからだ」
「え、足りないって・・・?」
「完成したドレスを試着した時に言ったであろう?「結婚式の初夜はお前を壊してしまうかもしれぬ」と」
「!!!」
「今は別の事も頭に残っているようだからな。心も身体も俺でいっぱいにしてやる・・・双子達も妹か弟を欲しがってるからな。もちろん避妊など一切するつもりはない」
「!!!!!」
ちょっと待て。
いろいろツッコみたいけど、今とんでもない事言わなかった??
「あ、あの・・・双子達が妹か弟を欲しがってるって・・・?」
「あぁ。シャルロットやレミリオと接しているうちにすっかり気分が兄や姉になったらしい。俺とサーヤが頑張れば弟や妹に会えるかもなと伝えたら「いっぱい頑張って」だとさ」
「!!!!!!!」
レオンとサクラに弟や妹って・・・しかも”頑張って”って絶対意味わかってないよね??!!
「頑張っても数日かかることを伝えたら「じゃあ数日じぃじ達の家に行く!」と親父達について行ったから、寂しがることもあるまい。それを聞いたモニカが”急用ができた”とその後さっさとユーリやセレスを連れ帰った事で、結婚式は自ずと解散する方向になったのだ」
マジですか!!結婚式終わってた理由ってそういう事だったの?
もうなんかいろんな意味で恥ずかしすぎるんですけど!!!!!
ちらっとエルの方を振りむくと、瞳が完全に獲物に狙いを定めた雄の瞳だった。
完全に射止められ、動けなくなったあたしにエルは優しく口づけてからトドメの一言を告げる。
「サーヤ・・・新しい家族を増やさないか?」
・・・ずるい。
こんな言われ方したら頷くしかないじゃないか・・・
「うん、エルと・・・また新しい家族増やしたい・・・でも、なるべくお手柔らかにお願いします」
「・・・善処する」
相変わらず約束はしてくれない俺様エル様である。
結局お風呂から上がった後、ベッドでエルと一緒に過ごすことになったあたしは、それから丸2日間ほぼベッドの上で過ごす事になりました。
回復魔法や妖精の粉にお世話にならないと全く動けなかったのは言うまでもない。
転移魔法でエルと家に帰ってきた時、本当に片付けは終わっており家にはエルとあたしの二人だけで、双子達もいないようだった。
「エル、レオンとサクラは?」
「双子は両親とエルフの里に行っている」
「え?!」
「数日は帰ってこないだろう」
「えぇぇ??!!」
なんか知らない間に状況が変わり過ぎていてついて行けない。
さっきのベルナートさんとの事もあるからなおさらだ。
先程のやり取りを思い出されて、またじわっと涙が出てきた。
せっかくの結婚式で、今夜は初夜だと言うのにこれじゃエルにも失礼だ。
「・・・っ、ごめ・・・すぐに泣き止む、からっ・・・」
エルはあたしをリビングのソファに座らせ、さっきまで持っていたタオルを回収し、新しく冷たいタオルと温かいタオルの両方を渡した後、あたしの隣に座った。
「無理はしなくて良い。・・・駄犬に想いを告げられたのだろう?」
「・・・エルは、どこまで知って・・・?」
「全部知っている。あいつはバカ正直だから、事もあろうか最初は俺に相談してきたからな」
うゎぁ・・・最初にエルに相談するってところはベルナートさんらしいっちゃらしいけど、普通に考えたらエルは一番相談しちゃいけない相手だよ・・・
「まったく・・・どうして俺が自分の妻を好きなヤツの恋愛相談など受けなければいけないのだ・・・」
「ふふっ、でもちゃんと相談にのってあげたんでしょ?なんだかんだエルって面倒見が良いと言うか優しいよね」
「・・・途中から聞くに堪えなくてカルステッドやアレクに振ったがな。最終的にアレクがいろいろと教えてやったらしい」
「アレク兄様が・・・じゃあ、アレク兄様達の所に行ってから様子がおかしかったのって・・・」
「間違いなくいろいろ教えてもらって、お前を好きだと自覚したからだろう」
「・・・」
どこまでもわかりやすい人だなと思いながら、そういう人だから憎めないんだよなとちょっと微笑ましくなる。
「・・・お前は、あいつを受け入れなかったのだな」
「・・・エル・・・」
「前にも話したが、この国は一夫多妻もその逆も当たり前に存在する。お前があいつを受け入れるという選択肢だって・・・」
口ではベルナートさんを受け入れても良かったって言ってるけどすごく嫌そうな顔・・・
普段のように“俺だけを見ていろ”とか言えば良いのに、あたしの意思を尊重しようとする言葉と態度が真逆なエルが愛おしくて、思わず抱きついてしまった。
「ベルナートさんにも言ったけど、あたしの“特別”はエルだけだよ。ベルナートさんも好きではあるけど、エルを好きな気持ちと同じじゃない。あたしがそばにいて欲しいのは・・・こうして抱きしめたいと思うのはエルだけなの」
「サーヤ・・・」
「いつもの俺様なエルらしく“他の男なんて見るな、俺だけ見てろ”って自信満々に言ってよ・・・そんな不安そうな顔しないで?」
「ふっ、俺様な俺、か・・・」
「そう。あたしをいじめるのが大好きなドSで、もうダメだっていっても聞いてくれない鬼畜で、あたしを引っ張り回す俺様。そして、あたしの心も身体も支配している魔王様」
「くくっ、酷い言われようだな」
「ふふっ、あたしはそんなエルが良いの・・・大好きよ・・・愛してる・・・」
「俺もだ・・・これから先もずっと、俺だけを見ていろ。サーヤ・・・」
どちらともなく身体を少し離して、口唇を優しく重ねる。
それからいつしか合図となった互いの口唇を啄むようなキスをして、だんだん深いキスへと変わりあたしはエルの事しか考えられなくなる。
「・・・ん、ぁ、エル・・・」
「ん、サーヤ・・・」
2人でソファに沈みながら、今日ずっと見つめ合うのが恥ずかしかったエルと見つめ合う。
セットが少し崩れた髪型や、ジャケットを脱いでシャツのボタンを数個外したエルの姿がすごく色っぽくて、さっきとは違った意味で直視できずに目をそらしてしまう。
「・・・なぜ俺を見ない?」
「えっと、これには・・・その、のっぴきならない事情が・・・」
「のっぴき・・・?よくわからんが、お前がそんな態度なら俺は好きにさせてもらうぞ」
「え、好きにって・・・ん、痛っ」
顔を背けた事で露わになった首筋にシルシを付けていくエル。
結婚式が近いから、見える所にシルシを付けるのを禁止していたけど、解禁になったのでここぞとばかりにいっぱい付けているっぽい。
「や、エル・・・んっ、シルシ付けすぎじゃ・・・」
「俺のモノにシルシを付けて何が悪い。・・・お前は俺だけのモノなのだろう?」
「!!・・・うん、エルだけのモノだよ。でも、エルもあたしだけのモノなんだからね」
「あぁ」
ちゃんと“双子は別だよ”と訂正しつつ、今は2人でシルシをつけ合いながらドレスやタキシードを中途半端に脱がせ合い、向かい合って座ったまま深く繋がった。
快感もそうだけど、それ以上に今は心がエルとの繋がりに歓喜し、もっともっと深くエルを欲してしまう。
ごめんね、ベルナートさん。
身体も心も全部欲しくて、あたしの全部あげたくなるのはやっぱりエルだけみたい・・・
深く口づけをしながら腰を引き寄せられ、結合部を密着させたまま時々下から突きあげられる。
最奥まで刻み付けるようにぐちゅっ、ぐちゅっと蜜壺を掻き混ぜられ、甘い毒の様な快感に身体の力は抜けてしまうのに、無意識にきゅうきゅうとエルを締め付けてしまう。
嬉しい
蕩けそう
気持ち良い
満たされる
でももっと欲しい・・・
色んな気持ちが溢れて、さっきとは違う意味で涙が溢れる。
さっきまでもたくさん泣いて化粧も直してないのだ。今絶対ひどい顔をしてるに違いない。
思わずエルの瞳を自分の手で覆ってしまった。
「・・・どうした?サーヤ」
「や・・・今絶対ひどい顔してる、から・・・んっ、見ちゃダメ・・・」
「そんなこと・・・俺に欲情しきっているイイ顔をもっと見せろ」
「やだっ、そんなのもっと見せたくなっ・・・あぁっ」
すでに充分過ぎる快感を与えられいっぱいいっぱいなのに、エルは敏感な胸の先端もきゅっと摘まんだり、舌で転がしたり甘噛みしたり、絶え間なく与える快楽であたしを篭絡させようとしてくる。
「んんっ、エルっ、こんな、ぁ、ダメ・・・も、無理ぃ・・・」
もうダメって言ってるのに、これ以上ないってくらい深く繋がっているのに、もっともっとあたしの奥に挿入ろうと、腰を引き寄せナカを掻き混ぜる。
初夜ってもっとムードたっぷりでロマンチックなのかなと思ってたけど、実際は着替えもせず化粧もボロボロの状態でリビングでひたすら求め合っているあたし達。
ぐちゅっ、じゅぶっといやらしい水音が絶え間なく響き渡り、上も下もぐちゃぐちゃで溶けそうなくらい熱くておかしくなりそうなのに、今はこんなにもエルに求められている事が嬉しい。
身体全体に”エルのモノだ”って刻み付けられているようで嬉しいと感じるなんて、あたしもおかしくなってしまったんだろうか。
「・・・ぁ、エル・・・好きっ、大好き・・・」
「・・・はぁっ、サーヤ、愛してる・・・」
「!!!・・・~~~~~~~~~~~~~~っ」
「・・・っ」
エルの予想外の告白にきゅんと身体が反応して締め付けてしまい、ナカで熱い精が放たれるのを感じながらあたしも一緒に達してしまった。
心地良い脱力感と共に、心と身体の両方が満たされていくのを感じる。
幸せな余韻に浸りながら、あたしとエルはじゃれ合うようにしばらくバードキスをしていた。
◇
とりあえず着替えようという事になり、ドレスやタキシードに洗浄魔法をかけてから、あたし達は一度お風呂に入る事にした。
「エル、お義父さんやお義母さんが双子を預かってくれるのはありがたいけど、どうして数日は帰ってこないの?」
いつものようにエルを背もたれにして、2人で温かい湯船に浸かりながら気になっていた事を聞いてみた。
初夜という事で、双子達をルーシェントさん達が預かってくれるのはわかるけど、なぜ数日なのか。
「決まっているではないか。初夜だけでは足りないからだ」
「え、足りないって・・・?」
「完成したドレスを試着した時に言ったであろう?「結婚式の初夜はお前を壊してしまうかもしれぬ」と」
「!!!」
「今は別の事も頭に残っているようだからな。心も身体も俺でいっぱいにしてやる・・・双子達も妹か弟を欲しがってるからな。もちろん避妊など一切するつもりはない」
「!!!!!」
ちょっと待て。
いろいろツッコみたいけど、今とんでもない事言わなかった??
「あ、あの・・・双子達が妹か弟を欲しがってるって・・・?」
「あぁ。シャルロットやレミリオと接しているうちにすっかり気分が兄や姉になったらしい。俺とサーヤが頑張れば弟や妹に会えるかもなと伝えたら「いっぱい頑張って」だとさ」
「!!!!!!!」
レオンとサクラに弟や妹って・・・しかも”頑張って”って絶対意味わかってないよね??!!
「頑張っても数日かかることを伝えたら「じゃあ数日じぃじ達の家に行く!」と親父達について行ったから、寂しがることもあるまい。それを聞いたモニカが”急用ができた”とその後さっさとユーリやセレスを連れ帰った事で、結婚式は自ずと解散する方向になったのだ」
マジですか!!結婚式終わってた理由ってそういう事だったの?
もうなんかいろんな意味で恥ずかしすぎるんですけど!!!!!
ちらっとエルの方を振りむくと、瞳が完全に獲物に狙いを定めた雄の瞳だった。
完全に射止められ、動けなくなったあたしにエルは優しく口づけてからトドメの一言を告げる。
「サーヤ・・・新しい家族を増やさないか?」
・・・ずるい。
こんな言われ方したら頷くしかないじゃないか・・・
「うん、エルと・・・また新しい家族増やしたい・・・でも、なるべくお手柔らかにお願いします」
「・・・善処する」
相変わらず約束はしてくれない俺様エル様である。
結局お風呂から上がった後、ベッドでエルと一緒に過ごすことになったあたしは、それから丸2日間ほぼベッドの上で過ごす事になりました。
回復魔法や妖精の粉にお世話にならないと全く動けなかったのは言うまでもない。
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