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8章 帰郷!エルフの里へ ~出産騒動編~
メラルダで暮らそう ~町で聞いた不思議な噂2~
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◇
カイトくんにもシフォンケーキと紅茶を用意していたら、カルステッドさんとアルマさんも帰ってきた。
晩ご飯にはまだ時間があるからとりあえず人数分のシフォンケーキと紅茶を用意していると、アレク兄様も手伝ってくれた。
カルステッドさんとアルマさんはメラルダの中級向けのダンジョンに行っていたらしく、そこで手に入れた素材関係はエルに渡し、お金関係はアレク兄様に渡していた。
帰ってくると「今日はこんな事があった」「こんなモンスターと遭遇した」など、カルステッドさんはいつもお土産話をしてくれる。
内容も冒険譚で楽しいんだけど、仕事から帰ってきたお父さんの話を聞いてるような気分になり、とても大好きな時間だ。
今日は他の冒険者から聞いたという噂話を教えてくれた。
「ギルドにいた他の冒険者が噂していたんだが、森のダンジョンに行く前に綺麗な湖があるらしいんだが、その湖はどうやら“出る”らしい」
「隊長。出るって何がです?モンスター?妖精??」
「違う違う。女の幽霊だよ!ゆ・う・れ・い!!」
「!!!」
思わずティーポットを落としそうになり、アレク兄様がすかさず助けてくれた。
何なの?!メラルダってそういう怪奇現象が多い町なの??!!
台所で固まったあたしは、エルに抱っこされてリビングの一番大きなソファへ連行された。
最近はここが定位置で、大体エルに後ろからぎゅうっとされている。
今回はエルのぎゅうに加え、ミナトちゃんもあたしに寄り添ってくれている。
うん、これで怖くないぞ。・・・たぶん。
「カルステッド、それは本当に女の幽霊なのか?」
「俺は実際見たわけじゃないので何とも言えませんが・・・でも、実際に見た奴が言うには眩しいくらい真っ白に発光してはっきり見えないが、シルエット的に女性で間違いないと・・・」
カルステッドさんが聞いた話では、“悲恋の末に湖で投身自殺した女性の霊”とか“夫を亡くした妻が悲しみの末に・・・”とかいろいろ諸説があるらしい。
はぁ・・・今度こそ本物の幽霊なんだろうか。森の泉なんて行く機会なんてないから気にする必要ないよね?
(ガチャッ)
「はぁ~い♡リーちゃんのお帰りよ~ん♡♡」
この場の空気を完全に壊すように帰ってきたマデリーヌさん。
怖い気持ちが半減したからありがたいけど、怖い話してる時にいきなりドアを開けられるのはとても心臓によろしくないからやめて欲しい。・・・うぅ、心臓がバクバクする。
「な~に~、なんかちょっと空気がおかしくなぁい?何かあったのん??」
「えぇ、実は・・・―――」
帰宅直後で会話の内容を理解してないマデリーヌさんに、アレク兄様が会話の流れを伝えた。
さすが精霊王様だけあって、女性でもこういう話は特に怖さを感じないらしい。
「・・・―――ふ~ん、なるほどねん・・・その光る白い影って、多分私のことよん♡♡」
「「「「????!!!!」」」」
あたしやカルステッドさん達だけ驚いて、エルやミナトちゃん達は平然としてる。
温度差もおかしいけど、え、なに?!湖の幽霊がマデリーヌさん??!!
いや、マデリーヌさんは精霊さんで、精霊の王様だから幽霊ではなくて・・・―――
完全に困惑しているあたしを見かねて、エルが補足をしてくれた。
「どうせマデリーヌが湖で水浴びでもしてたんだろう?発光していたのは覗き見防止か??」
「ふふ~♡さすがエリュシオンねん♡♡私のことちゃんとわかってくれてるなんて嬉しいわん♡」
「黙れ、ドM」
「んんっ、私のフォローをしてくれたのにその後すぐに落とすなんて!エリュシオン、もっと言って・・・」
「消えろ、変態」
「ど、えむ・・・へんたい?」
「あぁぁぁっ!ミナトちゃん、シフォンケーキまだあるけど食べる??」
「けーき!!たべゆ~♡♡」
ダメだ。ミナトちゃんは最近あたしとエルの言葉を特に真似するから、これ以上変な言葉を天使に覚えさせちゃいけないっ!!
あたしがミナトちゃんにケーキをあげている間に、事務連絡のような雰囲気で自然にアレク兄様がカルステッドさんに自分の聞いた噂話を確認し始めた。
「隊長、“路地裏に光る瞳”の話は知ってますか?」
「ん?あぁ、路地裏の誰もいない昼でも真っ暗になるような場所に金色の瞳だけ現れて、目が合うと呪われるってヤツだろう?」
「そうです」
ひぃぃぃぃぃぃっ!!!まだそんな話があったの??!!
もうやだっ!そんな怪奇現象ばっかり起こるなんて、しばらく町に行けないじゃないかっ!!!
・・・半分以上はこの家の関係者だったけどっ!!!!
怖くなってエルの腕をぎゅっとしながら下を向いてたら、ちょうど自分の足元にあった影が急にぐにゃっと変形して、パチッと開いた金色の瞳と目が合った。
「◎△$♪×¥○&%#~~~~~~~~???!!!」
「ん?あぁ、駄犬か。影を辿って帰ってくるなど珍しいな」
「最近メラルダへの行き来も影を使ってるから、感覚を忘れないようになるべく使おうと思って」
やめてっ!!!ホントに心臓に悪いからやるんだったらせめて事前に言ってっ!!!!
今アレク兄様達から暗闇で金色の瞳がって話を聞いたばっかりだったから・・・――――
ん?ちょっと待って。暗闇に光る金色の瞳・・・影を移動する黒いベルナートさん・・・
「!!!!」
「はぁ・・・先ほどアレクが話していた“路地裏に光る金色の瞳”というのはお前か、駄犬」
「ん?そうなの?・・・あ、でも誰もいない場所を選んだはずなのに、たまたま人間がそばにいた事も何度かあったかも」
それだよっ!!!!絶対噂の原因それだからっ!!!!!
「ちなみに、俺が聞いた噂話はもう一つあるんだが・・・」
もういろんな意味でお腹いっぱいですよっ!カルステッドさんっ!!!
そんなあたしの心の声は、エル以外に届くはずもなくカルステッドさんは話しを続ける。
「エリュシオン様、我々が時々この家周辺に出没する怪しい輩の処理をしてる旨を報告してると思いますが・・・」
「あぁ、俺の渡した“薬”も使っているのだろう?」
「はい、もちろんです。・・・ですが、日によっては対処する人数が多いこともあり、適当な場所に放り投げているのですが・・・」
なんか今度は怖い話じゃなくて、物騒な話になってるね。
え?この家の周辺に出没する怪しい輩って何?カルステッドさん達が“処理”?エルの“薬”??
あまり心配をかけたくないからとあたしに言わなかったみたいだけど、引っ越しの際の搬入時や結界を張る前の段階で、庭で目撃されているミナトちゃん達、そしてエルやベルナートさんの追っかけ、ご近所の貴族や冒険者の方々の偵察(?)などなど目を付けられる理由は様々だけど、どうやらたまに結界を破ろうとしたり近くを徘徊する怪しい人達が出没しているらしい。なにそれ怖いっ!!!
どうやらエルの“薬”とやらで、この家に関する記憶を消しているみたいだけど、人数が多いためさほど遠くに放り投げることができず、この周辺で謎に倒れている人が目撃されていることから噂が広がったらしい。
倒れていた人はその場所にいる記憶がないわけだから、きっと酷い目に遭ったんだろうと噂に尾ひれがついて町の警備隊にまで話がいっているそうだ。
「幸い、メラルダの警備隊長は俺の知り合いなのでその辺はうまくごまかしてくれていますが、さすがに噂をどうにかすることは難しくて・・・」
「ふむ、少し対策を考えなおした方が良さそうだな」
「そうですね。噂がこれ以上酷くならないよう手は尽くします」
「あたしも、バイト先の喫茶店でうまく噂濁しておきますね!」
なんか一気に雲行きが怪しくなってきた。
そしてリンダってメラルダの喫茶店でバイトしてるの??!!初めて聞いたんだけど???!!!
新しい家での生活は、あたしの知らないところでいろんなことが起こっているみたいです。
平和に、そして平穏に暮らすことって意外と難しいんだね・・・―――
”触らぬ神に祟りなし”
ただでさえ妊娠中のあたしにできることなんてほとんどないし、せめて足を引っ張らないよう家で大人しくしていよう・・・そう思いながら、あたしは今日の晩ご飯は何にしようかな・・・と現実からさらに目を背けることにしました。
カイトくんにもシフォンケーキと紅茶を用意していたら、カルステッドさんとアルマさんも帰ってきた。
晩ご飯にはまだ時間があるからとりあえず人数分のシフォンケーキと紅茶を用意していると、アレク兄様も手伝ってくれた。
カルステッドさんとアルマさんはメラルダの中級向けのダンジョンに行っていたらしく、そこで手に入れた素材関係はエルに渡し、お金関係はアレク兄様に渡していた。
帰ってくると「今日はこんな事があった」「こんなモンスターと遭遇した」など、カルステッドさんはいつもお土産話をしてくれる。
内容も冒険譚で楽しいんだけど、仕事から帰ってきたお父さんの話を聞いてるような気分になり、とても大好きな時間だ。
今日は他の冒険者から聞いたという噂話を教えてくれた。
「ギルドにいた他の冒険者が噂していたんだが、森のダンジョンに行く前に綺麗な湖があるらしいんだが、その湖はどうやら“出る”らしい」
「隊長。出るって何がです?モンスター?妖精??」
「違う違う。女の幽霊だよ!ゆ・う・れ・い!!」
「!!!」
思わずティーポットを落としそうになり、アレク兄様がすかさず助けてくれた。
何なの?!メラルダってそういう怪奇現象が多い町なの??!!
台所で固まったあたしは、エルに抱っこされてリビングの一番大きなソファへ連行された。
最近はここが定位置で、大体エルに後ろからぎゅうっとされている。
今回はエルのぎゅうに加え、ミナトちゃんもあたしに寄り添ってくれている。
うん、これで怖くないぞ。・・・たぶん。
「カルステッド、それは本当に女の幽霊なのか?」
「俺は実際見たわけじゃないので何とも言えませんが・・・でも、実際に見た奴が言うには眩しいくらい真っ白に発光してはっきり見えないが、シルエット的に女性で間違いないと・・・」
カルステッドさんが聞いた話では、“悲恋の末に湖で投身自殺した女性の霊”とか“夫を亡くした妻が悲しみの末に・・・”とかいろいろ諸説があるらしい。
はぁ・・・今度こそ本物の幽霊なんだろうか。森の泉なんて行く機会なんてないから気にする必要ないよね?
(ガチャッ)
「はぁ~い♡リーちゃんのお帰りよ~ん♡♡」
この場の空気を完全に壊すように帰ってきたマデリーヌさん。
怖い気持ちが半減したからありがたいけど、怖い話してる時にいきなりドアを開けられるのはとても心臓によろしくないからやめて欲しい。・・・うぅ、心臓がバクバクする。
「な~に~、なんかちょっと空気がおかしくなぁい?何かあったのん??」
「えぇ、実は・・・―――」
帰宅直後で会話の内容を理解してないマデリーヌさんに、アレク兄様が会話の流れを伝えた。
さすが精霊王様だけあって、女性でもこういう話は特に怖さを感じないらしい。
「・・・―――ふ~ん、なるほどねん・・・その光る白い影って、多分私のことよん♡♡」
「「「「????!!!!」」」」
あたしやカルステッドさん達だけ驚いて、エルやミナトちゃん達は平然としてる。
温度差もおかしいけど、え、なに?!湖の幽霊がマデリーヌさん??!!
いや、マデリーヌさんは精霊さんで、精霊の王様だから幽霊ではなくて・・・―――
完全に困惑しているあたしを見かねて、エルが補足をしてくれた。
「どうせマデリーヌが湖で水浴びでもしてたんだろう?発光していたのは覗き見防止か??」
「ふふ~♡さすがエリュシオンねん♡♡私のことちゃんとわかってくれてるなんて嬉しいわん♡」
「黙れ、ドM」
「んんっ、私のフォローをしてくれたのにその後すぐに落とすなんて!エリュシオン、もっと言って・・・」
「消えろ、変態」
「ど、えむ・・・へんたい?」
「あぁぁぁっ!ミナトちゃん、シフォンケーキまだあるけど食べる??」
「けーき!!たべゆ~♡♡」
ダメだ。ミナトちゃんは最近あたしとエルの言葉を特に真似するから、これ以上変な言葉を天使に覚えさせちゃいけないっ!!
あたしがミナトちゃんにケーキをあげている間に、事務連絡のような雰囲気で自然にアレク兄様がカルステッドさんに自分の聞いた噂話を確認し始めた。
「隊長、“路地裏に光る瞳”の話は知ってますか?」
「ん?あぁ、路地裏の誰もいない昼でも真っ暗になるような場所に金色の瞳だけ現れて、目が合うと呪われるってヤツだろう?」
「そうです」
ひぃぃぃぃぃぃっ!!!まだそんな話があったの??!!
もうやだっ!そんな怪奇現象ばっかり起こるなんて、しばらく町に行けないじゃないかっ!!!
・・・半分以上はこの家の関係者だったけどっ!!!!
怖くなってエルの腕をぎゅっとしながら下を向いてたら、ちょうど自分の足元にあった影が急にぐにゃっと変形して、パチッと開いた金色の瞳と目が合った。
「◎△$♪×¥○&%#~~~~~~~~???!!!」
「ん?あぁ、駄犬か。影を辿って帰ってくるなど珍しいな」
「最近メラルダへの行き来も影を使ってるから、感覚を忘れないようになるべく使おうと思って」
やめてっ!!!ホントに心臓に悪いからやるんだったらせめて事前に言ってっ!!!!
今アレク兄様達から暗闇で金色の瞳がって話を聞いたばっかりだったから・・・――――
ん?ちょっと待って。暗闇に光る金色の瞳・・・影を移動する黒いベルナートさん・・・
「!!!!」
「はぁ・・・先ほどアレクが話していた“路地裏に光る金色の瞳”というのはお前か、駄犬」
「ん?そうなの?・・・あ、でも誰もいない場所を選んだはずなのに、たまたま人間がそばにいた事も何度かあったかも」
それだよっ!!!!絶対噂の原因それだからっ!!!!!
「ちなみに、俺が聞いた噂話はもう一つあるんだが・・・」
もういろんな意味でお腹いっぱいですよっ!カルステッドさんっ!!!
そんなあたしの心の声は、エル以外に届くはずもなくカルステッドさんは話しを続ける。
「エリュシオン様、我々が時々この家周辺に出没する怪しい輩の処理をしてる旨を報告してると思いますが・・・」
「あぁ、俺の渡した“薬”も使っているのだろう?」
「はい、もちろんです。・・・ですが、日によっては対処する人数が多いこともあり、適当な場所に放り投げているのですが・・・」
なんか今度は怖い話じゃなくて、物騒な話になってるね。
え?この家の周辺に出没する怪しい輩って何?カルステッドさん達が“処理”?エルの“薬”??
あまり心配をかけたくないからとあたしに言わなかったみたいだけど、引っ越しの際の搬入時や結界を張る前の段階で、庭で目撃されているミナトちゃん達、そしてエルやベルナートさんの追っかけ、ご近所の貴族や冒険者の方々の偵察(?)などなど目を付けられる理由は様々だけど、どうやらたまに結界を破ろうとしたり近くを徘徊する怪しい人達が出没しているらしい。なにそれ怖いっ!!!
どうやらエルの“薬”とやらで、この家に関する記憶を消しているみたいだけど、人数が多いためさほど遠くに放り投げることができず、この周辺で謎に倒れている人が目撃されていることから噂が広がったらしい。
倒れていた人はその場所にいる記憶がないわけだから、きっと酷い目に遭ったんだろうと噂に尾ひれがついて町の警備隊にまで話がいっているそうだ。
「幸い、メラルダの警備隊長は俺の知り合いなのでその辺はうまくごまかしてくれていますが、さすがに噂をどうにかすることは難しくて・・・」
「ふむ、少し対策を考えなおした方が良さそうだな」
「そうですね。噂がこれ以上酷くならないよう手は尽くします」
「あたしも、バイト先の喫茶店でうまく噂濁しておきますね!」
なんか一気に雲行きが怪しくなってきた。
そしてリンダってメラルダの喫茶店でバイトしてるの??!!初めて聞いたんだけど???!!!
新しい家での生活は、あたしの知らないところでいろんなことが起こっているみたいです。
平和に、そして平穏に暮らすことって意外と難しいんだね・・・―――
”触らぬ神に祟りなし”
ただでさえ妊娠中のあたしにできることなんてほとんどないし、せめて足を引っ張らないよう家で大人しくしていよう・・・そう思いながら、あたしは今日の晩ご飯は何にしようかな・・・と現実からさらに目を背けることにしました。
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