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10章 延引された結婚式
カルステッドの受難その4~カルステッドのお悩み相談室2~
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◇
「カルステッド・・・"性"って何?子作りと何が違うの?」
「・・・へ?」
ベルナート殿は真剣な眼差しでそんな質問をしてきた。
いや待てよ。
ベルナート殿がそんな事を聞くなんて・・・もしかしたらこれは俺の聞き間違いっていう可能性も・・・
「俺、子作りの仕方は本で読んだことあるから知ってるけど、“性”について書いた本は読んだ事なくて・・・エリュシオンが「カルステッドなら子供もいるし経験豊富だから」って・・・」
ちょぉぉぉぉぉ?!エリュシオン様ぁぁぁぁぁぁ??!!!
待って待ってっ!確かに子供はいるけど“経験豊富”ってどういう事ですかっ!!
俺は妻一筋で、他の女性なんて最低限の閨の教育で少しお世話になったくらいなんですけどっ!!!
はっ!!待てよ。
もしかして、俺に求められてるのはその“閨の教育”をベルナート殿にしろって事??
・・・俺よりも絶対アレクの方が教え方うまいだろうし、徹底的に教えてくれそうな気がするんだけど・・・
「えっと・・・ベルナート殿、失礼ですが女性経験はありますか?」
「??・・・女性経験って何?」
「女性と交際をしたり抱いたり・・・という経験です」
「交際って?女性を抱くってどういう事を言うの?子作りと同じ行為なら経験した事はないよ」
そこからですか!!!
この話ぶりから、未経験かつ無知識で純粋な感じがする。
普通は専用の女性講師がいるが、それはあくまで人間の貴族社会の話だ。
とりあえず、今は俺が昔教わった事をそのままベルナート殿にお教えしたら良いのではないか?
俺はあくまで、“人間の貴族社会で教えてもらった事だ”と前置きしてから、その時教わった事や今思っている自分の考え等を織り交ぜながらベルナート殿に伝えてみた。
「ふんふん、なるほど・・・じゃあ俺が思っていた“子作り”は“性行為”と呼ばれるモノで、婚姻関係を結んだ男女が子供を作るために行う性行為を“子作り”と呼び、貴族じゃない者は婚姻関係を結ばなくても互いに好意があれば性行為をする場合がある・・・こういう理解で良いの?」
「はい。概ねその通りですね」
さすがは精霊王様というだけあって、博識なのか理解が早くて助かる。
でも、これくらいの事ならそんな思い悩む必要ないと思うんだけど、さっきはなぜあんなに思いつめた顔をしていたんだ?
入れなおしたお茶を飲みながらベルナート殿を見ていると、まだ何か聞きたそうな顔をしているような気がする。
「・・・っ、あの、カルステッド、女の人の胸で俺のアレを挟むのも性行為の一つなの?」
「ブフ―――――――――っ!!!」
「うわっ!いきなり吹き出さないでよ、カルステッド。・・・ビックリしたなぁ」
いやいやいやっ!ビックリしたのはこっちですから!!
女性の胸で男のアレを挟むって何??!!
そんなの聞いたことありませんけど????!!!!
「す、すみません、ベルナード殿。・・・しかし、そのような性行為は聞いた事ありませんが・・・」
「え、そうなの?でも、サーヤが“エリュシオンが好きなコト”って言って・・・」
(ガチャンッ、パリン)
「ちょっ、カルステッド!!カップ割れて・・・うわっ、血も出てるよ??!!」
ベルナート殿が、落としたカップの破片が俺の手に刺さってるのを見て慌てて薬を探してくれているが、俺は手に負った傷などまったく気にするどころか、気づきもしない位別の事に支配されていた。
「あ、あの、ベルナート殿・・・なぜ、ココでサーヤの話が?そして、なぜそれを知って・・・?」
・・・――――この時、聞き返さずに”俺に知識はないから”とエリュシオン様やアレクに聞くよう促していれば、あんな事にはならなかったのかもしれない・・・――――
「えっと・・・エリュシオンの不在に双子が限界で、俺が魔法でエリュシオンの姿になったんだけど・・・」
その話は確かに聞いた。双子はそれでなんとか落ち着いて、事なきを得たと・・・
「サーヤの様子もおかしかったから、双子を寝かしつけた後サーヤの様子を見に寝室に行ったんだけど・・・でも、俺魔法を解くのすっかり忘れてて・・・エリュシオンが帰って来たと喜んでたサーヤが、そのまま俺に抱きついてきたんだ」
なるほど。サーヤはそれでエリュシオン様が帰ってきたと思ってしまったわけだな。
「その後、その・・・躓いてサーヤと一緒にベッドに倒れちゃったんだけど、そしたらサーヤが”エリュシオンが好きなコトしてあげる”って俺のモノを口で咥えたり舐めたりして・・・」
ちょっと待ってちょっと待って!!
なんかいきなり凄い展開になっちゃってるんですけど??!!
”エリュシオン様の好きなコト”って・・・サーヤってばそんな大胆な子だったの???!!!
いやいやいや、そもそもエリュシオン様じゃないって気づかないモノなの??!!
「サーヤ、晩酌程度にお酒飲んでたみたいで全然気づかないし、勇気だして言おうと思ったら、そのっ、サーヤが胸でもにゅんって・・・」
なるほどなるほど。
サーヤが気づかなかった理由は酒が原因なのはわかった。
でもね、お願い。それ以上は言わないで。もうすでに俺の頭はおかしくなりそうなの!!!
完全にキャパオーバーなのぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!
「しかもね、サーヤがその後・・・」
だからやめてっ!それ以上聞きたくないのっ!聞きたくないからぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
「柔らかい胸で挟んだまま俺のモノをパクッて口で咥えて・・・あまりの気持ち良さと驚きでなんか出ちゃったんだけど、アレって何なの?」
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!
・・・・・・・
・・・
その後の事は、正直記憶にない。
ふと気が付くと、俺は店の居住スペースにあるベッドの上で横になっていた。
「・・・気が付いたか。カルステッド」
「・・・エリュシオン、様・・・?俺はいったい・・・」
「駄犬と話している最中に錯乱して意識を失ったようだ。怪我は俺が回復魔法で治したが、出血が多かったから起きるのは辛いはずだ。そのままで良い」
「・・・!!!!」
・・・思い、出した。自分がナニを聞いてしまったのか・・・
「エリュシオン様ぁ・・・いったいサーヤにナニをさせてるんですか?しかもエリュシオン様と間違えるなど・・・」
「・・・あいつはいろんな意味で行動が予想外なだけだ。・・・駄犬との件は、事故みたいなものだ。サーヤ自身は知らないし、俺も一生話すつもりはない。知ったところであいつが傷つくだけだしな」
・・・独占欲が誰よりも強くて、他の男がサーヤに触れようものなら躊躇なく殺してしまいそうな方なのに、サーヤへの愛情だけは本物で、あの子のためなら何でもしてしまうし許してしまうんだろうなぁ・・・
我が主の意外な一面を垣間見る事が出来て嬉しいが、どうしても先ほど聞いたアレは俺には荷が重すぎる。
「・・・エリュシオン様、先ほどベルナート殿と話していた時の記憶、消していただけませんか。俺には荷が重すぎます・・・」
「ふっ、そのようだな。慌てた駄犬に呼ばれた時は、血だらけのお前がテーブルに頭をガンガンと打ち続けていて、何事かと思ったぞ」
え、血だらけで頭を・・・??俺ってそんな行動しちゃってたの??!!
「駄犬についてはアレクに任せる事にする。今はゆっくり休め」
エリュシオン様が俺の額に手をかざすと、淡い光と魔力の温かさを感じながら意識がだんだん遠のいて行った。
そして、回復魔法とミナト殿の癒しの水である程度回復した俺は、そのまま数日休みを与えられ家に帰された。
ベルナート殿と話した内容は覚えていなかったが、なぜか妻と離れたくなくて珍しく甘えてしまい、妻も「あらあら、珍しいですわね」と言いながらも優しく甘えさせてくれた。
やっぱり家は良いなぁ。
◇
休み明け、“ココット”の姿で店に立つと今日もエリュシオン様がサーヤと双子達を連れて店にやってきた。
「サーヤ。俺は双子用の魔道具を見に近所の店に行くが来るか?」
「ううん、あたしはここで日用品見ながらココットさんと一緒にいるから行ってきて良いよ~」
「まま、ぃてきまーちゅ」
「まーちゅ!」
レオンやサクラは楽しそうにエリュシオン様と近所の店に向かい、店に残ったのは俺とサーヤは2人だけだった。
キャロは自宅で作業中だし、リンダとアルマは昼休憩中だ。
「あの、ココットさん。最近体調崩されてたって聞いたんですけど、もう大丈夫ですか?」
「あ、あらん♡心配してくれるなんて、嬉しいわん♡♡この通り、もう大丈夫よん♡」
「良かった。・・・実は、ココットさんに相談したい事がありまして・・・」
「相談したい事・・・?」
サーヤは少し恥ずかしそうにしながら、ポツポツと話し始めた。
「えっと、近くに相談できる女性がいなくて・・・前にも話を聞いてもらったし、ココットさんいろんな経験してそうだから聞いてみたくて・・・」
ん?ちょっと待って・・・前にサーヤと話したのって、確か随分前に聞いたエリュシオン様との夜の営み的な話じゃ・・・?
いやいやいや、俺もうこの前みたいな事には・・・
ん?この前??最近サーヤ関連でそんな話聞いてたっけ??
俺が自問自答している間にも、サーヤは聞いてもいない相談内容を少しずつ話し始めてしまった。
「最近エルとのえっちがマンネリ化してないか心配で・・・たまに胸とか口でご奉仕はしてるんですけど・・・」
胸や口でご奉仕??!!体位がいつもと変わらない???!!!
「でも、最終的に体位はいつもと変わらなくなっちゃって・・・やっぱり男性って同じ体位よりも違う体位の方が良いんでしょうか?」
ちょぉぉぉぉぉぉ!!サーヤぁぁぁぁぁぁぁ???!!!
あなたいつのまにそんな積極的になっちゃったのぉぉぉぉぉぉぉぉぉ???!!!
俺は、以前よりも格段に進化(?)した主の夜の営み的な話を延々と聞かされ、多分魂が半分抜けかかっていたと思う。
お願い。もうサーヤに正体バレても良いから、これ以上俺にこういう相談しないでぇぇぇぇ・・・―――――
程なく戻ってきたエリュシオン様に声をかけられるまで、俺は微動だにしなかったそうです。
「カルステッド・・・"性"って何?子作りと何が違うの?」
「・・・へ?」
ベルナート殿は真剣な眼差しでそんな質問をしてきた。
いや待てよ。
ベルナート殿がそんな事を聞くなんて・・・もしかしたらこれは俺の聞き間違いっていう可能性も・・・
「俺、子作りの仕方は本で読んだことあるから知ってるけど、“性”について書いた本は読んだ事なくて・・・エリュシオンが「カルステッドなら子供もいるし経験豊富だから」って・・・」
ちょぉぉぉぉぉ?!エリュシオン様ぁぁぁぁぁぁ??!!!
待って待ってっ!確かに子供はいるけど“経験豊富”ってどういう事ですかっ!!
俺は妻一筋で、他の女性なんて最低限の閨の教育で少しお世話になったくらいなんですけどっ!!!
はっ!!待てよ。
もしかして、俺に求められてるのはその“閨の教育”をベルナート殿にしろって事??
・・・俺よりも絶対アレクの方が教え方うまいだろうし、徹底的に教えてくれそうな気がするんだけど・・・
「えっと・・・ベルナート殿、失礼ですが女性経験はありますか?」
「??・・・女性経験って何?」
「女性と交際をしたり抱いたり・・・という経験です」
「交際って?女性を抱くってどういう事を言うの?子作りと同じ行為なら経験した事はないよ」
そこからですか!!!
この話ぶりから、未経験かつ無知識で純粋な感じがする。
普通は専用の女性講師がいるが、それはあくまで人間の貴族社会の話だ。
とりあえず、今は俺が昔教わった事をそのままベルナート殿にお教えしたら良いのではないか?
俺はあくまで、“人間の貴族社会で教えてもらった事だ”と前置きしてから、その時教わった事や今思っている自分の考え等を織り交ぜながらベルナート殿に伝えてみた。
「ふんふん、なるほど・・・じゃあ俺が思っていた“子作り”は“性行為”と呼ばれるモノで、婚姻関係を結んだ男女が子供を作るために行う性行為を“子作り”と呼び、貴族じゃない者は婚姻関係を結ばなくても互いに好意があれば性行為をする場合がある・・・こういう理解で良いの?」
「はい。概ねその通りですね」
さすがは精霊王様というだけあって、博識なのか理解が早くて助かる。
でも、これくらいの事ならそんな思い悩む必要ないと思うんだけど、さっきはなぜあんなに思いつめた顔をしていたんだ?
入れなおしたお茶を飲みながらベルナート殿を見ていると、まだ何か聞きたそうな顔をしているような気がする。
「・・・っ、あの、カルステッド、女の人の胸で俺のアレを挟むのも性行為の一つなの?」
「ブフ―――――――――っ!!!」
「うわっ!いきなり吹き出さないでよ、カルステッド。・・・ビックリしたなぁ」
いやいやいやっ!ビックリしたのはこっちですから!!
女性の胸で男のアレを挟むって何??!!
そんなの聞いたことありませんけど????!!!!
「す、すみません、ベルナード殿。・・・しかし、そのような性行為は聞いた事ありませんが・・・」
「え、そうなの?でも、サーヤが“エリュシオンが好きなコト”って言って・・・」
(ガチャンッ、パリン)
「ちょっ、カルステッド!!カップ割れて・・・うわっ、血も出てるよ??!!」
ベルナート殿が、落としたカップの破片が俺の手に刺さってるのを見て慌てて薬を探してくれているが、俺は手に負った傷などまったく気にするどころか、気づきもしない位別の事に支配されていた。
「あ、あの、ベルナート殿・・・なぜ、ココでサーヤの話が?そして、なぜそれを知って・・・?」
・・・――――この時、聞き返さずに”俺に知識はないから”とエリュシオン様やアレクに聞くよう促していれば、あんな事にはならなかったのかもしれない・・・――――
「えっと・・・エリュシオンの不在に双子が限界で、俺が魔法でエリュシオンの姿になったんだけど・・・」
その話は確かに聞いた。双子はそれでなんとか落ち着いて、事なきを得たと・・・
「サーヤの様子もおかしかったから、双子を寝かしつけた後サーヤの様子を見に寝室に行ったんだけど・・・でも、俺魔法を解くのすっかり忘れてて・・・エリュシオンが帰って来たと喜んでたサーヤが、そのまま俺に抱きついてきたんだ」
なるほど。サーヤはそれでエリュシオン様が帰ってきたと思ってしまったわけだな。
「その後、その・・・躓いてサーヤと一緒にベッドに倒れちゃったんだけど、そしたらサーヤが”エリュシオンが好きなコトしてあげる”って俺のモノを口で咥えたり舐めたりして・・・」
ちょっと待ってちょっと待って!!
なんかいきなり凄い展開になっちゃってるんですけど??!!
”エリュシオン様の好きなコト”って・・・サーヤってばそんな大胆な子だったの???!!!
いやいやいや、そもそもエリュシオン様じゃないって気づかないモノなの??!!
「サーヤ、晩酌程度にお酒飲んでたみたいで全然気づかないし、勇気だして言おうと思ったら、そのっ、サーヤが胸でもにゅんって・・・」
なるほどなるほど。
サーヤが気づかなかった理由は酒が原因なのはわかった。
でもね、お願い。それ以上は言わないで。もうすでに俺の頭はおかしくなりそうなの!!!
完全にキャパオーバーなのぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!
「しかもね、サーヤがその後・・・」
だからやめてっ!それ以上聞きたくないのっ!聞きたくないからぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
「柔らかい胸で挟んだまま俺のモノをパクッて口で咥えて・・・あまりの気持ち良さと驚きでなんか出ちゃったんだけど、アレって何なの?」
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!
・・・・・・・
・・・
その後の事は、正直記憶にない。
ふと気が付くと、俺は店の居住スペースにあるベッドの上で横になっていた。
「・・・気が付いたか。カルステッド」
「・・・エリュシオン、様・・・?俺はいったい・・・」
「駄犬と話している最中に錯乱して意識を失ったようだ。怪我は俺が回復魔法で治したが、出血が多かったから起きるのは辛いはずだ。そのままで良い」
「・・・!!!!」
・・・思い、出した。自分がナニを聞いてしまったのか・・・
「エリュシオン様ぁ・・・いったいサーヤにナニをさせてるんですか?しかもエリュシオン様と間違えるなど・・・」
「・・・あいつはいろんな意味で行動が予想外なだけだ。・・・駄犬との件は、事故みたいなものだ。サーヤ自身は知らないし、俺も一生話すつもりはない。知ったところであいつが傷つくだけだしな」
・・・独占欲が誰よりも強くて、他の男がサーヤに触れようものなら躊躇なく殺してしまいそうな方なのに、サーヤへの愛情だけは本物で、あの子のためなら何でもしてしまうし許してしまうんだろうなぁ・・・
我が主の意外な一面を垣間見る事が出来て嬉しいが、どうしても先ほど聞いたアレは俺には荷が重すぎる。
「・・・エリュシオン様、先ほどベルナート殿と話していた時の記憶、消していただけませんか。俺には荷が重すぎます・・・」
「ふっ、そのようだな。慌てた駄犬に呼ばれた時は、血だらけのお前がテーブルに頭をガンガンと打ち続けていて、何事かと思ったぞ」
え、血だらけで頭を・・・??俺ってそんな行動しちゃってたの??!!
「駄犬についてはアレクに任せる事にする。今はゆっくり休め」
エリュシオン様が俺の額に手をかざすと、淡い光と魔力の温かさを感じながら意識がだんだん遠のいて行った。
そして、回復魔法とミナト殿の癒しの水である程度回復した俺は、そのまま数日休みを与えられ家に帰された。
ベルナート殿と話した内容は覚えていなかったが、なぜか妻と離れたくなくて珍しく甘えてしまい、妻も「あらあら、珍しいですわね」と言いながらも優しく甘えさせてくれた。
やっぱり家は良いなぁ。
◇
休み明け、“ココット”の姿で店に立つと今日もエリュシオン様がサーヤと双子達を連れて店にやってきた。
「サーヤ。俺は双子用の魔道具を見に近所の店に行くが来るか?」
「ううん、あたしはここで日用品見ながらココットさんと一緒にいるから行ってきて良いよ~」
「まま、ぃてきまーちゅ」
「まーちゅ!」
レオンやサクラは楽しそうにエリュシオン様と近所の店に向かい、店に残ったのは俺とサーヤは2人だけだった。
キャロは自宅で作業中だし、リンダとアルマは昼休憩中だ。
「あの、ココットさん。最近体調崩されてたって聞いたんですけど、もう大丈夫ですか?」
「あ、あらん♡心配してくれるなんて、嬉しいわん♡♡この通り、もう大丈夫よん♡」
「良かった。・・・実は、ココットさんに相談したい事がありまして・・・」
「相談したい事・・・?」
サーヤは少し恥ずかしそうにしながら、ポツポツと話し始めた。
「えっと、近くに相談できる女性がいなくて・・・前にも話を聞いてもらったし、ココットさんいろんな経験してそうだから聞いてみたくて・・・」
ん?ちょっと待って・・・前にサーヤと話したのって、確か随分前に聞いたエリュシオン様との夜の営み的な話じゃ・・・?
いやいやいや、俺もうこの前みたいな事には・・・
ん?この前??最近サーヤ関連でそんな話聞いてたっけ??
俺が自問自答している間にも、サーヤは聞いてもいない相談内容を少しずつ話し始めてしまった。
「最近エルとのえっちがマンネリ化してないか心配で・・・たまに胸とか口でご奉仕はしてるんですけど・・・」
胸や口でご奉仕??!!体位がいつもと変わらない???!!!
「でも、最終的に体位はいつもと変わらなくなっちゃって・・・やっぱり男性って同じ体位よりも違う体位の方が良いんでしょうか?」
ちょぉぉぉぉぉぉ!!サーヤぁぁぁぁぁぁぁ???!!!
あなたいつのまにそんな積極的になっちゃったのぉぉぉぉぉぉぉぉぉ???!!!
俺は、以前よりも格段に進化(?)した主の夜の営み的な話を延々と聞かされ、多分魂が半分抜けかかっていたと思う。
お願い。もうサーヤに正体バレても良いから、これ以上俺にこういう相談しないでぇぇぇぇ・・・―――――
程なく戻ってきたエリュシオン様に声をかけられるまで、俺は微動だにしなかったそうです。
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