248 / 512
7章 帰郷!エルフの里へ ~祝福された小さな命~
メラルダで過ごそう ~恋する乙女を考察しよう*~
しおりを挟む
◇
クラリスさんとは結構話し込んでいたらしく、帰ったころにはもう寝る準備をする時間だった。
同じ部屋にいたけど少し離れていたから少しくっついていたいなと思ってエルをぎゅっとしてたら、そのままお風呂に連れて行かれた。
体調は悪くないけど、胸が少し張ってる感じがするのと少し怠いからえっちはできなさそうなのになぁ。
「あたしは一緒にお風呂入れるの嬉しいけど、エルは辛いんじゃない?」
「言ったであろう?お前に無理させるつもりはないし、お前の世話をするのも苦ではない。そばにいる方が何かあっても対処できるのだから、お前は気にせず世話されていろ」
「へへ、ありがと♡じゃああたしがエルの服脱がせてあげるね」
「じゃあ俺も脱がせてやる」
あたしは前ボタンのシャツワンピース、エルも前ボタンのシャツにスラックスという軽装のため、向かい合って時々ちゅってキスしながらお互いのボタンを外し合い、浴室に入った。
今回の宿屋も、メラルダではベスト3に入る高級宿のスイートルームだ。
宿の最上階に位置するこの部屋は、浴室から見える夜景が売りの1つらしく、お湯に浸かっていても身体を洗いながらでも夜の明るいメラルダの町を一望できるようになっている。
しかも、中からは見えるけど外からは見えないようになっているため、外に何かが飛んでいても見られる心配はないらしい。
丸くて大きなバスタブのお湯は乳白色に染まり、色とりどりの花弁が散りばめられている。
何かの入浴剤が入っているようだが匂いなどに不快感は湧かなかった。
「わぁ~、凄いね!結構遅い時間なのに町がこんなに明るい!!」
「ここは大きい町だからな。酒場などは今の時間が一番込み合う時間なのだろう」
この世界で初めて見る夜景にテンションが上がり、窓辺に駆け寄って見ていたら後ろからエルがきゅっと抱きしめてきた。もちろんお互い裸なので、抱きつかれると素肌がピッタリとくっついてしまうわけで、意図しなくても背後に感じるエルの熱を感じるとドキっとしてしまう。
「・・・ぁ、あの、エル・・・」
「すまぬ。これは生理現象だ。目の前に裸のお前がいるのだから仕方あるまい。先に魔力をやるからこっちを向け」
「うん・・・」
身体ごとエルの方を向くと、夜景が見える窓を背後に壁ドンならぬ窓ドンをされた状態でキスをされた。
最初はちゅっと振れるだけのキス。それから少しずつ舌を絡め、エルはそこに魔力を少しずつ含ませる。
あたしの両手は、エルの両手により窓に押し付けられているため、逃げ道を塞がれて迫られている感じがちょっとドキドキしてしまう。
「んっ、ふぁ・・・んむ、んんっ、はぁっ、はぁ・・・」
「苦しくはないか?」
「ん、ちゅ・・・気持ち、ぃぃの。もっと欲しい・・・」
「ふっ、もっとやるから落ちないよう俺の首にしがみ付いてろ」
「ん、んんっ、はふ、ぁ・・・んっ、ぁむっ、んんっ、んん~~~~~っ」
エルに言われた通り、首にしがみ付くあたし。
両手が空いたことでエルは胸に触れるも、今日は胸が張ってるという言葉を思い出して、先端をきゅぅっと軽く摘まんだり、すでに蜜を溢れさせている花弁の中心に指を這わせる。
「くくっ、もうこんなになって・・・ココは触れられるのは辛いか」
「ぁ、んんっ、指、気持ちいいけどっ・・・はぁっ、ナカに挿入れるのはちょっと・・・」
「わかった・・・じゃあ今日はこうしてみるか」
「ふぇ?」
エルはあたしの身体を外に向け、脚を閉じた状態で少し腰を引き寄せた。
「立っているのが辛くなったら遠慮なく言え。湯に入れてやる」
「え?・・・あっ、ひゃぁぁっ」
閉じた脚の間にエルの熱いモノが挟まれ、あたしの秘裂や敏感なクリトリスまでも刺激され、挿入れたわけでもないのに予想外の快感にビックリしてしまった。
エルは片手であたしの胸に触れつつ優しく先端を摘まみ、もう片方の手で誤って挿入らないようにしつつ、閉じた花弁を広げたり、時々敏感なクリトリスに触れたりしている。
「ぁ、ぁぁっ、これって・・・んんっ」
「あぁ、前にサーヤがやろうとしてたことはこっちの体勢の方が良いのではと思ってな。これなら誤って挿入れてしまうこともあるまい」
なんと!エルってばそんなこと考えてくれてたんだ!!
前回は失敗しちゃったけど、これなら確かに挿入れてないけどすごく気持ち良い。
「ぁ、エルっ、そこクリクリ、ダメ・・・んっ、気持ち、良すぎっ、はぁっ、はぁ」
「すまぬ、過度な快感も今は控えねばな」
マデリーヌさんからの注意事項をしっかりと守りつつ、あたしを気持ち良くしてくれるのはありがたいけど、エルもちゃんと気持ち良くなってくれてるのかな?
「んっ、エルも、ちゃんと気持ち良い?」
「あぁ、ナカとは違った締め付けだ・・・サーヤ、顔をこっちに向けられるか」
エルの方に顔を向けたら、魔力を含んだ甘いキスをされた。
挿入れてないのに挿入れてるみたいでドキドキするし、与えられる魔力の甘さで上も下も蕩けそうで、そろそろ立っていられなくなってきた。
「はぁっ、ぁ、エル・・・も、むり、立ってられな・・・んんっ」
「・・・っはぁ、すまぬ・・・そろそろ、イク」
倒れそうな身体はエルにしっかり支えられながら、触れている口唇と秘部へとエルの甘い魔力が流れてくる。
魔力ってナカで精を受け止めなくてもこうしてもらえるんだ・・・とぼんやり考えていたら、エルに抱き上げられ洗い場で身体を洗われた。
そして、身体が冷えないうちに温かいバスタブに2人で浸かって、脱力した身体を完全にエルに預けた。
「無理させてしまったか?身体は大丈夫か?」
「ふふ、大丈夫だよ。ちょっと疲れちゃったけど、エルも気持ち良かったなら嬉しい」
「お前は・・・俺のことはいいから自分の身体を優先しろ」
「だって、途中でやめたくないんだもん」
あたしだけ気持ち良くなっても嬉しくないし、気持ち良くなってくれているエルを見るのは好きだから、ホントにダメだと思ったとき以外は中断する気はないのだ。いちゃいちゃできるのは嬉しいからね。
先ほどのいちゃいちゃと魔力補給ですっかりくてんとなってしまったあたしは、のぼせる前にエルによって抱きかかえられ浴室を後にした。そして、魔法で髪を乾かしてもらいつつ寝着もしっかりきせてもらいベッドへと運ばれる。
本当に至れり尽くせりである。
2人でベッドに入りさぁ寝ようとなったとき、先ほどクラリスさんから聞いた話をエルに話してみた。
あたしから見たアレク兄様と、エルから見たアレク兄様にどんな違いがあるのか、クラリスさんに対してどういう感情を持っているのか、どうして抱いたのかエルなりの考察を聞きたかったのだ。
「アレクがあのエルフ女を?・・・何事も自分の得になるかどうかで行動する奴が、感情で抱くとは思えぬな」
「え、アレク兄様ってエルから見るとそういう人なの?」
「あぁ。奴は以前、家の者が自分の婚姻についてあまりにうるさいからと言って、俺の理になりそうな相手にしたいが誰か適した人はいるかと聞いてきたくらいだ」
なんですと??!!アレク兄様、仕事はあんなにきちっとしてるのに婚姻相手の決め方が雑過ぎませんか???!!!
「・・・俺も直接聞いたわけではないが、アレクは目的のためなら平気で色も使うようだしな」
「ん?色ってなに?」
「身体を使う・・・要は女と寝るということだ」
「??!!」
えぇぇぇぇぇぇ????!!!!
ア、アレク兄様ってそんなこと・・・ってか、その色を使ってまでする仕事なんてあったの??
「元々、当主としてではなく王族に仕える貴族として教育を受けてきた奴だ。主のために汚れ仕事をすることも教育の一環として教えられてきたんだろう」
「そんな・・・」
「もちろんそんなこと俺は望まないし、今はそこまでしていないと思うがな」
うぅ・・・仕事熱心なのはわかったけど、じゃあなんでクラリスさんを抱いたんだろう?
結局理由が全く見えてこない・・・
「アレク兄様がクラリスさんを抱いた理由がますますわからなくなってきた・・・」
「ふむ。俺はなんとなくわかったが・・・」
「え?どうしてなの??!!」
「・・・あくまで俺の予想だがな。聞いても快い理由ではないぞ」
「うぅ・・・でも知りたい」
「わかった。あくまでお前の心の内に留めておけよ」
エルの考える“クラリスさんを抱いた理由”として考えられることは2つあった。
①魔力が高く、ちゃんと学べば転移魔法や自分が使えない魔法を使えるということで、今後の仕事に役立つ可能性がある
②“エルフ”との繋がりができることで、エルフの里自体と繋がることができ、今後の仕事に(以下略)
・・・クラリスさんの好意に対して同じ好意で返すのではなく、自分は仕事優先としっかりアピールした上で仕事の理になりそうな相手としてなら・・・ということか。
確かに聞いてて気持ちの良い理由ではないけど、納得してしまう自分がいた。
「アレクも男だ。”欲”というものはある。「抱いてくれ」と言われて誰でも抱くような奴ではないから、好いている気持ちもあるのだろう。後に響かないようくぎを刺しているのはさすがはアレクだがな」
「・・・あたしもそう思う」
あくまで抱かれたのはクラリスさんの意思だ。アレク兄様はそのお願いを聞いただけ。
「じゃあ、あの2人は両思いになることはないのかな・・・」
「それはわからんな。エルフ女は見目は良いし、性格はアレクが矯正すれば何とかなるだろう。奴の思惑通りしっかりと役立つ魔法や知識を得たらパートナーとして隣に置く日も来るかもしれんぞ」
「性格を矯正って・・・」
「さ、この話は終わりだ。明日は産院に行くのだからもう寝ろ」
「むぅ・・・これじゃ2人のこれからが気になって眠れないよ」
「そうか、なら無理やり寝かせるしかないようだな」
「んんっ?!ん~~~~~~~~っ」
クラリスさんとの話と、お風呂でのいちゃいちゃで疲れていたあたしは、エルからの蕩けるようなキスでそのまま力が抜けてしまい眠ってしまった。
こんな寝かせ方っておかしくない??
クラリスさんとは結構話し込んでいたらしく、帰ったころにはもう寝る準備をする時間だった。
同じ部屋にいたけど少し離れていたから少しくっついていたいなと思ってエルをぎゅっとしてたら、そのままお風呂に連れて行かれた。
体調は悪くないけど、胸が少し張ってる感じがするのと少し怠いからえっちはできなさそうなのになぁ。
「あたしは一緒にお風呂入れるの嬉しいけど、エルは辛いんじゃない?」
「言ったであろう?お前に無理させるつもりはないし、お前の世話をするのも苦ではない。そばにいる方が何かあっても対処できるのだから、お前は気にせず世話されていろ」
「へへ、ありがと♡じゃああたしがエルの服脱がせてあげるね」
「じゃあ俺も脱がせてやる」
あたしは前ボタンのシャツワンピース、エルも前ボタンのシャツにスラックスという軽装のため、向かい合って時々ちゅってキスしながらお互いのボタンを外し合い、浴室に入った。
今回の宿屋も、メラルダではベスト3に入る高級宿のスイートルームだ。
宿の最上階に位置するこの部屋は、浴室から見える夜景が売りの1つらしく、お湯に浸かっていても身体を洗いながらでも夜の明るいメラルダの町を一望できるようになっている。
しかも、中からは見えるけど外からは見えないようになっているため、外に何かが飛んでいても見られる心配はないらしい。
丸くて大きなバスタブのお湯は乳白色に染まり、色とりどりの花弁が散りばめられている。
何かの入浴剤が入っているようだが匂いなどに不快感は湧かなかった。
「わぁ~、凄いね!結構遅い時間なのに町がこんなに明るい!!」
「ここは大きい町だからな。酒場などは今の時間が一番込み合う時間なのだろう」
この世界で初めて見る夜景にテンションが上がり、窓辺に駆け寄って見ていたら後ろからエルがきゅっと抱きしめてきた。もちろんお互い裸なので、抱きつかれると素肌がピッタリとくっついてしまうわけで、意図しなくても背後に感じるエルの熱を感じるとドキっとしてしまう。
「・・・ぁ、あの、エル・・・」
「すまぬ。これは生理現象だ。目の前に裸のお前がいるのだから仕方あるまい。先に魔力をやるからこっちを向け」
「うん・・・」
身体ごとエルの方を向くと、夜景が見える窓を背後に壁ドンならぬ窓ドンをされた状態でキスをされた。
最初はちゅっと振れるだけのキス。それから少しずつ舌を絡め、エルはそこに魔力を少しずつ含ませる。
あたしの両手は、エルの両手により窓に押し付けられているため、逃げ道を塞がれて迫られている感じがちょっとドキドキしてしまう。
「んっ、ふぁ・・・んむ、んんっ、はぁっ、はぁ・・・」
「苦しくはないか?」
「ん、ちゅ・・・気持ち、ぃぃの。もっと欲しい・・・」
「ふっ、もっとやるから落ちないよう俺の首にしがみ付いてろ」
「ん、んんっ、はふ、ぁ・・・んっ、ぁむっ、んんっ、んん~~~~~っ」
エルに言われた通り、首にしがみ付くあたし。
両手が空いたことでエルは胸に触れるも、今日は胸が張ってるという言葉を思い出して、先端をきゅぅっと軽く摘まんだり、すでに蜜を溢れさせている花弁の中心に指を這わせる。
「くくっ、もうこんなになって・・・ココは触れられるのは辛いか」
「ぁ、んんっ、指、気持ちいいけどっ・・・はぁっ、ナカに挿入れるのはちょっと・・・」
「わかった・・・じゃあ今日はこうしてみるか」
「ふぇ?」
エルはあたしの身体を外に向け、脚を閉じた状態で少し腰を引き寄せた。
「立っているのが辛くなったら遠慮なく言え。湯に入れてやる」
「え?・・・あっ、ひゃぁぁっ」
閉じた脚の間にエルの熱いモノが挟まれ、あたしの秘裂や敏感なクリトリスまでも刺激され、挿入れたわけでもないのに予想外の快感にビックリしてしまった。
エルは片手であたしの胸に触れつつ優しく先端を摘まみ、もう片方の手で誤って挿入らないようにしつつ、閉じた花弁を広げたり、時々敏感なクリトリスに触れたりしている。
「ぁ、ぁぁっ、これって・・・んんっ」
「あぁ、前にサーヤがやろうとしてたことはこっちの体勢の方が良いのではと思ってな。これなら誤って挿入れてしまうこともあるまい」
なんと!エルってばそんなこと考えてくれてたんだ!!
前回は失敗しちゃったけど、これなら確かに挿入れてないけどすごく気持ち良い。
「ぁ、エルっ、そこクリクリ、ダメ・・・んっ、気持ち、良すぎっ、はぁっ、はぁ」
「すまぬ、過度な快感も今は控えねばな」
マデリーヌさんからの注意事項をしっかりと守りつつ、あたしを気持ち良くしてくれるのはありがたいけど、エルもちゃんと気持ち良くなってくれてるのかな?
「んっ、エルも、ちゃんと気持ち良い?」
「あぁ、ナカとは違った締め付けだ・・・サーヤ、顔をこっちに向けられるか」
エルの方に顔を向けたら、魔力を含んだ甘いキスをされた。
挿入れてないのに挿入れてるみたいでドキドキするし、与えられる魔力の甘さで上も下も蕩けそうで、そろそろ立っていられなくなってきた。
「はぁっ、ぁ、エル・・・も、むり、立ってられな・・・んんっ」
「・・・っはぁ、すまぬ・・・そろそろ、イク」
倒れそうな身体はエルにしっかり支えられながら、触れている口唇と秘部へとエルの甘い魔力が流れてくる。
魔力ってナカで精を受け止めなくてもこうしてもらえるんだ・・・とぼんやり考えていたら、エルに抱き上げられ洗い場で身体を洗われた。
そして、身体が冷えないうちに温かいバスタブに2人で浸かって、脱力した身体を完全にエルに預けた。
「無理させてしまったか?身体は大丈夫か?」
「ふふ、大丈夫だよ。ちょっと疲れちゃったけど、エルも気持ち良かったなら嬉しい」
「お前は・・・俺のことはいいから自分の身体を優先しろ」
「だって、途中でやめたくないんだもん」
あたしだけ気持ち良くなっても嬉しくないし、気持ち良くなってくれているエルを見るのは好きだから、ホントにダメだと思ったとき以外は中断する気はないのだ。いちゃいちゃできるのは嬉しいからね。
先ほどのいちゃいちゃと魔力補給ですっかりくてんとなってしまったあたしは、のぼせる前にエルによって抱きかかえられ浴室を後にした。そして、魔法で髪を乾かしてもらいつつ寝着もしっかりきせてもらいベッドへと運ばれる。
本当に至れり尽くせりである。
2人でベッドに入りさぁ寝ようとなったとき、先ほどクラリスさんから聞いた話をエルに話してみた。
あたしから見たアレク兄様と、エルから見たアレク兄様にどんな違いがあるのか、クラリスさんに対してどういう感情を持っているのか、どうして抱いたのかエルなりの考察を聞きたかったのだ。
「アレクがあのエルフ女を?・・・何事も自分の得になるかどうかで行動する奴が、感情で抱くとは思えぬな」
「え、アレク兄様ってエルから見るとそういう人なの?」
「あぁ。奴は以前、家の者が自分の婚姻についてあまりにうるさいからと言って、俺の理になりそうな相手にしたいが誰か適した人はいるかと聞いてきたくらいだ」
なんですと??!!アレク兄様、仕事はあんなにきちっとしてるのに婚姻相手の決め方が雑過ぎませんか???!!!
「・・・俺も直接聞いたわけではないが、アレクは目的のためなら平気で色も使うようだしな」
「ん?色ってなに?」
「身体を使う・・・要は女と寝るということだ」
「??!!」
えぇぇぇぇぇぇ????!!!!
ア、アレク兄様ってそんなこと・・・ってか、その色を使ってまでする仕事なんてあったの??
「元々、当主としてではなく王族に仕える貴族として教育を受けてきた奴だ。主のために汚れ仕事をすることも教育の一環として教えられてきたんだろう」
「そんな・・・」
「もちろんそんなこと俺は望まないし、今はそこまでしていないと思うがな」
うぅ・・・仕事熱心なのはわかったけど、じゃあなんでクラリスさんを抱いたんだろう?
結局理由が全く見えてこない・・・
「アレク兄様がクラリスさんを抱いた理由がますますわからなくなってきた・・・」
「ふむ。俺はなんとなくわかったが・・・」
「え?どうしてなの??!!」
「・・・あくまで俺の予想だがな。聞いても快い理由ではないぞ」
「うぅ・・・でも知りたい」
「わかった。あくまでお前の心の内に留めておけよ」
エルの考える“クラリスさんを抱いた理由”として考えられることは2つあった。
①魔力が高く、ちゃんと学べば転移魔法や自分が使えない魔法を使えるということで、今後の仕事に役立つ可能性がある
②“エルフ”との繋がりができることで、エルフの里自体と繋がることができ、今後の仕事に(以下略)
・・・クラリスさんの好意に対して同じ好意で返すのではなく、自分は仕事優先としっかりアピールした上で仕事の理になりそうな相手としてなら・・・ということか。
確かに聞いてて気持ちの良い理由ではないけど、納得してしまう自分がいた。
「アレクも男だ。”欲”というものはある。「抱いてくれ」と言われて誰でも抱くような奴ではないから、好いている気持ちもあるのだろう。後に響かないようくぎを刺しているのはさすがはアレクだがな」
「・・・あたしもそう思う」
あくまで抱かれたのはクラリスさんの意思だ。アレク兄様はそのお願いを聞いただけ。
「じゃあ、あの2人は両思いになることはないのかな・・・」
「それはわからんな。エルフ女は見目は良いし、性格はアレクが矯正すれば何とかなるだろう。奴の思惑通りしっかりと役立つ魔法や知識を得たらパートナーとして隣に置く日も来るかもしれんぞ」
「性格を矯正って・・・」
「さ、この話は終わりだ。明日は産院に行くのだからもう寝ろ」
「むぅ・・・これじゃ2人のこれからが気になって眠れないよ」
「そうか、なら無理やり寝かせるしかないようだな」
「んんっ?!ん~~~~~~~~っ」
クラリスさんとの話と、お風呂でのいちゃいちゃで疲れていたあたしは、エルからの蕩けるようなキスでそのまま力が抜けてしまい眠ってしまった。
こんな寝かせ方っておかしくない??
10
お気に入りに追加
2,873
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

番から逃げる事にしました
みん
恋愛
リュシエンヌには前世の記憶がある。
前世で人間だった彼女は、結婚を目前に控えたある日、熊族の獣人の番だと判明し、そのまま熊族の領地へ連れ去られてしまった。それからの彼女の人生は大変なもので、最期は番だった自分を恨むように生涯を閉じた。
彼女は200年後、今度は自分が豹の獣人として生まれ変わっていた。そして、そんな記憶を持ったリュシエンヌが番と出会ってしまい、そこから、色んな事に巻き込まれる事になる─と、言うお話です。
❋相変わらずのゆるふわ設定で、メンタルも豆腐並なので、軽い気持ちで読んで下さい。
❋独自設定有りです。
❋他視点の話もあります。
❋誤字脱字は気を付けていますが、あると思います。すみません。

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

悪役令嬢が美形すぎるせいで話が進まない
陽炎氷柱
恋愛
「傾国の美女になってしまったんだが」
デブス系悪役令嬢に生まれた私は、とにかく美しい悪の華になろうとがんばった。賢くて美しい令嬢なら、だとえ断罪されてもまだ未来がある。
そう思って、前世の知識を活用してダイエットに励んだのだが。
いつの間にかパトロンが大量発生していた。
ところでヒロインさん、そんなにハンカチを強く嚙んだら歯並びが悪くなりますよ?

淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる