【本編完結済】【R18】異世界でセカンドライフ~俺様エルフに拾われました~

暁月

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4章 打倒!悪役令嬢ヒロイン

幕間 久しぶりのティータイム2

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ミナトちゃんが連れてきたナイスバディのお姉様。
てっきり、あたしはエルかセイルかベルナートさん辺りが来ると思っていた。

「フーたん、なの☆」
「へ?フーたん?」
「ははっ、ミナト、それじゃサーヤ殿はわからないよ。・・・初めまして、火の精霊王のフランだ。火の精霊うちの子がお世話になってるみたいだね」
「えぇ??!!ひ、火の精霊王様ぁぁぁ???!!!」
「サーヤ殿、持っていくお菓子って言うのはこの皿かな?」
「は、はいっ!え、でも・・・」
「ちゃんとした挨拶は後程しよう。まずは他の者が待っているから出来上がったお菓子を運んでしまわないとね」
「フーたん、サーヤままのおかし、とぉ~っても、おいちいのよ☆」
「ふふ、そうみたいだね。ミナトがそう言うから一度食べてみたかったんだ」
「んふ~♪」

なんだろう・・・ミナトちゃんがそんな風に精霊さん達に話してることもビックリなんだけど、お菓子が美味しいってことを褒められるより、お菓子が美味しいことをミナトちゃんが自分のことみたいに誇ってるのがものすごく嬉しいっ!!そして超可愛いっ!!!

突然あらわれた火の精霊王のフランさんは、結構力持ちで大量のお菓子が乗った大皿二つを軽々持ち運んでくれたので、台所を往復することなく一度に全部運ぶことができた。

裏庭はミナトちゃんが気合を入れて飾りつけをしたということで、いつものテーブルや椅子に小花が飾り付けられておりすごく可愛い。
しかも、エルやセイルやベルナートさんはわかるけど、今日はマデリーヌさんやノルンさんも来ていて、すでに追加の椅子も用意されていた。

「あ、フラン☆来てたんだね♪」
「あぁ、ミナトから聞いてたからね。一度来てみたいと思ってたんだ」
「フラン、久しぶり~♡」
「久しぶりね、フラン」
「マデリーヌにノルンも・・・ノルンは城にいたんじゃないのか?久しぶりだね」
「ふふ、城の大樹は気に入ってるけど、たまには森へ帰って来てるわよ」

精霊王さん同志はやはり顔見知りなのね。
・・・ベルナートさんはセイルの後ろに隠れてるけど・・・

「ベル、久しぶり。人間なんかに利用されて、大変だったみたいだね」
「あ、あぁ。でも、もう大丈夫・・・サーヤは悪い人間じゃない」

なんだ、ちゃんとベルナートさんも他の精霊王さんに心配されてるんじゃない。
ちょっと安心したかも。

「ここはいつから精霊王の集合場所になったんだ・・・」
「あは・・・確かにね。あたし、精霊さんよりも精霊王さんに会ってるんだけど、絶対おかしいよね・・・」
「なに、お前がおかしいのは今に始まったことじゃない」
「ちょっとっ、それどーゆーことよっ!」
「サーヤがそれだけ精霊に受け入れられている証拠だ。ま、精霊だろうがサーヤは渡さないがな」
「きゃっ」

エルに引き寄せられてエルの膝の上に座らせられる。
そして、それを見たミナトちゃんがあたしの膝の上に乗ろうとしてきたので乗せてあげた。
ミナトちゃんがお菓子を食べ始めたことで自然と始まった久しぶりのティータイム。

初対面の火の精霊王であるフランさん、ティータイムには初参加のマデリーヌさんとノルンさん、ベルナートさん。皆で和やかな会話をしながらお菓子を食べていたら、近くにいた他の精霊さんも覗きに来たのでお菓子を分けてあげた。

「ん~、約束通りスコーン作ってくれてありがとう☆美味しいよ、サーヤ♪」
「ふふ、良かった」
「ミナト、口の周りに生クリームがついてるぞ」
「う?エルぱぱ、とって」
「私はこの変わった柄のクッキーが好きだな。携帯食にもなりそうだ」
「フランってば、まだダンジョンに行ったりしてるの?」
「あぁ、たまには身体を動かさないと鈍ってしまうからな」
「え~、そんなめんどくさいことよくできるわね~、あたしには無理~」
「マデリーヌは怠け過ぎじゃないか?」
「いいのよ~あたしは気ままに自由に生きてるの♡」

皆が楽しんでいる中、どうも会話に入りずらそうな精霊王ヒトが約一名・・・ベルナートさんだ。
ずっと一人でいることが多かったから、どう会話していいかわからない感じなのかな?

「ベルナートさん、お菓子は美味しい?どれか気に入ったものはある?」
「!!・・・サーヤ。うん、すっごく美味しい・・・この、プリンってのが柔らかくて好き」
「ふふ、良かった」
「うん、サーヤの柔らかい胸を思い出す・・・」
「ちょっ、バカっ!!何言って・・・」
「・・・ほぅ、それはどういうことだ?サーヤ・・・」
「ひぃぃっ!エル、これには理由わけが・・・」
「ミナト~このケーキをあっちの精霊にもあげたら喜ぶと思うから一緒にあげに行こうか☆」
「うん☆いく~」

ベルナートさんの爆弾発言で、またエルと一触即発になってしまった。
空気を読んだセイルがミナトちゃんをこの場から退避させてくれたのはありがたいけど、なんでこうなるわけ??

「え?ベルってサーヤのこと好きだったの?」
「でも、サーヤ殿はエリュシオンの婚約者なんだよな?」
「ふふ~♡三角関係や3Pってのもなかなか良いんじゃないかしら~♡♡」

ちょっとっ!!女性陣は他人事だと思って自由だな、おいっ!!!
マデリーヌさんの発言が怖すぎるんですけどっ!!3Pとか嫌だから、そんな気ないからっ!!!

「おぃ、雌豚・・・今なんか言ったか?」
「あぅっ♡・・・っはぁっ、はぁ・・・エリュシオン、その蔑む目!殺気!!イイっ、イイわっ♡♡」
「黙れクソ〇ッチ」
「あぁっ・・・ビッチなんかじゃないけど、なんかクる!やっぱりあなたの罵倒は最高だわっ♡♡」
「・・・なぁ、ノルン。マデリーヌって・・・」
「フラン、彼女はちょっと残念な子になっちゃったの・・・気にしないでちょうだい」

発言に怒ったエルの罵倒で逆にマデリーヌさんが喜んじゃったよ・・・
なんでこんなティータイムになった??

「ベル、あなたもサーヤの嫌がることをしてはダメよ。本当に嫌われても良いの?」
「・・・っ、良くない、サーヤに嫌われたくない」
「じゃあ好かれるように努力しないとね」
「好かれる、努力?」
「おぅ!男は強くてなんぼだっ!女を護れる位になっ!」

おぉ?なんかノルンさんとフランさんがベルナートさんをフォローしてくれている。
ものすごくありがたい・・・っ!!!

「そうだ、サーヤ。私の加護、いらない?」
「へ?」
「サーヤのそばは心地良いし、お菓子も美味しいし・・・それに、セイルに聞いたけど加護が増えるとサーヤの寿命が延びるのでしょう?少しでも永く生きていて欲しいわ」
「ノルンさん・・・」
「あ、なら私もっ!明日行くダンジョンから帰って来てからなら加護あげるよ」
「えぇ?!フランさんまで??!!」
「あぁ!サーヤのそばは賑やかで楽しそうだし☆」

・・・なんか、そんな理由でかんたんにあげていいものなの?精霊王様の加護って・・・

「この際、貰えるものはもらっておけ。プラスになってもマイナスにはならん」
「エル・・・」
「それに、ベルナートあいつの話し相手も増える。・・・皆、それぞれお前が好きだってことだ。素直に受け取っておけ」
「そっか・・・へへ、すごく嬉しい」




こうして、久々に家の裏庭で開催したティータイムは、とても賑やかに、時に騒がしくもあったけど和やかに終わりました。
あたしは、ノルンさんが森へ戻ってきた後に加護をもらうことが決まり、フランさんについてはダンジョンから帰ってきたら家に来てくれるということでその時に、ということになった。


「みんな、なかよしなの~♡」
「サーヤすごいね☆そのまま残りの精霊王達の加護ももらっちゃえば?」


ミナトちゃんは素直に喜び、セイルは冗談半分でとんでもないことを言っていた。・・・冗談だよね?


そんな感じで、今後開催されるティータイムは仲間になった精霊王さん達を中心に、他の精霊達も集まるとても賑やかなパーティになりそうです・・・――――――
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